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劇薬
処方箋医薬品注)
本剤の成分又は他のビスホスホネート系薬剤に対し、過敏症の既往歴のある患者
通常、成人にはパミドロン酸二ナトリウム(無水物)として30~45mgを4時間以上かけて、単回点滴静脈内投与する。なお、再投与が必要な場合には、初回投与による反応を確認するために少なくとも1週間の投与間隔を置くこと。
通常、成人にはパミドロン酸二ナトリウム(無水物)として90mgを4時間以上かけて、4週間間隔で点滴静脈内投与する。
通常、パミドロン酸二ナトリウム(無水物)として下記の用量を1日1回4時間以上かけて3日間連続点滴静脈内投与し、下記の投与間隔にて投与を繰り返す。ただし、1日の用量は60mgを超えないこと。
年齢
1回投与量
投与間隔
2歳未満
0.5mg/kg
2ヵ月
2歳以上3歳未満
0.75mg/kg
3ヵ月
3歳以上
1.0mg/kg
4ヵ月
1バイアルに日局「注射用水」、日局「生理食塩液」又は日局「ブドウ糖注射液(5%)」5mLを加えて溶解後、総量として500mL以上の日局「生理食塩液」又は日局「ブドウ糖注射液(5%)」に希釈する。
1バイアルに日局「注射用水」、日局「生理食塩液」又は日局「ブドウ糖注射液(5%)」5mLを加えて溶解後、0.1mg/mL以下の濃度となるよう日局「生理食塩液」又は日局「ブドウ糖注射液(5%)」に希釈する。
急激な血圧低下をきたした症例が報告されている。
生理食塩液の過量負荷により左室不全・うっ血性心不全を起こすおそれがある。また、本剤投与後通常1~2日にみられる発熱も心疾患の悪化に関与するおそれがある。
副甲状腺機能低下症による低カルシウム血症があらわれる場合がある。,
腎機能が悪化するおそれがある。,,
妊娠する可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ投与すること。ビスホスホネート系薬剤は骨基質に取り込まれた後に全身循環へ徐々に放出される。全身循環への放出量はビスホスホネート系薬剤の投与量・期間に相関する。ビスホスホネート系薬剤の中止から妊娠までの期間と危険性との関連は明らかではない。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊婦を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。なお、動物実験(ラット)で本剤を器官形成期又は器官形成期以降の母体に静脈内投与した場合、妊娠末期に血中カルシウム低下に起因すると考えられる母体の死亡が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。骨成長に影響を与える可能性がある。
カルシトニン製剤
血清カルシウムが急速に低下するおそれがある。
相互に作用を増強する。
シナカルセト
血清カルシウムが低下するおそれがある。
気管支痙攣、呼吸困難、喘鳴等があらわれることがある。
,,
テタニー、手指のしびれ等を伴う低カルシウム血症があらわれた場合にはカルシウム剤の点滴投与が有効である。,
咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。間質性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
1%~5%未満
1%未満
頻度不明
循環器
不整脈、血圧低下、輸液過量負荷によるうっ血性心不全(浮腫)・左室不全(呼吸困難、肺水腫)
血圧上昇
腎臓
BUN上昇
クレアチニン上昇、蛋白尿
血尿
血液
貧血、血小板減少
白血球減少、リンパ球減少
肝臓
AST、ALT、LDH、Al-P、γ-GTP上昇
ビリルビン上昇
電解質代謝異常
低リン血症、低カリウム血症、高カリウム血症、低カルシウム血症、高ナトリウム血症
低マグネシウム血症
消化器
嘔吐、腹痛、便秘、下痢、消化不良、胃炎、食欲不振、嘔気、歯周病(歯肉炎、歯周炎等)
精神・神経系
顔面のしびれ
頭痛、めまい、激越、幻覚、錯乱、不眠、嗜眠、痙攣発作
過敏症
発疹、そう痒感、血管神経性浮腫
眼
結膜下出血
ブドウ膜炎(虹彩炎・虹彩毛様体炎)、強膜炎、上強膜炎、黄視症、結膜炎、眼窩の炎症(眼窩浮腫、眼窩蜂巣炎等)
筋・骨格系
全身痛注2)、筋痙直、骨痛注2)(一過性)、関節痛注2)、筋痛注2)
局所反応
適用部位の疼痛、発赤、腫脹、硬結、静脈炎、血栓性静脈炎
その他
発熱注2)
血糖上昇
風邪様症状注2)(発熱、けん怠、疲労、悪寒、ほてりを伴う)、単純疱疹・帯状疱疹の再発
本剤の過量投与により著明な低カルシウム血症を起こす可能性がある。
著明な低カルシウム血症があらわれた場合には、カルシウム剤を投与するなど、適切な処置を行うこと。
悪性腫瘍による高カルシウム血症患者(8例)にパミドロン酸二ナトリウム45mgを500mLの生理食塩液で希釈し、4時間かけて点滴静脈内投与したとき、投与終了時の血清中濃度は約1.0μg/mLを示し、その後速やかに消失し、投与後24時間では全例で定量限界(0.20μg/mL)以下であった2)。
溶骨性骨転移を伴う乳癌患者を対象とした国内での薬物動態試験は実施されていないため、日本人におけるデータはない。
悪性腫瘍による高カルシウム血症患者にパミドロン酸二ナトリウム45mgを500mLの生理食塩液で希釈し、4時間かけて点滴静脈内投与したとき、投与開始後96時間までに投与量の13.8%が尿中に排泄され、その多くは投与開始24時間までに排泄された2)。
悪性腫瘍による高カルシウム血症を対象とした無作為割付による比較試験を含む臨床試験において、効果判定が行われた79例についての成績の概要は次のとおりである3),4),5)。
血清カルシウム濃度改善度
全般改善度
著 効
有効以上
著明改善
中等度改善以上
87.3%(69/79)
96.2%(76/79)
51.9%(41/79)
83.5%(66/79)
直径が1cm以上の溶骨性骨転移を1つ以上有する化学療法施行中の乳癌骨転移患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において、試験開始より最初の骨関連合併症(高カルシウム血症(アルブミン補正で12mg/dLを超える)、病的骨折、骨への放射線照射や外科的手術が必要、あるいは椎体の圧迫骨折による脊髄の圧迫)を発症するまでの中央値は、パミドロン酸群13.9ヵ月(n=185)、プラセボ群7.0ヵ月(n=195)であり、パミドロン酸群が有意に延長した(p<0.001)6)。また、2個以上の溶骨性骨転移を有するホルモン療法施行中の乳癌骨転移患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において、試験開始より最初の骨関連合併症を発症するまでの中央値は、パミドロン酸群10.4ヵ月(n=182)、プラセボ群6.9ヵ月(n=189)であり、パミドロン酸群が有意に延長した(p=0.049)7)。
パミドロン酸はメバロン酸からコレステロールや破骨細胞機能に重要なタンパク質のプレニル化に必要なゲラニルゲラニル二リン酸のようなイソプレノイド脂質への経路の複数のステップを直接阻害する8)。
パミドロン酸二ナトリウム水和物(Pamidronate Disodium Hydrate)
Disodium 3-amino-1-hydroxypropylidene-1,1-bisphosphonate pentahydrate
C3H9NO7P2Na2・5H2O
369.11
白色の結晶性の粉末である。水にやや溶けにくく、エタノール(95)にほとんど溶けない。
約211℃(分解)
1バイアル
1) Hillner, B. E. et al.:J. Clin. Oncol., 2003;21(21):4042-4057
2) Oiso, Y. et al.:Endocr. J., 1994;41(6):655-661
3) 藤田拓男他:臨床医薬, 1992;8(6):1455-1472
4) 松本俊夫他:臨床医薬, 1992;8(3):605-629
5) 松本俊夫他:臨床医薬, 1992;8(3):587-603
6) Hortobagyi, G. N. et al.:J. Clin. Oncol., 1998;16(6):2038-2044
7) Theriault, R. L. et al.:J. Clin. Oncol., 1999;17(3):846-854
8) 髙折修二他監訳:グッドマン・ギルマン薬理書, 第11版, 廣川書店, 2007;2134-2137
9) Okada, M. et al.:Arzneim.-Forsch. Drug Res., 1992;42(4):543-546
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