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アクタリット錠100mg「サワイ」

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
5.効能又は効果に関連する注意
6.用法及び用量
7.用法及び用量に関連する注意
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.2腎機能障害患者
9.3肝機能障害患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
16.薬物動態
16.1血中濃度
16.3分布
16.4代謝
16.5排泄
16.6特定の背景を有する患者
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2関節リウマチの類似疾患モデルに対する作用
18.3抗リウマチ作用
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

アクタリット錠100mg「サワイ」

添付文書番号

1149031F1065_2_04

企業コード

300119

作成又は改訂年月

2023年12月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

871149

薬効分類名

抗リウマチ剤

承認等

アクタリット錠100mg「サワイ」

販売名コード

YJコード

1149031F1065

販売名英語表記

ACTARIT Tablets [SAWAI]

販売名ひらがな

あくたりっとじょう

承認番号等

承認番号

21700AMZ00800000

販売開始年月

2006年7月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

アクタリット

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性、授乳婦,

3. 組成・性状

3.1 組成

アクタリット錠100mg「サワイ」

1錠中
有効成分アクタリット   100mg
添加剤カルナウバロウ、酸化チタン、ステアリン酸Mg、タルク、トウモロコシデンプン、乳糖、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、マクロゴール6000

3.2 製剤の性状

アクタリット錠100mg「サワイ」

剤形フィルムコーティング錠
外形

大きさ直径7.6mm
厚さ4.2mm
質量約181mg
識別コードSW ACT
性状白色

4. 効能又は効果

関節リウマチ

5. 効能又は効果に関連する注意

  1. 5.1 本剤は比較的発症早期の関節リウマチ患者に使用することが望ましい。

6. 用法及び用量

通常、他の消炎鎮痛剤等とともに、アクタリットとして成人1日300mgを3回に分割経口投与する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 本剤は鎮痛消炎作用を持たないため本剤投与前から投与している消炎鎮痛剤等を併用すること。ただし、本剤を6ヵ月間継続投与しても効果があらわれない場合は投与を中止すること。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤の投与に際しては、関節リウマチの治療法に十分精通し、患者の病態並びに副作用の出現に注意しながら使用すること。
  2. 8.2 本剤投与中は臨床症状を十分観察するとともに、定期的に臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査等)を行うこと。,,

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 消化性潰瘍又はその既往歴のある患者

    消化性潰瘍が悪化するおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 腎機能障害又はその既往歴のある患者

    腎機能障害が悪化するおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

肝機能障害が悪化するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)で胎児への移行が認められている。

9.6 授乳婦

投与しないこと。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が認められている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

低用量(例えば1回1錠1日2回)から投与を開始するなど注意すること。なお、定期的に臨床症状の観察、臨床検査(肝機能・腎機能検査等)を行い、異常が認められた場合には、減量か又は休薬等の適切な処置を行うこと。本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがある。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 ネフローゼ症候群(0.1%未満)、急性腎障害(頻度不明)

  2. 11.1.2 間質性肺炎(0.1%未満)、肺線維症(頻度不明)

    発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤投与等の適切な処置を行うこと。

  3. 11.1.3 再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少(いずれも頻度不明)

  4. 11.1.4 肝機能障害(頻度不明)

    AST、ALT、ALPの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。

  5. 11.1.5 消化性潰瘍、出血性大腸炎(いずれも頻度不明)

    消化性潰瘍(出血を伴うことがある)、出血性大腸炎があらわれることがある。

注)発現頻度は、製造販売後調査の結果を含む。

11.2 その他の副作用

0.1~5%未満

頻度不明

腎臓

腎機能異常(蛋白尿、BUN、クレアチニン、尿中NAGの上昇等)

血尿

肝臓

肝機能異常(AST、ALT、ALPの上昇等)

血液

白血球減少、顆粒球減少

貧血、血小板減少

消化器

腹痛、嘔気・嘔吐、口内炎、舌炎、食欲不振、消化不良、下痢、胃潰瘍、口内乾燥、口唇腫脹

皮膚

発疹、そう痒感、湿疹

脱毛、紅斑性発疹、蕁麻疹

精神神経系

頭痛、めまい、しびれ感、傾眠

その他

浮腫、倦怠感、発熱、耳鳴、視力異常、複視、味覚異常、動悸

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1 健康成人男性(4例)にアクタリット錠1錠(アクタリットとして100mg)を食後単回経口投与したときの血中薬物動態パラメータは以下のとおりである1)

    健康成人男性(n=4)

    Cmax(μg/mL)

    2.24±0.49

    tmax(h)

    1.88±0.25

    t1/2(h)

    0.86±0.15

    AUC0-∞(μg・h/mL)

    4.56±0.65

    (平均値±S.D.)

  2. 16.1.2 生物学的同等性試験

    アクタリット錠100mg「サワイ」とモーバー錠100mgを健康成人男子にそれぞれ1錠(アクタリットとして100mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中アクタリット濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された2)

    各製剤1錠投与時の薬物動態パラメータ

    Cmax
    (μg/mL)

    Tmax
    (hr)

    T1/2
    (hr)

    AUC0-6hr
    (μg・hr/mL)

    アクタリット錠100mg「サワイ」

    2.32±0.71

    1.2±0.5

    0.9±0.1

    3.87±0.52

    モーバー錠100mg

    2.48±0.60

    1.1±0.6

    0.9±0.2

    3.99±0.55

    (Mean±S.D.)

    血漿中濃度ならびにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

16.3 分布

  1. 16.3.1 組織移行

    14C-アクタリット10mg/kgをラットに単回経口投与した場合、組織内放射能濃度は投与後0.5~1時間で最高値に達し、投与後8時間で各組織内放射能濃度は最高濃度の約17%以下となった。投与後24時間でほとんどの臓器で検出限界以下となり、組織残留性は認められなかった3)

  2. 16.3.2 血漿蛋白結合率

    17~20%である3)in vitro)。

16.4 代謝

アクタリットは代謝を受けない3)

16.5 排泄

健康成人男性(4例)にアクタリット錠1錠(アクタリットとして100mg)を単回経口投与したとき、アクタリット錠投与後24時間までに未変化体として尿中にほぼ100%排泄される1)

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1 血液透析患者

    血液透析が必要な関節リウマチ患者(3例)における透析クリアランスはおおよそ110mL/minであり、アクタリットの透析膜通過性は良好であった。その際、健康成人に比し吸収遅延、Cmax及びAUCの増大が認められたが、分布容積はほぼ同等であった4)。また、16週間連続投与(2例:透析前夜に1錠経口投与)において、透析終了時における血中濃度は下表のとおりであり、蓄積性は認められていない5)

    透析終了時における血中濃度の推移(μg/mL)

    開始時

    8週時

    16週時

    症例1

    1.16

    1.07

    1.61

    症例2

    3.11

    2.19

    1.75

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

血管新生の抑制、細胞接着の抑制及び炎症性サイトカイン・蛋白分解酵素の産生抑制作用により、抗リウマチ作用を示す(in vitro)。

18.2 関節リウマチの類似疾患モデルに対する作用

  1. 18.2.1 アジュバント関節炎

    免疫系が関与する二次炎症に基づく関節炎を抑制する。この作用はインドメタシン等の非ステロイド性消炎鎮痛剤との併用により増強される6),7),8)(ラット)。

  2. 18.2.2 コラーゲン関節炎

    コラーゲンに対するⅣ型(遅延型)アレルギー反応を抑制することにより、Ⅱ型コラーゲン関節炎を抑制する9)(マウス)。

  3. 18.2.3 MRL/lpr

    自然発症自己免疫疾患モデル動物であるMRL/lprマウスの関節炎、リンパ節腫大等の諸症状を抑制し、更にリウマチ因子、抗DNA抗体などの免疫パラメータに対し抑制作用を示す7),10)

18.3 抗リウマチ作用

  1. 18.3.1 抗アレルギー作用

    Ⅲ型(アルサス型)及びⅣ型(遅延型)アレルギー反応を抑制する11),12)(マウス)。

  2. 18.3.2 サイトカイン・蛋白分解酵素の産生抑制作用

    関節リウマチ患者の培養滑膜細胞からのIL-1β、IL-6、TNF-α及びMMP-1の産生を抑制する13)in vitro)。

  3. 18.3.3 血管新生抑制作用

    ヒトVEGFレセプターであるFlt-1の発現を抑制することにより血管新生を抑制する14)in vitro)。

  4. 18.3.4 細胞接着抑制作用

    ヒトT細胞と血管内皮細胞及び関節リウマチ患者の培養滑膜細胞との接着を抑制する15)in vitro)。

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

アクタリット(Actarit)

化学名

4-Acetylaminophenylacetic acid

分子式

C10H11NO3

分子量

193.20

性状

白色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノールに溶けやすく、エタノール(95)又はエタノール(99.5)にやや溶けやすく、アセトンにやや溶けにくく、水に溶けにくい。旋光性を示さない。

化学構造式

融点

164~177℃

22. 包装

PTP:100錠(10錠×10)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

沢井製薬株式会社 医薬品情報センター

〒532-0003 大阪市淀川区宮原5丁目2-30

*TEL:0120-381-999 FAX:06-7708-8966

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

沢井製薬株式会社

大阪市淀川区宮原5丁目2-30

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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