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劇薬
痔核に伴う症状(出血、疼痛、腫脹)の緩解
局所に感染症又は真菌症がある場合には、使用しないことを原則とするが、やむを得ず使用する必要がある場合には、あらかじめ適切な抗菌剤、抗真菌剤による治療を行うか、又はこれらとの併用を考慮すること。
通常、成人には1回1個を1日2回肛門内に挿入する。
本剤での治療は対症療法であるため、概ね1週間を目処として使用し、その後の継続投与については、臨床効果及び副作用の程度を考慮しながら慎重に行うこと。
リドカインの血中濃度が上昇するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、大量又は長期にわたる使用を避けること。
患者の状態を十分に観察しながら使用すること。一般に副作用があらわれやすい。
0.1~1%未満
頻度不明
皮膚の感染症
皮膚及び陰部の真菌症(カンジダ症、白癬等)、ウイルス性及び細菌性感染症
過敏症
そう痒感、皮膚刺激感、下痢
下垂体・副腎皮質系機能
大量又は長期使用による下垂体・副腎皮質系機能の抑制
長期連用
長期連用による全身投与の場合と同様な症状
消化器
鼓腸放屁
本剤は直腸投与にのみ使用するよう指導すること。
高温になると硬度が低下し挿入しにくいことがあるので、その場合には被包のまま坐剤の先端を下に向け冷水等で冷し固くしてから使用すること。
ネリザ坐剤とネリプロクト坐剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1個(ジフルコルトロン吉草酸エステルとして0.2mg、リドカインとして40mg)健康成人男子に絶食時単回肛門内投与してリドカインの血漿中濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両製剤の生物学的同等性が確認された1)。
判定パラメータ
参考パラメータ
AUC0-12(ng・hr/mL)
Cmax(ng/mL)
Tmax(hr)
T1/2(hr)
ネリザ坐剤
529.87±156.19
100.72±26.96
2.95±0.76
2.30±0.57
ネリプロクト坐剤
553.99±204.79
101.27±29.91
3.05±0.83
2.25±0.76
(Mean±S.D.,n=10)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
内痔核及び内外痔核患者を対象にジフルコルトロン吉草酸エステル0.2mg・リドカイン40mg坐剤(以下、DFV0.2mg・LID40mg坐剤)、ジフルコルトロン吉草酸エステル倍量坐剤、リドカイン坐剤及びプラセボ坐剤をそれぞれ1回1個、1日2回、2週間連続投与した二重盲検比較試験の結果は以下のとおりである2)。全般改善度における改善率(改善以上)は、DFV0.2mg・LID40mg坐剤投与群69.0%(40/58例)、ジフルコルトロン吉草酸エステル倍量坐剤投与群45.5%(25/55例)、リドカイン坐剤投与群52.9%(27/51例)、プラセボ坐剤投与群60.7%(34/56例)であった。副作用発現頻度はDFV0.2mg・LID40mg坐剤投与群で1.5%(1/67例)であった。発現した副作用は下痢1例であった。
内痔核及び内外痔核患者を対象にDFV0.2mg・LID40mg坐剤及びジフルコルトロン吉草酸エステル半量坐剤をそれぞれ1回1個、1日2回、2週間連続投与した二重盲検比較試験の結果は以下のとおりである3)。全般改善度における改善率(改善以上)は、DFV0.2mg・LID40mg坐剤投与群で69.5%(73/105例)、ジフルコルトロン吉草酸エステル半量坐剤投与群で61.5%(67/109例)であった。副作用発現頻度はDFV0.2mg・LID40mg坐剤投与群で1.9%(2/107例)であった。発現した副作用は痒感、頭痛・微熱が各1例であった。
内痔核及び内外痔核及び裂肛患者を対象にDFV0.2mg・LID40mg坐剤及びカプロン酸ヒドロコルチゾン・塩酸ジブカイン・ヘキサクロロフェン・ウンデシル酸クレミゾール坐薬をそれぞれ1回1個、1日2回、2週間連続投与した二重盲検比較試験の結果は以下のとおりである4)。全般改善度における改善率(改善以上)は、DFV0.2mg・LID40mg坐剤投与群で67.4%(87/129例)、カプロン酸ヒドロコルチゾン・塩酸ジブカイン・ヘキサクロロフェン・ウンデシル酸クレミゾール坐薬投与群で61.7%(82/133例)であった。副作用発現頻度はDFV0.2mg・LID40mg坐剤投与群で2.9%(4/140例)であった。発現した副作用は腹部膨満感、薬疹、かゆみ、刺激感が各1例であった。
内痔核及び内外痔核患者を対象にDFV0.2mg・LID40mg坐剤及びトリベノシド・リドカイン坐剤をそれぞれ1回1個、1日2回、2週間連続投与した群間比較試験の結果は以下のとおりである5)。全般改善度における改善率(改善以上)は、DFV0.2mg・LID40mg坐剤投与群で65.0%(67/103例)、トリベノシド・リドカイン坐剤投与群で64.0%(64/100例)であった。DFV0.2mg・LID40mg坐剤投与群で副作用の発現はなかった。
合成副腎皮質ホルモンで、糖質コルチコイドと同じ機序により抗炎症作用及び免疫抑制作用を発現する。糖質コルチコイドの抗炎症作用の機序は多岐にわたるが、結局は起炎物質の生合成抑制と炎症細胞の遊走抑制による6)。
神経細胞膜のNa+チャネルを抑制することによって神経の活動電位発生を抑制するという局所麻酔薬共通の作用により、知覚神経の求心性伝導を抑制する7)。
DFV0.2mg・LID40mg坐剤は、クロトン油誘発痔疾モデル(ラット)、擦過刺激痔疾モデル(ラット)のいずれにおいても、ヒドロコルチゾンカプロン酸エステルを含有する痔疾用剤と同等ないしはより強力な抗炎症作用を示した。また、ヒドロコルチゾン含有痔疾用剤及び副腎皮質ホルモンを含有しない痔疾用剤に比し抗炎症作用が強力であった8)。
DFV0.2mg・LID40mg坐剤は、カラゲニン・カオリン足蹠浮腫(ラット)において、疼痛に対しリドカインによる速効性の鎮痛効果とジフルコルトロン吉草酸エステルによる炎症痛の経時的な軽減が認められた8)。
ネリザ坐剤及びネリプロクト坐剤をラットクロトン油混合液誘発痔疾モデル、ラット擦過刺激痔疾モデルに対して単回投与した後に、肛門・直腸部湿重量により抗炎症作用を評価した。この試験において、両剤ともいずれのモデルにおいても抗炎症作用を示し、生物学的に同等と判断された9)。
ジフルコルトロン吉草酸エステル(Diflucortolone Valerate)
6α,9-Difluoro-11β,21-dihydroxy-16α-methylpregna-1,4-diene-3,20-dione 21-pentanate
C27H36F2O5
478.57
白色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノール又はエタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
200~204℃
リドカイン(Lidocaine)
2-Diethylamino-N-(2,6-dimethylphenyl)acetamide
C14H22N2O
234.34
白色~微黄色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノール又はエタノール(95)に極めて溶けやすく、酢酸(100)又はジエチルエーテルに溶けやすく、水にほとんど溶けない。希塩酸に溶ける。
66~69℃
28個[7個×4] 140個[7個×20]
1) 社内資料:生物学的同等性試験
2) 衣笠昭 他:薬理と治療. 1989;17(11):5565-5580
3) 衣笠昭 他:薬理と治療. 1992;20(2):683-694
4) 衣笠昭 他:薬理と治療. 1989;17(11):5581-5597
5) 衣笠昭 他:薬理と治療. 1989;17(12):5935-5951
6) 第十八改正日本薬局方解説書. 東京:廣川書店;2021. C2329-2333
7) 第十八改正日本薬局方解説書. 東京:廣川書店;2021. C6065-6069
8) 西木克侑 他:日薬理誌. 1988;92:227-240
9) 社内資料:薬力学的試験(抗炎症作用)
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