当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
処方箋医薬品注)
,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
口のしびれ、嘔気、胸内苦悶、眼球結膜充血、眼瞼浮腫等があらわれた場合には、ショック、アナフィラキシーの前駆症状と考えられるため、直ちに適切な処置を行うこと。症状に応じ、輸液、血圧上昇薬、強心薬、副腎皮質ホルモン剤等の投与、気道確保、人工呼吸、あるいは酸素吸入、心臓マッサージ、適切な体位をとらせるなどの救急処置を速やかに行うこと。,
5%未満
頻度不明
消化器
悪心
嘔吐
その他
蕁麻疹、発熱
静脈内投与により血管痛があらわれることがある。
t1/2(min)
クリアランス(mL/min/kg)
分布容積(mL/kg)
3.28±0.97
15.0±0.93
72.1
(平均±標準誤差)
35S-インドシアニングリーンを用いたマウス凍結全身オートラジオグラフィーでは、本剤の静脈内投与1分後、および5分後には全身血管系、特に肺、心、腎、肝に一様に分布した。15分後には肝内濃度がほぼ最高に達し、胆のうへの排泄、腸管への分布が認められた。また、30分後には胃、60分後には腸管内分布が多くなり、24時間後には肝、腸管内にわずかに認められた3) 。
健康成人の血清中インドシアニングリーンは、80%がグロブリン分画に結合していることが認められた。グロブリン分画のうち、本剤と主に結合しているのはα1-リポプロテインもしくはβ-リポプロテインであると考えられ、この結合はアルブミンと色素との結合よりむしろ親和性が強いといわれている4),5) (外国人データ)。
インドシアニングリーンは体内において化学的変化を受けないといわれている6),7),8) 。
本剤は血中から選択的に肝に取り込まれ、腸肝循環や腎からの排泄もなく、肝より遊離形で胆汁中に高率かつ速やかに排泄されることが確かめられている1),6),7) 。
健康人・肝疾患患者・肝外疾患患者(n=9)にインドシアニングリーン0.25mg/kgを静脈内投与した際の尿中排出量を測定した結果、疾患による差はなく、投与後2時間までの排泄量は投与量の0.2%以下であった1) 。
滲出型加齢黄斑変性で、漿液性又は出血性網膜色素上皮剝離を伴う患者又は再発病巣をもつ患者60例(有効性解析対象39例)を対象に、インドシアニングリーン12.5mg注1) と25mgを比較するクロスオーバー試験を実施した結果、25mg使用時の有効率は79.5%(脈絡膜新生血管の検出の容易さを指標とし、「検出が極めて容易である」及び「検出が容易である」を「有効」として取り扱った)であった。
対象疾患名
25mg投与での有効率(例数)〔検出が容易である以上〕
滲出型加齢黄斑変性
79.5%(31/39)
インドシアニングリーンの波長特性として、血中での最大吸収波長および最大蛍光波長は、いずれも近赤外領域にあり、近赤外領域の波長は、網膜色素上皮層を容易に透過して脈絡膜まで達するので、脈絡膜中のインドシアニングリーンは励起され蛍光を発する10) 。そのため、網膜色素上皮や黄斑部キサントフィルの眼内組織のみならず、網膜下の漿液、出血および滲出斑などに対しても透過性が良いという特性をもっている11) 。蛍光色素としてインドシアニングリーンを静注し、近赤外光を励起光として眼底を照射し、眼底からのインドシアニングリーンの蛍光スペクトルのみを選択的に透過する濾過フィルターを通して眼底の血管造影を行う。投与後の経過時間により、造影の初期から後期まで以下に示す所見が得られる12) 。
眼底後極部の脈絡膜造影は、インドシアニングリーンが短後毛様動脈に流入した時点より始まるが、それぞれの支配領域にある脈絡膜動脈の造影開始時間は若干異なる。その後インドシアニングリーンは速やかに細小脈絡膜動脈を経て脈絡膜毛細血管へと移行する。
次いで脈絡膜静脈系の血管にも速やかにインドシアニングリーンが現れ、造影開始から3~5秒で中大脈絡膜静脈に至り脈絡膜蛍光が最も強くなる。
その後脈絡膜動脈の蛍光は弱まり、脈絡膜静脈系血管が優位の状態が色素静注後10~15分続く。
やがて大中脈絡膜静脈からも色素は消失して、びまん性の脈絡膜背景蛍光が観察される。この時期には、大きな脈絡膜血管や網膜血管は低蛍光を示す。
インドシアニングリーン(Indocyanine Green)
2-[7-[1,1-dimethyl-3-(4-sulfobutyl)benz[e]indolin-2-ylidene]-1,3,5-heptatrienyl]-1,1-dimethyl-3-(4-sulfobutyl)-1H-benz[e]indolium hydroxide, inner salt, sodium salt
C43H47N2NaO6S2
774.96
本品は暗緑青色の粉末で、においはない。本品は水又はメタノールにやや溶けやすく、アセトンにほとんど溶けない。融点:約230℃(分解)
ICG
水溶液では不安定であるが、蛋白を含む溶液中および乾燥状態では安定である。
1) 上田英雄他:日本医事新報 1962;2015:7-12 〔52242〕
2) He, Y. L. et al.:Crit. Care. Med. 1998;26:1446-1451 〔51754〕
3) 大屋敬彦他:肝臓 1974;15:135 〔51738〕
4) K. J. Baker:Proc. Soc. Exp. Biol. Med. 1966;122:957-963 〔51737〕
5) 斉藤民也他:日本眼科学会雑誌 1966;100:617-623 〔51829〕
6) 浪久利彦他:肝臓 1963;5:114-120 〔52243〕
7) J. Caesar et al.:Clin. Sci. 1961;21:43-57 〔52247〕
8) 広瀬定吉他:最新医学 1964;19:1024-1030 〔52263〕
9) 湯沢美都子他:日本眼科学会雑誌 2002;106:89-98 〔52134〕
10) 林一彦:眼科 1985;27:1541-1550 〔51761〕
11) Kazuhiko, H. et al.:Jpn. J. Ophthalmol. 1989;33:57-65 〔51856〕
12) 林一彦:日本の眼科 1994;65:595-599 〔51769〕
参天製薬株式会社 製品情報センター
〒530-8552(個別郵便番号) 大阪市北区大深町4-20
TEL 0120-921-839 06-7664-8624受付時間 9:00~17:00(土・日・祝日を除く)
参天製薬株式会社
大阪市北区大深町4-20
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.