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日本薬局方
セフジニル細粒
処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、クレブシエラ属、プロテウス・ミラビリス、インフルエンザ菌
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、膀胱炎、腎盂腎炎、中耳炎、副鼻腔炎、猩紅熱
「抗微生物薬適正使用の手引き」1)を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
通常、小児に対してセフジニルとして1日量9~18mg(力価)/kgを3回に分割して経口投与する。なお、年齢及び症状に応じて適宜増減する。
観察を十分に行うこと。ビタミンK欠乏症状があらわれることがある。
腎障害の程度に応じて投与量を減量し、投与の間隔をあけて使用すること。血中濃度が持続する。
低出生体重児、新生児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
鉄剤
本剤の吸収を約10分の1まで阻害するので、併用は避けることが望ましい。やむを得ず併用する場合には、本剤の投与後3時間以上間隔をあけて投与する。
腸管内において鉄イオンとほとんど吸収されない錯体を形成する。
ワルファリンカリウム
ワルファリンカリウムの作用が増強されるおそれがある。ただし、本剤に関する症例報告はない。
腸内細菌によるビタミンKの産生を抑制することがある。
制酸剤(アルミニウム又はマグネシウム含有)
本剤の吸収が低下し、効果が減弱されるおそれがあるので、本剤の投与後2時間以上間隔をあけて投与する。
機序不明
不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
アナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがある。
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(各0.1%未満)があらわれることがあるので、発熱、頭痛、関節痛、皮膚や粘膜の紅斑・水疱、皮膚の緊張感・灼熱感・疼痛等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
汎血球減少、無顆粒球症(初期症状:発熱、咽頭痛、頭痛、倦怠感等)、血小板減少(初期症状:点状出血、紫斑等)、溶血性貧血(初期症状:発熱、ヘモグロビン尿、貧血症状等)(各0.1%未満)があらわれることがある。
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。
劇症肝炎等の重篤な肝炎、著しいAST、ALT、Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹
蕁麻疹、紅斑、浮腫
そう痒、発熱
血液
好酸球増多
顆粒球減少
腎臓
BUN上昇
消化器
下痢
腹痛、嘔吐、悪心、食欲不振
胃部不快感、胸やけ、便秘
菌交代症
口内炎、カンジダ症
黒毛舌
ビタミン欠乏症
ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)
その他
めまい
頭痛、胸部圧迫感、しびれ
セフジニル細粒小児用10%「SW」とセフゾン細粒小児用10%を健康成人男子にそれぞれ1g[セフジニルとして100mg(力価)]空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中セフジニル濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された3)。
Cmax[ng(力価)/mL]
Tmax(hr)
T1/2(hr)
AUC0-10hr[ng(力価)・hr/mL]
セフジニル細粒小児用10%「SW」
1055.1±294.7
3.3±0.5
1.6±0.3
5263.2±1369.3
セフゾン細粒小児用10%
1003.7±273.1
3.0±0.7
1.5±0.2
5116.0±1369.5
(Mean±S.D., n=10)
血漿中濃度ならびにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
小児28例に3mg(力価)/kgを食後に単回経口投与すると、3.6時間後に0.63μg/mLの最高血漿中濃度が得られ、食後投与では吸収がやや低下した4)。
患者喀痰中5)、扁桃組織6),7)、上顎洞粘膜組織6),7)、中耳分泌物6),7)、皮膚組織8)等への移行が認められた。(セフジニルカプセル成人の場合)
ヒトの血漿、尿及び糞便中には抗菌活性代謝物質は認められていない9)。(セフジニルカプセル成人の場合)
Ccr(mL/min)
例数
t1/2(h)
AUC(μg・h/mL)
≧100
3
1.66
2.76
51~70
1
2.41
10.74
31~50
2.92
7.48
≦30
2
4.06
16.94
成人血液透析患者6例に100mg(力価)を食後に単回経口投与したとき、血漿中濃度の消失半減期は健康成人の約11倍に増加した。同じ患者に100mg(力価)を食後に単回経口投与し、ほぼ最高血漿中濃度に達した時間より4時間透析を施行したとき、透析中の半減期は非透析日の約1/6に短縮し、透析による除去率は61%であった11)。(セフジニルカプセル成人の場合)
Cmax(μg/mL)
Tmax(h)
AUC0-∞(μg・h/mL)
除去率(%)
非透析日
2.36
9.00
16.95
69.05
-
透析日
2.03
2.76注1)
30.18
61
作用機序は細菌細胞壁の合成阻害であり、その作用点は菌種により異なるが、ペニシリン結合蛋白(PBP)の1(1a、1bs)、2及び3に親和性が高い12),13)。
セフジニル(Cefdinir)
(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-Aminothiazol-4-yl)-2-(hydroxyimino)acetylamino]-8-oxo-3-vinyl-5-thia-1-azabicyclo[4.2.0]oct-2-ene-2-carboxylic acid
C14H13N5O5S2
395.41
白色~淡黄色の結晶性の粉末である。水、エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。pH7.0の0.1mol/Lリン酸塩緩衝液に溶ける。
CFDN
分包[乾燥剤入り]:0.5g×120包バラ[乾燥剤入り]:100g
1) 厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き
2) 第十八改正日本薬局方解説書, 廣川書店, 2021;C-2844-2850
3) 社内資料:生物学的同等性試験
4) 藤井良知他:Jpn. J. Antibiot., 1991;44(10):1168-1191
5) 石岡伸一他:日本化学療法学会雑誌, 1989;37(S-2):536-539
6) 河村正三他:日本化学療法学会雑誌, 1989;37(S-2):1043-1052
7) 征矢野薫他:日本化学療法学会雑誌, 1989;37(S-2):1053-1061
8) 乃木田俊辰他:日本化学療法学会雑誌, 1989;37(S-2):955-969
9) 島田馨他:日本化学療法学会雑誌, 1989;37(S-2):208-245
10) 西谷嘉夫他:日本化学療法学会雑誌, 1989;37(S-2):823-840
11) Hishida, A. et al.:Antimicrob. Agents Chemother., 1998;42(7):1718-1721
12) 横田健他:日本化学療法学会雑誌, 1989;37(S-2):16-29
13) 峯靖弘他:日本化学療法学会雑誌, 1989;37(S-2):122-134
14) 井上栄子他:日本化学療法学会雑誌, 1989;37(S-2):1-15
15) 五島瑳智子他:日本化学療法学会雑誌, 1989;37(S-2):30-55
16) 加藤直樹他:日本化学療法学会雑誌, 1989;37(S-2):65-76
17) 西野武志他:日本化学療法学会雑誌, 1989;37(S-2):77-96
18) 峯靖弘他:日本化学療法学会雑誌, 1989;37(S-2):100-121
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