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処方箋医薬品注)
通常成人には2錠(アテノロールとして50mg)を1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減できるが、最高量は1日1回4錠(100mg)までとする。
通常成人にはアテノロールとして50mg(1錠)を1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減できるが、最高量は1日1回100mg(2錠)までとする。
*褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者では、α遮断剤で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα遮断剤を併用すること。,
観察を十分に行い、慎重に投与すること。気管支を収縮し、喘息症状が誘発又は悪化するおそれがある。
ジギタリス剤を併用するなど慎重に投与すること。心機能を抑制し、うっ血性心不全が発現するおそれがある。
血糖値に注意すること。低血糖の前駆症状である頻脈等の交感神経系反応をマスクしやすい。
症状が悪化するおそれがある。
徐脈が悪化するおそれがある。
房室伝導時間が延長し、症状が悪化するおそれがある。
本剤の単独投与により急激に血圧が上昇することがある。,
クレアチニン・クリアランス値が35mL/分、糸球体ろ過値が35mL/分以下の場合は投与間隔をのばすなど、慎重に投与すること。薬物の排泄が影響をうける可能性がある。
薬物の代謝が影響をうける可能性がある。
妊婦または妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤は胎盤を通過し、臍帯血にあらわれる。また、高血圧症の妊婦への投与により胎児の発育遅延が認められたとの報告がある。妊娠中の投与により、新生児に低血糖、徐脈があらわれたとの報告がある。
授乳中の女性に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には、授乳を中止させること。母乳中へ高濃度に移行する。授乳中の投与により、新生児に低血糖、徐脈があらわれたとの報告がある。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
次の点に注意し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
交感神経系に対し抑制的に作用する他の薬剤
交感神経系の過剰の抑制(徐脈、心不全等)をきたすことがあるので、減量するなど慎重に投与すること。
相互に作用(交感神経抑制作用)を増強させる。
血糖降下剤
血糖降下作用が増強されることがある。また、低血糖症状(頻脈等)をマスクすることがあるので、血糖値に注意すること。
血糖値が低下するとカテコールアミンが副腎から分泌され、肝でのグリコーゲンの分解を促し、血糖値を上昇させる。このとき、肝臓のβ受容体が遮断されていると、カテコールアミンによる血糖上昇作用が抑えられ、血糖降下作用が増強する可能性がある。通常、カテコールアミンは心拍数を増加させるが、心臓のβ1受容体が遮断されていると、心拍数の増加が起きず、頻脈のような低血糖症状がマスクされるためと考えられている。
カルシウム拮抗剤
ベラパミル、ジルチアゼム等では、低血圧、徐脈、房室ブロック等の伝導障害、心不全が発現するおそれがあり、心停止/洞停止に至る可能性があるので減量するなど注意すること。また、ジヒドロピリジン系薬剤でも低血圧、心不全が発現するおそれがあるので注意すること。本剤からカルシウム拮抗剤の静脈投与に変更する場合には48時間以上あけること。
相互に作用(心収縮力や刺激伝導系の抑制作用、降圧作用等)を増強させる。
クロニジン
クロニジンの投与中止後のリバウンド現象(血圧上昇、頭痛、嘔気等)を増強する可能性がある。クロニジンを中止する場合には、本剤を先に中止し、その後数日間観察した後、クロニジンを中止すること。また、クロニジンから本剤へ投与を変更する場合には、クロニジンを中止した数日後から本剤を投与すること。
クロニジンを投与されている患者でクロニジンを中止すると、血中カテコールアミンが上昇し、血圧上昇をきたす。β遮断剤が投与されていると、カテコールアミンによるα刺激作用が優位になり、血管収縮がさらに増強される。
クラスⅠ抗不整脈剤
クラスⅢ抗不整脈剤
過度の心機能抑制(徐脈、心不全等)があらわれ、心停止/洞停止に至る可能性があるので、減量するなど慎重に投与すること。
抗不整脈剤は陰性変力作用及び陰性変時作用を有する。β遮断剤もカテコールアミンの作用を遮断することにより心機能を抑制するため、併用により心機能が過度に抑制される。
麻酔剤
反射性頻脈が弱まり、低血圧のリスクが増強することがある。また、過度の心機能抑制(徐脈、心不全等)があらわれ、心停止/洞停止に至る可能性がある。陰性変力作用の小さい麻酔剤を選択すること。また、心筋抑制作用を有する麻酔剤との併用は出来るだけ避けること。
麻酔剤により低血圧が起こると反射性の頻脈が起こる。β遮断剤が併用されていると、反射性の頻脈を弱め、低血圧が強められる可能性がある。また、陰性変力作用を有する麻酔剤では、相互に作用を増強させる。
ジギタリス製剤
房室伝導時間が延長し、徐脈、房室ブロック等が発現することがあるので注意すること。
ジギタリス、β遮断剤はともに房室結節伝導時間を延長させる。ジギタリス中毒時には特に注意を要する。
非ステロイド性抗炎症剤
本剤の降圧作用が減弱することがある。
非ステロイド性抗炎症剤は血管拡張作用を有するプロスタグランジンの生成を阻害する。
交感神経刺激剤
相互の薬剤の効果が減弱する。また、血管収縮、血圧上昇をきたすことがあるので注意すること。
相互に作用を減弱させる。α刺激作用を有する薬剤の場合には、本剤により交感神経刺激剤のβ刺激作用が抑制され、α刺激作用が優位となり、血管収縮が起こる。
フィンゴリモド
フィンゴリモドの投与開始時に本剤を併用すると重度の徐脈や心ブロックが認められることがある。
共に徐脈や心ブロックを引き起こすおそれがある。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、そう痒
眼
視力異常
霧視、涙液分泌減少
循環器
低血圧
胸部圧迫感、動悸、四肢冷感、レイノー症状、間欠性跛行
精神神経系
頭痛、めまい
うつ状態(神経病性うつ病)、耳鳴、耳痛
眩暈、不眠、眠気、錯乱、悪夢、気分の変化、精神変調
消化器
口渇、嘔吐、食欲不振、下痢、便秘、腹痛
悪心・嘔気
腹部不快感、軟便
肝臓
AST、ALTの上昇、胆汁うっ滞性肝炎
腎臓
BUN、クレアチニンの上昇
その他
倦怠
CK(CPK)の上昇
脱力感、しびれ感、浮腫・末梢性浮腫、高脂血症、脱毛、冷汗、頻尿、高血糖、高尿酸血症、乾癬様皮疹、乾癬悪化、抗核抗体陽性化、勃起障害
過度の徐脈をきたした場合は、まずアトロピン硫酸塩水和物(1~2mgを静注)を投与し、更に必要に応じてβ1刺激剤であるドブタミン(毎分2.5~10μg/kgを静注)を投与する。グルカゴン(10mgを静注)が有効であったとの報告もある。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
アナフィラキシーの既往歴のある患者で、本剤又は他のβ遮断剤投与中に発生したアナフィラキシー反応の増悪を示し、又、アドレナリンによる治療に抵抗性を示したとの報告がある。
アテノロール錠25mg「サワイ」とテノーミン錠25を健康成人男子にそれぞれ1錠(アテノロールとして25mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中アテノロール濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された1)。
Cmax(ng/mL)
Tmax(hr)
T1/2(hr)
AUC0-24hr(ng・hr/mL)
アテノロール錠25mg「サワイ」
182±27
3.2±1.3
5.5±0.5
1762±279
テノーミン錠25
191±48
2.8±1.0
5.4±0.5
1713±406
(Mean±S.D.)
アテノロール錠50mg「サワイ」とテノーミン錠50を健康成人男子にそれぞれ1錠(アテノロールとして50mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中アテノロール濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された2)。
AUC0-30hr(ng・hr/mL)
アテノロール錠50mg「サワイ」
291±92
2.6±0.7
8.2±1.7
2635±714
テノーミン錠50
307±111
2.4±0.7
7.5±1.3
2700±872
血漿中濃度ならびにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
約50%が消化管から吸収された(英国での成績)3)。肝臓で初回通過効果を受けずに体循環に入る。
アテノロールはプロプラノロール、メトプロロールに比べ脳内移行が少ないことが脳手術を必要とした患者について示されている(英国での成績)4)。出産前の高血圧症患者にアテノロールを経口投与した場合、胎盤を通過することが示されている(スウェーデンでの成績)5)。授乳中の高血圧症患者にアテノロールを経口投与した場合、母乳中に移行することが示されている(スウェーデンでの成績)6)。
アテノロールは肝臓でほとんど代謝を受けないが、健康男子にアテノロールを経口投与した場合、グルクロン酸抱合体、アミド側鎖の水酸化体等をわずかに生成する(英国での成績)3)。
健康男子にアテノロールを経口投与した場合、尿中、糞中から投与量のそれぞれ約50%が回収されたが、その約90%は未変化体であった(英国での成績)3)。
交感神経β受容体においてカテコールアミンと競合的に拮抗し、β受容体遮断作用を示すことによって抗狭心症作用、抗不整脈作用を発揮するものと考えられる。降圧作用の機序については十分には解明されていないが、心拍出量の減少7)、末梢血管抵抗減少作用8),9)、レニン分泌抑制作用9),10)等が考えられる。
健康男子11)、狭心症患者12)でアテノロールはイソプレナリン負荷11)及び運動負荷11),12)による心拍数の上昇に拮抗し、心仕事量を減少させ、交感神経β受容体遮断作用を示す。
アテノロールのβ1遮断作用はプロプラノロールよりやや弱く、気管及び末梢血管のβ2受容体に対する作用は極めて弱い。ヒトの心房及び気管支の筋肉標本を用いたin vitro実験で、アテノロールのβ1選択性はプロプラノロール、ピンドロール、メトプロロールより高く、アセブトロールとほぼ同等であった13)。臨床的にも、アテノロールは可逆性の閉塞性気道疾患を有する患者の呼吸機能に及ぼす影響は少なかった14)。
アテノロールは本態性高血圧症患者に対し1日1回連日経口投与により24時間にわたって安定した降圧作用を示した8),15)。また血漿レニン活性、血漿アルドステロン濃度を低下させ、全末梢血管抵抗を減少させた9)。
ウサギ心房、心室筋標本を用いた電気生理学的実験において膜安定化作用を示さなかった16)。イヌ17)、ラット18)を用いた実験で、アテノロールは内因性交感神経刺激作用を示さなかった。
アテノロール(Atenolol)
2-(4-{(2RS)-2-Hydroxy-3-[(1-methylethyl)amino]propyloxy}phenyl)acetamide
C14H22N2O3
266.34
白色~微黄色の結晶性の粉末である。メタノール又は酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けやすく、水に溶けにくい。メタノール溶液(1→25)は旋光性を示さない。
152~156℃
アルミピロー包装開封後は湿気を避けて保存すること。
PTP:100錠(10錠×10)、500錠(10錠×50)
PTP:100錠(10錠×10)、1,000錠(10錠×100)
1) 社内資料:生物学的同等性試験(錠25mg)
2) 社内資料:生物学的同等性試験(錠50mg)
3) Reeves, P. R. et al.:Xenobiotica, 1978;8(5):313-320
4) Cruickshank, J. M. et al.:Clin. Sci., 1980;59:453s-455s
5) Melander, A. et al.:Eur. J. Clin. Pharmacol., 1978;14:93-94
6) Liedholm, H.:Drugs, 1983;25(Suppl. 2):217-218
7) Heel, R. C. et al.:Drugs, 1979;17:425-460
8) 築山久一郎他:臨床薬理, 1980;11(3):215-224
9) Sasaki, Y. et al.:Jpn. Circ. J., 1984;48(9):988-993
10) 佐野博志他:薬理と治療, 1980;8(12):373-379
11) Conway, F. J. et al.:Br. J. Clin. Pharmacol., 1976;3:267-272
12) 近藤照夫他:薬理と治療, 1980;8(10):3751-3759
13) Harms, H. H.:J. Pharmacol. Exp. Ther., 1976;199(2):329-335
14) Suzuki, S. et al.:Acta Ther., 1981;7:55-65
15) Floras, J. S. et al.:Br. Med. J., 1982;285(6352):1387-1392
16) Singh, B. N. et al.:Eur. J. Pharmacol., 1975;34:75-86
17) Harry, J. D. et al.:Br. J. Pharmacol., 1974;51:169-177
18) 泉堯他:日本薬理学雑誌, 1980;76:505-513
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