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劇薬
処方箋医薬品注)
前兆のない突発的睡眠及び傾眠等がみられることがあり、また突発的睡眠により自動車事故を起こした例が報告されているので、患者に本剤の突発的睡眠及び傾眠等についてよく説明し、本剤服用中には、自動車の運転、機械の操作、高所作業等危険を伴う作業に従事させないよう注意すること。,
パーキンソン病
通常、成人にはロピニロールとして1回0.25mg、1日3回(1日量0.75mg)から始め、1週毎に1日量として0.75mgずつ増量し、4週目に1日量を3mgとする。以後経過観察しながら、必要に応じ、1日量として1.5mgずつ1週間以上の間隔で増量し、維持量(標準1日量3~9mg)を定める。いずれの投与量の場合も1日3回に分け、経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、ロピニロールとして1日量15mgを超えないこととする。
症状が増悪又は発現しやすくなることがある。
本剤は薬理作用から心拍数低下を起こす可能性がある。
症状が悪化することがある。
本剤は主として腎臓で排泄される。また、これらの患者を対象とした臨床試験は実施していない。血液透析を受けている患者に対して、透析による用量調節の必要性はない。
本剤は主として肝臓で代謝される。また、これらの患者を対象とした臨床試験は実施していない。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)で胎児毒性(体重減少、死亡数増加及び指の奇形)が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。臨床試験で本剤投与後に血漿中プロラクチン濃度の低下が認められたため、乳汁分泌が抑制されるおそれがある。また、動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。臨床試験において幻覚等の精神症状が多くみられた。
ドパミン拮抗剤
本剤の作用が減弱することがある。
本剤はドパミン作動薬であり、併用により両薬剤の作用が拮抗するおそれがある。
CYP1A2阻害作用を有する薬剤
シプロフロキサシンとの併用によりCmax及びAUCがそれぞれ約60%及び84%増加したことが報告されている。本剤投与中にこれらの薬剤を投与開始又は中止する場合は、必要に応じて本剤の用量を調整すること。
これらの薬剤のCYP1A2阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
エストロゲン含有製剤
高用量のエストロゲンを投与した患者で本剤の血中濃度上昇がみられたとの報告があるので、本剤投与中に高用量のエストロゲンを投与開始又は中止する場合は、必要に応じて本剤の用量を調整すること。
機序不明
他の抗パーキンソン剤
ジスキネジア、幻覚、錯乱等の副作用が発現しやすくなる可能性があるため、これらの副作用があらわれた場合には減量、休薬又は投与中止等の適切な処置を行うこと。
前兆のない突発的睡眠、極度の傾眠があらわれることがある。,
幻覚、妄想、興奮、錯乱、譫妄等の精神症状があらわれることがある。
本剤の投与後、減量後又は中止後に、高熱、意識障害、高度の筋硬直、不随意運動、ショック症状等があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には、投与開始初期の場合は中止し、また、継続投与中の用量変更・中止時の場合は一旦もとの投与量に戻した後慎重に漸減し、体冷却、水分補給等の適切な処置を行うこと。なお、投与継続中にも同様の症状があらわれることがある。
5%以上
5%未満
頻度不明
*過敏症
発疹、血管性浮腫
瘙痒、蕁麻疹
*精神系
リビドー亢進、病的賭博、強迫性購買、暴食、攻撃性、躁状態
神経系
傾眠(6.2%)、めまい(8.7%)、ジスキネジア(5.5%)
失神
血液障害
起立性低血圧、低血圧
胃腸障害
悪心(19.2%)
嘔吐、腹痛、消化不良、便秘
その他
末梢性浮腫
薬剤離脱症候群注)(無感情、不安、うつ、疲労感、発汗、疼痛等)
ドパミン作用に関連する症状が発現する。
ドパミン拮抗薬(抗精神病薬、メトクロプラミド等)投与により症状が軽減することがある。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
動物実験(ラット)で1.5~50mg/kg/日の2年間投与により、精巣Leydig細胞の過形成、腺腫の発生頻度が用量依存的に増加したとの報告がある。なお、マウスではがん原性は認められていない。
健康成人男性9例にロピニロール塩酸塩(ロピニロールとして0.4mg)を空腹時単回経口投与した時のロピニロール及び主代謝物(脱プロピル体)の血漿中濃度推移と薬物動態を検討した1)。ロピニロールは投与後1.6時間にCmax(0.68±0.38ng/mL)に達した。
パーキンソン病患者に各患者の維持量であるロピニロール1~3.5mgを1日3回、食後に反復経口投与した時のトラフ濃度は、投与量に依存して上昇した。また、維持量において投与後8時間までの血漿中濃度推移を測定した患者(10例)での消失半減期は、約5時間であった。
パーキンソン病患者12例にロピニロール0.5mgを1日3回より投与開始し、1週毎に1mg、1.5mg、2mgと反復漸増投与し、2mg、1日3回投与時に、クロスオーバー法により、空腹時及び食後の本剤の薬物動態を検討した。食後投与では、空腹時投与に比べてTmaxが2.5時間遅延し、Cmaxが約25%低下したが、AUCにはほとんど差は認められず、食事の影響はないと考えられた(外国人データ)。
投与条件
Cmax(ng/mL)
Tmax(hr)
AUC0-8(ng・hr/mL)
空腹時投与
6.53±2.10
1.27±0.36
29.1±9.6
食後投与
5.01±2.09
3.75±1.42
25.9±10.7
平均値±標準偏差、12例
In vitroでの血漿蛋白結合率は35~42%であった。
投与量(mg)
ロピニロール
主代謝物(脱プロピル体)
合計
0.1
6.4±2.9
35.3±11.2
41.7±12.1
0.2
9.7±5.8
40.3±13.9
50.0±13.2
0.4
3.3±0.9
39.3±6.4
42.6±6.5
平均値±標準偏差、9例
注)本剤の承認用量は、「通常、成人にはロピニロールとして1回0.25mg、1日3回(1日量0.75mg)から始め、1週毎に1日量として0.75mgずつ増量し、4週目に1日量を3mgとする。以後経過観察しながら、必要に応じ、1日量として1.5mgずつ1週間以上の間隔で増量し、維持量(標準1日量3~9mg)を定める。いずれの投与量の場合も1日3回に分け、経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、ロピニロールとして1日量15mgを超えないこととする。」である。
L-dopa製剤併用例(進行期パーキンソン病患者)241例(本剤121例、プラセボ120例)を対象とした二重盲検比較試験において、本剤はプラセボと比較し、UPDRS(Unified Parkinson's Disease Rating Scale)PartⅡ(日常生活動作)及びPartⅢ(運動能力検査)合計点を有意に改善した。また、有効性に関する全般的な印象の改善率(改善以上と判定された症例の割合)において有意に高い値を示し、wearing-off、on-off現象を有する症例におけるoff時間の短縮効果も認められた。最終評価時の投与量は7.12±2.88mg/日(平均値±SD)であった。
評価項目
投与群
例数
結果
優越性検定
UPDRSPartⅡ減少度
120
-2.7
p<0.001(ANOVA)
プラセボ
119
-1.0
UPDRSPartⅢ減少度
-9.5
-4.5
改善率
55.0%
p<0.001(Fisher)
28.3%
off時間の短縮注)
63
58.7%
p=0.03(Fisher)
57
38.6%
注)off時間が20%以上短縮した症例の割合
副作用発現頻度は本剤群で72.7%(88/121例)であり、主な副作用は悪心19.0%(23/121例)、傾眠11.6%(14/121例)、ジスキネジー10.7%(13/121例)、幻覚NOS 9.9%(12/121例)、口喝7.4%(9/121例)、嘔吐NOS 5.0%(6/121例)、浮動性めまい5.0%(6/121例)であった。
L-dopa製剤非併用例(早期パーキンソン病患者)29例を対象とした非対照非盲検試験において、本剤はUPDRS PartⅡ及びPartⅢ合計点を改善し、また、有効性に関する全般的な印象の改善率は82.8%(24/29例)であった。最終評価時の投与量は7.25±2.56mg/日(平均値±SD)であった。副作用発現頻度は53.3%(16/30例)であり、主な副作用は悪心23.3%(7/30例)、傾眠20.0%(6/30例)、振戦6.7%(2/30例)であった。
製造販売後に実施されたパーキンソン病患者123例(L-dopa製剤併用例として65例、L-dopa製剤非併用例として58例)を対象とした非盲検の52週間の長期投与試験(本剤1日3回投与)において、UPDRS PartⅢ合計点は、L-dopa製剤併用例、非併用例ともに改善し、10mg/日を超える用量においてもUPDRS PartⅢ合計点の改善が認められた。
用量
結果(平均値±SD)
L-dopa製剤併用
10.5mg/日以上
31
-5.8±8.76
10.5mg/日未満
30
-5.7±8.01
L-dopa製剤非併用
28
-7.0±8.03
-4.2±8.04
副作用発現頻度は54%(67/123例)であり、主な副作用は傾眠24%(30/123例)、悪心7%(9/123例)、幻覚7%(8/123例)であった。
本剤はドパミンD2受容体系作動薬であり、ドパミンD2受容体系を刺激することにより、抗パーキンソン病作用を発現すると考えられる。
MPTP処置マーモセットにおいて用量依存的に自発運動を増加させ、巧緻運動を改善した2)。更に、L-dopaと併用した場合には、L-dopa単独投与と比較して有意に自発運動を増加させた2)。中脳腹側被蓋野破壊サルにおいて強い抗振戦作用を示し、その作用発現も速やかであった3)。
In vitro試験において中枢性ドパミンD2受容体系に高い親和性を示したが、D1受容体系には親和性を示さなかった。
In vitro試験においてアドレナリン受容体(α1、α2、β)、セロトニン受容体(5-HT1、5-HT2)、ベンゾジアゼピン受容体、GABA受容体及びアセチルコリン受容体(ムスカリン)のいずれにもほとんど親和性を示さなかった。
ロピニロール塩酸塩(Ropinirole Hydrochloride)
4-[2-(Dipropylamino)ethyl]-2-indolinone monohydrochloride
C16H24N2O・HCl
296.84
白色~淡黄色の粉末である。水に溶けやすく、メタノール及び酢酸(100)にやや溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、アセトニトリル又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
約244℃(分解)
105錠[21錠(PTP)×5]
1) 浦江明憲ら:薬理と治療.1996;24:S1805-S1815
2) Fukuzaki K,et al.:Pharmacol Biochem Behav.2000;67:121-129
3) Fukuzaki K,et al.:Pharmacol Biochem Behav.2000;65:503-508
グラクソ・スミスクライン株式会社
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