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劇薬
処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
通常、成人にはオクトレオチドとして1日量100又は150μgより投与をはじめ、効果が不十分な場合は1日量300μgまで漸増し、2~3回に分けて皮下投与する。なお、症状により適宜増減する。
通常、成人にはオクトレオチドとして1日量300μgを24時間持続皮下投与する。なお、症状により適宜増減する。
通常、オクトレオチドとして1日量5μg/kgを、3~4回に分けて皮下投与又は24時間持続皮下投与する。なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、最大投与量は1日量25μg/kgまでとする。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
シクロスポリン
シクロスポリンの血中濃度が低下することがある。
本剤がシクロスポリンの吸収を阻害するため。
インスリン製剤
血糖降下作用の増強による低血糖症状、又は減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は、血糖値その他患者の状態を十分に観察しながら投与すること。
インスリン、グルカゴン及び成長ホルモン等互いに拮抗的に調節作用をもつホルモン間のバランスが変化することがある。
ブロモクリプチン
ブロモクリプチンのAUCが上昇したとの報告がある。
機序は不明である。
血圧低下、呼吸困難、気管支痙攣等のアナフィラキシーがあらわれることがある。皮疹、そう痒、蕁麻疹、発疹を伴う末梢性の浮腫等があらわれた場合には直ちに投与を中止すること。また、その後の投与は行わないこと。
投与直後に重篤な徐脈を起こすことがある。β-遮断剤、カルシウム拮抗剤等の徐脈作用を有する薬剤又は水分や電解質を補正する薬剤を投与している患者において、徐脈が認められた場合、これらの用量を調節すること。
5%以上
1~5%未満
1%未満
頻度不明
内分泌障害
─
甲状腺機能低下症、甲状腺機能障害(甲状腺刺激ホルモン(TSH)減少、総サイロキシン(T4)減少及び遊離T4減少等)
代謝及び栄養障害
耐糖能異常注1)、低血糖注1)、高血糖注1)
脱水
神経系障害
頭痛、めまい
呼吸器障害
呼吸困難
胃腸障害
嘔気
胃部不快感、下痢、嘔吐
便秘、腹痛、食欲不振、白色便、腹部膨満
膵炎、鼓腸放屁
肝胆道系障害
肝機能異常、AST上昇、ALT上昇、ALP上昇、γ-GTP上昇、胆石注2)
LDH上昇、ビリルビン上昇
胆嚢炎
皮膚及び皮下組織障害
発赤、皮膚そう痒感、脱毛
全身障害
疲労、けん怠感
注射部位
疼痛
発赤、硬結
刺激感、刺痛、腫脹、灼熱感
本剤と高カロリー輸液との配合により、オクトレオチドの残存率が低下するとの報告がある2),3)。
国内健康成人にサンドスタチン皮下注用50及び100μgを単回皮下投与し、ラジオイムノアッセイ法により血漿中濃度を測定した。いずれの投与量においても投与後1時間までに最高濃度に達し、消失半減期t1/2は約1.8時間であった。最高薬物濃度Cmaxは2.44ng/mL及び4.80ng/mLであり、投与後8時間までの薬物濃度-時間曲線下面積AUC0-8は6.57ng・h/mL及び12.4ng・h/mLで、Cmax、AUC0-8共に投与量にほぼ比例して増加した。なお、海外健康成人を対象とした単回静脈内投与(25、50、100、200μg)試験及び単回皮下投与(50、100、200、400μg)試験の成績から皮下投与時のバイオアベイラビリティはほぼ100%と推定された。また海外健康成人に50あるいは200μgを1日3回5日間反復皮下投与した場合、初回投与時と比較し反復投与後で累積は認められなかった4),5),6),7)。
投与量(μg)
50
100
Cmax(ng/mL)
2.44±0.63
4.80±0.86
Tmax(h)
0.57±0.24
0.68±0.19
t1/2(h)
1.79±0.19
1.77±0.49
AUC※(ng・h/mL)
6.57±1.52[6.78±1.39]
12.4±1.3[13.1±1.4]
(平均値±標準偏差、n=16)
※:AUC0-8[AUC0-∞]
国内において本剤を反復投与されている先端巨大症・下垂体性巨人症患者に、100μgを皮下投与し血清中濃度を測定した場合、Cmaxは3.82ng/mL、AUC0-8は10.9ng・h/mL、t1/2は2.37時間であった8)。
国内の消化管閉塞を伴う進行・再発癌患者に300μg/日の注入速度で6日間持続皮下投与し投与開始から2~6日目までの血漿中濃度を測定した場合、平均薬物濃度は2.84ng/mLで、1日あたりのAUCは71.8ng・h/mLであった9)。
海外健康成人に単回静脈内投与した場合、分布容積は約0.27L/kgであった6)。血漿蛋白結合率は約65%で、血球にはほとんど結合しない10)。
海外健康成人に単回静脈内投与した場合、全身クリアランスは160mL/分であった6)。海外健康成人にサンドスタチン皮下注用50μgを単回皮下投与した場合、投与後8時間までの未変化体の累積尿中排泄率は約32%であった11)。胆管挿管ラットへの静脈内及び皮下投与では、約20%が尿中に、約75%が胆汁中に主に未変化体として排泄される12)。
VIP産生腫瘍、カルチノイド症候群の特徴を示すカルチノイド腫瘍、ガストリン産生腫瘍患者15例におけるサンドスタチンの非盲検、非対照試験成績の概要は次のとおりである13)。
先端巨大症64例、下垂体性巨人症3例、計67例における非盲検、非対照試験の有効率は76.1%(51/67)であった14)。
消化管閉塞に伴う消化器症状を示す進行・再発癌患者、計35例を対象とした非盲検、非対照試験(第Ⅰ/Ⅱ相試験、第Ⅱ相試験)において、Japan Clinical Oncology Group(JCOG)の悪心・嘔吐のToxicity Scaleを用いて判定した有効率は、44%(11/25:第Ⅰ/Ⅱ相試験)及び60%(6/10:第Ⅱ相試験)であった。また、これらの試験において、胃管非挿入患者では1日あたりの嘔吐回数が減少し(第Ⅰ/Ⅱ相試験:17例の中央値で投与開始前7回から最終観察時2回、第Ⅱ相試験:4例の中央値で投与開始前4.5回から最終観察時3回)、経鼻的胃管挿入患者では胃管からの消化液排出量が減少した(第Ⅰ/Ⅱ相試験:8例の中央値で投与開始前795mLから最終観察時525mL、第Ⅱ相試験:6例の中央値で投与開始前567.5mLから最終観察時207.5mL)。なお、消化液排出量の減少が著明であった8例(第Ⅰ/Ⅱ相試験:4例、第Ⅱ相試験:4例)では、胃管の抜去及び抜去後の嘔吐の良好なコントロールが可能であった15),16)。なお、本剤300μg/日投与で期待される効果が得られなかった症例に対する増量による効果の発現については、上述の臨床試験(第Ⅰ/Ⅱ相試験、第Ⅱ相試験)において検討されておらず、海外における臨床報告においても明確にはされていない17),18),19)。第Ⅰ/Ⅱ相試験の副作用発現頻度は8.0%(2/25例)であり、悪心及び不穏各4.0%(1/25例)であった。第Ⅱ相試験の副作用発現頻度は15.4%(2/13例)であり、嘔気増悪及び注射部位硬結各7.7%(1/13例)であった。
オクトレオチド酢酸塩(Octreotide Acetate)
(-)-D-Phenylalanyl-L-cysteinyl-L-phenylalanyl-D-tryptophyl-L-lysyl-L-threonyl-N-[(1R,2R)-2-hydroxy-1-(hydroxymethyl)propyl]-L-cysteinamide cyclic(2→7)disulfide diacetate
C49H66N10O10S2・2CH3COOH
1139.34
白色~微黄白色の粉末で、わずかに酢酸臭がある。水に極めて溶けやすく、メタノール、酢酸(100)、エタノール(95)又は1-ブタノールに溶けやすく、アセトニトリルに極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。本品の水溶液(1→100)のpHは5.0~7.0である。吸湿性である。
外箱開封後は遮光して保存すること。
1mL 10管
1) *医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 公知申請への該当性に係る報告書:オクトレオチド酢酸塩(先天性高インスリン血症に伴う低血糖)
2) 花村美帆ほか:日本病院薬剤師会雑誌2010; 46(11):1501-1504 [20106145]
3) 社内資料:サンドスタチン皮下注用の配合変化試験 [20055265]
4) 社内資料:日本人健康成人における薬物動態 [20047777]
5) 社内資料:日本人健康成人における薬物動態 [20047778]
6) 社内資料:外国人健康成人における薬物動態パラメータ [20042806]
7) 社内資料:外国人健康成人における薬物動態パラメータ [20042945]
8) 社内資料:日本人先端巨大症患者又は下垂体性巨人症患者における薬物動態 [20047779]
9) 社内資料:消化管閉塞を伴う日本人進行・再発癌患者における薬物動態 [20047780]
10) 社内資料:ヒトにおける血漿蛋白結合及び血球移行性 [20042807]
11) 社内資料:外国人健康成人における尿中排泄率 [20042817]
12) 社内資料:胆管挿管ラットにおける放射能及び未変化体の排泄 [20042808]
13) 清野 裕ほか:ホルモンと臨床 1988; 36(6):581-590 [19886656]
14) 島津 章ほか:日本内分泌学会雑誌 1989; 65(7):640-652 [19896530]
15) Shima,Y.et al.:Jpn.J.Clin.Oncol. 2008; 38(5):354-359 [20082983]
16) 社内資料:進行・再発癌患者を対象とした第Ⅱ相試験 [20048104]
17) Mercadante,S.et al.:Palliat Med. 1993; 7(4):295-299 [20047073]
18) Khoo,D.et al.:Eur.J.Cancer 1994; 30A(1):28-30 [19967776]
19) Mangili,G.et al.:Gynecol.Oncol. 1996; 61(3):345-348 [20047074]
20) 前田征洋ほか:日本内科学会雑誌 1988; 77(1):86-90 [19886642]
21) 吉岡光明ほか:日本内科学会雑誌 1988; 77(8):1276-1277 [19886647]
22) Kvols,L.K.et al.:N.Engl.J.Med. 1986; 315(11):663-666 [19967593]
23) 福島英生ほか:日本内分泌学会雑誌 1988; 64(8):666-676 [19886663]
24) Lamberts,S.W.J.et al.:Clin.Endocrinol. 1987; 27(1):11-23 [19967607]
25) Miyachi,M.et al.:Biomed.Res. 1987; 8,Suppl.:65-70 [19876557]
26) Aurang,K.et al.:J.Pharmacol.Exp.Ther. 1997; 281(1):245-252 [20047069]
27) Verchere,C.B.et al.:Pharmacology 1993; 46(1): 50-60 [20047295]
28) Misumi,A.et al.:Surgery 1988; 103(4): 450-455 [20047296]
29) Nellgard,P.et al.:Scand.J.Gastroenterol.1995; 30(5):464-469 [20047068]
30) Anthone,G.J.et al.:Surgery 1990; 108(6):1136-1142 [20047297]
31) Demura,N.et al.:Jpn.Pharmacol.Ther. 2010; 38(9):817-823 [20105739]
32) *Pless,J.et al.:Scand.J.Gastroenterol. 1986; 21(S119):54-64 [19967576]
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