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ピレノキシン懸濁性点眼液0.005%「参天」

添付文書番号

1319706Q3043_1_03

企業コード

300237

作成又は改訂年月

2022年2月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

871319

薬効分類名

老人性白内障治療点眼剤

承認等

ピレノキシン懸濁性点眼液0.005%「参天」

販売名コード

YJコード

1319706Q3043

販売名英語表記

Pirenoxine ophthalmic suspension 「Santen」

承認番号等

承認番号

30200AMX00560

販売開始年月

1992年7月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

ピレノキシン点眼液

3. 組成・性状

3.1 組成

ピレノキシン懸濁性点眼液0.005%「参天」

有効成分1mL中
ピレノキシン   0.05mg
添加剤濃グリセリン、ベンザルコニウム塩化物、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、エデト酸ナトリウム水和物、pH調節剤

3.2 製剤の性状

ピレノキシン懸濁性点眼液0.005%「参天」

pH3.4~4.0
浸透圧比0.9~1.2
性状振り混ぜるとき、だいだい色に懸濁。無菌水性懸濁点眼剤

4. 効能・効果

  • 初期老人性白内障

6. 用法・用量

  • 用時よく振り混ぜたのち、1回1~2滴を1日3~5回点眼する。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

頻度不明

過敏症

眼瞼炎、接触皮膚炎

びまん性表層角膜炎、結膜充血、結膜炎、刺激感、そう痒感、霧視、眼脂、流涙、眼痛、眼の異常感、眼の異物感

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。

  • 点眼前にキャップをしたまま点眼瓶をよく振ること。
  • 本剤に含まれているベンザルコニウム塩化物はソフトコンタクトレンズに吸着されることがあるので、ソフトコンタクトレンズを装用している場合には、点眼前にレンズを外し、点眼後少なくとも5~10分間の間隔をあけて再装用すること。
  • 薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
  • 他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。

16. 薬物動態

16.3 分布

  1. 16.3.1 生物学的同等性試験

    白色ウサギの片眼に本剤を、他眼に標準製剤(カタリン点眼用0.005%)を点眼し、房水中ピレノキシン濃度を測定した。得られたパラメータについて分散分析法にて統計解析を行った結果、対数値の平均値の差の90%信頼区間はlog(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された1)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

  • キノイド学説によると、白内障の成因は水晶体の水溶性蛋白が、有核アミノ酸(トリプトファン、チロジン等)の代謝異常で生じるキノイド物質によって変性し不溶性化するためといわれているが、ピレノキシンはキノイド物質のこの作用を競合的に阻害して、水晶体の透明性を維持させることにより白内障の進行を抑制する2),3)

18.2 実験的白内障に対する効果

  • ビタミンC欠乏モルモットに0.1あるいは0.2mg/mLのピレノキシン0.1mLずつを1日1回結膜下投与し、その1時間後にキノイド物質(キノンイミンカルボン酸又はベンツキノン酢酸)を1日1回腹腔内投与して白内障を惹起させたところ、白内障発生が防止又は遅延した4)
    ウサギに実験的ナフタリン白内障を起こし、その初発症状が確認されると同時にピレノキシンを投与したところ、初回投与期(第1期2ヵ月間)で72%に水晶体混濁の進行防止が認められた。また、投薬中止(3ヵ月間)により、再び混濁の進行がみられたが、ピレノキシンの再投与(第2期)により50%に効果が認められ、水晶体混濁進行を防止した5)
    ラット及びウサギの実験的ナフタリン白内障に対し、ピレノキシンをラットには0.1mg、14日間、ウサギには水晶体に空胞が発生したことを観察した直後から0.5mg、30日間連続で結膜下注射し、光学顕微鏡で組織学的に検討した結果、ピレノキシンを投与した水晶体は対照に比較して、その症状は軽度であった6)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

  • ピレノキシン(Pirenoxine)

化学名

  • 1-Hydroxy-5-oxo-5H-pyrido[3, 2-α]phenoxazine-3-carboxylic acid

分子式

  • C16H8N2O5

分子量

  • 308.25

性状

  • ピレノキシンは、黄褐色の粉末で、においはなく、味は僅かに苦い。
    ジメチルスルホキシドに極めて溶けにくく、水、アセトニトリル、エタノール(95)、テトラヒドロフラン又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
    融点:約250℃(分解)

化学構造式

20. 取扱い上の注意

  • 本剤は金属イオンの混入によって色調が変化するので注意すること。
  • 本剤は、保管の仕方によっては振り混ぜても粒子が分散しにくくなる場合があるので、上向きに保管すること。

22. 包装

  • プラスチック点眼容器 5mL×10本、5mL×50本

24. 文献請求先及び問い合わせ先

参天製薬株式会社 製品情報センター

〒530-8552(個別郵便番号) 大阪市北区大深町4-20

TEL 0120-921-839 06-7664-8624
受付時間 9:00~17:00(土・日・祝日を除く)

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

参天製薬株式会社

大阪市北区大深町4-20

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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