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劇薬
湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症、ビダール苔癬、日光皮膚炎を含む)、痒疹群(蕁麻疹様苔癬、ストロフルス、固定蕁麻疹を含む)、虫さされ、薬疹・中毒疹、乾癬、掌蹠膿疱症、扁平紅色苔癬、紅皮症、慢性円板状エリテマトーデス、紅斑症(多形滲出性紅斑、ダリエ遠心性環状紅斑、遠心性丘疹性紅斑)、毛孔性紅色粃糠疹、特発性色素性紫斑(マヨッキー紫斑、シャンバーク病、紫斑性色素性苔癬様皮膚炎)、肥厚性瘢痕・ケロイド、肉芽腫症(サルコイドーシス、環状肉芽腫)、悪性リンパ腫(菌状息肉症を含む)、アミロイド苔癬、斑状アミロイドージス、天疱瘡群、家族性良性慢性天疱瘡、類天疱瘡、円形脱毛症
皮膚感染を伴う湿疹・皮膚炎には使用しないことを原則とするが、やむを得ず使用する必要がある場合にはあらかじめ適切な抗菌剤(全身適用)、抗真菌剤による治療を行うか又はこれらとの併用を考慮すること。
通常、1日1~数回、適量を患部に塗布する。
大量又は長期にわたる広範囲の密封法(ODT)等の使用により、副腎皮質ステロイド剤を全身的投与した場合と同様な症状があらわれることがある。,,,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性に対しては大量又は長期にわたる広範囲の使用を避けること。
長期・大量使用又は密封法(ODT)により、発育障害をきたすおそれがある。また、おむつは密封法(ODT)と同様の作用があるので注意すること。
大量又は長期にわたる広範囲の密封法(ODT)等の使用に際しては注意すること。一般に高齢者では副作用があらわれやすい。
眼瞼皮膚への使用に際しては眼圧亢進、緑内障を起こすことがある1)。大量又は長期にわたる広範囲の使用、密封法(ODT)により、後のう白内障、緑内障等があらわれることがある。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
皮膚の感染症
皮膚の真菌性感染症(カンジダ症、白癬等)、細菌性感染症(伝染性膿痂疹、毛のう炎等)〈密封法(ODT)の場合に起こりやすい。〉処置:適切な抗真菌剤、抗菌剤等を併用し、症状がすみやかに改善しない場合には使用を中止すること。
その他の皮膚症状
〈長期連用により〉ステロイド皮膚(皮膚萎縮、毛細血管拡張、紫斑)、ステロイド痤瘡処置:上記症状があらわれた場合には徐々にその使用を差しひかえ、副腎皮質ステロイドを含有しない薬剤に切り替えること。
〈長期連用により〉色素脱失処置:上記症状があらわれた場合には徐々にその使用を差しひかえ、副腎皮質ステロイドを含有しない薬剤に切り替えること。
〈長期連用により〉ステロイド酒皶・口囲皮膚炎(ほほ、口囲等に潮紅、丘疹、膿疱、毛細血管拡張を生じる)、魚鱗癬様皮膚変化、多毛処置:上記症状があらわれた場合には徐々にその使用を差しひかえ、副腎皮質ステロイドを含有しない薬剤に切り替えること。
接触皮膚炎、瘙痒
過敏症
皮膚の刺激感
発疹
下垂体・副腎皮質系機能
〈大量又は長期にわたる広範囲の使用、密封法(ODT)により〉下垂体・副腎皮質系機能の抑制
健康成人男子の背部皮膚にデキサメタゾンプロピオン酸エステルとして5mg(塗布面積900cm2)を塗布し、密封包帯法で24時間適用して経時的に血漿中のデキサメタゾンプロピオン酸エステル及びその代謝物濃度を測定した結果、デキサメタゾンプロピオン酸エステルの血漿中濃度は72時間までほとんど100pg/mL以下の低値を示した。一方、代謝物であるDX-17Pは塗布後徐々に増加し、DXはDX-17Pよりやや遅れて増加し、それぞれ12~24時間で150~160pg/mL(DX-17P)、32時間で約200pg/mL(DX)の最高血漿中濃度を示した後、漸減した2)。
単回塗布と同様の方法で24時間ごとに5回繰り返し処置して測定した結果、デキサメタゾンプロピオン酸エステルの血漿中濃度は塗布期間中最高値30~50pg/mLと低い値を示し、DX-17P及びDXは塗布期間中4日目まで漸増し、除去後は徐々に減少した2)。
デキサメタゾンプロピオン酸エステルは組織中又は血漿中のエステラーゼにより21位のエステルが加水分解され、17-プロピオン酸デキサメタゾン(DX-17P)を経てデキサメタゾン(DX)に代謝される。さらに尿中では酸化された17-プロピオン酸6β-ヒドロキシデキサメタゾン(6β-OH-DX-17P)及び6β-ヒドロキシデキサメタゾン(6β-OH-DX)等が確認されているが、尿中排泄率は低い2)。
健康成人男子の背部皮膚にデキサメタゾンプロピオン酸エステルとして5mg(塗布面積900cm2)を塗布し、密封包帯法で24時間適用した結果、投与後3日間の尿中累積排泄量は投与量の0.30~0.56%であった2)。
単回塗布と同様の方法で24時間ごとに5回繰り返し処置して測定した結果、尿中累積排泄率は塗布期間中徐々に増加したが、除去後はほとんど増加せず、投与開始後12日間の尿中累積排泄量は総投与量の0.22~0.51%であった2)。
全国延べ249施設2740例において実施されたメサデルムクリーム0.1%・軟膏0.1%・ローション0.1%の二重盲検比較又は比較臨床試験を含む臨床試験を集計した結果、効果判定可能症例は2628例で、有効率は85.4%(2243/2628例)であった。疾患別有効率は次のとおりであった3),4),5),6),7),8),9),10),11),12),13),14),15),16),17),18),19),20),21),22)。
疾 患
有効率
湿疹・皮膚炎群
91.6%(788/860)
特発性色素性紫斑
80.8%(122/151)
痒疹群
85.8%( 97/113)
肥厚性瘢痕・ケロイド
65.6%( 80/122)
虫さされ
96.2%( 51/ 53)
肉芽腫症
71.4%( 50/ 70)
薬疹・中毒疹
98.2%( 55/ 56)
悪性リンパ腫
63.0%( 51/ 81)
乾癬
86.6%(395/456)
アミロイド苔癬
81.5%( 44/ 54)
掌蹠膿疱症
83.1%( 49/ 59)
斑状アミロイドージス
94.4%( 17/ 18)
扁平紅色苔癬
78.3%( 36/ 46)
天疱瘡群
88.6%( 62/ 70)
紅皮症
91.5%( 54/ 59)
家族性良性慢性天疱瘡
73.3%( 11/ 15)
慢性円板状エリテマトーデス
75.6%( 31/ 41)
類天疱瘡
89.1%( 57/ 64)
紅斑症
94.8%(110/116)
円形脱毛症
61.7%( 50/ 81)
毛孔性紅色粃糠疹
76.7%( 33/ 43)
合計
85.4%(2243/2628)
本剤の副作用評価可能症例は2681例であり、副作用発現率は3.5%(95/2681例)であった。主な副作用はステロイド潮紅・毛細血管拡張1.1%(30/2681例)、毛包炎・癤1.1%(29/2681例)、皮膚萎縮0.6%(16/2681例)、痤瘡様発疹0.6%(15/2681例)であった3),4),5),6),7),8),9),10),11),12),13),14),15),16),17),18),19),20),21),22)。
湿疹・皮膚炎、痒疹、尋常性乾癬、紅皮症(各試験89例~342例)を対象として、体部に左右対称性に存在する典型的な皮疹について、左右の病巣のそれぞれにメサデルム0.1%又は対照薬(0.12%ベタメタゾン吉草酸エステル等の既存の同種同効ステロイド外用剤)を1日2~3回、3週間(湿潤型湿疹皮膚炎では1週間)、単純塗布し、全般改善度、副作用及び有用性を比較した5つの国内多施設共同無作為化比較対照試験の結果、いずれの試験においても有用性が認められた。本剤の副作用評価可能症例は862例であり、副作用発現率は1.7%(15/862例)であった7),8),9),10),11)。
炎症の初発反応においてはアラキドン酸が生成され、さらに炎症関与物質のプロスタグランジンやロイコトリエン等が生成される。このアラキドン酸生成に関わる酵素(ホスホリパーゼA2)を阻害するのが特異性蛋白リポコルチンであり、コルチコステロイドはこのリポコルチンを生成させることにより、抗炎症作用を発現するものと考えられている。
デキサメタゾンプロピオン酸エステルは毛細血管透過性亢進(ラット)を抑制し、カラゲニン足蹠浮腫(ラット)、カラゲニン肉芽のう(ラット)、ろ紙肉芽腫(ラット)実験炎症モデルに対して消炎作用を示した。また、塩化ピクリル誘発遅延型アレルギー性皮膚炎(マウス)及びクロトン油誘発皮膚炎(ラット、マウス)に対しても耳朶皮膚反応抑制作用を示した23),24)。
健康成人男子を対象とした血管収縮試験の結果、ベタメタゾン吉草酸エステルに比して優れ、また、ベタメタゾンジプロピオン酸エステルに比して同等以上の血管収縮作用が認められた25)。
デキサメタゾンプロピオン酸エステル(Dexamethasone Propionate)
9-Fluoro-11β,17,21-trihydroxy-16α-methylpregna-1,4-diene-3,20-dione 17,21-dipropionate
C28H37FO7
504.59
白色の結晶性の粉末で、においはない。クロロホルム又はジオキサンに溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノールにやや溶けにくく、エーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。
200~206℃
クロロホルム層にほぼ全て分配(クロロホルム/水系溶媒、pH2~10)
透明ガラス容器下では光によって分解する。
チューブ包装:5g×10、5g×50、10g×10、10g×50ポリ容器包装:100g、500g
プラスチック容器包装:10g×10、10g×50
1) Zugerman, C., et al.:Arch. Dermatol. 1976 ; 112 : 1326
2) 石原勝 他:Dexamethasone 17,21-dipropionateのヒトにおける経皮吸収について, 社内資料, 研究報告書No.22
3) 桐生美麿 他:西日本皮膚科. 1992 ; 54(4):779-783
4) 吉田彦太郎 他:薬理と治療. 1992 ; 20(9):3761-3768
5) 田代正昭 他:薬理と治療. 1992 ; 20(9):3753-3759
6) THS-101至適濃度設定研究班:薬理と治療. 1984 ; 12(3):1269-1282
7) THS-101研究班:医学のあゆみ. 1984 ; 128(11):774-788
8) THS-101臨床研究班:皮膚. 1984 ; 26(2):344-360
9) THS-101外用剤臨床研究班:薬理と治療. 1984 ; 12(5):2147-2154
10) THS-101外用剤研究班:薬理と治療. 1984 ; 12(5):2155-2169
11) メサデルム臨床試験研究班:皮膚科紀要. 1984 ; 79(3):215-224
12) 木内一佳志 他:新薬と臨牀. 1984 ; 33(4):589-592
13) 吉村正子 他:新薬と臨牀. 1984 ; 33(4):593-596
14) 昆宰市 他:基礎と臨床. 1984 ; 18(4):1643-1647
15) THS-101臨床試験研究班:皮膚科紀要. 1984 ; 79(2):149-159
16) 高橋博之 他:基礎と臨床. 1984 ; 18(5):2284-2288
17) 片岡和洋 他:基礎と臨床. 1984 ; 18(5):2289-2294
18) 瀬野寿理 他:薬理と治療. 1984 ; 12(6):2607-2610
19) 竹村司 他:基礎と臨床. 1984 ; 18(6):2687-2692
20) メサデルム臨床研究班:皮膚. 1984 ; 26(4):965-977
21) THS-101外用剤長期投与試験研究班:西日本皮膚科. 1984 ; 46(5):1170-1179
22) 武田克之 他:臨床医薬. 1990 ; 6(5):1015-1026
23) 小野尚彦 他:応用薬理. 1984 ; 28(4):639-652
24) 藤原耕介 他:応用薬理. 1984 ; 28(4):653-661
25) 石原勝 他:薬理と治療. 1984 ; 12(3):1259-1268
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