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劇薬
処方箋医薬品注)
本剤の投与により中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、薬剤性過敏症症候群等の全身症状を伴う重篤な皮膚障害があらわれることがあり、死亡に至った例も報告されているので、以下の事項に注意すること。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
通常、ラモトリギンとして最初の2週間は1日25mgを1日1回経口投与し、次の2週間は1日50mgを1日1回経口投与し、5週目は1日100mgを1日1回又は2回に分割して経口投与する。その後は、1~2週間毎に1日量として最大100mgずつ漸増する。維持用量は1日100~200mgとし、1日1回又は2回に分割して経口投与する。症状に応じて適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日量として最大100mgずつ、1日用量は最大400mgまでとし、いずれも1日1回又は2回に分割して経口投与する。
通常、ラモトリギンとして最初の2週間は1回25mgを隔日に経口投与し、次の2週間は1日25mgを1日1回経口投与する。その後は、1~2週間毎に1日量として25~50mgずつ漸増する。維持用量は1日100~200mgとし、1日2回に分割して経口投与する。
通常、ラモトリギンとして最初の2週間は1日50mgを1日1回経口投与し、次の2週間は1日100mgを1日2回に分割して経口投与する。その後は、1~2週間毎に1日量として最大100mgずつ漸増する。維持用量は1日200~400mgとし、1日2回に分割して経口投与する。
単剤療法の場合に従う。
併用療法
6.1 単剤療法の場合(部分発作(二次性全般化発作を含む)及び強直間代発作に用いる場合)
本剤と併用する薬剤の種類
6.2 バルプロ酸ナトリウムを併用する場合
6.3 バルプロ酸ナトリウムを併用しない場合注1)
6.3.1 本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤注2)を併用する場合
6.3.2 6.3.1 以外の薬剤注3)を併用する場合
1・2週目
25mgを隔日投与
50mg/日(1日1回投与)
25mg/日(1日1回投与)
3・4週目
100mg/日(1日2回に分割して投与)
5週目以降
1~2週間毎に25~50mg/日ずつ漸増する。
1~2週間毎に最大100mg/日ずつ漸増する。
5週目は100mg/日(1日1回又は2回に分割して投与)その後1~2週間毎に最大100mg/日ずつ漸増する。
維持用量
100~200mg/日(1日2回に分割して投与)
200~400mg/日(1日2回に分割して投与)
100~200mg/日(最大400mg/日)(1日1回又は2回に分割して投与)(増量は1週間以上の間隔をあけて最大100mg/日ずつ)
本剤は主としてグルクロン酸転移酵素で代謝される。注1)本剤のグルクロン酸抱合に対する影響が明らかでない薬剤による併用療法では、バルプロ酸ナトリウムを併用する場合の用法及び用量に従うこと。注2)本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤:フェニトイン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、プリミドン、リファンピシン、ロピナビル・リトナビル配合剤,,,注3)本剤のグルクロン酸抱合に対し影響を及ぼさない薬剤:アリピプラゾール、オランザピン、ゾニサミド、ガバペンチン、シメチジン、トピラマート、プレガバリン、リチウム、レベチラセタム、ペランパネル、ラコサミド,,
通常、ラモトリギンとして最初の2週間は1日0.3mg/kgを1日1回又は2回に分割して経口投与し、次の2週間は1日0.6mg/kgを1日1回又は2回に分割して経口投与する。その後は、1~2週間毎に1日量として最大0.6mg/kgずつ漸増する。維持用量は1日1~10mg/kgとし、1日1回又は2回に分割して経口投与する。症状に応じて適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日量として最大0.6mg/kgずつ、1日用量は最大200mgまでとし、いずれも1日1回又は2回に分割して経口投与する。
通常、ラモトリギンとして最初の2週間は1日0.15mg/kgを1日1回経口投与し、次の2週間は1日0.3mg/kgを1日1回経口投与する。その後は、1~2週間毎に1日量として最大0.3mg/kgずつ漸増する。維持用量は、バルプロ酸ナトリウムに加えて本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤注2)を併用する場合は1日1~5mg/kgとし、本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤注2)を併用していない場合は1日1~3mg/kgとし、1日2回に分割して経口投与する。なお、1日用量は最大200mgまでとする。
通常、ラモトリギンとして最初の2週間は1日0.6mg/kgを1日2回に分割して経口投与し、次の2週間は1日1.2mg/kgを1日2回に分割して経口投与する。その後は、1~2週間毎に1日量として最大1.2mg/kgずつ漸増する。維持用量は1日5~15mg/kgとし、1日2回に分割して経口投与する。なお、1日用量は最大400mgまでとする。
バルプロ酸ナトリウムを併用する場合に従う。
6.4 単剤療法の場合(定型欠神発作に用いる場合)
6.5 バルプロ酸ナトリウムを併用する場合
6.6 バルプロ酸ナトリウムを併用しない場合注1)
本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤注2)を併用する場合
本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤注2)を併用しない場合
6.6.1 本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤注2)を併用する場合
6.6.2 6.6.1 以外の薬剤注3)を併用する場合
0.15mg/kg/日(1日1回投与)
0.6mg/kg/日(1日2回に分割して投与)
0.3mg/kg/日(1日1回又は2回に分割して投与)
0.3mg/kg/日(1日1回投与)
1.2mg/kg/日(1日2回に分割して投与)
0.6mg/kg/日(1日1回又は2回に分割して投与)
1~2週間毎に最大0.3mg/kg/日ずつ漸増する。
1~2週間毎に最大1.2mg/kg/日ずつ漸増する。
1~2週間毎に最大0.6mg/kg/日ずつ漸増する。
1~5mg/kg/日(最大200mg/日)(1日2回に分割して投与)
1~3mg/kg/日(最大200mg/日)(1日2回に分割して投与)
5~15mg/kg/日(最大400mg/日)(1日2回に分割して投与)
1~10mg/kg/日(最大200mg/日)(1日1回又は2回に分割して投与)(増量は1週間以上の間隔をあけて最大0.6mg/kg/日ずつ)
通常、成人にはラモトリギンとして最初の2週間は1日25mgを1日1回経口投与、次の2週間は1日50mgを1日1回又は2回に分割して経口投与し、5週目は1日100mgを1日1回又は2回に分割して経口投与する。6週目以降は維持用量として1日200mgを1日1回又は2回に分割して経口投与する。症状に応じて適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日量として最大100mgずつ、1日用量は最大400mgまでとし、いずれも1日1回又は2回に分割して経口投与する。
通常、成人にはラモトリギンとして最初の2週間は1回25mgを隔日に経口投与、次の2週間は1日25mgを1日1回経口投与し、5週目は1日50mgを1日1回又は2回に分割して経口投与する。6週目以降は維持用量として1日100mgを1日1回又は2回に分割して経口投与する。症状に応じて適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日量として最大50mgずつ、1日用量は最大200mgまでとし、いずれも1日1回又は2回に分割して経口投与する。
通常、成人にはラモトリギンとして最初の2週間は1日50mgを1日1回経口投与、次の2週間は1日100mgを1日2回に分割して経口投与し、5週目は1日200mgを1日2回に分割して経口投与する。6週目は1日300mgを1日2回に分割して経口投与し、7週目以降は維持用量として1日300~400mgを1日2回に分割して経口投与する。症状に応じて適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日量として最大100mgずつ、1日用量は最大400mgまでとし、いずれも1日2回に分割して経口投与する。
6.1 単剤療法の場合
50mg/日(1日1回又は2回に分割して投与)
5週目
200mg/日(1日2回に分割して投与)
100mg/日(1日1回又は2回に分割して投与)
6週目以降
100mg/日(最大200mg/日)(1日1回又は2回に分割して投与)(増量は1週間以上の間隔をあけて最大50mg/日ずつ)
6週目300mg/日7週目以降300~400mg/日(最大400mg/日)(1日2回に分割して投与)(増量は1週間以上の間隔をあけて最大100mg/日ずつ)
200mg/日(最大400mg/日)(1日1回又は2回に分割して投与)(増量は1週間以上の間隔をあけて最大100mg/日ずつ)
,,,
精神症状を増悪させることがある。
重篤ではない発疹の発現頻度が約3倍になる。
Brugada症候群に特徴的な心電図変化(右脚ブロック及び右側胸部誘導(V1~V3)のcoved型ST上昇)が顕在化したとの報告がある。
刺激伝導障害を起こす又は悪化させる可能性がある。In vitro試験においてヒト心筋型電位依存性Na+チャネル電流を抑制し、抗不整脈薬クラスIb群に属する薬剤と同様の特性を有することが示された。
腎クリアランスが低下しているために、主代謝物(グルクロン酸抱合体)の血漿中濃度が健康成人よりも高くなることがある。
減量を考慮すること。肝機能障害の程度に応じて本剤のクリアランスが低下し、消失半減期が延長することがある。
本剤投与中は授乳を避けさせること。本剤はヒト乳汁中へ移行し、授乳中の乳児における血中濃度は、授乳中の女性の血中濃度の最大約50%に達したとの報告がある1)。また、授乳されている新生児、乳児において、無呼吸、傾眠、体重増加不良等を起こすことが報告されている。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に、生理機能が低下している。
バルプロ酸ナトリウム,,,
本剤の消失半減期が約2倍延長するとの報告がある。
肝におけるグルクロン酸抱合が競合する。
本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤
本剤の血中濃度が低下する。
肝における本剤のグルクロン酸抱合が促進される。
アタザナビル+リトナビル
アタザナビル及びリトナビル両剤と本剤を併用した場合に本剤の血中濃度が低下したとの報告がある。本剤維持用量投与中にアタザナビルとリトナビルを投与開始又は投与中止する場合には、本剤の用量調節を考慮すること。
カルバマゼピン
本剤とカルバマゼピンの併用により、めまい、失調、複視、霧視、嘔気等が発現したという報告があり、通常、これらの症状はカルバマゼピンの減量により回復する。
機序不明
リスペリドン
本剤とリスペリドンの併用時には、それぞれの単独投与時に比較して、傾眠の報告が多いとの報告がある。
経口避妊薬(卵胞ホルモン・黄体ホルモン配合剤)
本剤とエチニルエストラジオール・レボノルゲストレル配合剤との併用において、以下の報告がある。1)本剤の血中濃度が減少したとの報告があるので、本剤維持用量投与中に経口避妊薬を投与開始又は投与中止する場合には、本剤の用量調節を考慮すること。2)レボノルゲストレルの血中濃度が減少し、血中卵胞ホルモン(FSH)及び黄体形成ホルモン(LH)が上昇し、エストラジオールが僅かに上昇したとの報告がある。
1)肝における本剤のグルクロン酸抱合が促進される。2) 機序不明
発熱、眼充血、顔面の腫脹、口唇・口腔粘膜や陰部のびらん、皮膚や粘膜の水疱、紅斑、咽頭痛、そう痒、全身倦怠感等の異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。,,
発疹、発熱等が初期にみられることがあり、更にリンパ節腫脹、顔面浮腫、血液障害(好酸球増多、白血球増加、異型リンパ球の出現)及び臓器障害(肝機能障害等)の種々の全身症状があらわれることがある。薬剤性過敏症症候群の徴候又は症状2)は遅発性に発現する。薬剤性過敏症症候群の徴候が認められた場合には、本剤の投与を直ちに中止し、適切な処置を行うこと。また、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがある。なお、過敏症の初期症状は、発疹を伴わないこともあるので、発疹以外の症状(発熱又はリンパ節腫脹等)の発現にも注意が必要である。
発熱、発疹、神経症状、脾腫、リンパ節腫脹、血球減少、高フェリチン血症、高トリグリセリド血症、肝機能障害、血液凝固障害等の異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
項部硬直、発熱、頭痛、悪心・嘔吐又は意識混濁等の症状を伴う無菌性髄膜炎があらわれることがある。本剤の再投与により、さらに重篤な症状を伴う無菌性髄膜炎が投与後すぐに再発したとの報告がある。
5%以上
1~5%未満
1%未満
頻度不明
皮膚
発疹
脱毛
全身症状
発熱、疲労、疼痛
精神神経系
傾眠(15%)、めまい
頭痛、不眠、不安・焦燥・興奮、てんかん発作回数の増加
易刺激性、運動障害、失調、振戦、幻覚、眼振、攻撃性
平衡障害、チック、錯乱、パーキンソン症状の悪化、錐体外路症状、舞踏病アテトーゼ、悪夢
消化器
胃腸障害(嘔気・嘔吐、下痢等)
食欲不振
肝臓
肝機能検査値異常
血液
白血球減少、好中球減少、貧血
血小板減少、リンパ節症
低ガンマグロブリン血症
眼
複視
霧視、結膜炎
筋骨格系
背部痛、関節痛
その他
ループス様反応
**QRS延長の発現が報告されている。用量上限の10~20倍量により眼振、失調、意識障害、大発作痙攣、昏睡等の症状の発現が報告されている。
健康成人6例にラモトリギン25~200mgを単回経口投与した時、投与後1.7~2.5時間でCmaxに達し、t1/2は約31~38時間であった。Cmax及びAUC0-∞は投与量の増加に伴い増大した。また、健康成人6例にラモトリギン50mgを1日2回10日間反復経口投与した時、血漿中ラモトリギン濃度は投与6日目に定常状態に達した。
投与量(mg)
例
Cmax(μg/mL)
Tmax(hr)
t1/2(hr)
AUC0-∞(μg・hr/mL)
CLt/F(mL/min)
Vd/F(L)
25
6
0.338±0.031
1.7±0.8
37.9±11.1
15.2±4.9
29.77±9.12
91.0±8.1
50
0.718±0.049
2.5±1.2
35.0±4.7
33.7±5.9
25.33±4.09
75.2±4.8
100
1.488±0.261
2.3±1.4
30.5±3.3
59.9±12.1
28.79±5.65
74.2±9.2
200
3.075±0.336
2.5±1.0
32.4±5.5
136.1±33.2
25.64±5.69
69.8±9.3
平均値±標準偏差
**成人てんかん患者を対象とした国内臨床試験において、本剤200mgを投与した時の血中ラモトリギン濃度は、バルプロ酸ナトリウムを併用し、本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤を併用しない場合は9.6μg/mL、バルプロ酸ナトリウムを併用せず、本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤を併用した場合は2.2μg/mLであった。成人又は小児てんかん患者を対象とした国内臨床試験において、既存の抗てんかん薬の投与を受けている患者にラモトリギンを投与した時の定常状態における血中ラモトリギン濃度、並びに成人及び小児てんかん患者を対象とした日韓共同試験において、抗てんかん薬を併用しなかった時の日本人患者での定常状態における血中ラモトリギン濃度を以下に示した。併用抗てんかん薬によりラモトリギンの維持用量は異なるが、同様の血中濃度が示された。また、ラモトリギンの投与前後で併用抗てんかん薬の血中濃度に顕著な差は認められなかった。
併用薬剤
ラモトリギン維持用量(mg/日)
患者数(サンプル数)
血漿中ラモトリギン濃度注2)(μg/mL)
バルプロ酸ナトリウム
ラモトリギンのグルクロン酸抱合を誘導する薬剤注1)
ラモトリギンとの薬物相互作用が明らかでない抗てんかん薬
併用
併用又は非併用
100~200
5(10)
3.25(1.44~9.58)
非併用
200~400
60(99)
2.81(0.32~7.28)注3)
100~400
25(25)
4.12(2.0~13.3)
注1)カルバマゼピン、フェノバルビタール、プリミドン、フェニトイン注2)中央値(最小値~最大値)注3)検出下限未満であった1サンプルを除く
ラモトリギン維持用量(mg/kg/日)
1~3
18(45)
3.85(1.07~11.38)
1~5
48(101)
2.32(0.29~5.91)
5~15
30(54)
3.30(0.70~9.82)
2~10
12(12)
6.53(2.70~13.90)
注1)カルバマゼピン、フェノバルビタール、プリミドン、フェニトイン注2)中央値(最小値~最大値)
グルクロン酸転移酵素を誘導する抗てんかん薬を併用した時のラモトリギンのt1/2は約13時間であった(外国人データ)。なお、外国人健康成人にバルプロ酸ナトリウムを併用した時のラモトリギンのt1/2は約70時間であった3),4),5),6),7),8),9)。
健康成人12例にラモトリギン150mgを空腹時及び食後に単回経口投与した時、食後投与では空腹時に比べ血漿中ラモトリギンのTmaxは遅延したが、AUCに有意な差を認めなかった(外国人データ)。
健康成人8例にラモトリギン75mgを単回経口投与した時の生物学的利用率は97.6%であった(外国人データ)。
In vitroでのラモトリギン(1~10μg/mL)のヒト血漿蛋白結合率は53.1~56.2%であった。
ラモトリギンは主としてグルクロン酸転移酵素(主にUGT1A4)で代謝される。ヒト肝細胞にアミトリプチリン、クロナゼパム、ハロペリドール、もしくはロラゼパム(臨床血漿中濃度)存在下で14C-ラモトリギンを添加した時、ラモトリギン-N2-グルクロン酸抱合体の生成が17~29%低下した10),11)。
健康成人6例に14C-ラモトリギン240mg(15μCi)を単回経口投与した時、投与後168時間までに糞中に約2%、尿中に約94%が排泄された。尿中へは主にラモトリギン-N2-グルクロン酸抱合体(約71%)として排泄され、以下未変化体(10%)、ラモトリギン-N5-グルクロン酸抱合体(5~10%)及びラモトリギン-N2-メチル体(0.14%)の順であった(外国人データ)。
腎機能障害患者12例(クレアチニンクリアランス:平均13mL/min)及び透析患者6例(血清クレアチニン:平均854μmol/L)にラモトリギン100mgを単回経口投与した時、ラモトリギンのt1/2は健康成人のそれぞれ約1.6倍及び約2.2倍に遅延し、AUCは腎機能障害患者で約1.8倍に増加した。また血液透析を4時間実施した場合、体内に存在するラモトリギンの約20%が透析により除去された12)(外国人データ)。
健康成人12例及び肝硬変患者24例にラモトリギン100mgを単回経口投与した時のラモトリギンの薬物動態パラメータを以下に示した。中等度肝硬変患者においてCmaxの低下がみられたものの、他のパラメータでは健康成人との間に顕著な差はみられなかった。重度肝硬変患者では健康成人と比較してCmax及びTmax以外のパラメータに差がみられ、AUC0-∞及びt1/2は腹水なしで約2倍、腹水ありで約4倍増加し、CL/Fは腹水なしで2/3、腹水ありで1/3に減少した13)(外国人データ)。
健康被験者(対照群)(12例)
中等度肝硬変患者(12例)
重度肝硬変患者
腹水なし(7例)
腹水あり(5例)
Child-Pugh分類
-
A
B
C
1.61(1.14-2.53)
1.34(0.99-1.81)
1.48(1.22-2.26)
1.65(1.12-1.84)
1.00(1.00-8.00)
1.00(1.00-4.00)
2.00(1.00-9.52)
32.16(22.27-49.29)
35.99(30.16-89.08)
59.68(34.79-145.12)
110.13(50.11-158.14)
69.07(38.77-98.09)
70.60(47.86-215.75)
110.72(73.53-225.35)
248.86(73.72-368.62)
CL/F(mL/min/kg)
0.338(0.267-0.593)
0.312(0.165-0.443)
0.237(0.114-0.356)
0.103(0.061-0.260)
中央値(範囲)
高齢者12例(65歳以上、クレアチニンクリアランス:平均61mL/min)にラモトリギン150mgを単回経口投与した時、ラモトリギンのCmax、AUC0-∞、t1/2及びCL/Fの平均値(標準偏差)は各々2.35(0.40)μg/mL、93.8(21.0)μg・hr/mL、31.2(5.4)時間及び0.396(0.063)mL/min/kgであった14)。これらは、健康成人男性にラモトリギン150mgを単回経口投与した時のCmax、AUC0-∞、t1/2及びCL/Fの平均値(標準偏差)、各々2.45(0.18)μg/mL、117.30(24.61)μg・hr/mL、31.2(6.4)時間、0.313(0.087)mL/min/kgと顕著な差はなかった(外国人データ)。
本剤とグルクロン酸抱合が競合する薬剤
本剤のグルクロン酸抱合を誘導(促進)する薬剤
本剤のグルクロン酸抱合に影響を及ぼさない薬剤
フェニトインカルバマゼピンフェノバルビタールプリミドンリファンピシンロピナビル・リトナビル配合剤アタザナビル+リトナビルエチニルエストラジオール・レボノルゲストレル配合剤(経口避妊薬)
アリピプラゾールオランザピンゾニサミドガバペンチンシメチジントピラマートプレガバリンリチウムレベチラセタムペランパネルラコサミド
健康成人男性にバルプロ酸ナトリウム500mg(1日2回)と本剤50mg、100mg及び150mg(1日1回)を反復併用した時のラモトリギンの薬物動態を以下に示した。健康成人に本剤のみを反復経口投与した時の成績と比べ、バルプロ酸ナトリウム併用時のラモトリギンのt1/2は2倍以上であり、CLt/Fは1/2以下であった。また、血漿中バルプロ酸濃度に変動はみられたものの一定の傾向はみられず、その有効濃度域を維持していた(外国人データ)。,,
本剤投与量
Cmin(μg/mL)
AUCss(μg・hr/mL)
CLt/F(mL/min/kg)
Vd/F(L/kg)
50mg
18
3.45±0.61
2.53±0.46
1.83±0.98
75.3±14.1
66.7±10.9
0.17±0.03
0.94±0.10
100mg
6.78±1.13
5.02±0.97
1.96±1.00
69.6±14.3
132.5±22.6
0.17±0.04
0.88±0.09
150mg
9.44±1.71
6.48±1.52
2.02±0.96
69.6±14.8
178.2±37.1
0.20±0.05
1.03±0.18
健康成人男性にリファンピシン600mg(1日1回)を5日間投与した翌日に本剤25mgを単回経口投与した時のラモトリギンのみかけのクリアランス値及びt1/2はそれぞれ5.13L/hr及び14.1時間であった。本剤単独投与(プラセボ5日間投与の翌日に本剤25mgを単回経口投与)した時のみかけのクリアランス値及びt1/2はそれぞれ2.6L/hr及び23.8時間であり、リファンピシンの前投与によりラモトリギンのみかけのクリアランス値は有意に増加し、t1/2は有意に短縮した15)(外国人データ)。,,,
健康成人を対象とした試験において、本剤とロピナビル・リトナビル配合剤との併用投与により、ラモトリギンの血中濃度が約50%低下した16)(外国人データ)。,,,
健康成人男性を対象とした試験において、本剤(100mg)とアタザナビル(300mg)、リトナビル(100mg)の3剤を併用投与した時のラモトリギンのAUC、Cmaxは、本剤(100mg)を単回投与した時と比較してそれぞれ32%、6%低下した17)(外国人データ)。
健康成人を対象とした試験において、本剤(400mg/日)の反復投与はリスペリドン単回投与時(2mg)の薬物動態に臨床的に問題となる影響を与えなかった。リスペリドン2mgとラモトリギンの併用投与後、14例中12例に傾眠がみられた。ラモトリギン単独投与例では傾眠の報告はなく、リスペリドン単独投与では20例中1例に傾眠がみられた(外国人データ)。
健康成人女性に本剤300mgと経口避妊薬を併用した時、血漿中ラモトリギンのAUC0-24及びCmaxは本剤の単独投与時のそれぞれ48%及び61%であり、経口避妊薬との併用により血漿中ラモトリギン濃度は明らかに低下した。経口避妊薬休薬期間(7日間)では、本剤の血中濃度が徐々に上昇し、休薬終了時には経口避妊薬服用期間と比較して平均約2倍となった。また、レボノルゲストレルのAUC0-24及びCmaxは経口避妊薬単独投与時のそれぞれ81%及び88%であった。一方、エチニルエストラジオールのAUC0-24は経口避妊薬単独投与時の93%であったが、Cmaxに違いはみられなかった(外国人データ)。
健康成人男性に本剤200mg(1日1回)とオランザピン15mg(1日1回)を反復投与した時の定常状態(56日目)におけるラモトリギンのAUC0-24及びCmaxはラモトリギン単独投与時のそれぞれ76%及び80%に低下した。またラモトリギン併用投与時のオランザピンのAUC0-24及びCmaxの幾何平均値はオランザピン単独投与時と同程度であった(外国人データ)。,
てんかん患者において、本剤(150~500mg/日)とゾニサミド(200~400mg/日)を35日間併用した時、ラモトリギンの薬物動態に影響を与えなかった18)。,
本剤単独及び本剤とガバペンチンの併用投与を受けた34例のてんかん患者におけるレトロスペクティブ分析によれば、ガバペンチンはラモトリギンのみかけのクリアランスに影響を与えなかった19)(外国人データ)。,
てんかん患者において、本剤とトピラマート(最高:400mg/日)との併用はラモトリギンの定常状態時のAUC、Cmin、Cmaxに影響を与えなかった20)(外国人データ)。,
てんかん患者において、本剤とレベチラセタム(1000~4000mg/日)との併用は、相互の薬物動態に影響を与えなかった21),22)(外国人データ)。,
てんかん患者において、本剤とペランパネル(12mg/日)を併用投与した時のラモトリギンのみかけのクリアランスは、ペランパネル非併用時と比較して9.3%の増加と推定され、顕著な差はみられなかった23)(外国人データ)。,
てんかん患者において、本剤とラコサミド(200、400mg/日)との併用は、血漿中ラモトリギン濃度に影響を与えなかった24)(外国人データ)。,
本剤(100~600mg/日)を単剤で維持投与しているてんかん患者にプレガバリン200mg(1日3回)を反復経口投与した時、プレガバリンは定常状態における血漿中ラモトリギン濃度(トラフ値)に影響を与えなかった25)(外国人データ)。,
健康成人男性にシメチジン400mg(1日2回)を5日間投与した翌日に本剤25mgを単回経口投与した時と本剤単独投与(プラセボ5日間投与の翌日に本剤25mgを単回経口投与)した時のラモトリギンの薬物動態パラメータに顕著な差はみられなかった15)(外国人データ)。,
健康成人男性に本剤100mg(1日1回)と無水グルコン酸リチウム2g(1日2回)を6日間反復経口投与した時と無水グルコン酸リチウム単独投与時のリチウムの薬物動態パラメータに顕著な差はみられなかった(外国人データ)。,
本剤100~400mg/日を維持投与している双極性障害患者において、アリピプラゾール10~30mg/日を併用投与した時、ラモトリギンのCmax及びAUCは約10%低下した26)(外国人データ)。,
ラモトリギンは有機カチオントランスポーター(OCT2)を介した腎尿細管分泌を阻害する可能性が示された。
成人における部分発作又は強直間代発作を有する新たに診断されたてんかん患者及び再発したてんかん患者(未治療)65例(日本人39例)を対象に、日本及び韓国において非対照非盲検試験27)を実施した。維持用量を200mg/日となるよう設定して実施した。発作型別の維持療法期(漸増期終了時から24週間)における発作消失維持率は、下表のとおりであった。
発作型
評価例数
発作消失維持例
発作消失維持率注)(%)[95%信頼区間]
すべての発作型
65
28
43.1[30.85,55.96]
部分発作
55
22
40.0[27.02,54.09]
強直間代発作
10
8
80.0[44.39,97.48]
注)維持療法期に発作消失が維持された症例数/本剤投与症例数
維持投与期を終了した後の継続投与期(24週間)における発作消失維持率は、下表のとおりであった。なお、継続投与期は日本のみで実施された。
19
16
84.2[60.42,96.62]
13
12
92.3[63.97,99.81]
5
83.3[35.88,99.58]
注)継続投与期に発作消失が維持された症例数/本剤投与症例数
副作用発現頻度は、31%(20/65例)であった。主な副作用は、発疹15%(10/65例)、頭痛、めまい、及び胃腸障害各3%(2/65例)であった(承認時)。
小児における定型欠神発作を有する新たに診断された4歳から12歳のてんかん患者(未治療)20例(日本人16例)を対象に、日本及び韓国において単剤投与による非対照非盲検試験28)を実施した。維持用量は発作の状態や安全性を考慮して1.2~10.2mg/kg/日又は400mg/日(いずれか低い用量)注)の範囲内で増減可能とした。維持療法期終了時(維持療法期における12週時)においてHV-EEGにより定型欠神発作の消失が確認された被験者数は、治験薬投与症例数20例中7例であり、その割合(95%信頼区間)は、35.0(15.39~59.22)%であった。維持療法期を終了した後の継続投与期12週時において、HV-EEGにより定型欠神発作の消失が確認された被験者数は、継続投与期に移行した7例中6例であり、その割合(95%信頼区間)は85.7(42.13~99.64)%であった。副作用発現頻度は、35%(7/20例)であった。その内訳は、発疹25%(5/20例)、肝機能検査値異常及び頭痛各5%(1/20例)であった(承認時)。注)小児の定型欠神発作に対する承認された本剤の単剤投与の維持用量は1日1~10mg/kg、最大200mgである。
部分発作又は強直間代発作を有する新たに診断されたてんかん患者及び再発したてんかん患者(未治療)343例(12~72歳)を対象に、カルバマゼピン対照非盲検試験29)を実施した。本剤の維持用量を100mg/日又は200mg/日と設定した。維持投与期(漸増期終了時から24週間)における発作消失維持率は、下表のとおりであった。
本剤100mg/日群
本剤200mg/日群
カルバマゼピン群
115
111
117
59
67
64
51.3[41.81,60.73]
60.4[50.63,69.52]
54.7[45.23,63.92]
注)維持投与期に発作消失が維持された症例数/本剤投与症例数
本剤群における副作用発現頻度は、26%(58/226例)であった。
成人における部分発作及び全般発作に対するAdd-on投与による第Ⅲ相試験(二重盲検比較試験)30)を実施した。本剤の維持用量はバルプロ酸ナトリウム併用患者には150mg、バルプロ酸ナトリウム非併用患者には300mg、維持用量期間8週間と設定して実施した。有効性解析対象症例における最終全般改善度及び各発作型における最終全般改善度は以下のとおりであった。
投与群
症例数
最終全般改善度
検定Wilcoxon
著明改善
改善
やや改善
不変
悪化
判定不能
ラモトリギン群
87
10(11%)
20(23%)
16(18%)
26(30%)
12(14%)
3(3%)
p=0.0119
プラセボ群
89
8(9%)
13(15%)
9(10%)
34(38%)
23(26%)
2(2%)
改善率
66
17
9
2
23(35%)
7
20
1
18(27%)
0
3
3(43%)
11
2(18%)
Lennox-Gastaut症候群の全般発作
4(36%)
4
1(6%)
本剤群における副作用発現頻度は、37%(32/87例)であった。主な副作用は、傾眠20%(17/87例)、浮動性めまい13%(11/87例)、頭痛及び複視各5%(4/87例)であった。
小児における部分発作及び全般発作に対するAdd-on投与による第Ⅲ相試験(単盲検比較試験)31)を実施した。本剤の維持用量はバルプロ酸ナトリウム併用患者には約1~5mg/kg/日(バルプロ酸ナトリウムを併用し、グルクロン酸抱合を誘導する薬剤を非併用の患者には約1~3mg/kg/日)、バルプロ酸ナトリウム非併用患者には約5~15mg/kg/日、維持用量期間8週間と設定して実施した。有効性解析対象症例における最終全般改善度及び各発作型における最終全般改善度は以下のとおりであった。
86
18(21%)
p=0.0009
ゾニサミド群
82
3(4%)
17(21%)
22(27%)
20(24%)
33
12(36%)
39
14(36%)
12(71%)
1(8%)
14(42%)
34
5(15%)
本剤群における副作用発現頻度は、43%(37/87例)であった。主な副作用は、傾眠26%(23/87例)、浮動性めまい7%(6/87例)であった。
成人における部分発作に対するAdd-on投与による二重盲検クロスオーバー比較試験32),33)を実施した。本剤の維持用量を400mg/日(バルプロ酸ナトリウム非併用)、維持用量期間9週間と設定して実施した結果、本剤群における発作頻度減少率はプラセボ群と比較して有意に高かった。本剤投与期における副作用発現頻度は、70%(66/94例)であった。主な副作用は、浮動性めまい30%(28/94例)、失調27%(25/94例)、複視18%(17/94例)であった。また、本剤の維持用量を300mg/日(バルプロ酸ナトリウム非併用)又は150mg/日(バルプロ酸ナトリウム併用)、維持用量期間12週間と設定して実施した結果、本剤群における発作頻度減少率はプラセボ群と比較して有意に高かった。本剤投与期における副作用発現頻度は、71%(29/41例)であった。主な副作用は、浮動性めまい17%(7/41例)、悪心15%(6/41例)、頭痛及び失調各12%(5/41例)であった。
投与量
発作頻度減少率中央値注1)
400mg
88
25%***
150mg注2)又は300mg
41
26%***
注1)プラセボとの差注2)バルプロ酸ナトリウム併用の場合***:p<0.001
小児における部分発作に対するAdd-on投与による二重盲検並行群間比較試験34)を実施した。本剤の維持用量をバルプロ酸ナトリウム併用患者には約5mg/kg/日(最大250mg/日)、バルプロ酸ナトリウム非併用患者には約15mg/kg/日(最大750mg/日)、維持用量期間12週間と設定して実施した結果、本剤群における発作頻度減少率はプラセボ群と比較して有意に高かった。
発作頻度減少率中央値
98
36%**
101
7%
**:p<0.01
本剤群における副作用発現頻度は、65%(64/98例)であった。主な副作用は、傾眠18%(18/98例)、浮動性めまい15%(15/98例)、失調10%(10/98例)であった。
Lennox-Gastaut症候群(3~25歳)における全般発作に対するAdd-on投与による二重盲検並行群間比較試験35)を実施した。本剤の維持用量をバルプロ酸ナトリウム併用患者には約5mg/kg/日(最大200mg/日)、バルプロ酸ナトリウム非併用患者には約15mg/kg/日(最大400mg/日)、維持用量期間10週間と設定して実施した結果、本剤群における発作頻度減少率はプラセボ群と比較して有意に高かった。
78
32%*
9%
*:p<0.05
本剤群における副作用発現頻度は、30%(24/79例)であった。主な副作用は、発疹8%(6/79例)、嘔吐、悪心及び失調各4%(3/79例)であった。
強直間代発作(2~55歳)に対するAdd-on投与による二重盲検並行群間比較試験36)を実施した。本剤の維持用量をバルプロ酸ナトリウム併用患者では、2~12歳には約3mg/kg/日(最大200mg/日)、12歳超には200mg/日、バルプロ酸ナトリウム非併用患者では、2~12歳には12mg/kg/日(最大400mg/日)、12歳超には400mg/日、維持用量期間12週間と設定して実施した結果、本剤群における発作頻度減少率はプラセボ群と比較して有意に高かった。
58
82%**
43%
**:p=0.006
本剤群における副作用発現頻度は、22%(13/58例)であった。主な副作用は、浮動性めまい、傾眠及び悪心各5%(3/58例)であった。
双極I型障害を有する患者(215例)を対象に、第1期(8~16週間)として非盲検下で本剤200mgを投与し、第2期(26週間)として、症状が安定した患者を対象にプラセボ対照ランダム化治療中止試験37)を実施した。主要評価項目である第2期開始から治験を中止・脱落するまでの期間(Time to withdrawal from study:TWS)は、下図表のとおりであり、イベント発現までの時間は、ラモトリギン群ではプラセボ群と比較して長く、統計学的な有意差が認められた(p=0.010、ログランク検定)。
58例
45例
イベント発現割合
74.1%(43例)
53.3%(24例)
TWS中央値[95%信頼区間](日)
67.5[32.0,127.0]
169.0[111.0,n/c]
プラセボ群との比較注)
p=0.010
n/c:算出不能注)ログランク検定
副作用発現頻度は、34%(74/215例)であった。主な副作用は、発疹7%(15/215例)、頭痛4.2%(9/215例)、胃腸障害及び傾眠各3.7%(8/215例)であった。
第Ⅱ/Ⅲ相試験に継続して実施した52週間の非盲検長期投与試験において、併用薬により調節した用法及び用量(50~400mg/日)で本剤を投与した結果は、下表のとおりであった。
評価時期
例数
CGI-S注1)
HAM-D17注2)
YMRS注3)
合計点
変化量
試験開始時
92
2.9±1.1
9.7±8.0
3.0±5.5
6週
84
2.2±0.9
-0.7±1.0
4.3±4.9
-4.7±7.2
2.6±4.4
-0.3±5.9
16週
2.1±0.9
-0.7±1.2
5.2±6.0
-3.8±7.5
1.7±3.0
-1.3±6.1
28週
77
2.1±1.0
4.5±5.1
-4.5±7.7
2.0±5.2
-1.1±5.8
40週
70
-0.6±1.2
4.7±5.5
-3.9±7.7
1.7±4.0
-1.1±6.7
52週
68
1.8±0.8
-1.0±1.1
3.9±5.3
-4.4±6.9
0.8±1.7
-2.1±6.0
最終評価時注4)
2.1±1.2
-0.8±1.2
5.5±7.3
-4.3±7.2
1.9±5.6
-1.1±7.1
平均値±標準偏差注1)対象疾患の重症度注2)ハミルトンうつ病評価尺度(17項目)注3)ヤング躁病評価尺度注4)LOCF(Last Observation Carried Forward)にて欠測値を補完、HAM-D17及びYMRSについては91例
長期投与試験に移行した症例における副作用発現頻度は、21%(19/92例)であった。主な副作用は、胃腸障害5.4%(5/92例)であった(承認時)。
承認用量(初回用量及びその後の漸増用量)より高い用量で投与した国内臨床試験(バルプロ酸ナトリウム併用患者)での発疹等の皮膚障害の発現率は10.4%(18/173例)であったのに対し、バルプロ酸ナトリウム併用患者において承認用量で投与した第Ⅲ相臨床試験では2.9%(3/102例)であった。,
試験
発疹等の皮膚障害の発現例数(発現率)
承認用量で投与した第Ⅲ相臨床試験
102
3(2.9%)
承認用量より高い用量で投与した国内臨床試験
173
18(10.4%)
成人及び小児てんかん患者を対象とした第Ⅱ相及び第Ⅲ相臨床試験において、547例中3例(0.5%)に皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)が認められ、いずれもバルプロ酸ナトリウムを併用し、承認用量(初回用量及びその後の漸増用量)より高い用量を投与した症例であった(成人:335例中1例(0.3%)、小児:212例中2例(0.9%))。,
てんかん患者を対象としたAdd-on投与による二重盲検比較試験8試験における重篤な皮膚障害の発現率は以下のとおりであった。,
重篤な皮膚障害の発現例数(発現率)
バルプロ酸ナトリウム併用
バルプロ酸ナトリウム非併用
合計
承認用量注)で投与した海外臨床試験36)
成人
0/16(0%)
0/30(0%)
0/46(0%)
小児
0/8(0%)
0/4(0%)
0/12(0%)
承認用量より高い用量で投与した海外臨床試験32),33),34),35),38),39),40)
0/27(0%)
4/605(0.7%)
4/632(0.6%)
3/95(3.2%)
2/82(2.4%)
5/177(2.8%)
0/43(0%)
4/635(0.6%)
4/678(0.6%)
3/103(2.9%)
2/86(2.3%)
5/189(2.6%)
注)国内承認用量(初回用量及びその後の漸増用量)
Na+チャネルを頻度依存的かつ電位依存的に抑制することによって神経膜を安定化させ、グルタミン酸等の興奮性神経伝達物質の遊離を抑制することにより抗痙攣作用を示すと考えられている41),42)。
各種てんかん動物モデルにおいて抗痙攣作用を示すことが報告されている。
ラモトリギン(Lamotrigine)
3,5-Diamino-6-(2,3-dichlorophenyl)-1,2,4-triazine
C9H7Cl2N5
256.09
白色~微黄白色の粉末である。
0.4(pH1.2、1-オクタノール/水系)8.0(pH6.0、1-オクタノール/水系)
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
140錠[14錠(PTP)×10]
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