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緑内障、高眼圧症
通常、1回1滴、1日2回点眼する。なお、症状により適宜増減する。
症状を増悪させるおそれがある。
血糖値に注意すること。低血糖症状を隠蔽することがある。
喘息発作の誘発、増悪がみられることがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験で、胚・胎児の死亡の増加が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験で、乳汁中へ移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
一般に高齢者では生理機能が低下している。また、心血管系疾患のためにβ遮断剤の全身投与を受けている患者に対しては、注意すること。
カテコールアミン枯渇剤
交感神経系に対し、過剰の抑制を来すことがあり、低血圧、徐脈等があらわれる可能性があるので、観察を十分に行うなど注意する。
β遮断作用を相加的に増強すると考えられる。
β遮断剤(全身投与)
眼圧下降あるいはβ遮断剤の全身的な作用が増強される可能性があるので、観察を十分に行うなど注意する。
作用が相加的にあらわれると考えられる。
カルシウム拮抗剤
房室伝導障害、左室不全、低血圧を起こす可能性があるので、観察を十分に行うなど注意する。
相互に作用が増強されると考えられる。
5%以上
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
眼
眼刺激症状(しみる感じ、灼熱感、眼痛、異物感、不快感等)
流涙増加、羞明、霧視、眼そう痒症、眼瞼炎、結膜充血、角膜障害(角膜知覚低下、角膜炎、角膜びらん等)
眼乾燥、眼脂
眼底黄斑部の浮腫・混濁注1)
循環器
─
徐脈、低血圧
呼吸器
喘息
呼吸困難
その他
めまい、頭痛
蕁麻疹
不眠症、接触皮膚炎
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
アレルギー性結膜炎等に罹患している患者に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
チモロールマレイン酸塩0.5%点眼液を対照薬とした眼圧24mmHg以上を示す緑内障、高眼圧症患者71例を対象に実施された二重盲検比較試験において、改善度及び安全度を指標とした有用度は85.7%(60/70)であった4)。副作用発現頻度は18%(13/71例)であった。
チモロールマレイン酸塩0.5%点眼液を対照薬として、60歳以上の緑内障または高眼圧症患者174例を対象に12週間点眼し、呼吸機能に及ぼす影響を多施設無作為化比較試験法により検討した。ベタキソロール塩酸塩群では呼吸機能の有意な変動は認められなかった5)。
チモロールマレイン酸塩0.5%点眼液を対照薬として、原発開放隅角緑内障または正常眼圧緑内障患者95例を対象に各群1日2回2年間単独投与による視野への影響を比較検討した。ベタキソロール塩酸塩群は、チモロールマレイン酸塩群と比較し、セクター解析では15セクター中、下方の2つのセクターにおいてTDスロープの有意(P<0.05)な上昇が認められた6)。
健康成人におけるフルオロフォトメトリー試験の結果から1%ベタキソロール塩酸塩はβ1受容体遮断作用により房水産生を抑制し眼圧を下降させることが示唆されている7)。
ベタキソロール点眼液0.5%「SW」とベトプティック点眼液0.5%を健康成人男子にそれぞれ1滴右眼の結膜嚢内に点眼(クロスオーバー法)し、眼圧値を測定した。両剤はいずれの時点においても、点眼前値に比して有意な眼圧下降作用を示し、また、両剤の各測定時点の眼圧値に有意な差は認められず、両剤の生物学的同等性が確認された9)。
モルモット摘出心筋標本(β1受容体)と気管標本(β2受容体)でのイソプロテレノール(イソプレナリン)に対するベタキソロールの拮抗作用から、ベタキソロールはβ2受容体よりβ1受容体に対する親和性が高いことが認められた10)(in vitro)。Radioligand binding法によるラット大脳皮質11)及びウシ気管筋と心筋における結合実験12)の結果、ベタキソロールはいずれの組織においてもβ1受容体に対する選択性がみられた(in vitro)。
健康成人を対象として行われた運動後の血圧と脈拍数に及ぼす影響についての試験において、ベタキソロール塩酸塩点眼液はプラセボと比較して負荷後の脈拍に有意な影響を及ぼさなかった3)。
ウシ摘出網膜微小動脈13)及びブタ摘出後毛様動脈14)を用いた実験において、直接的な血管拡張作用が認められた(in vitro)。なお、同様の血管拡張作用が、ラット摘出大動脈を用いた実験15)においても認められ、K+及びCa++による収縮作用を抑制し、高濃度K+存在下で細胞内へのCa++の流入を抑制した(in vitro)。また、イヌを用いた実験16)でも直接的な血管拡張作用が認められている。
ベタキソロール塩酸塩(Betaxolol Hydrochloride)
(2RS)-1-{4-[2-(Cyclopropylmethoxy)ethyl]phenoxy}-3-[(1-methylethyl)amino]propan-2-ol monohydrochloride
C18H29NO3・HCl
343.89
白色の結晶又は結晶性の粉末である。水に極めて溶けやすく、メタノール、エタノール(99.5)又は酢酸(100)に溶けやすい。1.0gを水50mLに溶かした液のpHは4.5~6.5である。水溶液(1→100)は旋光性を示さない。
114~117℃
プラスチック点眼容器:5mL×10本
1) Polansky, J. R.:Inter. Ophthalmol. Clin., 1989;29(Suppl.):S17-S18
2) 第十八改正日本薬局方解説書, 廣川書店, 2021;C-5161-5167
3) 中島光好他:臨床眼科, 1989;43(11):1777-1785
4) 北澤克明他:臨床評価, 1989;17(2):243-274
5) 北澤克明他:あたらしい眼科, 2002;19(10):1379-1389
6) Araie, M. et al.:Jpn. J. Ophthalmol., 2003;47(2):199-207
7) Reiss, G. R. et al.:Ophthalmol., 1983;90(11):1369-1372
8) Virno, M. et al.:New Trends in Ophthalmology, 1987;2(1):131-139
9) 社内資料:生物学的同等性試験
10) Cavero, I. et al.:In Morselli, P. L. et al. eds., L.E.R.S., 1:Raven Press, New York, 1983;31-42
11) Tsuchihashi, H. et al.:Japan. J. Pharmacol., 1990;52(2):195-200
12) Satoh, E. et al.:Br. J. Pharmacol., 1993;108(2):484-489
13) Hoste, A. M. et al.:Curr. Eye Res., 1994;13(7):483-487
14) Hester, R. K. et al.:Surv. Ophthalmol., 1994;38(Suppl.):S125-S134
15) Bessho, H. et al.:Japan. J. Pharmacol., 1991;55(3):351-358
16) 別所秀樹他:日本薬理学雑誌, 1990;95(6):355-360
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