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処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
内眼部手術における術後炎症
通常、手術前日より、用時よく振り混ぜた後、1回1滴、1日3回点眼する。但し、手術日は術前3回、術後1回点眼する。
眼の感染症を不顕性化するおそれがあるので、観察を十分に行い、感染を起こした場合は投与を中止すること。
角膜びらん、さらに角膜潰瘍、角膜穿孔へと進行するおそれがある。
投与しないことが望ましい。プロスタグランジン生合成阻害剤による胎児の循環器系への作用(動脈管の閉鎖)が報告されている。
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)では、胎盤移行性が認められている。経口投与したラットでは生存率の低下に至る難産・分娩異常、着床後胚死亡率の増加、胎児の体重・成長低下、生存胎児数の減少等が、ウサギでは臍帯ヘルニア、心臓、大血管、頭蓋骨、椎骨、胸骨分節、肋軟骨の奇形が認められている1)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)では、乳汁中への移行が認められている。ラットで授乳期間中の出生児の体重低下及び死亡率増加が用量依存的に認められた1)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
ヒダントイン系抗てんかん剤
クマリン系抗凝固剤
サルファ剤
スルホニル尿素系血糖降下剤
これらの薬剤の作用を増強するおそれがある。
本剤は、血漿アルブミンとの結合力が強いので、これらの薬剤の遊離型が増加する。
角膜びらん等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
0.1~1%未満
頻度不明
眼
眼の異物感、アレルギー性結膜炎、眼そう痒症、眼脂、結膜炎、眼瞼炎、角膜炎、角膜障害
眼瞼縁痂皮、眼痛、結膜充血、流涙増加、虹彩炎、眼部不快感、角膜沈着物、脈絡膜滲出、霧視
その他
-
過敏症、悪心、皮膚弛緩症、頭痛
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
健康被験者にネパフェナク点眼液0.1%を1日3回4日間点眼投与後の血漿中ネパフェナク及びその活性代謝物のアンフェナクの定常状態における平均Cmaxはそれぞれ0.203±0.119ng/mL、0.382±0.170ng/mLであった。また、血漿中ネパフェナク及びアンフェナクのTmaxはそれぞれ0.31±0.14時間及び0.60±0.21時間、t1/2は0.7±0.2時間及び3.3±1.3時間であった2)。
ウサギにネパフェナク点眼液0.1%を右眼に単回点眼投与後の房水中ネパフェナク及びアンフェナク濃度のTmaxはそれぞれ15分及び2時間であり、Cmaxはそれぞれ448ng/mL、29.7ng/mLであった3)。
白内障手術患者を対象にしたプラセボ対照二重遮蔽比較試験において、術後2週間投与後の治癒率(フレアスコア及びセルスコアが0の症例の割合)及び眼無痛率(眼痛スコアが0の症例の割合)は以下のとおりであった4)。
投与群
治癒率(症例数)
眼無痛率(症例数)
ネパフェナク0.1%
71.4%(75/105)
96.2%(102/106)
プラセボ
28.6%(30/105)
67.6%(71/105)
検定
χ2検定:p<0.0001
本剤群の副作用発現頻度は1.9%(2/107例)であった。本剤群の副作用は、眼の異物感及び眼脂が各0.9%(1/107例)であった。
白内障手術患者を対象にした実薬対照二重遮蔽比較試験において、術後2週間投与後の治癒率及び眼無痛率は以下のとおりであった5)。
82.7%(187/226)
98.7%(223/226)
ジクロフェナク0.1%
80.7%(184/228)
98.2%(223/227)
群間差とその95%信頼区間
2.0[-5.1, 9.1]
0.4[-1.8, 2.7]
本剤群の副作用発現頻度は3.0%(7/235例)であった。本剤群の副作用は、眼そう痒症、眼の異物感、結膜炎、アレルギー性結膜炎、眼瞼炎、角膜炎及び角膜障害が各0.4%(1/235例)であった。
硝子体手術、線維柱帯切除術、レーザー虹彩切開術、レーザー線維柱帯形成術及びレーザー後嚢切開術患者を対象にした一般臨床試験において、術後2~4週間投与後の治癒率及び眼無痛率は以下のとおりであった6)。
術式
硝子体手術
80.4%(45/56)
85.7%(48/56)
線維柱帯切除術
50.0%(1/2)
100.0%(2/2)
レーザー虹彩切開術
93.3%(14/15)
100.0%(15/15)
レーザー線維柱帯形成術
0.0%(0/1)
100.0%(1/1)
レーザー後嚢切開術
94.6%(35/37)
副作用発現頻度は0.9%(1/112例)であった。副作用はアレルギー性結膜炎0.9%(1/112例)であった。
白内障手術患者を対象にした二重遮蔽比較試験における術後5週目までの嚢胞様黄斑浮腫(CME)発症率(蛍光眼底造影で嚢腫腔への色素の貯留を認める症例の割合)は本剤で14.3%(4/28)、フルオロメトロン点眼液0.1%で81.5%(22/27)であった(χ2検定:p<0.0001)7)。本剤群で副作用の報告はなかった。
ネパフェナクは、点眼投与後角膜を透過し、加水分解酵素によりアンフェナクへと代謝される。したがって、ネパフェナクの作用機序は、アンフェナクのシクロオキシゲナーゼ(COX)阻害によるプロスタグランジン生合成阻害であると考えられる。ネパフェナクのCOX-1に対するIC50値は64.3μMであった。ネパフェナクの活性代謝物であるアンフェナクのIC50値はCOX-1に対しては0.25μM、COX-2に対しては0.15μMであった8)(in vitro)。
ウサギの前房穿刺誘発血管透過性モデルにおいて、ネパフェナク0.1%の点眼投与は房水へのタンパク流入量を61%抑制した。また、組織損傷に伴うPGE2蓄積も阻害した8)。
ネコ角膜をCO2により化学的な反復刺激をして角膜のポリモーダル侵害受容器応答に及ぼすネパフェナクの影響を検討したところ、ネパフェナク0.1%の点眼投与は角膜の刺激誘発性ポリモーダル侵害受容器刺激応答を速やかに低下した9)。
ネパフェナク(Nepafenac)
2-(2-Amino-3-benzoylphenyl)acetamide
C15H14N2O2
254.28
黄色の結晶又は粉末で、メタノール、又はアセトニトリルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。
5mL×10本
1) 社内資料:ラット胎盤移行試験、ラット胚・胎児発生試験、ウサギ胚・胎児発生試験、ラット乳汁移行試験(2010年10月27日承認、CTD2.6.4.4.3、2.6.6.6.2)[20170423]
2) 社内資料:日本人健康被験者を対象とした臨床薬物動態試験(2010年10月27日承認、CTD2.7.2.2.1)[20170409]
3) 社内資料:ウサギ眼組織分布試験(2010年10月27日承認、CTD2.6.4.4.1)[20170420]
4) 社内資料:第Ⅱ相プラセボ対照比較試験(国内)(2010年10月27日承認、CTD2.7.6.2.5)[20170407]
5) 社内資料:第Ⅲ相実薬対照比較試験(国内)(2010年10月27日承認、CTD2.7.6.2.8)[20170408]
6) 沼賀二郎 他:日本眼科学会雑誌. 2012;116(2):86-94[20161010]
7) Miyake K, et al.:J Cataract Refract Surg. 2011;37(9):1581-1588[20161011]
8) Gamache DA, et al.:Inflammation. 2000;24(4):357-370[20161012]
9) 社内資料:ネコ角膜侵害受容器刺激試験(2010年10月27日承認、CTD2.6.2.2.4.1)[20170413]
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