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処方箋医薬品注)
通常、成人にはレルベア100エリプタ1吸入(ビランテロールとして25μg及びフルチカゾンフランカルボン酸エステルとして100μg)を1日1回吸入投与する。なお、症状に応じてレルベア200エリプタ1吸入(ビランテロールとして25μg及びフルチカゾンフランカルボン酸エステルとして200μg)を1日1回吸入投与する。
通常、12歳以上の小児にはレルベア100エリプタ1吸入(ビランテロールとして25μg及びフルチカゾンフランカルボン酸エステルとして100μg)を1日1回吸入投与する。通常、5歳以上12歳未満の小児には小児用レルベア50エリプタ1吸入(ビランテロールとして25μg及びフルチカゾンフランカルボン酸エステルとして50μg)を1日1回吸入投与する。
通常、成人にはレルベア100エリプタ1吸入(ビランテロールとして25μg及びフルチカゾンフランカルボン酸エステルとして100μg)を1日1回吸入投与する。
ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある。
上室性頻脈、期外収縮等の不整脈、QT延長があらわれるおそれがある。
血糖が上昇するおそれがある。
本剤の血中濃度が増加し、全身性の作用が発現する可能性が高くなるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ビランテロールの高用量の吸入又は皮下投与により、ウサギの胎児に眼瞼開存、口蓋裂などの所見及び発育抑制が報告されている。また、フルチカゾンフランカルボン酸エステルの高用量の吸入投与により、母動物毒性に関連した胎児の低体重、胸骨の不完全骨化の発現率増加(ラット)、及び流産(ウサギ)が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。他のβ2刺激剤及び副腎皮質ステロイド剤はヒト乳汁中に移行することが知られている。ラットの授乳期にビランテロール又はフルチカゾンフランカルボン酸エステルを単独で投与したとき、生後10日の出生児血漿中に薬物が検出された(それぞれ1/54又は6/54例)。
CYP3A4阻害作用を有する薬剤
副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様の症状があらわれる可能性がある。なお、本剤とケトコナゾール(経口剤)を併用した臨床薬理試験において、血中のビランテロール及びフルチカゾンフランカルボン酸エステルの曝露量の増加が認められたとの報告がある。
CYP3A4による代謝が阻害されることにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
β遮断薬
本剤の作用が減弱するおそれがある。
β受容体において本剤と競合する。
QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤
QT間隔が延長され心室性不整脈等のリスクが増大するおそれがある。
いずれもQT間隔を延長させる可能性がある。
アナフィラキシー反応(咽頭浮腫、気管支痙攣等)があらわれることがある。
1%以上
1%未満
頻度不明
*過敏症
発疹、血管性浮腫
蕁麻疹
感染症
口腔咽頭カンジダ症
インフルエンザ、気管支炎、上気道感染
食道カンジダ症
精神神経系
頭痛、振戦、不安
循環器
期外収縮、動悸、頻脈
**呼吸器
発声障害
口腔咽頭痛、鼻咽頭炎、咽頭炎、副鼻腔炎、咳嗽、鼻炎
気管支痙攣
消化器
腹痛
筋骨格系
関節痛、背部痛、筋痙縮、骨折
その他
高血糖
発熱
本剤の過量投与によりβ刺激剤の薬理学的作用による症状(頻脈、不整脈、振戦、頭痛及び筋痙攣等)の増悪や副腎皮質機能抑制等の全身性の作用が発現するおそれがある。また、外国人健康成人にビランテロール・フルチカゾンフランカルボン酸エステル100・800μgを1日1回7日間吸入投与したときQT間隔延長が認められた。,
健康成人男性12例にビランテロール(以下、VI)25μgを1日1回7日間吸入投与(1日目及び7日目は空腹時投与)した時の血漿中VIの濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりである。血漿中VIのtmaxは5~10分(中央値)であった。その後、血漿中VI濃度は速やかに消失し、投与後6時間には全被験者で定量下限(30pg/mL)未満となった1) 。
投与日
Cmax(pg/mL)
tmax(h)注1)
AUC0-1(pg・h/mL)注2)
投与初日(1日目)
253.7(218.6, 294.5)
0.08(0.08-0.17)
104.3(86.1, 126.3)注3)
最終投与日(7日目)
310.4(276.2, 348.9)
0.13(0.08-0.17)
123.5(108.7, 140.2)
幾何平均値(95%信頼区間)、12例注1)中央値(範囲)注2)AUC0-1:投与0時間から1時間までのAUC注3)6例
健康成人男性12例にフルチカゾンフランカルボン酸エステル(以下、FF)200μg、400μg又は800μgを単回及び1日1回7日間反復吸入投与した時1) 、血漿中FF濃度は投与後2時間(中央値)までにCmaxに達し、t1/2は約24~33時間(幾何平均値)であった。血漿中FFの曝露量(AUC及びCmax)は200~800μgの投与量増加の割合にほぼ比例して増加した。また、血漿中FF濃度は反復投与5日目(9日目)までに定常状態に達した。FF 200μgを単回及び反復吸入投与(1日目:初回投与、5~11日目:1日1回7日間投与)した時の血漿中FFの濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりである。
AUC(pg・h/mL)注2)
36.50(30.72, 43.36)
0.50(0.25-1.00)
224.6(161.6, 312.3)
最終投与日(11日目)
62.31(54.28, 71.52)
2.00(0.08-3.00)
743.8(659.5, 838.9)
幾何平均値(95%信頼区間)、12例注1)中央値(範囲)注2)1日目:投与0時間から最終測定時点のAUC(AUC0-t)11日目:投与0時間から投与間隔のAUC(AUC0-τ)
健康成人男性16例にVI・FF 50・800μg注)を単回吸入投与した時の血漿中VI及びFFの薬物動態パラメータは以下のとおりである。血漿中VI及びFF濃度は、それぞれ投与後5分及び2時間(中央値)までにCmaxに達し、血漿中FFのみかけのt1/2は約27時間であった。また、健康成人16例にVI・FF 100・800μg注)を単回吸入投与した時の血漿中VIのみかけのt1/2は約2.5時間であった(外国人データ)。
測定薬物
AUC0-t(pg・h/mL)
VI
424(351, 512)
0.08(0.08-0.08)
223(177, 280)
FF
71.4(58.0, 88.0)
2.00(0.08-4.00)
1015(627, 1643)
幾何平均値(95%信頼区間)、16例注1)中央値(範囲)
成人気管支喘息患者にVI・FF又はFF単剤を反復吸入投与した時の曝露量の推定値(母集団薬物動態解析)は以下のとおりである。
投与量(μg)
例数
AUC0-24(pg・h/mL)
日本人
VI・FF25・100
14
113.3(38.7, 243.7)
139.1(117.2, 159.0)
18.0(11.8, 26.1)
348.6(214.7, 510.8)
VI・FF25・200
13
144.9(63.4, 236.1)
146.1(119.4, 168.0)
42.4(28.2, 59.7)
605.1(489.2, 871.8)
白人
660
42.2(39.7, 44.9)
165.7(160.2, 171.4)
492
15.2(14.9, 15.6)注1)
232.2(226.0, 238.5)注1)
471
30.0(29.1, 30.8)注1)
471.6(459.0, 484.2)注1)
幾何平均値(95%信頼区間)注1)VI・FF又はFF単剤投与群から算出した。
5歳以上12歳未満の小児気管支喘息患者にVI・FF、VI単剤又はFF単剤を反復吸入投与した時の曝露量の推定値(母集団薬物動態解析)は以下のとおりである。
VI 25μg
FF 50μg
5
72.8(47.1, 112.5)注1)
81.9(79.8, 84.1)注1)
4
15.8(13.2, 18.9)注1)
134.6(110.3, 164.4)注1)
95
100(84, 119.1)注2)
82(80.2, 83.8)注2)
39
11.5(10.2, 13)注1)
95(81.7, 110.5)注1)
幾何平均値(95%信頼区間)注1)VI又はFFの単剤投与群から算出した。注2)VI・FF又はVI単剤投与群から算出した。
慢性閉塞性肺疾患患者にVI・FFを反復吸入投与した時の曝露量の推定値(母集団薬物動態解析)は以下のとおりである。
11
60.7(28.9, 97.0)
262.3(174.1, 384.0)
17.1(8.3, 36.6)
255.2(151.4, 422.5)
280
41.7(17.4, 85.5)
257.0(147.8, 500.3)
298
11.6(4.3, 30.9)
179.3(82.3, 363.7)
幾何平均値(95%信頼区間)
健康成人16例にVI 55μg及びFF 250μgを静脈内投与した時の定常状態における分布容積の幾何平均値はそれぞれ165及び661Lであった(外国人データ)。
In vitroでのVI及びFFのヒト血漿蛋白結合率は、それぞれ93.9及び99%超であった。
In vitroでのVI(50~500ng/mL)及びFF(0.2~5ng/mL)のヒト血液/血漿比は、それぞれ0.73~0.81及び0.55~0.67であった。
In vitro試験において、ヒトでVI及びFFは主にCYP3A4で代謝された。VIは主にO-脱アルキル化された代謝物が生成し、FFはS-フルオロメチルカルボチオエート基が加水分解された代謝物が生成する。
健康成人5例に14C-FF 2mgを単回経口投与した時に放射能は主に代謝物として糞中に排泄され、放射能の尿中排泄率は1%未満であった(外国人データ)。健康成人6例に14C-VI 200μgを単回経口投与した時に放射能は主に代謝物として尿糞中に排泄され、放射能の尿糞中排泄率はそれぞれ約70及び30%であった(外国人データ)。
重度の腎機能低下者(CLcr:30mL/分未満)及び健康成人各9例にVI・FF 25・200μgを1日1回7日間吸入投与した時、健康成人に比べて投与7日目の血漿中のVIのCmax及びAUC0-24はそれぞれ8及び56%増加し、FFのCmax及びAUC0-24はそれぞれ4及び9%低下した(外国人データ)。
軽度及び中等度の肝機能低下者(Child-Pughスコア:A又はB)及び健康成人各9例にVI・FF 25・200μg、重度の肝機能低下者(Child-Pughスコア:C)8例にVI・FF 12.5・100μg注)を1日1回7日間吸入投与した時のFFのAUC0-24は健康成人に比べて最大約3倍に増加した。投与量で補正したFFの曝露量は中等度及び重度の肝機能低下者(Child-Pughスコア:B又はC)で同程度であった。軽度及び中等度の肝機能低下者(Child-Pughスコア:A又はB)にVI・FF 25・200μg、重度の肝機能低下者(Child-Pughスコア:C)にVI・FF 12.5・100μg注)を7日間投与した時のVIのCmax及びAUCは健康成人と同様であった(外国人データ)。
健康成人18例にVI・FF 25・200μgとCYP3A4阻害薬であるケトコナゾール400mgを反復併用投与した時の薬物相互作用を検討した。その結果、併用投与時のVIのAUC0-t'及びCmaxはそれぞれ65及び22%増加し、FFのAUC0-24及びCmaxはそれぞれ36及び33%増加した(外国人データ)。注)成人に対して本剤の承認された通常用量は、VI・FF 25・100μg1日1回吸入投与であり、気管支喘息における最大投与量はVI・FF 25・200μg1日1回吸入投与である。
低用量~中用量ICS又は低用量ICS・LABAで治療中の成人気管支喘息患者609例(日本人患者50例を含む)を対象に実施した12週間の無作為化二重盲検並行群間比較試験において、VI・FF 25・100μgを1日1回吸入投与した時の結果は下表のとおりであった2) 。
VI・FF25・100μg群
FF100μg群
プラセボ群
トラフFEV1(L)
ベースライン
2.344±0.642(201)
2.290±0.617(205)
2.334±0.626(203)
投与12週後
2.698±0.804(200)
2.611±0.762(203)
2.576±0.844(193)
変化量
0.354±0.484(200)
0.321±0.452(203)
0.222±0.468(193)
プラセボ群との差[95%信頼区間]注)p値注)
0.172[0.087, 0.258]p<0.001
0.136[0.051, 0.222]p=0.002
FF 100μg群との差[95%信頼区間]注)p値注)
0.036[-0.048, 0.120]p=0.405
平均値±標準偏差(例数)注)投与群、ベースライン値、地域、性別及び年齢を説明変数とした共分散分析モデル
副作用発現頻度は、VI・FF 25・100μg群で7%(14/201例)であった。主な副作用は、口腔カンジダ症2%(4/201例)であった。
高用量ICS又は中用量ICS・LABAで治療中の成人気管支喘息患者586例(日本人患者36例を含む)を対象に実施した24週間の無作為化二重盲検並行群間比較試験において、VI・FF 25・200μgを1日1回吸入投与した時の結果は下表のとおりであった3) 。
VI・FF25・200μg群
FF200μg群
フルチカゾンプロピオン酸エステル(FP)500μg1日2回投与群
2.129±0.654(191)
2.190±0.676(193)
2.138±0.673(194)
投与24週後
2.538±0.856(193)
2.426±0.855(187)
2.310±0.769(191)
0.388±0.474(187)
0.218±0.495(186)
0.173±0.390(190)
FP 500μg1日2回投与群との差[95%信頼区間]注)p値注)
0.210[0.127, 0.294]p<0.001
0.018[-0.066, 0.102]
FF 200μg群との差[95%信頼区間]注)p値注)
0.193[0.108, 0.277]p<0.001
副作用発現頻度は、VI・FF 25・200μg群で9%(17/197例)であった。主な副作用は、発声障害3%(5/197例)であった。
低用量~高用量ICS又は低用量~中用量ICS・LABAで治療中の成人気管支喘息患者2019例(日本人患者62例を含む)を対象に実施した最大76週間の無作為化二重盲検並行群間比較試験において、VI・FF 25・100μgを1日1回吸入投与した時の重度の喘息増悪発現のリスクは、下表のとおりであった4) 。
VI・FF 25・100μg群
FF 100μg群
増悪割合(例数)
15%(154/1009)
18%(186/1010)
ハザード比[95%信頼区間]注)p値注)
0.795[0.642, 0.985]p=0.036
注)投与群、ベースラインのFEV1トラフ値、性別、年齢及び地域を説明変数としたCox比例ハザードモデル
また、投与36週後におけるトラフFEV1値の測定結果は下表のとおりであった。
2.216±0.643(1009)
2.193±0.640(1010)
投与36週後
2.566± 0.826(926)
2.452±0.852(902)
0.352±0.488(926)
0.261±0.499(902)
0.083[0.044, 0.123]p<0.001
副作用発現頻度は、VI・FF 25・100μg群で7%(69/1009例)であった。主な副作用は、発声障害1%(12/1009例)、頭痛1%未満(9/1009例)、口腔咽頭痛1%未満(6/1009例)、上気道感染1%未満(5/1009例)、筋痙縮1%未満(5/1009例)、口腔カンジダ症1%未満(4/1009例)、咳嗽1%未満(3/1009例)、カンジダ症1%未満(3/1009例)であった。
成人気管支喘息患者243例を対象に実施した52週間の非盲検長期投与試験において、VI・FF 25・100μg及びVI・FF 25・200μgを1日1回投与したところ、PEFは投与12週目に改善が認められ、治療期間を通じて維持された5) 。副作用発現頻度は、VI・FF 25・100μg群で23%(14/60例)、VI・FF 25・200μg群で28%(26/93例)であった。主な副作用は、VI・FF 25・100μg群で発声障害8%(5/60例)、口腔カンジダ症5%(3/60例)及び口腔咽頭不快感5%(3/60例)であった。VI・FF 25・200μg群では口腔カンジダ症14%(13/93例)、発声障害5%(5/93例)であった。
成人気管支喘息患者806例を対象に実施した24週間の二重盲検比較試験において、VI・FF 25・100μg 1日1回投与とサルメテロール・フルチカゾンプロピオン酸エステル(以下、SALM・FP)50・250μg 1日2回投与を比較した結果、肺機能及び症状に関する評価項目に投与群間の有意差はなかった[FEV1加重平均値(0~24時間)の投与前からの変化量の調整済治療群間差:-0.037L(95%信頼区間-0.088, 0.015L、p=0.162)]6) 。副作用発現頻度は、VI・FF 25・100μg群で5%(19/403例)であった。主な副作用は、咳嗽1%未満(3/403例)、発声障害1%未満(3/403例)であった。
ICS(FP 250μg以下又は同等量)で治療中の5歳以上18歳未満の気管支喘息患者894例(日本人患者31例を含む)を対象に実施した24週間の無作為化二重盲検並行群間比較試験において、12歳以上18歳未満の患者にVI・FF 25・100μg、また5歳以上12歳未満の患者にVI・FF 25・50μgを1日1回吸入投与した時の投与12週後のFEV1(L)加重平均値(0~4時間)は下表のとおりであった。
VI・FF群
FF群
ベースラインのFEV1(L)
1.661±0.606(446)
1.643±0.580(441)
投与12週後のFEV1(L)加重平均値(0~4時間)
2.080±0.760(395)
1.989±0.693(395)
FF群との差[95%信頼区間]注)p値注)
0.086[0.040, 0.131]p<0.001
平均値±標準偏差(例数)注)投与群、ベースラインのFEV1、地域、性別及び年齢を共変量とした共分散分析モデル
副作用発現頻度は、VI・FF群で1%(6/451例)であった。すべての副作用の発現頻度は1%未満(それぞれ1/451例)であり、心電図QT延長、血中ブドウ糖増加、発声障害、口腔カンジダ症、腹痛、高血糖、頭痛であった。
慢性閉塞性肺疾患患者1620例(日本人患者370例含む)を対象に実施した12週間の二重盲検比較試験において、VI・FF 25・100μgを1日1回12週間投与した時のトラフFEV1(L)は、下表のとおりであった。
VI 25μg群
症例数
806例
814例
1.410±0.465(760)
1.391±0.476(750)
0.117±0.215(759)
0.082±0.212(749)
VI 25μg群との差[95%信頼区間]注)p値注)
0.034[0.014, 0.055]p=0.001
平均値±標準偏差(例数)注)投与群、可逆性(層)、ベースライン値、地域、来院日、来院日とベースライン値の交互作用、来院日と投与群の交互作用を説明変数とした反復測定モデル
副作用発現頻度は、VI・FF 25・100μg群で2%(20/806例)であった。主な副作用は、口腔カンジダ症1%未満(4/806例)、上気道感染1%未満(3/806例)であった。
慢性閉塞性肺疾患患者187例を対象に実施した52週間の二重盲検長期投与試験において、VI・FF 25・100μg(60例)を1日1回投与したところ、治験期間を通しFEV1の改善が維持された7) 。副作用発現頻度は、VI・FF 25・100μg 群で20%(12/60例)であった。主な副作用は、発声障害10%(6/60例)、尿中遊離コルチゾール減少3%(2/60例)であった。
慢性閉塞性肺疾患患者1622例を対象に実施した52週間の二重盲検比較試験において、VI・FF 25・100μg 1日1回投与群での中等度又は重度の慢性閉塞性肺疾患の増悪発現のリスク(中等度又は重度の増悪年間発現率)は、下表のとおりであった8) 。
403例
409例
年間発現率注1)
0.70(401)
1.05(407)
年間発現率比[95%信頼区間]注2)p値注2)
0.66[0.54, 0.81]p<0.001
減少率[95%信頼区間]注2)
34%[19, 46]
注1)最小二乗平均値(例数)注2)投与群、スクリーニング時の喫煙状況(層)、ベースラインの疾患重症度(投与1日目の投与前のFEV1の予測値に対する割合)及び地域を説明変数とし、治療期間の対数をオフセット変数とした負の二項回帰モデル
副作用発現頻度は、VI・FF 25・100μg群で16%(64/403例)であった。主な副作用は、口腔カンジダ症7%(29/403例)であった。
慢性閉塞性肺疾患患者1633例を対象に実施した52週間の二重盲検比較試験において、VI・FF 25・100μg 1日1回投与群での中等度又は重度の慢性閉塞性肺疾患の増悪発現のリスク(中等度又は重度の増悪年間発現率)は、下表のとおりであった8) 。
0.90(401)
1.14(402)
0.79[0.64, 0.97]p=0.024
21%[3, 36]
副作用発現頻度は、VI・FF 25・100μg群で17%(70/403例)であった。主な副作用は、口腔カンジダ症8%(32/403例)であった。
慢性閉塞性肺疾患患者519例を対象に実施したVI・FF 25・100μg 1日1回投与とSALM・FP 50・250μg 1日2回投与を比較した二重盲検比較試験の結果、FEV1加重平均値(0~24時間)の変化量において、投与群間に有意差が認められた[FEV1加重平均値(0~24時間)の投与前からの変化量の調整済治療群間差:0.080L(95%信頼区間0.037, 0.124、p<0.001)]9) 。副作用発現頻度は、VI・FF 25・100μg群で3%(7/260例)であった。すべての副作用の発現頻度は1%未満(それぞれ1/260例)であり、口腔カンジダ症、膿疱性皮疹、咽頭紅斑、肺塞栓症、咽喉絞扼感、扁桃肥大、動悸、高血糖、筋肉痛、振戦、発熱、血圧上昇であった。
慢性閉塞性肺疾患患者511例を対象に実施したVI・FF 25・100μg 1日1回投与とSALM・FP 50・250μg 1日2回投与を比較した二重盲検比較試験の結果、FEV1加重平均値(0~24時間)の変化量において、投与群間に有意差は認められなかった[FEV1加重平均値(0~24時間)の投与前からの変化量の調整済治療群間差:0.029L(95%信頼区間-0.022, 0.080、p=0.267)]9) 。副作用発現頻度は、VI・FF 25・100μg群で4%(11/259例)であった。主な副作用は、中咽頭カンジダ症1%(3/259例)であった。
健康成人男女73例にVI・FF 25・200μg又はVI・FF 100・800μg注)を1日1回7日間、反復吸入投与した時のQTcF間隔の最小二乗平均値のプラセボとの差(及び90%信頼区間上限値)は、VI・FF 25・200μg群の投与後30分で4.5(6.9)msec、VI・FF 100・800μg注)群の投与後30分で9.6(12.0)msecであった(外国人データ)。,注)成人に対して本剤の承認された通常用量は、VI・FF 25・100μg1日1回吸入投与であり、気管支喘息における最大投与量はVI・FF 25・200μg1日1回吸入投与である。
FFは合成コルチコステロイドの一種であり、炎症性サイトカイン産生の抑制、抗炎症蛋白発現の促進、上皮細胞の保護及び好酸球浸潤の抑制等の作用を介して抗炎症作用を示す10) 。VIは長時間作動型吸入β2刺激剤であり、アデニル酸シクラーゼを活性化し細胞内の環状アデノシン一リン酸を増加させることで、気管支平滑筋を弛緩させる。
ヒト末梢血単核球を用いたin vitro併用試験において、VIはFFのTNF-α誘発IL-8放出抑制作用を増強した。FFはラットの卵白アルブミン誘発肺好酸球増加症モデル等の複数のアレルギー疾患モデルにおける症状を抑制した10) 。
VIはモルモットへの単回投与によりヒスタミン誘発気管支収縮を持続的に抑制した。
ビランテロールトリフェニル酢酸塩(Vilanterol Trifenatate)
4-{(1R)-2-[(6-{2-[(2,6-Dichlorobenzyl)oxy]ethoxy}hexyl)amino]-1-hydroxyethyl}-2-(hydroxymethyl)phenol mono(2,2,2-triphenylacetate)
C24H33Cl2NO5・C20H16O2
774.77
白色の粉末である。
フルチカゾンフランカルボン酸エステル(Fluticasone Furoate)
6α,9-Difluoro-17β-[(fluoromethylsulfanyl)carbonyl]-11β-hydroxy-16α-methyl-3-oxoandrosta-1,4-dien-17α-yl furan-2-carboxylate
C27H29F3O6S
538.58
**医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
14吸入用[トレイ、乾燥剤入り]×1
30吸入用[トレイ、乾燥剤入り]×1
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