当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
劇薬
ピロカルピン塩酸塩として、通常0.5~4%液を1日3~5回、1回1~2滴宛点眼する。
気管支収縮作用により喘息発作を強めるおそれがある。
縮瞳により網膜剥離を起こすおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。子宮筋の収縮を起こす可能性がある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
一般に生理機能が低下している。
結膜充血、角膜上皮障害、乾性角結膜炎、結膜萎縮、睫毛内反、眼瞼眼球癒着等があらわれることがある。
頻度不明
眼
眼瞼炎、白内障、結膜充血、眼のそう痒感、眼刺激、眼痛、霧視、暗黒感
消化器
下痢、悪心・嘔吐
その他
頭痛、発汗、流涎
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。・薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。・患眼を開瞼して結膜嚢内に点眼し、1~5分間閉瞼して涙嚢部を圧迫させた後、開瞼すること。・他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。
本剤の使用により、錯乱、記憶障害等の精神症状があらわれたとの報告がある。
白内障の摘出術施行中の患者において、2%ピロカルピン塩酸塩を2滴点眼した後に房水を採取し、房水中のピロカルピン塩酸塩濃度を測定した。点眼してから房水を採取するまでの時間はほとんどの症例において点眼6~26分後に行われ、どの測定時点においても濃度は5μg/mLを超えることはなく、検討した71眼における平均濃度は1.67μg/mLであった。なお、この値より推定されたピロカルピン塩酸塩の房水中への平均移行率は約0.03%であった1) (外国人データ)。
ウサギにピロカルピンを点眼すると、角膜でエステラーゼによる加水分解を受け、pilocarpic acidへと代謝されるが、有色ウサギではこの代謝速度が白色ウサギに比べ102倍近く速い2) 。
ピロカルピンは点眼により速やかに眼内に移行し、副交感神経支配の瞳孔括約筋に直接作用してこれを収縮させ、縮瞳する。また、毛様体筋を収縮させることにより線維柱帯が広がり、房水流出が促進され、眼圧が下降する。ピロカルピンのこの作用は副交感神経遮断薬(アトロピン等)により拮抗される3) 。
緑内障患者にピロカルピンを点眼すると、一部の患者では30分以内に軽度の一過性眼圧上昇を確認したが、その一過性上昇の有無にかかわらず、3時間前後に眼圧は最低となった。眼圧下降度は、眼圧の高い症例ほど大きかった。また、ピロカルピン点眼後に房水流出率の有意な増加が認められた4) 。健康人もしくは緑内障患者にピロカルピンを1日4回、数日間点眼すると、全症例に眼圧の低下が認められ、眼圧下降率は正常眼で8~38%、緑内障眼で12~40%であり、いずれも点眼前の眼圧が高いほど、眼圧下降度は大きかった。また、ほとんどの症例において、ピロカルピン点眼後に眼圧日内変動幅の減少と房水流出率の増加が認められた5) (外国人データ)。
緑内障患者にピロカルピンを点眼すると、約8分後より縮瞳が始まり、おおむね1時間で瞳孔径は最小となり、この状態は数時間続いた4) 。また、健康成人に1%ピロカルピン塩酸塩を1滴点眼すると、おおむね10分後より縮瞳が始まり、30分以内に瞳孔径は最小となり、点眼前の状態に戻るまで6時間以上を要した6) (外国人データ)。
ピロカルピン塩酸塩(Pilocarpine Hydrochloride)
(3S,4R)-3-Ethyl-4-(1-methyl-1H-imidazol-5-ylmethyl)-4,5-dihydrofuran-2(3H)-one monohydrochloride
C11H16N2O2・HCl
244.72
本品は無色の結晶又は白色の粉末で、においはなく、味は僅かに苦い。本品は酢酸(100)に極めて溶けやすく、水、メタノール又はエタノール(95)に溶けやすく、無水酢酸にやや溶けやすく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。本品1.0gを水10mLに溶かした液のpHは3.5~4.5である。本品は吸湿性である。本品は光によって変化する。
プラスチック点眼容器 5mL×10本
1) Krohn, D. L. et al.:Am. J. Ophthalmol. 1979;87:50-56 〔53581〕
2) Lee, V. H. et al.:Invest. Ophthal. Vis. Sci. 1980;19:210-213 〔53589〕
3) W. H. Havener:Ocular Pharmacology 6th Ed. 1994;116-124 〔53591〕
4) 景山万里子:臨床眼科 1958;12:877-882 〔53583〕
5) Krill, A. E. et al.:Am. J. Ophthalmol. 1964;57:34-41 〔53582〕
6) Lowenstein, O. et al.:Arch. Ophthalmol. 1953;50:311-318 〔53578〕
参天製薬株式会社 製品情報センター
〒530-8552(個別郵便番号) 大阪市北区大深町4-20
TEL 0120-921-839 06-7664-8624受付時間 9:00~17:00(土・日・祝日を除く)
参天製薬株式会社
大阪市北区大深町4-20
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.