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アレジオンLX点眼液0.1%

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能・効果
6.用法・用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.5妊婦
9.7小児等
11.副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
16.薬物動態
16.1血中濃度
16.3分布
16.4代謝
16.5排泄
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2抗ヒスタミン作用
18.3メディエーター遊離抑制作用
18.4実験的アレルギー性結膜炎モデルに対する効果
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

アレジオンLX点眼液0.1%

添付文書番号

1319762Q2024_1_03

企業コード

300237

作成又は改訂年月

2019年9月作成(第1版)

日本標準商品分類番号

871319

薬効分類名

抗アレルギー点眼剤

承認等

アレジオンLX点眼液0.1%

販売名コード

YJコード

1319762Q2024

販売名英語表記

ALESION LX Ophthalmic Solution

承認番号等

承認番号

30100AMX00292

販売開始年月

2019年11月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

エピナスチン塩酸塩点眼液

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

アレジオンLX点眼液0.1%

有効成分1mL中
エピナスチン塩酸塩   1mg
添加剤リン酸二水素ナトリウム水和物、リン酸水素ナトリウム水和物、塩化ナトリウム、pH調節剤

3.2 製剤の性状

アレジオンLX点眼液0.1%

pH6.7~7.3
浸透圧比0.9~1.1
性状無色澄明、無菌水性点眼剤

4. 効能・効果

アレルギー性結膜炎

6. 用法・用量

通常、1回1滴、1日2回(朝、夕)点眼する。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤の使用により効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないよう注意すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠前及び妊娠初期試験(ラット:経口)では受胎率の低下が、器官形成期試験(ウサギ:経口)では胎児致死作用が、いずれも高用量で認められている1)

9.7 小児等

12歳未満の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

0.1~1%未満

頻度不明

結膜充血

眼刺激、眼の異物感、羞明、眼瞼炎、眼痛、流涙、点状角膜炎、眼のそう痒感、眼脂

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
・薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
・患眼を開瞼して結膜囊内に点眼し、1~5分間閉瞼して涙囊部を圧迫させた後、開瞼すること。
・点眼したときに液が眼瞼皮膚等についた場合には、すぐにふき取ること。
・他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

健康成人男性6例に0.3%エピナスチン塩酸塩点眼液注)を片眼に1回2滴、1日4回7日間反復点眼したときの血漿中エピナスチン濃度は、最終点眼後10分において、すべての被験者で定量下限(1ng/mL)未満であった2)
注)本剤が承認されている濃度は0.1%である。

16.3 分布

  • サルの両眼に0.05%14C-エピナスチン塩酸塩点眼液を単回点眼したとき、主に外眼部組織に高濃度で分布し、その濃度は眼瞼、虹彩、結膜、角膜、強膜、毛様体の順であった。また、メラニン含有組織である虹彩、毛様体及び網脈絡膜中濃度の経時的な減少は、点眼後24時間以内において認められなかった3)
  • ラットの両眼にエピナスチン塩酸塩点眼液(0.05%製剤)及び本剤(0.1%製剤)を単回点眼したとき、結膜中エピナスチン濃度はいずれも最初の測定時点である点眼後1時間にCmaxを示した後、時間経過とともに低下した。結膜中エピナスチンのCmaxは用量依存的に増加した4)

16.4 代謝

  • 健康成人男性に経口投与した場合の尿及び糞抽出物中の代謝物量を検討したところ、ほとんど未変化体であった 5) (外国人データ)。
  • エピナスチンの代謝にCYP3A4、CYP2D6及びCYP2B6の関与が示唆された6)in vitro)。

16.5 排泄

健康成人男性に経口投与したとき、主に尿中及び糞中に排泄され、排泄率はそれぞれ25.4%及び70.4%であった5) (外国人データ)。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内第Ⅲ相試験(抗原誘発試験)

無症状期のアレルギー性結膜炎患者(68例)を対象に、片眼にエピナスチン塩酸塩点眼液(0.05%製剤34例、0.1%製剤34例)、他眼にプラセボ点眼液を無作為に割付け、各眼に各点眼液を1回1滴点眼した。各点眼液点眼4時間後又は8時間後にスギ花粉抗原溶液を点眼し、症状について評価した。その結果、眼そう痒感スコア及び結膜充血スコアにおいて、本剤(0.1%製剤)のプラセボ点眼液に対する優越性が示された(表1)。休薬期間を設けた後、片眼に前回とは異なるエピナスチン塩酸塩点眼液(0.05%製剤34例、0.1%製剤34例)、他眼にプラセボ点眼液を、1回1滴点眼し、各点眼液点眼4時間後又は8時間後にスギ花粉抗原溶液を点眼し、クロスオーバー比較を行った。その結果、眼そう痒感スコアにおいて、本剤(0.1%製剤)(1日2回点眼相当)の0.05%製剤(1日4回点眼相当)に対する非劣性が示された(表2)。
本剤(0.1%製剤)群及び0.05%製剤群のいずれも副作用は認められなかった7)

表1. プラセボとの比較:抗原誘発を行ったときの眼そう痒感スコア及び結膜充血スコア(被験者間比較、3時点平均スコア)

本剤
(34例)

プラセボ
(34例)

群間差
[95%信頼区間]
P値注)

眼そう痒感スコア

0.4±0.6

2.0±0.7

-1.6
[-1.87,-1.27]
P<0.001

結膜充血スコア

2.5±1.4

4.2±1.2

-1.7
[-2.30,-1.01]
P<0.001

(平均±標準偏差)

注)有意水準両側5%、t検定

表2. 0.05%製剤との比較:抗原誘発を行ったときの眼そう痒感スコア(被験者内比較、3時点平均スコア)

本剤
(1日2回点眼相当)
(68例)

0.05%製剤
(1日4回点眼相当)
(68例)

本剤-0.05%製剤
群間差
[95%信頼区間]注)

眼そう痒感スコア

0.4±0.5

0.3±0.4

0.1
[-0.07,0.23]

(平均±標準偏差)

注) 投与順序、治験薬、時点を固定効果、被験者を変量効果とした線形混合効果モデル

  1. 17.1.2 国内第Ⅲ相試験(環境試験)

アレルギー性結膜炎患者(121例)を対象に、環境下で本剤を1回1滴、1日2回(朝、夕)8週間点眼する非盲検非対照試験(長期投与試験)を実施した結果、眼そう痒感スコア(平均値±標準偏差)はベースライン3.1±0.4(121例)、7日目2.0±1.0(121例)、14日目1.8±1.0(120例)、28日目1.5±0.9(120例)、42日目0.8±0.8(120例)、56日目0.6±0.8(120例)であった。眼瞼結膜充血スコア(平均値±標準偏差)はベースライン1.4±0.7(117例)、7日目1.1±0.8(117例)、14日目1.1±0.7(116例)、28日目0.9±0.7(116例)、42日目0.8±0.7(116例)、56日目0.5±0.6(116例)であった。眼球結膜充血スコア(平均値±標準偏差)はベースライン1.2±0.7(103例)、7日目0.8±0.5(103例)、14日目0.7±0.5(103例)、28日目0.4±0.5(103例)、42日目0.4±0.5(103例)、56日目0.3±0.5(103例)であった。
副作用は、眼充血0.8%(1/121例)であった8)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

エピナスチン塩酸塩は、ヒスタミンH1受容体拮抗作用を主作用とし、更に肥満細胞からのメディエーター遊離抑制作用を有する9),10),11),12)

18.2 抗ヒスタミン作用

  • ラット脳-膜標本を用いた受容体結合実験でヒスタミンH1受容体に対する高い親和性を示した9)in vitro)。
  • モルモットでのヒスタミン誘発による結膜の血管透過性亢進を抑制した10)

18.3 メディエーター遊離抑制作用

ラットのアレルギー性結膜炎モデルで肥満細胞の脱顆粒及びヒスタミンの遊離を抑制した11),12)

18.4 実験的アレルギー性結膜炎モデルに対する効果

モルモットのアレルギー性結膜炎モデルで結膜の血管透過性亢進を抑制した13)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

エピナスチン塩酸塩(Epinastine Hydrochloride)

化学名

R,S)-3-Amino-9,13b-dihydro-1H-dibenz[c,f]imidazo[1,5-a]azepine hydrochloride

分子式

C16H15N3・HCl

分子量

285.77

性状

本品は、白色の結晶性の粉末である。
本品は、水、メタノール、エタノール(95)又は酢酸(100)に溶けやすく、アセトニトリルに溶けにくい。
本品1.0gを水10mLに溶かした液のpHは3.0~5.5である。

化学構造式

22. 包装

プラスチック点眼容器 5mL×10本

23. 主要文献

1) Niggeschulze A,et al.:応用薬理. 1991;41:355-369 〔63667〕

2) 社内資料:DE-114点眼液臨床第Ⅰ相試験-連続投与試験-(2013.9.20承認、アレジオン点眼液0.05% CTD2.7.6.2) 〔63630〕

3) 社内資料:14C-DE-114 ocular tissue distribution studies in cynomolgus monkeys following a single ophthalmic administration(2013.9.20承認、アレジオン点眼液0.05% CTD2.6.4.4) 〔63643〕

4) 社内資料:ラットを用いた0.05、0.1、0.3および0.5%DE-114点眼液点眼時の結膜中エピナスチン濃度推移 〔66284〕

5) 社内資料:Epinastine clinical phase I study 〔66285〕

6) Kishimoto W,et al.:Res Commun Mol Pathol Pharmacol. 1997;98:273-292 〔63647〕

7) 社内資料:DE-114A点眼液のアレルギー性結膜炎を対象とした二重盲検比較試験-第Ⅲ相、検証的試験- 〔66286〕

8) 社内資料:DE-114A点眼液のアレルギー性結膜炎を対象とした長期投与試験-第Ⅲ相- 〔66287〕

9) Fügner A,et al.:Arzneimittel-Forschung/Drug Research. 1988;38:1446-1453 〔63635〕

10) 社内資料:モルモットにおけるDE-114点眼液のヒスタミン誘発アレルギー性結膜炎モデルに対する効果(2013.9.20承認、アレジオン点眼液0.05% CTD2.6.2.2) 〔63636〕

11) 社内資料:Antiinflammatory activity. Effects on inflammatory cell accumulation and pathological findings in the conjunctivae of normal and allergic rats(2013.9.20承認、アレジオン点眼液0.05% CTD2.6.2.2) 〔63637〕

12) 社内資料:Histamine release into the conjunctivae after antigen challenge in rats(2013.9.20承認、アレジオン点眼液0.05% CTD2.6.2.2) 〔63638〕

13) 社内資料:モルモット能動感作アレルギー性結膜炎モデルに対するDE-114A点眼液の効果 〔66288〕

24. 文献請求先及び問い合わせ先

参天製薬株式会社 製品情報センター

〒530-8552(個別郵便番号) 大阪市北区大深町4-20

TEL 0120-921-839 06-7664-8624
受付時間 9:00~17:00(土・日・祝日を除く)

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

参天製薬株式会社

大阪市北区大深町4-20

26.2 提携

日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社

東京都品川区大崎2-1-1

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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