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処方箋医薬品注)
緑内障、高眼圧症
1回1滴、1日1回点眼する。
頻回投与により眼圧下降作用が減弱する可能性があるので、1日1回を超えて投与しないこと1),2)。
囊胞様黄斑浮腫を含む黄斑浮腫、及びそれに伴う視力低下を起こすおそれがある。
眼圧上昇を起こすおそれがある。
使用経験がない。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験では、妊娠ラットに10μg/kg/日(臨床用量※)の250倍)を静脈内投与した場合に、催奇形性が認められ、妊娠マウスに1μg/kg/日(臨床用量※)の25倍)を皮下投与、又は妊娠ラットに10μg/kg/日(臨床用量※)の250倍)を静脈内投与した場合に、着床後胚死亡率の増加及び胎児数の減少が認められた。また、妊娠ウサギに0.1μg/kg/日(臨床用量※)の2.5倍)を静脈内投与もしくは0.003%点眼液(体重当りの投与量として臨床用量※)の約10倍に相当)を投与した場合、全胚・胎児死亡が観察された。さらに、妊娠・授乳ラットに0.12μg/kg/日(臨床用量※)の3倍)以上の用量を妊娠7日目から授乳21日目に皮下投与した場合に、発育及び分化に対する影響(早期新生児の死亡率の増加、新生児の体重増加の抑制、又は眼瞼開裂の遅延等)が認められた。また、摘出ラット子宮を用いた実験では、日本人健康成人で認められた本剤の最高血漿中濃度(0.025ng/mL=0.05nmol/L)の約6倍以上の濃度(0.3nmol/L)で、用量依存的な子宮収縮作用が認められた。
※)本剤0.004%を体重50kgの患者に1回1滴(25μL)を両眼に投与したと仮定して算出された投与量(0.04μg/kg/日)との比較
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット:皮下投与)で乳汁中へ移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
一般に生理機能が低下している。
5%以上
5%未満
頻度不明
眼
充血、眼そう痒症
眼周囲の多毛化、結膜炎、結膜濾胞、角膜びらん、角膜炎、ぶどう膜炎、虹彩炎、眼瞼炎、眼瞼そう痒症、眼瞼紅斑、眼瞼辺縁痂皮、眼瞼色素沈着、眼痛、眼の異物感、眼部不快感、眼乾燥、霧視、羞明、眼精疲労
睫毛の成長、睫毛剛毛化、睫毛乱生、睫毛変色、睫毛重生、睫毛色素過剰、前房内細胞析出、フレア、結膜浮腫、黄斑浮腫、アレルギー性結膜炎、虹彩毛様体炎、眼瞼溝深化注1)(上眼瞼がくぼむ、二重瞼になる等)、眼瞼浮腫、眼脂、眼刺激、流涙、視力障害、眼の異常感、白内障、結膜出血、視力低下、眼部単純ヘルペス
精神神経系
―
頭痛、不安、めまい
循環器
徐脈、低血圧、不整脈
呼吸器
鼻炎
咳嗽、喘息、呼吸困難、アレルギー性鼻炎
消化器
腹痛、悪心
皮膚
発疹
その他
過敏症、けん怠感、味覚異常、耳鳴り、筋骨格痛、前立腺特異性抗原増加、胸痛
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
日本人及び外国人健康成人にトラボプロスト0.004%点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)を両眼に反復点眼し、トラボプロスト遊離酸の血漿中濃度を測定したとき、多くは定量限界(10pg/mL)未満であった。定量限界以上であったものは、いずれも点眼後30分以内にCmaxに達し、平均Cmaxは日本人で15±6pg/mL、外国人で15±5pg/mLであり、薬物動態における差異は認められなかった。消失は速やかで(半減期45分)、血漿中濃度は点眼1時間後には定量限界未満となった6),7),8)。
トラボプロストはイソプロピルエステル型のプロドラッグであり、角膜通過の際にエステラーゼにより活性代謝物であるトラボプロスト遊離酸に加水分解される。
原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者を対象としたトラボプロスト点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)の二重盲検による第Ⅱ相用量反応試験(投与期間:14日間)において、眼圧下降値は、プラセボ群2.1mmHg(22例)、0.0001%群3.3mmHg(21例)、0.0015%群6.7mmHg(22例)、0.004%群7.4mmHg(21例)であり、有意な用量反応性が認められた。
副作用発現頻度は、トラボプロスト0.004%群で19.0%(4/21例)であった。主な副作用は、眼のそう痒感14.3%(3/21例)、眼脂、角膜炎、眼の充血、眼痛及びけん怠感が各4.8%(1/21例)であった9)。
正常眼圧緑内障を含む原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者を対象としたトラボプロスト0.004%点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)の第Ⅲ相長期投与試験(投与期間:6ヵ月)において、トラボプロスト0.004%群(70例)の眼圧下降値は4.8~5.5mmHgであり、6ヵ月間を通して安定した眼圧下降効果が認められた。
副作用発現頻度は、トラボプロスト0.004%群で51.4%(36/70例)であった。主な副作用は、眼の充血31.4%(22/70例)、皮膚変色(眼瞼色調変化)12.9%(9/70例)毛髪障害(眼周囲の多毛化)7.1%(5/70例)及び虹彩色調変化4.3%(3/70例)であった10)。
米国在住日本人原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者を対象としたトラボプロスト0.004%点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)の第Ⅲ相長期投与試験(投与期間:12ヵ月)において、トラボプロスト0.004%群(35例)の眼圧下降値は6.3~7.7mmHgであり、12ヵ月間を通して安定した眼圧下降効果が認められた。
副作用発現頻度は、トラボプロスト0.004%群で30.6%(11/36例)であった。主な副作用は、眼の充血13.9%(5/36例)、眼のそう痒感及び眼の不快感が各8.3%(3/36例)であった11)。
原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者を対象とした、トラボプロスト0.004%点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)のラタノプロスト0.005%点眼液及びチモロールマレイン酸塩0.5%点眼液との第Ⅲ相二重盲検比較試験(投与期間:12ヵ月)において、トラボプロスト0.004%点眼液群(187例)の眼圧下降値は6.6~8.0mmHgであった。眼圧値における比較においてチモロールマレイン酸塩0.5%点眼液群(187例)に対する優越性、並びにラタノプロスト0.005%点眼液群(188例)に対する非劣性が示された。
投与群
プール†
8時
10時
16時
トラボプロスト0.004%群
平均
19.2
17.8
17.7
チモロールマレイン酸塩群
20.1
19.1
ラタノプロスト群
18.2
18.6
群間差(0.004%群-チモロールマレイン酸塩群)
-0.9
-1.4
95%信頼区間
-0.36~-1.51
-0.81~-1.95
-0.75~-2.12
群間差(0.004%群-ラタノプロスト群)
0.0
-0.4
0.61~-0.53
0.17~-0.97
-0.25~-1.61
†プール:観察日をプールした平均値
副作用発現頻度は、トラボプロスト0.004%点眼液群で56.0%(112/200例)であった。主な副作用は、眼の充血46.0%(92/200例)、眼の不快感7.0%(14/200例)眼のそう痒感5.0%(10/200例)眼痛4.5%(9/200例)、眼の異物感3.5%(7/200例)であった12)。
原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者を対象とした、トラボプロスト0.004%点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)のチモロールマレイン酸塩0.5%点眼液との併用療法によるプラセボとの第Ⅲ相二重盲検比較試験(投与期間:6ヵ月)において、トラボプロスト0.004%点眼液とチモロールマレイン酸塩併用療法群(137例)はチモロールマレイン酸塩単独療法群(134例)に比べ有意な併用効果を示した。
トラボプロスト0.004%+チモロールマレイン酸塩群
18.1
18.5
チモロールマレイン酸塩単独群
23.8
22.9
22.8
群間差(0.004%+チモロールマレイン酸塩群-チモロールマレイン酸塩単独群)
-4.6
-4.8
-4.2
-3.76~-5.44
-3.95~-5.64
-3.30~-5.17
副作用発現頻度は、トラボプロスト0.004%点眼液とチモロールマレイン酸塩併用療法群で40.7%(59/145例)であった。主な副作用は、眼の充血33.8%(49/145例)細胞(前房細胞の析出)4.1%(6/145例)、眼の乾燥、眼痛及び眼の不快感が各3.4%(5/145例)、羞明2.8%(4/145例)であった13)。
生物学的同等性の検証を目的に原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者を対象とした、トラボプロスト0.004%点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)との第Ⅲ相二重盲検比較試験(投与期間:3ヵ月)において、本剤(ベンザルコニウム塩化物非含有製剤)(322例)の眼圧下降値は7.4~8.5mmHgであった。眼圧値の比較においてトラボプロスト点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤:339例)に対する同等性が示された。
BAC††非含有製剤
18.7
17.3
BAC††含有製剤
18.9
17.9
群間差(BAC††非含有製剤-BAC††含有製剤)
-0.2
-0.1
-0.0
0.3~-0.6
0.4~-0.4
††BAC:ベンザルコニウム塩化物
副作用発現頻度は、本剤群で22.1%(76/344例)であった。主な副作用は、眼の充血6.1%(21/344例)、眼のそう痒感5.2%(18/344例)、眼の不快感3.8%(13/344例)、眼の異物感2.6%(9/344例)であった14)。
トラボプロストは、FP受容体に対して選択的に作用するフルアゴニストであり、房水の流出経路のうち、ぶどう膜強膜流出経路からの房水の流出を促進することにより眼圧下降効果がもたらされると考えられている15),16),17)。
レーザー照射により眼圧を上昇させたカニクイザルに対し、トラボプロスト0.001%及び0.0033%点眼液を1日1回、9日ないし10日間点眼したところ、いずれの用量群とも測定したほとんどの時点で、ベースラインから有意な眼圧下降が認められた18)。
トラボプロスト(Travoprost)
Isopropyl(5Z)-7-((1R,2R,3R,5S)-3,5-dihydroxy-2-{(1E,3R)-3-hydroxy-4-[3-(trifluoromethyl)phenoxy]but-1-enyl}cyclopentyl)hept-5-enoate
C26H35F3O6
500.55
無色~淡黄色の澄明又はわずかに混濁した油液である。アセトニトリル、メタノール、オクタノール又はクロロホルムに溶けやすく、水にほとんど溶けない。
2.5mL×5本
1) 社内資料:トラボプロスト点眼液0.0015%の点眼回数による臨床効果[20170359]
2) Nagasubramanian S, et al.:Ophthalmol. 1993;100(9):1305-1311[20160976]
3) Stjernschantz JW, et al.:Surv. Ophthalmol. 2002;47(Suppl 1):S162-S175[20160977]
4) 出光俊郎 他:臨床皮膚科. 2002;56(5増刊):158-160[20160978]
5) Maruyama K, et al.:J. Glaucoma. 2014;23(3):160-163[20160886]
6) 社内資料:日本人健康成人を対象とした第Ⅰ相臨床薬物動態試験(2007年7月31日承認、CTD2.7.2.2)[20170372]
7) 社内資料:外国人健康成人を対象とした第Ⅰ相臨床薬物動態試験(2007年7月31日承認、CTD2.7.2.2)[20170373]
8) 社内資料:外国人健康成人及び肝機能障害者を対象とした第Ⅰ相臨床薬物動態試験(2007年7月31日承認、CTD2.7.2.2)[20170367]
9) 社内資料:日本人患者を対象とした第Ⅱ相用量反応試験(2007年7月31日承認、CTD2.7.3)[20170360]
10) 社内資料:日本人患者を対象とした第Ⅲ相臨床試験(国内)(2007年7月31日承認、CTD2.7.3)[20170361]
11) 社内資料:日本人患者を対象とした第Ⅲ相臨床試験(海外)(2007年7月31日承認、CTD2.7.3)[20170362]
12) Netland PA, et al.:Am. J. Ophthalmol. 2001;132(4):472-484[20160875]
13) Orengo-Nania S, et al.:Am. J. Ophthalmol. 2001;132(6):860-868[20160979]
14) Lewis RA, et al.:J. Glaucoma. 2007;16(1):98-103[20160980]
15) Griffin BW, et al.:J. Pharmacol. Exp. Ther. 1997;281(2):845-854[20160981]
16) Hellberg MR, et al.:J. Ocul. Pharmacol. Ther. 2001;17(5):421-432[20160982]
17) Sharif NA, et al.:Eur. J. Pharmacol. 2001;432(2-3):211-213[20160983]
18) 社内資料:高眼圧サルにおける眼圧下降作用(2007年7月31日承認、CTD2.6.2.2.2)[20170368]
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