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日本薬局方
クラリスロマイシン錠
処方箋医薬品注)
シロップ用クラリスロマイシン
本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエンザ菌、レジオネラ属、百日咳菌、カンピロバクター属、クラミジア属、マイコプラズマ属
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、感染性腸炎、中耳炎、副鼻腔炎、猩紅熱、百日咳
本剤に感性のマイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)
後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症
「抗微生物薬適正使用の手引き」1)を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
効能・効果
用法・用量
錠50mg
DS10%
一般感染症
通常、小児にはクラリスロマイシンとして1日体重1kgあたり10~15mg(力価)を2~3回に分けて経口投与する。レジオネラ肺炎に対しては、1日体重1kgあたり15mg(力価)を2~3回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
用時懸濁し、通常、小児にはクラリスロマイシンとして1日体重1kgあたり10~15mg(力価)を2~3回に分けて経口投与する。レジオネラ肺炎に対しては、1日体重1kgあたり15mg(力価)を2~3回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
通常、小児にはクラリスロマイシンとして1日体重1kgあたり15mg(力価)を2回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
用時懸濁し、通常、小児にはクラリスロマイシンとして1日体重1kgあたり15mg(力価)を2回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
QT延長、心室頻拍(Torsade de pointesを含む)、心室細動をおこすことがある。
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
投与しないこと。コルヒチンの血中濃度上昇に伴う中毒症状が報告されている。,
肝機能障害を悪化させることがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験で、母動物に毒性があらわれる高用量において、胎児毒性(心血管系の異常、口蓋裂、発育遅延等)が報告されている。なお、国外における試験で次のような報告がある。SD系ラット(15~150mg/kg/日)及びCD-1系マウス(15~1,000mg/kg/日)において、それぞれ母動物に毒性があらわれる最高用量でラット胎児に心血管系異常並びにマウス胎児に口蓋裂が認められた。また、サル(35~70mg/kg/日)において、母動物に毒性があらわれる70mg/kg/日で9例中1例に低体重の胎児がみられたが、外表、内臓、骨格には異常は認められなかった。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中へ移行することが報告されている。なお、動物実験(ラット)の乳汁中濃度は、血中濃度の約2.5倍で推移した。
低出生体重児及び新生児を対象とした臨床試験は実施していない。
一般に生理機能が低下しており、高い血中濃度が持続するおそれがある。
ピモジド3)〔オーラップ〕,
QT延長、心室性不整脈(Torsade de pointesを含む)等の心血管系副作用が報告されている。
本剤のCYP3Aに対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。
エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン〔クリアミン〕ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩,
血管攣縮等の重篤な副作用をおこすおそれがある。
スボレキサント〔ベルソムラ〕,
スボレキサントの血漿中濃度が顕著に上昇し、その作用が著しく増強するおそれがある。
ロミタピドメシル酸塩〔ジャクスタピッド〕,
ロミタピドの血中濃度が著しく上昇するおそれがある。
タダラフィル〔アドシルカ〕,
左記薬剤のクリアランスが高度に減少し、その作用が増強するおそれがある。
チカグレロル〔ブリリンタ〕,
チカグレロルの血漿中濃度が著しく上昇するおそれがある。
イブルチニブ〔イムブルビカ〕,
イブルチニブの作用が増強するおそれがある。
イバブラジン塩酸塩〔コララン〕,
過度の徐脈があらわれることがある。
ベネトクラクス(再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期)〔ベネクレクスタ〕,
腫瘍崩壊症候群の発現が増強するおそれがある。
ルラシドン塩酸塩〔ラツーダ〕,
ルラシドンの血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。
アナモレリン塩酸塩〔エドルミズ〕,
アナモレリンの血中濃度が上昇し、副作用の発現が増強するおそれがある。
フィネレノン〔ケレンディア〕,
フィネレノンの血中濃度が著しく上昇するおそれがある。
イサブコナゾニウム硫酸塩〔クレセンバ〕,
イサブコナゾールの血中濃度が上昇し作用が増強するおそれがある。
ジゴキシン
嘔気、嘔吐、不整脈等が報告されているので、ジゴキシンの血中濃度の推移、自覚症状、心電図等に注意し、異常が認められた場合には、投与量を調節する等の適切な処置を行うこと。
本剤の腸内細菌叢に対する影響により、ジゴキシンの不活化が抑制されるか、もしくはP-gpを介したジゴキシンの輸送が阻害されることにより、その血中濃度が上昇する。
スルホニル尿素系血糖降下剤
低血糖(意識障害に至ることがある)が報告されているので、異常が認められた場合には、投与を中止し、ブドウ糖の投与等の適切な処置を行うこと。
機序は不明である。左記薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
カルバマゼピンテオフィリン4),5)アミノフィリン水和物シクロスポリンタクロリムス水和物エベロリムス,
左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので、左記薬剤の血中濃度の推移等に注意し、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。
本剤のCYP3Aに対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害される。
アトルバスタチンカルシウム水和物6)シンバスタチン6)ロバスタチン(国内未承認)
左記薬剤の血中濃度上昇に伴う横紋筋融解症が報告されているので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。腎機能障害のある患者には特に注意すること。
コルヒチン,,,
コルヒチンの血中濃度上昇に伴う中毒症状(汎血球減少、肝機能障害、筋肉痛、腹痛、嘔吐、下痢、発熱等)が報告されているので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。
ベンゾジアゼピン系薬剤(CYP3Aで代謝される薬剤)
非定型抗精神病薬(CYP3Aで代謝される薬剤)
ジソピラミド
トルバプタン
エプレレノン
エレトリプタン臭化水素酸塩
カルシウム拮抗剤(CYP3Aで代謝される薬剤)
リオシグアト
ジエノゲスト
ホスホジエステラーゼ5阻害剤
クマリン系抗凝血剤
ドセタキセル水和物
アベマシクリブ10)
オキシコドン塩酸塩水和物11)
フェンタニル/フェンタニルクエン酸塩
左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。なお、トルバプタンにおいては、本剤との併用は避けることが望ましいとされており、やむを得ず併用する場合においては、トルバプタンの用量調節を特に考慮すること。
ベネトクラクス(再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の維持投与期、急性骨髄性白血病)
ベネトクラクスの副作用が増強するおそれがあるので、ベネトクラクスを減量するとともに、患者の状態を慎重に観察すること。
抗凝固剤(CYP3Aで代謝され、P-gpで排出される薬剤)
左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。
本剤のCYP3A及びP-gpに対する阻害作用により、左記薬剤の代謝及び排出が阻害される。
抗凝固剤(P-gpで排出される薬剤)
本剤のP-gpに対する阻害作用により、左記薬剤の排出が阻害される。
イトラコナゾール12)
HIVプロテアーゼ阻害剤
,
本剤の未変化体の血中濃度上昇による作用の増強等の可能性がある。また、イトラコナゾールの併用においては、イトラコナゾールの血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性がある。異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。
本剤と左記薬剤のCYP3Aに対する阻害作用により、相互に代謝が阻害される。
リファブチン14)エトラビリン15),
左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性がある。また、本剤の未変化体の血中濃度が低下し、活性代謝物の血中濃度が上昇し、本剤の作用が減弱する可能性がある。異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。
本剤のCYP3Aに対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害される。また、左記薬剤のCYP3A4に対する誘導作用により、本剤の代謝が促進される。
リファンピシン16)エファビレンツネビラピン,
本剤の未変化体の血中濃度が低下し、活性代謝物の血中濃度が上昇する可能性がある。本剤の作用が減弱する可能性があるので、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。
左記薬剤のCYP3A4に対する誘導作用により、本剤の代謝が促進される。
天然ケイ酸アルミニウム17)
本剤の吸収が低下するとの報告がある。
左記薬剤の吸着作用によるものと考えられる。
呼吸困難、痙攣、発赤等があらわれることがある。
QT延長等の心疾患のある患者、低カリウム血症のある患者においては特に注意すること。
劇症肝炎、AST、ALT、γ-GTP、LDH、Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸、肝不全があらわれることがある。
異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
偽膜性大腸炎、出血性大腸炎等の重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇があらわれることがある。横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
痙攣(強直間代性、ミオクロヌス、意識消失発作等)があらわれることがある。
乏尿等の症状や血中クレアチニン値上昇等の腎機能低下所見が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
初期症状として発疹、発熱がみられ、さらに肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹
そう痒感
精神神経系
めまい頭痛
幻覚失見当識意識障害せん妄躁病眠気振戦しびれ(感)錯感覚不眠
感覚器
味覚異常(にがみ等)
耳鳴聴力低下嗅覚異常
消化器
悪心嘔吐胃部不快感腹部膨満感腹痛下痢
食欲不振軟便口内炎舌炎口渇
口腔内びらん胸やけ歯牙変色舌変色
血液
好酸球増多
肝臓
AST上昇ALT上昇γ-GTP上昇LDH上昇Al-P上昇
筋・骨格
筋肉痛
その他
倦怠感浮腫カンジダ症発熱
動悸CK上昇脱毛頻尿低血糖
5~10%未満
1~5%未満
不眠症
頭痛めまい激越神経過敏症感覚異常痙攣妄想幻覚運動過多躁病反応偏執反応末梢神経炎精神病
味覚減退
味覚倒錯難聴耳鳴味覚喪失結膜炎
皮膚
そう痒感斑状丘疹状皮疹ざ瘡帯状疱疹紫斑皮疹光線過敏性反応発汗
下痢
悪心食欲不振腹痛嘔吐逆流性食道炎
鼓腸放屁消化不良便秘おくび口渇舌炎舌変色
白血球減少貧血再生不良性貧血好中球減少骨髄機能不全
肝機能異常
γ-GTP上昇Al-P上昇
AST上昇ALT上昇胆汁うっ滞性黄疸肝炎ビリルビン上昇
腎臓
急性腎障害
BUN上昇クレアチニン上昇
生殖器
子宮頸部上皮異形成
腟カンジダ症
筋肉痛関節痛
高脂血症トリグリセリド上昇高尿酸血症低カリウム血症徐脈
無力症アミラーゼ上昇カンジダ症疼痛しゃっくり発熱胸痛さむけ酵素上昇
測定法
Cmax(μg/mL)
Tmax(hr)
T1/2(hr)
AUC(μg・hr/mL)
小児(n=6)5mg/kg
HPLC未変化体
1.05
1.4
1.8
3.54
HPLC代謝物
0.98
3.2
5.37
成人(n=8)200mg
Bioassay
1.16
1.9
4.04
8.98
成人(n=8)400mg
2.24
2.7
4.36
20.30
クラリスロマイシン錠50mg小児用「サワイ」とクラリス錠50小児用を健康成人男子にそれぞれ1錠〔クラリスロマイシンとして50mg(力価)〕空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中クラリスロマイシン濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された21)。
Cmax(ng/mL)
AUC0-24hr(ng・hr/mL)
クラリスロマイシン錠50mg小児用「サワイ」
143±114
1.3±0.9
3.4±2.1
602±295
クラリス錠50小児用
131±73
1.7±1.5
3.3±1.4
567±291
(Mean±S.D.)
クラリスロマイシンDS10%小児用「サワイ」とクラリスドライシロップ10%小児用を健康成人男子にそれぞれ0.5g〔クラリスロマイシンとして50mg(力価)〕空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中クラリスロマイシン濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された21)。
AUC0-12hr(ng・hr/mL)
クラリスロマイシンDS10%小児用「サワイ」
115±52
1.2±0.7
2.5±0.4
502±256
クラリスドライシロップ10%小児用
111±45
1.2±0.8
2.4±0.5
470±173
健康成人において、クラリスロマイシン錠剤(250mg)を経口投与した場合(2回測定)とクラリスロマイシンラクトビオン酸塩を静脈内投与した場合の薬物速度論的パラメータを比較検討した。その結果、未変化体のバイオアベイラビリティは52、55%であったが、初回通過効果によって生成される活性代謝物(14位水酸化体)を含めたパラメータ解析結果から、クラリスロマイシンは経口投与後ほぼ完全に吸収されていることが示唆された22)(海外データ)。
小児に10mg(力価)/kgを単回経口投与したときの血清中濃度には、食事の影響がほとんど認められなかった23)。
健康成人における唾液24)、また、患者における喀痰25)、気管支分泌物26)等への移行性を測定した結果、それぞれの組織への移行は良好で、血清中濃度と同等もしくはそれ以上の濃度を示した。また、皮膚27)、扁桃28)、上顎洞粘膜28)等の組織中濃度はほとんどの例で血清中濃度を大きく上まわった。なお、ヒト血清蛋白結合率は42~50%であった29)(in vitro)。
ヒトにおける主代謝物は14位水酸化体であり、血清中には未変化体とほぼ同量存在した30)。ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro試験において、クラリスロマイシンは主としてCYP3Aで代謝されることが報告されている31)。,
小児患者に5mg(力価)/kgを単回経口投与し、Bioassayで測定したところ、投与後6時間までに投与量の25.8%が尿中へ排泄された32)。なお、健康成人に200mg(力価)を空腹時に単回経口投与したところ、尿中には主に未変化体及び活性代謝物の14位水酸化体が認められた30)。
腎機能正常者と種々な程度の腎機能障害者に200mg(力価)を空腹時単回経口投与し、クレアチニンクリアランス(Ccr)とその体内動態との関係を検討した結果、腎機能の低下に伴ってCmaxの上昇、T1/2の延長及びAUCの増加が認められた33)(測定法:Bioassay)。
クレアチニンクリアランス(mL/min)
Ccr≒100(n=5)
2.02
1.24
2.38
8.89
Ccr≒50(n=5)
2.15
1.89
5.74
21.69
Ccr≒30(n=5)
2.55
0.96
4.69
18.73
Ccr≒5(n=5)
1.48
6.13
36.89
重篤な基礎疾患のない66~82歳(平均72.2歳)の女性3名に200mg(力価)を空腹時単回経口投与し、その体内動態を検討した結果、健康成人と比べるとTmax、T1/2はほぼ同様であったが、Cmax、AUCは明らかに高かった34)(測定法:Bioassay)。
高齢者(n=3)
3.72
2.3
4.2
19.20
健康成人男性にテオフィリンを400mg及びクラリスロマイシンを300mg併用した結果、併用5日目でテオフィリンの血清中濃度はCmaxで1.26倍、AUCで1.19倍上昇し、クリアランスは16.4%減少したが統計的に有意差は認められなかった4)。また、気管支喘息患児にテオフィリンを300~600mg/dayで1日分2経口投与し、更にクラリスロマイシン600mg/dayを1日分2併用投与した結果、併用7日目においてテオフィリンの血清中濃度は有意な上昇を示した5)。
細菌の70Sリボソームの50Sサブユニットと結合し、蛋白合成を阻害する35),36)。
ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌の好気性グラム陽性菌37),38),39),40),41)、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエンザ菌、レジオネラ属、百日咳菌、カンピロバクター属等の一部のグラム陰性菌37),38),39),40),41)、クラミジア属42)、マイコプラズマ属41),43)及びマイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)44)に抗菌作用を示し、その作用は他のマクロライド系抗生物質と同等以上である(in vitro)。
未変化体とほぼ同等の抗菌力を有する45)が、マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)46)に対しては未変化体より弱い(in vitro)。
マウスの腹腔内感染37),38),40),41),45)、皮下感染37),40),41)、呼吸器感染症37),38),41),45)モデルにおいては、クラリスロマイシンの良好な組織移行性を反映し、優れた効果を示す。
クラリスロマイシン(Clarithromycin)
(2R,3S,4S,5R,6R,8R,10R,11R,12S,13R)-5-(3,4,6-Trideoxy-3-dimethylamino-β-D-xylo-hexopyranosyloxy)-3-(2,6-dideoxy-3-C-methyl-3-O-methyl-α-L-ribo-hexopyranosyloxy)-11,12-dihydroxy-6-methoxy-2,4,6,8,10,12-hexamethyl-9-oxopentadecan-13-olide
C38H69NO13
747.95
白色の結晶性の粉末で、味は苦い。アセトン又はクロロホルムにやや溶けやすく、メタノール、エタノール(95)又はジエチルエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。
220~227℃
CAM
開封後は湿気を避けて遮光して保存すること。
PTP:100錠(10錠×10)
分包:0.5g×120包バラ[乾燥剤入り]:100g
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