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処方箋医薬品注)
ディスカス
100
250
500
エアゾール
50
125
気管支喘息(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)
○
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)
-
○:効能あり、-:効能なし
通常、成人には1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして100μgを1日2回吸入投与する。
なお、症状に応じて以下のいずれかの用法・用量に従い投与する。1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして250μgを1日2回吸入投与
1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして500μgを1日2回吸入投与
1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして100μgを1日2回
アドエア100ディスカス
1回1吸入1日2回
アドエア50エアゾール
1回2吸入1日2回
1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして250μgを1日2回
アドエア250ディスカス
アドエア125エアゾール
1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして500μgを1日2回
アドエア500ディスカス
アドエア250エアゾール
小児には、症状に応じて以下のいずれかの用法・用量に従い投与する。1回サルメテロールとして25μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして50μgを1日2回吸入投与
1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして100μgを1日2回吸入投与
1回サルメテロールとして25μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして50μgを1日2回
成人には、1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして250μgを1日2回吸入投与する。
症状の緩解がみられた場合は、治療上必要最小限の用量で本剤を投与し、必要に応じ吸入ステロイド剤への切り替えも考慮すること。
ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある。
甲状腺ホルモンの分泌促進により症状を増悪するおそれがある。
α及びβ1作用により血圧上昇を起こすおそれがある。
β1作用により症状を増悪するおそれがある。
グリコーゲン分解作用及びステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある。
本剤の肺内での作用を確実にするため、本剤の投与開始に先立って、分泌がある程度減少するまで他剤を使用すること。
全身性ステロイド剤の減量中並びに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払うこと。また、必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行うこと。これらの患者では副腎皮質機能不全となっていることが考えられる。
血清カリウム値をモニターすることが望ましい。低酸素血症は血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。β2刺激剤及び副腎皮質ステロイド剤は実験動物で催奇形作用が知られており、大量のサルメテロールキシナホ酸塩(経口:10mg/kg/日)及びフルチカゾンプロピオン酸エステル(皮下:100μg/kg/日)をラットに併用投与したときに催奇形作用(臍ヘルニア)及び胎児の発育抑制が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。サルメテロールキシナホ酸塩をラットに大量(1mg/kg)に静脈内投与、あるいはフルチカゾンプロピオン酸エステル10μg/kgをラットに皮下投与したときに乳汁中への移行が報告されている。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に、生理機能が低下している。
CYP3A4阻害作用を有する薬剤
副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様の症状があらわれる可能性がある。特に、リトナビルとフルチカゾンプロピオン酸エステル製剤の併用により、クッシング症候群、副腎皮質機能抑制等が報告されているので、リトナビルとの併用は治療上の有益性がこれらの症状発現の危険性を上回ると判断される場合に限ること。
CYP3A4による代謝が阻害されることにより、フルチカゾンプロピオン酸エステルの血中濃度が上昇する可能性がある。リトナビルは強いCYP3A4阻害作用を有し、リトナビルとフルチカゾンプロピオン酸エステル製剤を併用した臨床薬理試験において、血中フルチカゾンプロピオン酸エステル濃度の大幅な上昇、また血中コルチゾール値の著しい低下が認められている。
サルメテロールの全身曝露量が増加し、QT延長を起こす可能性がある。ケトコナゾール(経口剤:国内未発売)、リトナビル等の強いCYP3A4阻害作用を有する薬剤と併用する場合には、注意すること。
経口剤のケトコナゾールとサルメテロールを併用した臨床薬理試験において、サルメテロールのCmaxが1.4倍、AUCが15倍に上昇したとの報告がある。
カテコールアミン
,
不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがある。よって、発作時に頓用で用いる場合以外は過度に併用しないよう注意すること。
アドレナリン、イソプレナリン塩酸塩等のカテコールアミン併用により、アドレナリン作動性神経刺激の増大が起きる。そのため、不整脈を起こすことがある。
キサンチン誘導体ステロイド剤利尿剤
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行うこと。
キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激を増大させるため、血清カリウム値の低下を増強することがある。ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる。
**ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、気管支攣縮、全身潮紅、血管性浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがある。
キサンチン誘導体、ステロイド剤及び利尿剤の併用により増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること。,
,,注)慢性閉塞性肺疾患患者にアドエア500ディスカスを使用した52週間の国内臨床試験における頻度
1%~10%未満
1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、蕁麻疹、顔面浮腫、口腔咽頭浮腫
口腔並びに呼吸器
口腔及び呼吸器カンジダ症、嗄声、口腔及び咽喉刺激感(異和感、疼痛、不快感等)、感染症
味覚異常
むせ、咳、口内乾燥、気管支攣縮注)
循環器
心悸亢進、血圧上昇、不整脈(心房細動、上室性頻脈、期外収縮を含む)
脈拍増加
精神・神経系
頭痛、振戦、睡眠障害
不安、易刺激性、攻撃性
消化器
悪心、腹痛、食道カンジダ症
その他
筋痙攣
関節痛、浮腫、高血糖
鼻炎、胸痛、皮膚挫傷(皮下出血等)
サルメテロールの過量投与(用法及び用量を超える量)により頻脈、不整脈、振戦、頭痛及び筋痙攣等、β刺激剤の薬理学的作用による症状が増悪する可能性がある。また、重篤な症状として、低カリウム血症、高血糖、心室性不整脈あるいは心停止等が発現する可能性がある。,フルチカゾンプロピオン酸エステルの過量投与(通常の用法及び用量を超える量等)により副腎皮質機能抑制等の全身性の作用がみられることがある。本剤を過量かつ長期間吸入した小児において、低血糖、及びそれに伴う意識低下、痙攣を主な所見とする急性副腎皮質機能不全の発現が報告されている。副腎皮質機能が抑制されている患者においては、外傷、手術、感染、本剤の急速な減量時等に急性副腎皮質機能不全が発現する可能性がある。
本剤の解毒剤は心臓選択性β遮断剤であるが、このような薬剤の使用により気管支攣縮が発現する可能性があるため、使用にあたっては十分に注意すること。過量投与後に本剤を減量する際は、患者の管理を十分に行いながら徐々に行うこと。,
本剤は口腔内への吸入投与にのみ使用すること(内服しても効果はみられない)。
本剤吸入後に、うがいを実施するよう患者を指導すること(口腔内カンジダ症又は嗄声の予防のため)。ただし、うがいが困難な患者には、うがいではなく、口腔内をすすぐよう指導すること。
慢性閉塞性肺疾患患者におけるアドエア250ディスカス投与時の本剤との関連性が否定された症例も含めた肺炎の発現率は4~12週間投与の国内臨床試験で2.6%、8~52週間投与の海外臨床試験で3.2%であり、そのうち本剤との関連性が否定できない症例はそれぞれ0%及び0.1%未満であった。アドエア500ディスカス注)投与時の本剤との関連性が否定された症例も含めた肺炎の発現率は52週間投与の国内臨床試験で15.6%、13~156週間投与の海外臨床試験で9.4%であり、そのうち本剤との関連性が否定できない症例はそれぞれ3.3%及び0.1%未満であった。156週間投与の海外臨床試験2)では、プラセボ投与群(7%)及びサルメテロール50μg投与群(9%)に比べてアドエア500ディスカス注)投与群(13%)で、肺炎(本剤との関連性が否定された症例も含む)の発現率が高かった。なお、国内外臨床試験において、慢性閉塞性肺疾患の重症度が最重症の患者、男性、高齢者、Body Mass Indexの低い患者で肺炎の発現頻度が高い傾向が示されている。,,注)慢性閉塞性肺疾患に対して国内で承認されている製剤は、ディスカス製剤ではアドエア250ディスカスのみ、エアゾール製剤ではアドエア125エアゾールのみである。
成人の気管支喘息患者12例に、アドエアディスカス(サルメテロール・フルチカゾンプロピオン酸エステル50・250μg)を1日2回、2週間吸入投与した時のサルメテロール、フルチカゾンプロピオン酸エステルの血中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりである。
成分名
Cmax(pg/mL)
tmax(hr)
AUC0-t(hr・pg/mL)
サルメテロール
103.7±58.6
0.08±0.01
134.6±155.2
フルチカゾンプロピオン酸エステル
87.0±26.9
0.50±0.18
401.8±133.4
成人の慢性閉塞性肺疾患患者12例に、アドエアディスカス(サルメテロール・フルチカゾンプロピオン酸エステル50・500μg注))を1日2回、4週間吸入投与した時のサルメテロール、フルチカゾンプロピオン酸エステルの薬物動態パラメータは以下のとおりである。
アドエア500ディスカス注)
66.0±25.0
0.49±0.59
158.2±82.0
124.6±38.6
1.29±1.28
903.5±303.7
注)慢性閉塞性肺疾患に対して国内で承認されている製剤は、ディスカス製剤ではアドエア250ディスカスのみ、エアゾール製剤ではアドエア125エアゾールのみである。
血漿蛋白結合率はサルメテロール98%以上、フルチカゾンプロピオン酸エステル81~95%であった3)(外国人データ)。
健康成人に14C-サルメテロールを経口投与した時の主要代謝物は糞中では水酸化体、尿中ではカルボキシル体である(外国人データ)。健康成人におけるフルチカゾンプロピオン酸エステル経口投与時の血中主要代謝物は、17β-カルボン酸体であり、尿中では17β-カルボン酸体及びそのグルクロン酸抱合体、糞中では未吸収による未変化体及び17β-カルボン酸体である(外国人データ)。サルメテロール及びフルチカゾンプロピオン酸エステルは共にCYP3A4によって代謝を受ける4),5)。
健康成人に14C-サルメテロール1mgを経口投与した場合、投与後72時間までに投与量の57%が糞中に、23%が尿中に排泄された(外国人データ)。健康成人に3H-フルチカゾンプロピオン酸エステル1mgを経口投与した場合、ほとんど吸収されず、糞中への排泄は総回収率の87~97%を占め、尿中排泄率は5%以下であり、その大部分は投与後48時間までに排泄された(外国人データ)。
テオフィリン徐放製剤服用中の成人気管支喘息患者382例(うち368例(96.3%)が吸入ステロイド剤を併用)に対する二重盲検比較試験6)において、アドエアディスカス(サルメテロール・フルチカゾンプロピオン酸エステル50・250μg)、又はフルチカゾンプロピオン酸エステル250μgとテオフィリン徐放製剤200mgの併用をそれぞれ1日2回、8週間投与した時の結果は下表のとおりであった。
変化量注)
群間差[95%信頼区間]
アドエアディスカス(サルメテロール・フルチカゾンプロピオン酸エステル50・250μg)(n=194)
29.8±2.80
13.4[6.00,20.86]
フルチカゾンプロピオン酸エステル250μgとテオフィリン徐放製剤200mgの併用(n=188)
16.3±2.83
注)調整済み平均値±標準誤差
副作用発現頻度は、アドエアディスカス投与群で16.0%(31/194例)であった。主な副作用は、嗄声6.7%(13/194例)であった。
成人気管支喘息患者151例を対象にした長期投与試験7)において、アドエアディスカス(サルメテロール・フルチカゾンプロピオン酸エステル50・250μgで開始し、症状に応じて適宜増減可)を52週間投与した時の結果は下図のとおりであった。
副作用発現頻度は、25.2%(38/151例)であった。主な副作用は、口腔カンジダ症9.9%(15/151例)及び嗄声8.6%(13/151例)であった。
成人気管支喘息患者に対する12週間の二重盲検比較試験8)において、アドエアディスカス(サルメテロール・フルチカゾンプロピオン酸エステル50・100μg)はサルメテロール50μgの単独投与あるいはフルチカゾンプロピオン酸エステル100μgの単独投与(それぞれ1日2回)に比し、有意差が認められた(本剤による投与前値からの変化量:朝のピークフロー値52.5L/min増加)。副作用発現頻度は、アドエアディスカス投与群で14%(13/92例)であった。主な副作用は、咽喉刺激感4%(4/92例)、嗄声/発声障害3%(3/92例)及び部位不明のカンジダ症3%(3/92例)であった。
成人気管支喘息患者に対する12週間の二重盲検比較試験9)において、アドエアディスカス(サルメテロール・フルチカゾンプロピオン酸エステル50・250μg)はサルメテロール50μgの単独投与あるいはフルチカゾンプロピオン酸エステル250μgの単独投与(それぞれ1日2回)に比し、有意差が認められた(本剤による投与前値からの変化量:朝のピークフロー値53.5L/min増加)。副作用発現頻度は、アドエアディスカス投与群で8%(7/84例)であった。主な副作用は、口腔/咽喉カンジダ症4%(3/84例)であった。
成人気管支喘息患者に対する28週間の二重盲検比較試験10)において、アドエアディスカス(サルメテロール・フルチカゾンプロピオン酸エステル50・500μg)はフルチカゾンプロピオン酸エステル500μgの単独投与(それぞれ1日2回)に比し、有意差が認められた(本剤による投与前値からの変化量:朝のピークフロー値35L/min増加)。副作用発現頻度は、アドエアディスカス投与群で17%(28/167例)であった。主な副作用は、呼吸障害3%(5/167例)であった。
吸入ステロイド剤未使用患者からベクロメタゾンプロピオン酸エステル1000μg等量/日までを使用している多様な重症度の成人気管支喘息患者3416例を対象にアドエアディスカスを52週間漸増投与した結果、「喘息コントロール」の7項目注)(喘息症状、発作治療薬の使用、肺機能、夜間覚醒、喘息の増悪、救急受診及び副作用)のうち6項目以上達成した患者(well-controlled)は71%、7項目全て達成した患者(total control)は41%であった11)。注)Global Initiative for Asthma及びNational Institutes of Health(米国)ガイドラインを参考に事前に定義した。副作用発現頻度は、アドエアディスカス投与群で10%(174/1709例)であった。主な副作用は、嗄声3%(54/1709例)及び口腔カンジダ症2%(31/1709例)であった。
フルチカゾンプロピオン酸エステル100μg/日服用中の小児気管支喘息患者48例に対する交叉比較試験12)において、アドエアエアゾール(サルメテロール・フルチカゾンプロピオン酸エステル25・50μg)1吸入、又はサルメテロール25μgとフルチカゾンプロピオン酸エステル50μgの併用をそれぞれ1日2回、4週間投与した時の結果は下表のとおりであった。さらに、交叉比較試験終了後、アドエアエアゾール(サルメテロール・フルチカゾンプロピオン酸エステル25・50μg)を1吸入、1日2回、20週間延長投与した結果、交叉比較試験終了時にみられた朝のピークフロー値の改善は投与期間を通して維持された。
アドエアエアゾール(サルメテロール・フルチカゾンプロピオン酸エステル25・50μg)(n=48)
14.3±4.53
2.8[-9.10,14.69]
サルメテロール25μgロタディスクとフルチカゾンプロピオン酸エステル50μgロタディスクの併用(n=48)
17.1±4.53
交叉比較試験において、副作用はみられなかった。延長投与試験において、副作用は肝機能検査異常2.0%(1/50例)がみられた。
小児気管支喘息患者40例に対する長期投与試験13)において、アドエアエアゾール(サルメテロール・フルチカゾンプロピオン酸エステル25・50μg)2吸入、1日2回、24週間投与した時の血漿コルチゾール値、収縮期血圧、拡張期血圧及び脈拍数に変動はみられなかった。また、朝のピークフロー値の投与前値からの変化量は32.9L/minであった。副作用は、振戦2.5%(1/40例)がみられた。
慢性閉塞性肺疾患患者227例に対する二重盲検比較試験において、サルメテロール50μgを1日2回、4~12週間投与した後にアドエアディスカス(サルメテロール・フルチカゾンプロピオン酸エステル50・250μg)を1日2回、4~12週間投与した結果、サルメテロール投与時をベースラインとした本剤投与4週時における朝のFEV1の改善量(平均値±標準偏差[95%信頼区間])は0.022±0.1133L[0.0068,0.0364]であり、有意な改善が認められた。副作用発現頻度は、アドエアディスカス投与期間で20.4%(47/230例)であった。主な副作用は、発声障害10.0%(23/230例)及び口腔カンジダ症4.3%(10/230例)であった。
慢性閉塞性肺疾患患者723例に対する24週間の二重盲検比較試験14)において、アドエアディスカス(サルメテロール・フルチカゾンプロピオン酸エステル50・250μg)はプラセボ、サルメテロールあるいはフルチカゾンプロピオン酸エステルに比し肺機能を有意に改善した(本剤によるベースラインからの改善:朝のFEV1 0.165L増加)。副作用発現頻度は、アドエアディスカス投与群で20%(36/178例)であった。主な副作用は、口腔/咽喉カンジダ症9%(16/178例)、咽喉刺激感4%(7/178例)及び嗄声/発声障害4%(7/178例)であった。
慢性閉塞性肺疾患患者1050例に対する24週間の二重盲検比較試験において、アドエアディスカス(サルメテロール・フルチカゾンプロピオン酸エステル50・250μg)はサルメテロールに比し肺機能を有意に改善した(本剤によるベースラインからの改善:朝のFEV1 0.060L増加)。また、アドエアディスカス及びサルメテロールにおいて呼吸困難(Baseline dyspnea indexとTransition dyspnea indexを用いて評価)の改善がみられたが、投与群間に有意差はなかった。副作用発現頻度は、アドエアディスカス投与群で5%(28/518例)であった。主な副作用は、口腔カンジダ症2%(8/518例)であった。
慢性閉塞性肺疾患患者に対する52週間の二重盲検比較試験において、アドエアディスカス(サルメテロール・フルチカゾンプロピオン酸エステル50・250μg)はサルメテロールに比し中等度又は重度の慢性閉塞性肺疾患の増悪の回数を有意に減少させた(本剤のサルメテロールに対する中等度又は重度の増悪回数の減少率:30.4%)。(表-3)
薬剤
症例数
慢性閉塞性肺疾患の増悪
発現頻度(回/年)
リスク比注2)[95%信頼区間](p値)
385
1.10
0.696[0.583,0.831](p<0.001)
393
1.59
注1)経口ステロイド剤又は抗菌剤を必要とした増悪あるいは入院を必要とした増悪を中等度又は重度の慢性閉塞性肺疾患の増悪と定義した。注2)アドエア/サルメテロール比
副作用発現頻度は、アドエアディスカス投与群で12%(49/394例)であった。主な副作用は、咽頭痛3%(13/394例)であった。
慢性閉塞性肺疾患患者に対する52週間の二重盲検比較試験において、アドエアディスカス(サルメテロール・フルチカゾンプロピオン酸エステル50・250μg)はサルメテロールに比し中等度又は重度の慢性閉塞性肺疾患の増悪の回数を有意に減少させた(本剤のサルメテロールに対する中等度又は重度の増悪回数の減少率:30.5%)。(表-4)
391
1.06
0.695[0.582,0.830](p<0.001)
1.53
副作用発現頻度は、アドエアディスカス投与群で15%(60/394例)であった。主な副作用は、咽頭痛6%(25/394例)及び発声障害3%(10/394例)であった。
サルメテロールキシナホ酸塩は長時間作動型β2刺激剤であり、アデニル酸シクラーゼを活性化し細胞内の環状アデノシン一リン酸を増加させることで、気管支平滑筋を弛緩させる。フルチカゾンプロピオン酸エステルは合成副腎皮質ステロイドであり、グルココルチコイド受容体を刺激することにより抗喘息作用及び抗炎症作用を示す。
モルモットの摘出心房(in vitro)に対する作用は、イソプレナリン、サルブタモール及びプロカテロールより弱かった。また、吸入投与による心拍数増加はイソプレナリン、プロカテロールより弱く、サルブタモールとほぼ同等であり、β2受容体に対する選択性が高かった15)。
フルチカゾンプロピオン酸エステルはMcKenzieらの方法による健康成人皮膚における血管収縮試験(皮膚蒼白度を指標)においてベクロメタゾンプロピオン酸エステルの約1.9倍、ベタメタゾン吉草酸エステルの約2.6倍、フルオシノロンアセトニドの約9.5倍の局所抗炎症作用を示した20)。
ラットにおけるカラゲニン足蹠浮腫抑制作用は、局所投与でフルチカゾンプロピオン酸エステル>ベタメタゾン吉草酸エステル=ベクロメタゾンプロピオン酸エステル、皮下投与でフルチカゾンプロピオン酸エステル>ベタメタゾン吉草酸エステル>ベクロメタゾンプロピオン酸エステルの順であった21)。
ラットを用いたcotton pellet法による肉芽腫増殖抑制作用はフルチカゾンプロピオン酸エステル>ベタメタゾン吉草酸エステル>ベクロメタゾンプロピオン酸エステルの順であり、croton oil法による局所投与ではフルチカゾンプロピオン酸エステル>ベタメタゾン吉草酸エステル=ベクロメタゾンプロピオン酸エステルの順であった21)。また、ラットのadjuvant関節炎抑制作用は皮下投与で、フルチカゾンプロピオン酸エステルはベタメタゾン吉草酸エステル、ベクロメタゾンプロピオン酸エステルより強い抑制作用を示した21)。
サルメテロールキシナホ酸塩(Salmeterol Xinafoate)
(RS)-1-(4-Hydroxy-3-hydroxymethylphenyl)-2-[6-(4-phenylbutoxy)hexylamino]ethanol 1-hydroxy-2-naphthoate
C25H37NO4・C11H8O3
603.75
白色の微細な粉末である。ジメチルスルホキシドに溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、アセトニトリルに極めて溶けにくく、水又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。本品のジメチルスルホキシド溶液(1→50)は旋光性を示さない。
2.0(pH7.4、1-オクタノール/水系)
フルチカゾンプロピオン酸エステル(Fluticasone Propionate)
S-Fluoromethyl 6α,9α-difluoro-11β-hydroxy-16α-methyl-3-oxo-17α-propionyloxyandrost-1,4-diene-17β-carbothioate
C25H31F3O5S
500.57
白色の微細な粉末である。ジメチルスルホキシドに溶けやすく、アセトニトリル又はクロロホルムにやや溶けにくく、メタノール又はエタノール(99.5)に溶けにくく、ジエチルエーテルに極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
4.6(pH7.0、1-オクタノール/水系)
薬剤の保管に際して以下の事項に注意するよう患者を指導すること。
28ブリスター×1
60ブリスター×1
12.0g×1
1) **Yoshihara S,et al.:Pediatr Allergy Immunol.2019;30:195–203
2) *Calverley PMA,et al.:N Engl J Med.2007;356:775-789
3) Daniel MJ,et al.:基礎と臨床.1992;26:2011-2030
4) Manchee GR,et al.:Drug Metab Dispos.1996;24:555-559
5) Meibohm B,et al.:Rev Contemp Pharmacother.1998;9:535-549
6) 足立 満ほか:アレルギー・免疫.2005;12:922-936
7) 大田 健ほか:アレルギー・免疫.2007;14:635-647
8) Kavuru M,et al.:J Allergy Clin Immunol.2000;105:1108-1116
9) Shapiro G,et al.:Am J Respir Crit Care Med.2000;161:527-534
10) Aubier M,et al.:Respir Med.1999;93:876-884
11) Bateman ED,et al.:Am J Respir Crit Care Med.2004;170:836-844
12) 西間三馨ほか:日本小児アレルギー学会誌.2008;22:293-296
13) 西牟田敏之ほか:日本小児アレルギー学会誌.2008;22:379-390
14) Hanania NA,et al.:Chest.2003;124:834-843
15) 武田憲三ほか:基礎と臨床.1994;28:1361-1379
16) 宮本昭正ほか:臨床医薬.1993(2002年改訂);9(Suppl.4):23-48
17) 宮本昭正ほか:臨床医薬.1993(2002年改訂);9(Suppl.4):219-241
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19) 甲斐広文ほか:応用薬理.1993;45:119-124
20) Phillipps GH.:Respir Med.1990;84(Suppl.A):19-23
21) 藤原 肇ほか:基礎と臨床.1992;26:1271-1295
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