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劇薬
処方箋医薬品注)
前兆のない突発的睡眠及び傾眠等がみられることがあり、また突発的睡眠により自動車事故を起こした例が報告されているので、患者に本剤の突発的睡眠及び傾眠等についてよく説明し、本剤服用中には、自動車の運転、機械の操作、高所作業等危険を伴う作業に従事させないよう注意すること。,
パーキンソン病
通常、成人にはロピニロールとして1日1回2mgから始め、2週目に4mg/日とする。以後経過観察しながら、必要に応じ、2mg/日ずつ1週間以上の間隔で増量する。いずれの投与量の場合も1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、ロピニロールとして1日量16mgを超えないこととする。
症状が増悪又は発現しやすくなることがある。
本剤は薬理作用から心拍数低下を起こす可能性がある。
症状が悪化することがある。
本剤は主として腎臓で排泄される。また、これらの患者を対象とした臨床試験は実施していない。血液透析を受けている患者に対して、透析による用量調節の必要性はない。
本剤は主として肝臓で代謝される。また、これらの患者を対象とした臨床試験は実施していない。
維持用量が決定するまではより低用量の用量調節が可能な速放錠である「ロピニロール塩酸塩錠0.25mg、同1mg、同2mg」を用いることも考慮すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)で胎児毒性(体重減少、死亡数増加及び指の奇形)が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。臨床試験で本剤投与後に血漿中プロラクチン濃度の低下が認められたため、乳汁分泌が抑制されるおそれがある。また、動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。臨床試験において幻覚等の精神症状が多くみられた。
ドパミン拮抗剤
本剤の作用が減弱することがある。
本剤はドパミン作動薬であり、併用により両薬剤の作用が拮抗するおそれがある。
CYP1A2阻害作用を有する薬剤
ロピニロール速放錠とシプロフロキサシンとの併用によりロピニロールのCmax及びAUCがそれぞれ約60%及び84%増加したことが報告されている。本剤投与中にこれらの薬剤を投与開始又は中止する場合は、必要に応じて本剤の用量を調整すること。
これらの薬剤のCYP1A2阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
エストロゲン含有製剤
高用量のエストロゲンを投与した患者でロピニロールの血中濃度上昇がみられたとの報告があるので、本剤投与中に高用量のエストロゲンを投与開始又は中止する場合は、必要に応じて本剤の用量を調整すること。
機序不明
他の抗パーキンソン剤
ジスキネジア、幻覚、錯乱等の副作用が発現しやすくなる可能性があるため、これらの副作用があらわれた場合には減量、休薬又は投与中止等の適切な処置を行うこと。
前兆のない突発的睡眠、極度の傾眠があらわれることがある。,
幻覚、妄想、興奮、錯乱、譫妄等の精神症状があらわれることがある。
本剤の投与後、減量後又は中止後に、高熱、意識障害、高度の筋硬直、不随意運動、ショック症状等があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には、投与開始初期の場合は中止し、また、継続投与中の用量変更・中止時の場合は一旦もとの投与量に戻した後慎重に漸減し、体冷却、水分補給等の適切な処置を行うこと。なお、投与継続中にも同様の症状があらわれることがある。
5%以上
5%未満
頻度不明
*過敏症
発疹、瘙痒
蕁麻疹、血管性浮腫等
*精神系
リビドー亢進
病的賭博、強迫性購買、暴食、攻撃性、躁状態
神経系
傾眠、ジスキネジア
めまい
失神
血管障害
起立性低血圧
低血圧
胃腸障害
悪心、便秘
腹痛、嘔吐、消化不良
その他
末梢性浮腫
薬剤離脱症候群注)(無感情、不安、うつ、疲労感、発汗、疼痛等)
ドパミン作用に関連する症状が発現する。
ドパミン拮抗薬(抗精神病薬、メトクロプラミド等)投与により症状が軽減することがある。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
本剤は徐放性製剤であるため、噛んだり、割ったり、砕いたりせずにそのまま服用するよう指導すること。
動物実験(ラット)で1.5~50mg/kg/日の2年間投与により、精巣Leydig細胞の過形成、腺腫の発生頻度が用量依存的に増加したとの報告がある。なお、マウスではがん原性は認められていない。
L-dopa製剤非併用のパーキンソン病患者62例にレキップCR錠2~16mgを普通食摂食後に反復経口投与した時の血漿中ロピニロールのトラフ濃度はほぼ用量比例的に増加した。
投与量(mg)
例数(例)
トラフ濃度(ng/mL)
2
61
1.81±1.76
4
58
3.53±1.75
6
1
3.82
8
7.60±5.51
10
17
9.77±3.24
12
11.97±7.21
14
9
12.58±5.59
16
15.47±8.29
平均値±標準偏差
L-dopa製剤非併用のパーキンソン病患者11例を対象に、レキップCR錠8~16mgを食後に反復経口投与した時、空腹時と比べて血漿中ロピニロールの薬物動態に食事の影響はみられなかった。投与量で補正した血漿中ロピニロール濃度は投与後7時間にCmax(1.63±0.46ng/mL/mg)に達し、AUC0-24は28.28±7.88ng・hr/mL/mgであった。
投与条件
Cmax(ng/mL/mg)
AUC0-24(ng・hr/mL/mg)
摂食後
1.63±0.46
28.28±7.88
絶食下
1.64±0.61
28.91±10.37
平均値±標準偏差、10例
早期パーキンソン病患者23例にレキップCR錠の8mgを1日1回4~7日間経口投与した時の定常状態におけるTmaxの中央値は約6時間であり、レキップ錠(速放錠)の2.5mgを1日3回4~7日間経口投与した時の血漿中ロピニロールの曝露量に対するレキップCR錠の相対的バイオアベイラビリティは88%以上であった1)(外国人データ)。
In vitroでの血漿蛋白結合率は35~42%であった。
ロピニロール
主代謝物(脱プロピル体)
合計
0.1
6.4±2.9
35.3±11.2
41.7±12.1
0.2
9.7±5.8
40.3±13.9
50.0±13.2
0.4
3.3±0.9
39.3±6.4
42.6±6.5
平均値±標準偏差、9例
L-dopa製剤併用例(進行期パーキンソン病患者)302例(レキップCR錠156例、レキップ錠(速放錠)146例)を対象とした二重盲検比較試験において、レキップCR錠のUPDRS(Unified Parkinson's Disease Rating Scale)PartⅢ(運動能力検査)の合計点減少度はレキップ錠と比較し劣らないことが示された。また、UPDRS PartⅢ合計点のレスポンダー率、UPDRS PartⅡ(日常生活動作)合計点及び有効性に関する全般的な印象の改善率(改善以上と判定された症例の割合)においてもレキップ錠と同様の改善を示し、wearing-off、on-off現象を有する症例におけるoff時間の短縮効果(2.88時間の短縮)も認められた。最終評価時(24週)の投与量は9.21±4.05mg/日(平均値±SD)であった。
投与群
例数
ベースライン
調整済み減少度
95%信頼区間注)
レキップCR錠
141
24.1
-10.8
-1.41, 2.09
レキップ錠
133
24.3
-11.1
注)非劣性マージンは2.5とし、95%信頼区間の上限が2.5未満の時、非劣性とした。
評価項目
結果
UPDRS PartⅢレスポンダー率注1)
151
81%
139
78%
UPDRS PartⅡ合計点
7.7
減少度(on時)
-2.6
142
7.6
-2.9
改善率
63%
61%
off時間の短縮注2)
78
76%
77
69%
注1)UPDRS PartⅢ合計点が20%以上減少した症例の割合注2)off時間が20%以上短縮した症例の割合
また、本試験のレキップCR錠変更期(24週から32週)において、次表に示すとおりレキップ錠からレキップCR錠へ1日(1回)で切り替えたところ、UPDRS PartⅡ及びPartⅢの合計点にほとんど変化はなく、有効性は維持された。また、レキップCR錠を継続した群と比較して副作用の発現頻度は同程度であり、種類にも違いはなかった。
レキップ錠1日投与量(mg)
レキップCR錠1日投与量(mg)
3
4.5
7.5
10.5
13.5
15
24週間の非劣性検証期でのレキップCR錠の副作用発現頻度は49%(76/156例)であり、主な副作用は悪心10%(15/156例)、傾眠10%(15/156例)、幻覚6%(10/156例)、便秘5%(8/156例)であった。対照薬であるレキップ錠の副作用発現頻度は54%(79/146例)であり、主な副作用は悪心11%(16/146例)、ジスキネジー10%(15/146例)、傾眠10%(14/146例)、浮動性めまい5%(7/146例)であった。なお、非劣性検証期、レキップCR錠変更期及び長期投与期を含めた52週間を通してレキップCR錠を投与した症例における副作用発現頻度は56%(41/73例)であり、主な副作用は悪心12%(9/73例)、傾眠12%(9/73例)、ジスキネジー7%(5/73例)、幻覚7%(5/73例)、起立性低血圧5%(4/73例)であった。
L-dopa製剤非併用例(早期パーキンソン病患者)62例を対象とした非対照非盲検試験において、レキップCR錠は最終評価時(16週)におけるUPDRS PartⅡ及びPartⅢの合計点を改善し、また有効性に関する全般的な印象の改善率は71.0%(44/62例)であった。平均1日投与量(任意漸増・維持量投与期)は11.13±2.77mg/日(平均値±SD)であった。
減少度
62
8.2
-3.9
UPDRS PartⅢ合計点
22.4
-11.3
レキップCR錠を52週間投与した症例における副作用発現頻度は85.5%(53/62例)であり、主な副作用は傾眠38.7%(24/62例)、悪心27.4%(17/62例)、便秘21.0%(13/62例)、幻覚21.0%(13/62例)であった。
本剤はドパミンD2受容体系作動薬であり、ドパミンD2受容体系を刺激することにより、抗パーキンソン病作用を発現すると考えられる。
MPTP処置マーモセットにおいて用量依存的に自発運動を増加させ、巧緻運動を改善した3)。更に、L-dopaと併用した場合には、L-dopa単独投与と比較して有意に自発運動を増加させた3)。中脳腹側被蓋野破壊サルにおいて強い抗振戦作用を示し、その作用発現も速やかであった4)。
In vitro試験において中枢性ドパミンD2受容体系に高い親和性を示したが、D1受容体系には親和性を示さなかった。
In vitro試験においてアドレナリン受容体(α1、α2、β)、セロトニン受容体(5-HT1、5-HT2)、ベンゾジアゼピン受容体、GABA受容体及びアセチルコリン受容体(ムスカリン)のいずれにもほとんど親和性を示さなかった。
ロピニロール塩酸塩(Ropinirole Hydrochloride)
4-[2-(Dipropylamino)ethyl]-2-indolinone monohydrochloride
C16H24N2O・HCl
296.84
白色~淡黄色の粉末である。水に溶けやすく、メタノール及び酢酸(100)にやや溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、アセトニトリル又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
約244℃(分解)
112錠[14錠(PTP)×8]
1) Tompson D,et al.:Clin Ther.2007;29:2654-2666
2) 浦江明憲ら:薬理と治療.1996;24:S1805-S1815
3) Fukuzaki K,et al.:Pharmacol Biochem Behav.2000;67:121-129
4) Fukuzaki K,et al.:Pharmacol Biochem Behav.2000;65:503-508
グラクソ・スミスクライン株式会社
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