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処方箋医薬品注)
テリルジー100エリプタ
テリルジー200エリプタ気管支喘息(吸入ステロイド剤、長時間作用性吸入抗コリン剤及び長時間作用性吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)
通常、成人にはテリルジー100エリプタ1吸入(フルチカゾンフランカルボン酸エステルとして100μg、ウメクリジニウムとして62.5μg及びビランテロールとして25μg)を1日1回吸入投与する。なお、症状に応じてテリルジー200エリプタ1吸入(フルチカゾンフランカルボン酸エステルとして200μg、ウメクリジニウムとして62.5μg及びビランテロールとして25μg)を1日1回吸入投与する。
通常、成人にはテリルジー100エリプタ1吸入(フルチカゾンフランカルボン酸エステルとして100μg、ウメクリジニウムとして62.5μg及びビランテロールとして25μg)を1日1回吸入投与する。
ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある。
抗コリン作用により心不全、心房細動、期外収縮が発現又は悪化するおそれがある。β2刺激作用により上室性頻脈、期外収縮等の不整脈が発現又は悪化するおそれがある。また、QT延長が発現するおそれがある。
甲状腺機能亢進症の症状を悪化させるおそれがある。
血圧を上昇させるおそれがある。
血糖値をモニタリングするなど慎重に投与すること。高用量のβ2刺激剤を投与すると、血糖値が上昇するおそれがある。
排尿障害が発現するおそれがある。
本剤の血中濃度が増加し、全身性の作用が発現する可能性が高くなるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。フルチカゾンフランカルボン酸エステルの高用量の吸入投与により、ラットの胎児では母動物毒性に関連した胎児の低体重、胸骨の不完全骨化の発現率増加、ウサギでは流産が報告されている。また、ビランテロールの高用量の吸入又は皮下投与により、ウサギの胎児に眼瞼開存、口蓋裂などの所見及び発育抑制が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。他のβ2刺激剤及び副腎皮質ステロイド剤はヒト乳汁中に移行することが知られている。ラットの授乳期にフルチカゾンフランカルボン酸エステル、ウメクリジニウム又はビランテロールを単独で投与したとき、生後10日の出生児血漿中に薬物が検出された(それぞれ6/54、2/54又は1/54例)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
CYP3A4阻害作用を有する薬剤
副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様の症状があらわれる可能性がある。なお、フルチカゾンフランカルボン酸エステル・ビランテロールトリフェニル酢酸塩とケトコナゾール(経口剤)を併用した臨床薬理試験において、血中のフルチカゾンフランカルボン酸エステル及びビランテロールの曝露量の増加が認められたとの報告がある。
CYP3A4による代謝が阻害されることにより、フルチカゾンフランカルボン酸エステル及びビランテロールの血中濃度が上昇する可能性がある。
β遮断薬
ビランテロールの作用が減弱するおそれがある。
β受容体においてビランテロールと競合する。
QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤
QT間隔が延長され心室性不整脈等のリスクが増大するおそれがある。
いずれもQT間隔を延長させる可能性がある。
アナフィラキシー反応(咽頭浮腫、気管支痙攣等)があらわれることがある。
1%以上
1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、蕁麻疹、血管性浮腫
感染症
口腔咽頭カンジダ症
ウイルス性気道感染、上気道感染、副鼻腔炎、インフルエンザ、鼻炎、咽頭炎、鼻咽頭炎、気管支炎、尿路感染
**精神神経系
頭痛、味覚異常、振戦、不安
**循環器
上室性頻脈性不整脈、頻脈、動悸
呼吸器
発声障害、咳嗽、口腔咽頭痛
消化器
口内乾燥、便秘
**筋骨格系
関節痛、背部痛、骨折、筋痙縮
*腎臓・泌尿器
尿閉、排尿困難
**,*眼
霧視、眼痛
眼圧上昇
**その他
高血糖
本剤の過量投与により、抗コリン剤の薬理学的作用による症状(口内乾燥、視調節障害及び頻脈等)、β2刺激剤の薬理学的作用による症状(頻脈、不整脈、振戦、頭痛及び筋痙攣等)や副腎皮質機能抑制等の全身性の作用が発現するおそれがある。また、外国人健康成人にフルチカゾンフランカルボン酸エステル・ビランテロール 800・100μgを1日1回7日間吸入投与したとき、又はウメクリジニウム・ビランテロール 500・100μgを1日1回10日間吸入投与したときQT間隔延長が認められた。,
本剤は口腔内への吸入投与にのみ使用すること(内服しても効果はみられない)。
本剤吸入後に、うがいを実施するよう患者を指導すること(口腔咽頭カンジダ症又は嗄声の予防のため)。ただし、うがいが困難な患者には、うがいではなく、口腔内をすすぐよう指導すること。
健康成人43例にフルチカゾンフランカルボン酸エステル・ウメクリジニウム・ビランテロール(以下、FF・UMEC・VI)400・250・100μg注)を単回吸入投与した時の血漿中FF、UMEC及びVIの薬物動態パラメータは以下のとおりである(外国人データ)。
測定薬物
Cmax(pg/mL)
tmax(h)注1)
AUC0-t(pg・h/mL)注2)
FF
81.1(72.2, 91.1)
0.25(0.05-2.00)
607(525, 702)
UMEC
539(443, 657)
0.08(0.05-0.12)
323(282, 369)
VI
638(580, 701)
0.12(0.08-0.17)
488(449, 531)
幾何平均値(95%信頼区間)、43例注1)中央値(範囲)注2)AUC0-t:投与0時間から最終測定時点のAUC
気管支喘息患者にFF・UMEC・VI 100・62.5・25μg又は200・62.5・25μgを反復吸入投与した時の曝露量の推定値(母集団薬物動態解析)は以下のとおりである。
患者
例数
AUC0-τ(pg・h/mL)注1)
FF・UMEC・VI 100・62.5・25μg
日本人
36
14.3(13.0, 15.7)
224(204, 246)
外国人
272
14.1(13.5, 14.8)
225(213, 237)
41.8(36.9, 47.3)
379(339, 424)
34.8(33.1, 36.7)
360(345, 375)
150(140, 162)
229(202, 259)
56.2(53.7, 58.7)
271(253, 290)
FF・UMEC・VI 200・62.5・25μg
38
34.4(30.9, 38.2)
563(492, 643)
290
30.2(28.5, 31.9)
496(464, 531)
45.8(40.1, 52.3)
410(376, 448)
288
35.3(33.0, 37.8)
357(342, 374)
149(145, 154)
217(200, 235)
289
55.5(53.0, 58.0)
291(270, 313)
幾何平均値(95%信頼区間)注1)AUC0-τ:投与0時間から投与間隔(24時間)のAUC
慢性閉塞性肺疾患患者にFF・UMEC・VI 100・62.5・25μgを反復吸入投与した時の曝露量の推定値(母集団薬物動態解析)は以下のとおりである。
56
25.3(22.7, 28.2)
311(270, 358)
357
17.8(17.1, 18.5)
220(208, 232)
85.6(78.9, 92.8)
529(476, 587)
56.3(53.6, 59.2)
389(370, 408)
77.8(69.4, 87.3)
389(348, 434)
65.9(63.4, 68.6)
358(343, 374)
健康成人男性12例にFF 200μgを単回及び反復吸入投与(1日目:単回投与、5~11日目:1日1回7日間投与)した時の血漿中FFの濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりである。血漿中FF濃度は投与後2時間(中央値)までにCmaxに達した。血漿中FFの曝露量(AUC及びCmax)は200~800μgの投与量増加の割合にほぼ比例して増加した。t1/2は約24~33時間(幾何平均値)であった。また、血漿中FF濃度は反復投与5日目(9日目)までに定常状態に達した1)。
投与日
AUC(pg・h/mL)注2)
投与初日(1日目)
36.50(30.72, 43.36)
0.50(0.25-1.00)
224.6(161.6, 312.3)
最終投与日(11日目)
62.31(54.28, 71.52)
2.00(0.08-3.00)
743.8(659.5, 838.9)
幾何平均値(95%信頼区間)、12例注1)中央値(範囲)注2)1日目:投与0時間から最終測定時点のAUC(AUC0-t)11日目:投与0時間から投与間隔のAUC(AUC0-τ)
健康成人男性12例にUMEC 250μgを単回及び反復吸入投与(1日目:単回投与、4~10日目:1日1回7日間投与)した時の血漿中UMECの濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりである。血漿中UMEC濃度は単回投与後5分(中央値)までにCmaxに達した。その後、血漿中UMEC濃度は速やかに消失し、投与後6時間には全被験者で定量下限(0.02ng/mL)未満となった。
Cmax(ng/mL)
AUC(ng・h/mL)注2)
0.37(0.28, 0.50)
0.08(0.08-0.25)
0.170(0.131, 0.220)
最終投与日(10日目)
0.69注3)(0.56, 0.86)
0.08注3)(0.08-0.08)
1.08注4)(0.937, 1.25)
幾何平均値(95%信頼区間)、12例注1)中央値(範囲)注2)1日目:投与0時間から最終測定時点のAUC(AUC0-t)10日目:投与0時間から投与間隔(24時間)のAUC(AUC0-τ)注3)11例注4)10例
健康成人男性12例にVI 25μgを1日1回7日間吸入投与(1日目及び7日目は空腹時投与)した時の血漿中VIの濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりである。血漿中VI濃度は投与後5~10分までにCmaxに達した。その後、血漿中VI濃度は速やかに消失し、投与後6時間には全被験者で定量下限(30pg/mL)未満となった1)。
AUC0-1(pg・h/mL)注2)
253.7(218.6, 294.5)
0.08(0.08-0.17)
104.3(86.1, 126.3)注3)
最終投与日(7日目)
310.4(276.2, 348.9)
0.13(0.08-0.17)
123.5(108.7, 140.2)
幾何平均値(95%信頼区間)、12例注1)中央値(範囲)注2)AUC0-1:投与0時間から1時間までのAUC注3)6例
健康成人16例にFF・VI 800・100μgを吸入投与した時のFF及びVIの絶対的バイオアベイラビリティはそれぞれ15.2及び27.3%であった(外国人データ)。
健康成人9例にUMEC 1000μgを吸入した時のUMECの絶対的バイオアベイラビリティは12.8%であった(外国人データ)。
In vitroでのFF、UMEC及びVIのヒト血漿蛋白結合率は、それぞれ99%超、88.9%及び93.9%であった。
In vitroでのFF(0.2~5ng/mL)、UMEC及びVI(いずれも50~500ng/mL)のヒト血液/血漿比は、それぞれ0.55~0.67、0.541~0.560及び0.73~0.81であった。
In vitro試験において、ヒトでFF及びVIは主にCYP3A4で代謝され、UMECは主にCYP2D6で代謝された。FFはS-フルオロメチルカルボチオエート基が加水分解された代謝物が生成する。UMECは主に酸化(他に、水酸化及びO-脱アルキル化)され、更に抱合体(グルクロン酸抱合等)が生成する。VIは主にO-脱アルキル化された代謝物が生成する。
健康成人5例に14C-FF 2mgを単回経口投与した時の放射能は主に代謝物として糞中に排泄され、放射能の尿中排泄率は1%未満であった(外国人データ)。
健康成人6例に14C-UMEC 65μgを単回静脈内投与した時の放射能は主に代謝物として尿・糞中に排泄され、放射能の尿・糞中排泄率はそれぞれ約22及び58%であった(外国人データ)。
健康成人18例にFF・VI 200・25μgとCYP3A4阻害薬であるケトコナゾール400mg(経口)を反復併用投与した時の薬物相互作用を検討した。その結果、併用投与時のFFのCmax及びAUC0-24はそれぞれ33及び36%増加し、VIのCmax及びAUC0-t'はそれぞれ22及び65%増加した4)(外国人データ)。
健康成人16例にUMEC・VI 500・25μgとCYP3A4阻害作用及びP-gp阻害作用を有するベラパミル240mg(経口)を反復併用投与した時の血漿中薬物動態に及ぼす影響を検討した。その結果、UMECのCmax及びAUC0-τの平均値はそれぞれ11%低下及び37%増加し、VIのCmax及びAUC0-2の平均値はそれぞれ5及び14%増加した5)(外国人データ)。注)本剤の承認された通常用量は、FF・UMEC・VI 100・62.5・25μg1日1回吸入投与であり、気管支喘息における最大投与量はFF・UMEC・VI 200・62.5・25μg1日1回吸入投与である。
CAPTAIN試験は、成人気管支喘息患者2436例(日本人患者229例を含む)を対象にFF・UMEC・VI 100・62.5・25μg及びFF・UMEC・VI 200・62.5・25μgを1日1回吸入投与した時の有効性及び安全性をFF・VI 100・25μg及びFF・VI 200・25μgの1日1回吸入投与と比較検討する最短24週~最長52週間(治療期間可変)の無作為化二重盲検並行群間比較試験である。被験者は、5週間の前観察期間(フルチカゾンプロピオン酸エステル・サルメテロール 250・50μgの1日2回の3週間吸入投与及びFF・VI 100・25μgの1日1回の2週間吸入投与)の後に無作為化された。なお、本試験の対象は、Asthma Control Questionnaire-6(ACQ-6)スコア1.5点以上、FEV1の予測値に対する割合が85%未満(スクリーニング時)であり、過去12ヵ月間に喘息の急性症状がみられ、中用量~高用量のICS・LABAで治療中の成人気管支喘息患者とした。COPDと診断されている患者は除外した。投与24週後のトラフFEV1のベースラインからの平均変化量は下表のとおりであり、FF・UMEC・VI 100・62.5・25μg群及びFF・UMEC・VI 200・62.5・25μg群ではいずれもFF・VI 100・25μg群又はFF・VI 200・25μg群と比較し、投与4週後から改善がみられ、投与24週後には統計学的に有意な改善がみられた(110mL及び92mL、いずれもp<0.001)。
FF・UMEC・VI100・62.5・25μg群
FF・VI100・25μg群
FF・UMEC・VI200・62.5・25μg群
FF・VI200・25μg群
ベースライン
2.076±0.6762(406)
2.008±0.6813(405)
1.985±0.6912(408)
1.987±0.6726(406)
投与24週後
2.210±0.7396(390)
2.050±0.6835(381)
2.157±0.7423(391)
2.075±0.7392(385)
変化量
0.130±0.3701(390)
0.024±0.2972(379)
0.171±0.3195(391)
0.079±0.2985(385)
FF・VI 100・25μg群との差注)[95%信頼区間]p値
0.110[0.066, 0.153]p<0.001
FF・VI 200・25μg群との差注)[95%信頼区間]p値
0.092[0.049, 0.135]p<0.001
平均値±標準偏差(例数)注)投与群、年齢、性別、地域、ベースライン値、スクリーニング時に投与を受けていたICSの用量、来院、ベースライン値と来院の交互作用、投与群と来院の交互作用を説明変数とした反復測定混合モデル
副作用発現頻度は、FF・UMEC・VI 100・62.5・25μg群で7.1%(29/406例)、FF・UMEC・VI 200・62.5・25μg群で4.7%(19/408例)であった。主な副作用は、FF・UMEC・VI 100・62.5・25μg群では発声障害1.0%(4/406例)、口腔カンジダ症、上咽頭炎、上気道感染、口腔咽頭痛及び咳嗽が各0.5%(各2/406例)であった。FF・UMEC・VI 200・62.5・25μg群では、発声障害0.7%(3/408例)及び胸部不快感0.5%(2/408例)であった。
207236試験は、日本人気管支喘息患者111例を対象に、FF・UMEC・VI 100・62.5・25μg及びFF・UMEC・VI 200・62.5・25μgの1日1回吸入投与を52週間行った時の長期安全性を評価する非盲検試験であった。副作用発現頻度は、14.4%(16/111例)であった。主な副作用は、味覚異常6.3%(7/111例)及び発声障害3.6%(4/111例)であった。投与52週後のトラフFEV1のベースラインからの改善は下表のとおりであった。
2.335±0.7115(111)
投与52週後
2.529±0.7413(105)
0.165±0.2941(105)
平均値±標準偏差(例数)
慢性閉塞性肺疾患患者10355例(日本人患者378例を含む)を対象に実施した二重盲検比較試験において、FF・UMEC・VIを1日1回52週間投与した時の中等度注)又は重度注)の慢性閉塞性肺疾患の年間増悪発現率は下表のとおりであった6)。なお、本試験の対象は、COPD Assessment Test(CAT)スコアが10点以上、気流閉塞(FEV1/FVC比:0.70未満、FEV1:予測値の80%未満)がみられ、過去12ヵ月間に中等度又は重度の増悪歴のある慢性閉塞性肺疾患患者とした。喘息と診断されている患者は除外したが、既往歴のある患者は組み入れ可能とした。注)中等度の増悪:全身性ステロイド薬又は抗菌薬の投与を要するCOPD症状の悪化重度の増悪:入院又は死亡に至ったCOPD症状の悪化
UMEC・VI62.5・25μg群
症例数
4151
4134
2070
総観察期間(人・年)
3714.9
3457.9
1698.3
COPD増悪発現件数(回)
3428
3636
1949
年間増悪発現率注1)(回/人・年)(例数)[95%信頼区間]
0.91(4145)[0.87, 0.95]
1.07(4133)[1.02, 1.12]
1.21(2069)[1.14, 1.29]
FF・VI群又はUMEC・VI群に対する比注1)[95%信頼区間]調整p値注1) 注2)
0.85[0.80, 0.90]p<0.001
0.75[0.70, 0.81]p<0.001
注1)COPD増悪発現件数を目的変数、対数変換した観察期間をオフセット、投与群、性別、中等度又は重度のCOPD増悪歴(1回以下、2回以上)、喫煙歴(スクリーニング時)、地域、気管支拡張薬吸入後のFEV1の予測値に対する割合(スクリーニング時)を説明変数とした負の二項回帰モデル注2)有意水準両側5%、仮説検定の多重性はtruncation parameterを0.6と事前に設定したtruncated Hochberg methodに基づき調整された7)。
日本人(378例)における中等度又は重度の慢性閉塞性肺疾患の増悪発現のリスク(年間発現率)は下表のとおりであった。
149
80
138.4
124.7
68.4
109
105
81
年間増悪発現率注)(回/人・年)(例数)[95%信頼区間]
0.90(149)[0.71, 1.15]
1.07(149)[0.83, 1.37]
1.42(80)[1.04, 1.92]
FF・VI群又はUMEC・VI群に対する比注)[95%信頼区間]
0.85[0.60, 1.20]
0.64[0.43, 0.94]
注)COPD増悪発現件数を目的変数、対数変換した観察期間をオフセット、投与群、性別、中等度又は重度のCOPD増悪歴(1回以下、2回以上)、喫煙歴(スクリーニング時)、地域、気管支拡張薬吸入後のFEV1の予測値に対する割合(スクリーニング時)、投与群と地域の交互作用を説明変数とした負の二項回帰モデル
副作用発現頻度は、本剤投与群で11.7%(485/4151例)であった。主な副作用は、口腔カンジダ症2.4%(101/4151例)、肺炎1.1%(45/4151例)、発声障害0.6%(26/4151例)であった。
FFは合成コルチコステロイドの一種であり、炎症性サイトカイン産生の抑制、抗炎症蛋白発現の促進、上皮細胞の保護及び好酸球浸潤の抑制等の作用を介して抗炎症作用を示す9)。UMECは長時間作用性の選択的ムスカリン受容体拮抗薬であり、気管支平滑筋に存在するムスカリン受容体へのアセチルコリンの結合を競合的に阻害することにより気管支平滑筋収縮を抑制する。VIは長時間作用性吸入β2刺激剤であり、アデニル酸シクラーゼを活性化し細胞内の環状アデノシン一リン酸を増加させることで、気管支平滑筋を弛緩させる。
ヒト末梢血単核球を用いたin vitro併用試験において、VIはFFのTNF-α誘発IL-8放出抑制作用を増強した。FFはラットの卵白アルブミン誘発肺好酸球増加症モデル等の複数のアレルギー疾患モデルにおける症状を抑制した9)。
UMECはin vitroですべてのムスカリン受容体サブタイプ(M1~M5受容体)に対して高い親和性を示し、UMECのM3受容体に対する拮抗作用は緩徐な回復性を示した。
UMECはモルモットへの単回気管内投与により、アセチルコリン誘発気管支収縮に対して長時間持続性の抑制作用を示した。VIはモルモットへの単回噴霧投与によりヒスタミン誘発気管支収縮を持続的に抑制した。
フルチカゾンフランカルボン酸エステル(Fluticasone Furoate)
6α,9-Difluoro-17β-[(fluoromethylsulfanyl)carbonyl]-11β-hydroxy-16α-methyl-3-oxoandrosta-1,4-dien-17α-yl furan-2-carboxylate
C27H29F3O6S
538.58
白色の粉末である。
ウメクリジニウム臭化物(Umeclidinium Bromide)
1-[2-(Benzyloxy)ethyl]-4-(hydroxydiphenylmethyl)-1-azoniabicyclo[2.2.2]octane bromide
C29H34BrNO2
508.49
ビランテロールトリフェニル酢酸塩(Vilanterol Trifenatate)
4-{(1R)-2-[(6-{2-[(2,6-Dichlorobenzyl)oxy]ethoxy}hexyl)amino]-1-hydroxyethyl}-2-(hydroxymethyl)phenol mono(2,2,2-triphenylacetate)
C24H33Cl2NO5・C20H16O2
774.77
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
14吸入用[トレイ、乾燥剤入り]×1
30吸入用[トレイ、乾燥剤入り]×1
1) Nakahara N,et al.:Int J Clin Pharmacol Ther.2013;51(8):660-671
2) Mehta R,et al.:Int J Chron Obstruct Pulmon Dis.2015;10:15-23
3) Mehta R,et al.:Clin Ther.2014;36(7):1016-1027
4) Kempsford R,et al.:Br J Clin Pharmacol.2013;75(6):1478-1487
5) Mehta R,et al.:Int J Chron Obstruct Pulmon Dis.2013;8:159-167
6) Lipson DA,et al.:N Engl J Med.2018;378:1671-1680
7) Dmitrienko A,et al.:Biometrical J.2008;50(5):667-677
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