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ユビデカレノン錠5mg「サワイ」/ユビデカレノン錠10mg「サワイ」

添付文書番号

2119003F1131_1_03

企業コード

300119

作成又は改訂年月

**2024年4月改訂(第2版)
2023年11月改訂

日本標準商品分類番号

872119

薬効分類名

代謝性強心剤

承認等

ユビデカレノン錠5mg「サワイ」

販売名コード

YJコード

2119003F1131

販売名英語表記

UBIDECARENONE Tablets [SAWAI]

販売名ひらがな

ゆびでかれのんじょう

承認番号等

承認番号

22600AMX00705000

販売開始年月

2011年6月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

ユビデカレノン錠10mg「サワイ」

販売名コード

YJコード

2119003F2650

販売名英語表記

UBIDECARENONE Tablets [SAWAI]

販売名ひらがな

ゆびでかれのんじょう

承認番号等

承認番号

22600AMX00706000

販売開始年月

1981年9月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

ユビデカレノン

3. 組成・性状

3.1 組成

ユビデカレノン錠5mg「サワイ」

1錠中
有効成分日局ユビデカレノン   5mg
添加剤カルメロースCa、結晶セルロース、ステアリン酸Mg、乳糖、バレイショデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース

ユビデカレノン錠10mg「サワイ」

1錠中
有効成分日局ユビデカレノン   10mg
添加剤カルナウバロウ、カルメロース、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、ステアリン酸Mg、乳糖、ヒドロキシプロピルセルロース

3.2 製剤の性状

ユビデカレノン錠5mg「サワイ」

剤形素錠
外形

大きさ直径5.5mm
厚さ2.9mm
質量約70mg
識別コードSW 337
性状黄色~橙黄色

ユビデカレノン錠10mg「サワイ」

剤形割線入り素錠
外形

大きさ直径6.0mm
厚さ2.5mm
質量約92mg
識別コードSW 338
性状橙黄色

4. 効能又は効果

基礎治療施行中の軽度及び中等度のうっ血性心不全症状

6. 用法及び用量

ユビデカレノンとして通常成人は1回10mgを1日3回食後に経口投与する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

0.1~5%未満

消化器

胃部不快感、食欲減退、吐気、下痢

過敏症

発疹

発現頻度は副作用発生頻度調査結果に基づく。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1 生物学的同等性試験

    ユビデカレノン錠10mg「サワイ」とノイキノン錠10mgを健康成人男子にそれぞれ10錠(ユビデカレノンとして100mg1))食後単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中ユビデカレノン濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された1)

    各製剤10錠投与時の薬物動態パラメータ

    Cmax
    (μg/mL)

    Tmax
    (hr)

    T1/2
    (hr)

    AUC0-72hr
    (μg・hr/mL)

    ユビデカレノン錠10mg「サワイ」

    1.29±0.17

    5.00±0

    18.9±8.1

    60.44±10.77

    ノイキノン錠10mg

    1.31±0.15

    5.00±0

    24.4±8.1

    63.34±10.92

    ※ゼロ補正をし算出
    (Mean±S.D.)

    血漿中濃度ならびにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

    1) 本剤の承認された用法及び用量は、ユビデカレノンとして通常成人は1回10mgを1日3回食後に経口投与するである。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内臨床成績

    虚血性心疾患、高血圧症やリウマチ性心疾患等に基づくうっ血性心不全の自他覚症状(浮腫、肺うっ血、肝腫脹や狭心症状等)に対して、二重盲検試験及び一般臨床試験においてユビデカレノンの有用性が認められている2),3),4),5)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

心筋細胞内のミトコンドリアに取り込まれて、虚血心筋に直接作用し、低酸素状態での心筋エネルギー代謝を改善するとともに酸素の利用効率を改善する6),7),8),9)

18.2 虚血心筋での酸素利用効率改善作用

モルモットの心室乳頭筋を用いた研究で、低酸素灌流条件で低下した心筋収縮力はユビデカレノンの添加で改善した9)

18.3 心筋でのATP産生賦活作用

家兎を用いた研究で、ユビデカレノンを前投与した心筋では心筋を虚血・再灌流した際に見られるATP産生速度の低下が抑制され、虚血・再灌流による心筋細胞障害が軽度に保たれた10)

18.4 低下した心機能改善作用

心筋症モデル動物を用いた研究で、心筋障害期から心肥大期までユビデカレノンを経口投与した動物では、心筋の収縮性ならびに拡張性の低下は薬物非投薬群、ジゴキシン投与群に比べ軽度であった(心筋症ハムスター)11)
また、心筋梗塞モデルを用いた研究では、心筋梗塞発生後にユビデカレノンを投与し心機能の低下が軽度に抑制された。心筋梗塞後の生命予後に対してはユビデカレノン投与では薬物非投与群に比べ長期生存率が良好に保たれた(ラット心筋梗塞モデル)12),13)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

ユビデカレノン(Ubidecarenone)

化学名

(2E,6E,10E,14E,18E,22E,26E,30E,34E,38E)-2-(3,7,11,15,19,23,27,31,35,39-Decamethyltetraconta-2,6,10,14,18,22,26,30,34,38-decaen-1-yl)-5,6-dimethoxy-3-methyl-1,4-benzoquinone

分子式

C59H90O4

分子量

863.34

性状

黄色~橙色の結晶性の粉末で、におい及び味はない。ジエチルエーテルに溶けやすく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。光によって徐々に分解し、着色が強くなる。

化学構造式

融点

約48℃

20. 取扱い上の注意

  1. 20.1 本剤は有効成分であるユビデカレノンの融点(約48℃)以上になると、まだら変色を起こすことがあるので、保管温度には注意すること。
  2. 20.2 開封後は遮光して保存すること。

22. 包装

  • 〈ユビデカレノン錠5mg「サワイ」〉

    **販売中止

  • 〈ユビデカレノン錠10mg「サワイ」〉

    PTP:100錠(10錠×10)、1,000錠(10錠×100)
    バラ:1,000錠

24. 文献請求先及び問い合わせ先

沢井製薬株式会社 医薬品情報センター

〒532-0003 大阪市淀川区宮原5丁目2-30

*TEL:0120-381-999 FAX:06-7708-8966

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

沢井製薬株式会社

大阪市淀川区宮原5丁目2-30

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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