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処方箋医薬品注)
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解(長時間作用性吸入抗コリン剤及び長時間作用性吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)
通常、成人にはアノーロエリプタ1吸入(ウメクリジニウムとして62.5μg及びビランテロールとして25μg)を1日1回吸入投与する。
甲状腺機能亢進症の症状を悪化させるおそれがある。
抗コリン作用により心不全、心房細動、期外収縮が発現又は悪化するおそれがある。β2刺激作用により上室性頻脈、期外収縮等の不整脈が発現又は悪化するおそれがある。また、QT延長が発現するおそれがある。
血圧を上昇させるおそれがある。
血糖値をモニタリングするなど慎重に投与すること。高用量のβ2刺激剤を投与すると、血糖値が上昇するおそれがある。
排尿障害が発現するおそれがある。
気管支喘息の管理が十分行われるよう注意すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ビランテロールの高用量の吸入又は皮下投与により、ウサギの胎児に眼瞼開存、口蓋裂などの所見及び発育抑制が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ラットの授乳期にビランテロールを経口投与又はウメクリジニウムを皮下投与したとき、生後10日の出生児血漿中にビランテロール又はウメクリジニウムが検出された(それぞれ1/54及び2/54例)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら注意して投与すること。一般に、生理機能が低下している。
CYP3A4阻害作用を有する薬剤
ケトコナゾール(経口剤)を併用した臨床薬理試験において、血中のビランテロールの曝露量の増加が認められたとの報告がある。
CYP3A4による代謝が阻害されることにより、ビランテロールの血中濃度が上昇する可能性がある。
β遮断薬
ビランテロールの作用が減弱するおそれがある。
β受容体においてビランテロールと競合する。
QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤
QT間隔が延長され心室性不整脈等のリスクが増大するおそれがある。
いずれもQT間隔を延長させる可能性がある。
0.5%以上
頻度不明
*過敏症
発疹、蕁麻疹、血管性浮腫
感染症
咽頭炎
**精神神経系
振戦、味覚異常、頭痛
循環器
頻脈、動悸
**呼吸器
咳嗽
発声障害、口腔咽頭痛
消化器
口内乾燥
便秘
筋骨格系
筋痙縮
腎臓・泌尿器
排尿困難
尿閉
*眼
眼圧上昇、霧視、眼痛
本剤の過量投与により、抗コリン剤の薬理学的作用による症状(口内乾燥、視調節障害及び頻脈等)の発現やβ2刺激剤の薬理学的作用による症状(頻脈、不整脈、振戦、頭痛及び筋痙攣等)が発現するおそれがある。また、外国人健康成人にウメクリジニウム・ビランテロール 500・100μgを1日1回10日間吸入投与したときQT間隔延長が認められた。,
本剤は口腔内への吸入投与にのみ使用すること(内服しても効果はみられない)。
健康成人75例にウメクリジニウム・ビランテロール(以下、UMEC・VI) 125・25μg注)を1日1回10日間吸入投与した時、投与10日目の血漿中UMEC及びVIの濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった(外国人データ)。
測定薬物
Cmax(pg/mL)
tmax(h)注1)
AUC0-τ(pg・h/mL)
UMEC
334[294, 379]
0.10(0.08-0.15)
495[431, 569]
VI
340[307, 376]
429[379, 486]
幾何平均値[95%信頼区間]、各74例注1)中央値(範囲)
慢性閉塞性肺疾患患者にUMEC・VI 62.5・25μgを吸入投与した時の定常状態における曝露量について、母集団薬物動態解析を用いて算出された曝露量は以下のとおりであった。
患者
例数
日本人
20
79.4[64.8, 99.7]
365.3[299.2, 450.4]
126.8[103.1, 160.6]
677.3[568.7, 806.2]
外国人
390
68.0[64.5, 71.6]
305.4[291.3, 320.6]
127.9[121.8, 134.6]
609.2[584.9, 633.9]
幾何平均値[95%信頼区間]
健康成人9例にUMEC 1000μgを単回吸入投与した時のUMECの絶対的バイオアベイラビリティは12.8%であった(外国人データ)。健康成人16例にVI 100μgをフルチカゾンフランカルボン酸エステル(以下、FF) 800μgと併用で吸入投与した時のVIの絶対的バイオアベイラビリティは27.3%であった(外国人データ)。
健康成人6又は16例にそれぞれUMEC 65μg又はVI 55μgを静脈内投与した時の定常状態における分布容積の幾何平均値はそれぞれ86及び165Lであった(外国人データ)。
In vitroでのUMEC及びVIのヒト血漿蛋白結合率は、それぞれ88.9及び93.9%であった。
In vitroでのUMEC及びVI(いずれも50~500ng/mL)のヒト血液/血漿比は、それぞれ0.541~0.560及び0.73~0.81であった。
In vitro試験において、UMEC及びVIはそれぞれ主にCYP2D6及びCYP3A4で代謝された。UMECの主な代謝経路は酸化(他に、水酸化及びO-脱アルキル化)であり、さらに抱合体(グルクロン酸抱合等)を生成し、VIからは主にO-脱アルキル化された代謝物が生成する。
健康成人6例に14C-UMEC 65μgを単回静脈内投与した時に放射能は主に代謝物として尿・糞中に排泄され、放射能の尿・糞中排泄率はそれぞれ約22及び58%であった(外国人データ)。
重度の腎機能低下者(CLcr:30mL/分未満)及び健康成人各9例にUMEC・VI 125・25μg注)を単回吸入投与した時のUMECのCmax及びAUC0-2は健康成人と比べてそれぞれ2%低下及び10%増加し、VIのCmax及びAUC0-1はそれぞれ3及び21%増加した1) (外国人データ)。
中等度の肝機能低下者(Child-PughスコアB)及び健康成人各9例にUMEC・VI 125・25μg注)を単回吸入投与した時のUMECのCmax及びAUC0-tは健康成人と比べてそれぞれ15及び6%低下し、VIのCmax及びAUC0-tはそれぞれ22及び26%低下した。重度の肝機能低下者にUMEC・VIを投与する試験は実施されていない2)(外国人データ)。
健康成人18例にVI 25μg(FF 200μgと同時に吸入投与)とCYP3A4阻害薬であるケトコナゾール400mg(経口)を反復併用投与した時の薬物相互作用を検討した。その結果、併用投与時のVIのCmax及びAUC0-t'の平均値はそれぞれ22及び65%増加した3)(外国人データ)。
健康成人16例にUMEC・VI 500・25μg注)とCYP3A4阻害作用及びP-gp阻害作用を有するベラパミル240mg(経口)を反復併用投与した時の血漿中薬物動態に及ぼす影響を検討した。その結果、UMECのCmax及びAUC0-τの平均値はそれぞれ11%低下及び37%増加し、VIのCmax及びAUC0-2の平均値はそれぞれ5及び14%増加した4)(外国人データ)。注)本剤の承認用量は、UMEC・VI 62.5・25μg 1日1回吸入投与である。
慢性閉塞性肺疾患患者1532例(日本人患者68例を含む)を対象に実施したプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験において、UMEC・VI 62.5・25μgを1日1回24週間投与した時のトラフFEV1値(L)は下表のとおりであった5)。
UMEC・VI62.5・25μg群
UMEC62.5μg群
VI25μg群
プラセボ群
全体集団
トラフFEV1(L)
ベースライン
1.282±0.556(413)
1.199±0.488(417)
1.247±0.485(421)
1.200±0.469(280)
投与24週後
1.461±0.557(330)
1.357±0.516(322)
1.358±0.492(317)
1.226±0.475(201)
変化量
0.164±0.246(330)
0.123±0.225(322)
0.083±0.234(317)
0.004±0.230(201)
プラセボ群との差[95%信頼区間]注1)p値注1)
0.167[0.128, 0.207]p<0.001
0.115[0.076, 0.155]p<0.001
0.072[0.032, 0.112]p<0.001
UMEC・VI 62.5・25μg群との差[95%信頼区間]注1)p値注1)
0.052[0.017, 0.087]p=0.004
0.095[0.060, 0.130]p<0.001
日本人部分集団
0.890±0.328(20)
1.118±0.349(18)
1.094±0.450(18)
1.204±0.508(12)
1.079±0.342(19)
1.329±0.453(13)
1.184±0.509(18)
1.286±0.564(8)
0.201±0.153(19)
0.205±0.144(13)
0.091±0.170(18)
-0.006±0.140(8)
プラセボ群との差[95%信頼区間]注2)
0.201[0.013, 0.388]
0.215[0.018, 0.412]
0.114[-0.076, 0.303]
UMEC・VI 62.5・25μg群との差[95%信頼区間]注2)
-0.014[-0.177, 0.149]
0.087[-0.067, 0.241]
平均値±標準偏差(例数)注1)ベースライン値、投与群、喫煙状況、施設グループ、投与日、投与日とベースライン値の交互作用及び投与日と投与群の交互作用を説明変数とし、被験者内で無構造共分散構造を仮定した反復測定混合モデル注2)ベースライン値、投与群、喫煙状況、地域(日本/非日本)、投与日、投与日とベースライン値の交互作用、投与日と投与群の交互作用、地域と投与群の交互作用及び地域と投与日と投与群の交互作用を説明変数とし、被験者内で無構造共分散構造を仮定した反復測定混合モデル
副作用発現頻度は、UMEC・VI 62.5・25μg群で6%(25/413例)であった。主な副作用は、頭痛1%未満(4/413例)であった。
慢性閉塞性肺疾患患者130例を対象に実施した52週間の国内長期投与試験において、UMEC・VI 125・25μg注)を1日1回投与したところ、治療期間を通しFEV1の改善が維持された6)。副作用発現頻度は、6%(8/130例)であった。主な副作用は、高血圧2%(2/130例)であった。
健康成人103例にUMEC・VI 125・25μg注)、500・100μg注)、UMEC 500μgを1日1回10日間反復吸入投与した時のQTcF間隔の最小二乗平均値のプラセボとの差(及び90%信頼区間上限値)の最大値は、それぞれUMEC・VI 125・25μg注)投与後10分で4.3(6.4)msec、UMEC・VI 500・100μg注)投与後30分で8.2(10.2)msec、UMEC 500μg投与後30分で-0.8(1.1)msecであった7)(外国人データ)。,注)本剤の承認用量は、UMEC・VI 62.5・25μg 1日1回吸入投与である。
UMECは長時間作用性の選択的ムスカリン受容体拮抗薬であり、気管支平滑筋に存在するムスカリン受容体へのアセチルコリンの結合を競合的に阻害することにより気管支平滑筋収縮を抑制する。VIは長時間作用性β2刺激剤であり、アデニル酸シクラーゼを活性化し細胞内の環状アデノシン一リン酸を増加させることで、気管支平滑筋を弛緩させる。
UMECはin vitroですべてのムスカリン受容体サブタイプ(M1~M5受容体)に対して高い親和性を示し、UMECのM3受容体に対する拮抗作用は緩徐な回復性を示した。
UMECはモルモットへの単回気管内投与によりアセチルコリン誘発気管支収縮に対して長時間持続性の抑制作用を示した。VIはモルモットへの単回噴霧投与によりヒスタミン誘発気管支収縮を持続的に抑制した。
ウメクリジニウム臭化物(Umeclidinium Bromide)
1-[2-(Benzyloxy)ethyl]-4-(hydroxydiphenylmethyl)-1-azoniabicyclo[2.2.2]octane bromide
C29H34BrNO2
508.49
白色の粉末である。
ビランテロールトリフェニル酢酸塩(Vilanterol Trifenatate)
4-{(1R)-2-[(6-{2-[(2,6-Dichlorobenzyl)oxy]ethoxy}hexyl)amino]-1-hydroxyethyl}-2-(hydroxymethyl)phenol mono(2,2,2-triphenylacetate)
C24H33Cl2NO5・C20H16O2
774.77
7吸入用[トレイ、乾燥剤入り]×1
30吸入用[トレイ、乾燥剤入り]×1
1) Mehta R,et al.:Int J Chron Obstruct Pulmon Dis.2015;10:15-23
2) Mehta R,et al.:Clin Ther.2014; 36(7):1016-1027
3) Kempsford R,et al.:Br J Clin Pharmacol.2013; 75(6):1478-1487
4) Mehta R,et al.:Int J Chron Obstruct Pulmon Dis.2013; 8:159-167
5) Donohue JF,et al.:Respir Med. 2013;107(10):1538-1546
6) 南方良章ほか:呼吸.2014; 33:1037-1047
7) Kelleher D,et al.:Pulm Pharmacol Ther. 2014; 29(1):49-57
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