当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
放射性医薬品基準
ルテチウムビピボチドテトラキセタン(177Lu)注射液
劇薬
処方箋医薬品注)
本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法及び放射線治療に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に本剤の有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
PSMA陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌
通常、成人にはルテチウムビピボチドテトラキセタン(177Lu)として1回7.4GBqを6週間間隔で最大6回静脈内投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
減量レベル
1回用量
通常投与量
7.4GBq
1段階減量
5.9GBq
2段階減量
投与中止
副作用
程度注1)
処置
骨髄抑制(貧血、血小板減少症、白血球減少症、好中球減少症、汎血球減少症)
Grade2
Grade1又はベースラインに回復するまで休薬し、同量で再開する。
Grade3以上
Grade1又はベースラインに回復するまで休薬し、減量して再開する。
腎機能障害
又は
かつ
ベースラインに回復するまで休薬し、減量して再開する。
Grade3以上の再発
投与を中止する。
口内乾燥
Grade3
減量して再開する。
胃腸障害
Grade2又はベースラインに回復するまで休薬し、減量して再開する。
AST上昇又はALT上昇
AST又はALTがULNの20倍超
ULN:基準値上限
投与の可否を慎重に判断すること。重度の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス(CLcr)15~29mL/分)又は末期腎不全患者を対象とした臨床試験は実施していない。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
貧血(22.4%)、血小板減少症(13.5%)、白血球減少症(12.3%)、リンパ球減少症(9.2%)、汎血球減少症(1.0%)、骨髄機能不全(0.1%)等の骨髄抑制があらわれることがある。,
急性腎障害、腎不全、血中クレアチニン増加、血中尿素増加等の腎機能障害があらわれることがある。,
5%以上
5%未満
感染症及び寄生虫症
-
口腔真菌感染
神経系障害
味覚不全
頭痛、浮動性めまい
眼障害
ドライアイ
耳及び迷路障害
回転性めまい
口内乾燥(41.1%)、悪心(26.6%)、嘔吐(10.2%)、下痢、便秘
腹痛、口内炎、食道障害
皮膚及び皮下組織障害
皮膚乾燥
腎及び尿路障害
尿路感染
一般・全身障害及び投与部位の状態
疲労(35.3%)、食欲減退(12.9%)
体重減少、末梢性浮腫、発熱
放射線曝露により、二次発癌や遺伝子異常のリスクが増加する可能性がある。
日本人去勢抵抗性前立腺癌患者(3例)に本剤7.4GBqを単回静脈内投与したときの血液中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった1)。
n
Cmax(ng/mL)
AUCinf(h・ng/mL)
CL(L/h)
T1/2(h)
3
13.3(24.8)
57.9(30.6)
1.71(15.5)
28.9(1.65)
幾何平均値(幾何CV%)
日本人去勢抵抗性前立腺癌患者(3例)に本剤7.4GBqを単回又は6回静脈内投与したときの各臓器の吸収線量推定値は以下のとおりであった1)。
本剤7.4GBqを単回静脈内投与(Gy)
本剤7.4GBqを6回(累積放射能として44.4GBq)静脈内投与(Gy)
臓器
平均値
標準偏差
副腎
0.15
0.029
0.92
0.18
脳
0.11
0.055
0.68
0.33
食道
0.10
0.023
0.61
0.14
眼
0.090
0.020
0.54
0.12
胆嚢壁
0.13
0.031
0.77
左結腸
3.5
1.3
21
7.8
小腸
0.38
2.3
0.75
胃壁
0.024
0.62
右結腸
1.9
0.70
11
4.2
直腸
3.3
1.2
20
7.4
心臓壁
0.45
0.19
2.7
1.1
腎臓
2.6
0.44
15
涙腺
90
45
肝臓
0.74
0.093
4.4
0.56
肺
0.30
0.025
1.8
膵臓
0.027
0.69
0.16
前立腺
0.72
唾液腺
5.8
35
赤色骨髄
0.25
0.053
1.5
0.32
骨形成原細胞
0.037
0.22
脾臓
3.2
0.71
精巣
0.092
0.55
胸腺
0.096
0.58
甲状腺
0.37
0.049
2.2
0.29
膀胱壁
2.5
0.091
全身
非標識及び非放射性ルテチウムビピボチドテトラキセタン(175Lu)のヒト血漿中での蛋白結合率は約60%~70%であった2)(in vitro)。
放射性ルテチウムビピボチドテトラキセタン(177Lu)は肝臓及び腎臓で代謝されない3)(in vitro)。
本剤は主に腎臓を介して排泄される。去勢抵抗性前立腺癌患者30例に本剤を投与した結果、最初の48時間までに本剤の投与量の約50%が尿中に排泄されることが示された。また、本剤の投与量の約1~5%が糞中に排泄された4)(外国人データ)。
母集団薬物動態解析を用いて、本剤の薬物動態に対する軽度から中等度の腎機能障害の影響を評価した結果、本剤の曝露量が増加する傾向が認められた5)(外国人データ)。
PSMA陽性注1)の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)患者のうち、①1剤以上の新規アンドロゲン受容体シグナル阻害薬(ARSI)及び1注2)又は2剤のタキサン系抗悪性腫瘍剤による治療歴のある患者12例、②1剤のARSIによる治療歴があり、タキサン系抗悪性腫瘍剤による治療歴のない注3)患者18例を対象に、①では本剤(7.4GBqを6週間間隔で最大6回静脈内投与)とBSC/BSoC注4)との併用投与の有効性、安全性等を、②では本剤の有効性、安全性等を検討することを目的とした非盲検非対照試験を実施した。主要評価項目である治験担当医師判定による奏効率注5)[90%信頼区間](%)はそれぞれ、①25.0[7.2, 52.7]、②33.3[15.6, 55.4]であった。
注1)ガリウム(68Ga)ゴゼトチドを用いたPET/CT検査で、中央判定によりPSMA陽性と診断された患者
注2)2剤目のタキサン系抗悪性腫瘍剤による治療が適応にならないと治験担当医師に判断された場合に、組入れ可能とされた。
注3)2剤目のARSIによる治療が適切と治験担当医師に判断された患者が対象とされた。
注4)アンドロゲン除去療法(ADT)、ARSIの使用は可とされ、他の治験薬、細胞傷害性抗悪性腫瘍剤、免疫療法、他の放射性医薬品、半身放射線療法、PARP阻害剤及びAKT阻害剤の使用は不可とされた。
注5)前立腺癌ワーキンググループ3(PCWG3)基準に基づく奏効率
本剤の副作用は30例中20例(66.7%)に認められた。主な副作用は便秘及び血小板数減少各6例(20.0%)、貧血5例(16.7%)、口内乾燥及び倦怠感各4例(13.3%)、悪心、食欲減退及び味覚不全各3例(10.0%)であった(2023年12月8日データカットオフ)1)。
1剤以上のARSI及び1注1)又は2剤のタキサン系抗悪性腫瘍剤による治療歴のあるPSMA陽性注2)のmCRPC患者831例を対象に、本剤(7.4GBqを6週間間隔で最大6回静脈内投与)とBSC/BSoC注3)との併用投与の有効性及び安全性をBSC/BSoCと比較することを目的とした無作為化非盲検比較試験を実施した。主要評価項目であるPCWG3基準に基づく盲検下独立中央判定による画像診断上の無増悪生存期間(rPFS)及び全生存期間(OS)は、BSC/BSoC群と比較して本剤+BSC/BSoC群で統計学的に有意な延長を示した(2021年1月27日データカットオフ)。
注1)2剤目のタキサン系抗悪性腫瘍剤による治療が適応にならないと治験担当医師に判断された場合に、組入れ可能とされた。
注2)ガリウム(68Ga)ゴゼトチドを用いたPET/CT検査で、中央判定によりPSMA陽性と診断された患者
注3)ADT、ARSIの使用は可とされ、他の治験薬、細胞傷害性抗悪性腫瘍剤、免疫療法、他の放射性医薬品及び半身放射線療法の使用は不可とされた。
本剤+BSC/BSoC群
BSC/BSoC群
画像診断に基づく無増悪生存期間(rPFS)*1,2
N=385
N=196
254(66.0)
93(47.4)
8.7[7.9, 10.8]
3.4[2.4, 4.0]
0.40[0.29, 0.57]
<0.001
全生存期間(OS)*6
N=551
N=280
343(62.3)
187(66.8)
15.3[14.2, 16.9]
11.3[9.8, 13.5]
0.62[0.52, 0.74]
*1 PCWG3基準に基づく盲検下独立中央判定*2 BSC/BSoC群で同意撤回による脱落割合が高かったことから、治験実施医療機関への教育等を行った後に無作為化された患者がPFS-FASとして解析対象集団とされた。*3 Kaplan-Meier法*4 層別Cox比例ハザードモデル*5 層別log-rank検定、有意水準(片側)0.004*6 本試験に登録され、無作為化された患者がFASとして解析対象集団とされた。*7 層別log-rank検定、有意水準(片側)0.025
本剤の副作用は529例中451例(85.3%)に認められた。主な副作用は口内乾燥190例(35.9%)、疲労166例(31.4%)、悪心148例(28.0%)であった(2023年12月14日データカットオフ)6)。
1剤のARSIによる治療歴があり、タキサン系抗悪性腫瘍剤による治療歴のない注1)PSMA陽性注2)のmCRPC患者469例を対象に、BSC注3)の併用下で、本剤(7.4GBqを6週間間隔で最大6回静脈内投与)と治験担当医師により選択された2剤目のARSIの有効性及び安全性を検討することを目的とした無作為化非盲検比較試験を実施した。主要評価項目であるPCWG3基準に基づく盲検下独立中央判定によるrPFSは、ARSI群と比較して本剤群で統計学的に有意な延長を示した(2022年10月2日データカットオフ)。
注1)タキサン系抗悪性腫瘍剤による治療を延期することが適切と治験担当医師に判断された場合に、組入れ可能とされた。
注2)ガリウム(68Ga)ゴゼトチドを用いたPET/CT検査で、中央判定によりPSMA陽性と診断された患者。
注3)ADTの使用は可とされ、他の治験薬、生物学的製剤、免疫療法、細胞傷害性抗悪性腫瘍剤、他の放射性医薬品、PARP阻害剤及び半身放射線療法の使用は不可とされた。また、本剤群ではARSIの使用は不可とされた。
画像診断に基づく無増悪生存期間(rPFS)*1
本剤群N=233
ARSI群N=234
イベント数(%)
60(25.8)
106(45.3)
中央値(月)[95%信頼区間]*2
9.30[6.77, -]
5.55[4.04, 5.95]
ハザード比[95%信頼区間]*3
0.41[0.29, 0.56]
P値*4
<0.0001
-:推定不能*1 PCWG3基準に従った盲検下独立中央判定(データカットオフ 2022年10月2日)*2 Kaplan-Meier法*3 層別Cox比例ハザードモデル*4 層別log-rank検定、有意水準(片側)0.025
本剤の副作用は227例中199例(87.7%)に認められた。主な副作用は口内乾燥126例(55.5%)、悪心59例(26.0%)、無力症55例(24.2%)、疲労42例(18.5%)、貧血33例(14.5%)、食欲減退32例(14.1%)であった(2024年2月27日データカットオフ)7)。
ルテチウムビピボチドテトラキセタン(177Lu)は、PSMAのリガンドであるビピボチドテトラキセタンと177Lu(ルテチウムの放射性同位体)の錯体である。本剤は前立腺癌で高発現するPSMAに結合し、177Luから放出されるベータ線が細胞を傷害することにより、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている。
ルテチウムビピボチドテトラキセタン(177Lu)Lutetium(177Lu)vipivotide tetraxetan(INN)
2-[4-[2-[[4-[[(2S)-1-[[(5S)-5-carboxy-5-[[(1S)-1,3-dicarboxy propyl]carbamoylamino]pentyl]amino]-3-naphthalen-2-yl-1-oxopropan-2-yl]carbamoyl]cyclohexyl]methylamino]-2-oxoethyl]-4,7,10-tris(carboxylatomethyl)-1,4,7,10-tetrazacyclododec-1-yl]acetate; lutetium-177(3+)
C49H68177LuN9O16
経過時間
残存放射能
0(hour)
1.000
1(hour)
0.996
2(hours)
0.991
5(hours)
0.979
10(hours)
0.958
24(1day)
0.901
48(2days)
0.812
72(3days)
0.731
120(5days)
0.594
168(7days)
0.482
336(14days)
0.232
720(30days)
0.044
1080(45days)
0.009
本剤は、医療法その他の放射線防護に関する法令、関連する告示及び通知等を遵守し、適正に使用すること。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
1バイアル
1) 社内資料:国内第Ⅱ相試験(A11201試験)(2025年9月19日承認、CTD2.7.2-2.3.2.2、CTD2.7.2-1.2.2.2、CTD2.7.6-4.2.1)[20250082]
2) 社内資料:ヒト蛋白結合(2025年9月19日承認、CTD2.7.2-2.1.1)[20250078]
3) 社内資料:In vitro代謝(2025年9月19日承認、CTD2.7.2-2.1.3)[20250079]
4) Kratochwil C, et al.:J Nucl Med. 2016;57(8):1170-1176[20250091]
5) 社内資料:母集団薬物動態解析(2025年9月19日承認、CTD2.7.2-3.4.6)[20250074]
6) 社内資料:海外第Ⅲ相試験(A12301試験)(2025年9月19日承認、CTD2.7.6-4.1.1)[20250072]
7) 社内資料:海外第Ⅲ相試験(B12302試験)(2025年9月19日承認、CTD2.7.6-4.1.2)[20250073]
ノバルティスファーマ株式会社 ノバルティスダイレクト
〒105-6333 東京都港区虎ノ門1-23-1
ノバルティスファーマ株式会社
東京都港区虎ノ門1-23-1
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.