当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
本剤に感性のらい菌
ハンセン病
通常成人には、クロファジミンとして50mgを1日1回または200mg~300mgを週2~3回に分割して、食直後に経口投与する。年齢・症状により適宜増減する。投与期間は最低2年とし、可能であれば皮膚塗抹陰性になるまで投与すること。原則として、他剤と併用して使用すること。
通常成人には、クロファジミンとして100mgを1日1回、食直後に経口投与する。らい反応が安定した場合には100mgを週3回に減量する。投与期間は3ヵ月以内とする。
症状を悪化させるおそれがある。
授乳を避けさせること。ヒト母乳中へ移行し、母乳及び乳児の皮膚が着色することがある。
減量するなど慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
頻度不明
皮膚
皮膚着色(皮膚病変及び皮膚が暗赤色~黒褐色に着色)、色素沈着障害、毛髪の着色、皮膚乾燥、光線過敏症、魚鱗癬、痤瘡様発疹、紅皮症、発疹、瘙痒、剥脱性皮膚炎
消化器
胃腸出血、好酸球性腸炎、悪心、嘔吐、腹痛、下痢、便秘、食欲不振、胃不快感
眼
結膜・角膜・涙液の着色、黄斑部・角膜上皮下の色素沈着、眼の乾燥・刺激・灼熱感、視力低下
精神神経系
めまい、頭痛、嗜眠、神経痛、皮膚着色による抑うつ症状
肝臓
肝炎、黄疸、肝腫大、AST上昇、ビリルビン上昇
血液
貧血、好酸球増多
その他
汗・痰・尿・便・鼻汁・精液・母乳等の着色、リンパ節症、膀胱炎、骨痛、浮腫、疲労、発熱、血管痛、レイノー様現象、体重減少、味覚障害、モニリア口唇炎、低カリウム血症、血糖値上昇、血沈亢進、血清アルブミン増加
本剤はチョコレート様の外観でバニラのにおいがするので、小児の手の届かない所に保管するよう患者に説明すること。
消化管からの吸収促進を図るため、食直後に服用又は食事・ミルク等とともに服用すること。
高用量(300mg/日)の本剤とイソニアジド(300mg/日)の併用投与を受けている患者で、本剤の皮膚の濃度は低かったが、血漿中及び尿中濃度は上昇したとの報告がある。
健康成人男子にクロファジミン200mgを食後に単回経口投与したとき、クロファジミンは投与4~8時間後に最高血漿中濃度(平均:408ng/g)に達し、その後半減期10.6日で消失した1) (外国人のデータ)。
ハンセン病患者16例にクロファジミン100、300、400、及び600mgを空腹時に単回経口投与した時、消化管での分解、腸肝循環などを無視して、72時間にわたり採取された糞中薬物量と投与量の差を、胃腸管から吸収されたクロファジミン量と仮定した場合の吸収率はそれぞれ62.5%、48.7%、44.3%及び42.6%であった2) 。
蛋白結合率は約25%であった3) (外国人のデータ)。
クロファジミンは主として脂肪組織中及び細網内皮系のマクロファージ中に蓄積し、皮下脂肪、腸間膜リンパ節、胆汁及び胆嚢、副腎、膵臓、脾臓、肝臓、肺、腎臓、心臓、皮膚、小腸、眼球、末梢神経等への移行が認められているが、脳中には検出されていない4),5) 。また、乳汁中への移行も認められている6) (外国人のデータ)。
尿中に検出される代謝物は、hydroxy clofazimine、hydroxy deschloroanilino clofazimine glucuronide及びhydrated clofazimine glucuronideであるが、いずれも微量である7),8) (外国人のデータ)。
健康成人にクロファジミン100~600mgを単回経口投与したとき、投与後24時間までのクロファジミンの尿中排泄率は投与量の0.03~0.41%であり、投与3日後までの糞中排泄率は投与量の9~74%である9) (外国人のデータ)。
ハンセン病患者を対象とした使用成績調査において、有効性評価対象症例96例における有効率は96.9%(93/96例)であった。また、多菌型に対する有効率は97.8%(90/92例)、WHOのMTDの有効率は94.9%(37/39例)であった。さらに、らい性結節性紅斑に対する有効率は100%(24/24例)であった。ハンセン病患者を対象にした使用成績調査において、97例中報告された副作用は38.1%(37例)に66件で、主な副作用は、色素沈着障害22件、胃不快感4件等であった。
クロファジミンのらい菌(Mycobacterium leprae)に対する作用の詳細な機序は不明であるが、らい菌のDNAに直接結合することによるDNA複製阻害作用及びマクロファージのライソゾーム酵素を活性化することによる作用が寄与すると考えられる。
クロファジミンのDNA結合性を赤色波長の吸収変化を指標に、分光光度計により測定した結果、MycobacteriumのDNAに結合性を示した10) 。
クロファジミンを混和した餌を21日間連続摂餌投与したマウスの腹腔内マクロファージにおける、ライソゾーム酵素に対する影響を検討した結果、クロファジミン1及び10mg/kg/日投与群において、N-アセチル-β-グルコサミニダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、カテプシンCの活性がコントロール群に比較して有意に上昇した11) 。
クロファジミンのin vitroにおけるM.lepraeに対するMIC測定法は確立されていない。
ヌードマウスを用いたらい菌感染モデルにおいて、クロファジミンを0.003%含有混餌にて7週及び14週間連続投与した場合、薬物非投与群に比較して有意な増殖抑制作用を認めた12) 。マウスを用いたらい菌感染モデルにおいて、増殖初期から定常期まで(0~183日間)薬物投与を行った時、クロファジミンの0.01%混餌による連続投与群において、また対数増殖初期から定常期まで(76~167日間)薬物投与を行った時、クロファジミンの0.0001、0.001、0.01%混餌による連続投与群において、それぞれ薬物非投与群に比較して有意な増殖抑制作用を認めた13) 。
健康成人及びハンセン病患者から採取、精製した好中球を用い、エンドトキシン活性化血清刺激による好中球遊走に対するクロファジミンの作用を検討した結果、いずれの好中球に対しても、クロファジミンは1×10-3Mから1×10-5Mにおいて濃度依存的な遊走阻害作用を示した14) 。
クロファジミン(Clofazimine)
3-(4-Chloroanilino)-10-(4-chlorophenyl)-2, 10-dihydro-2-isopropyliminophenazine
C27H22Cl2N4
473.40
赤褐色の粉末である。ジクロロメタンにやや溶けやすく、エタノール(96)に極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
約217℃(分解点)
過酷な温度条件で崩壊遅延を認める場合があるので、35℃以上で保存しないこと。
100カプセル[瓶]
1) Schaad-Lanyi Z. et al.:Int. J. Lepr. 1987;55(1):9-15[20240097]
2) Mathur A. et al.:Indian J. Lepr. 1985;57(1):146-148[20240098]
3) Venkatesan K. et al.:Indian J. Lepr. 1992;64(3):431-432[20240099]
4) Mansfield R. E.:Am. J. Trop. Med. Hyg. 1974;23(6):1116-1119[20240100]
5) Desikan K. V. et al.:Lepr. Rev. 1976;47(2):107-113[20240101]
6) Venkatesan K. et al.:Int. J. Lepr. 1993;61(4)Suppl.:16A[20240102]
7) Feng P. C. C. et al.:Drug Metab. Disposition 1981;9(6):521-524[20240103]
8) Feng P. C. C. et al.:Drug Metab. Disposition 1982;10(3):286-288[20240104]
9) Levy L.:Am. J. Trop. Med. Hyg. 1974;23(6):1097-1109[20240105]
10) Morrison N. E. et al.:Int. J. Lepr. 1976;44(1/2):133-134[20240106]
11) Sarracent J. et al.:Int. J. Lepr. 1984;52(2):154-158[20240107]
12) Ito T. et al.:Int. J. Lepr. 1986;54(4):724[20240108]
13) Shepard C. C. et al.:Proc. Soc. exp. Biol. Med. 1969;132:120-124[20240109]
14) Van Rensburg C. E. J. et al.:Antimicrob. Agents Chemother. 1982;21(5):693-697[20240110]
*ノバルティスファーマ株式会社 ノバルティスダイレクト
*〒105-6333 東京都港区虎ノ門1-23-1
*ノバルティスファーマ株式会社
*東京都港区虎ノ門1-23-1
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.