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劇薬
処方箋医薬品注)
本剤投与中に、脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓等の重篤な血栓塞栓症があらわれ、死亡に至るおそれがある。本剤の投与開始前に、脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓等の合併症及び既往歴の有無等を含めた血栓塞栓症のリスクを評価した上で、本剤の投与の可否を慎重に判断すること。また、本剤投与中は、患者の状態を十分に観察し、血栓塞栓症が疑われる徴候や症状の発現に注意すること。血栓塞栓症が疑われる症状があらわれた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導すること。,
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
腎性貧血
赤血球造血刺激因子製剤で未治療の場合の本剤投与開始の目安は、保存期慢性腎臓病患者及び腹膜透析患者ではヘモグロビン濃度で11g/dL未満、血液透析患者ではヘモグロビン濃度で10g/dL未満とする。
赤血球造血刺激因子製剤で未治療の場合通常、成人にはダプロデュスタットとして1回2mg又は4mgを開始用量とし、1日1回経口投与する。以後は、患者の状態に応じて投与量を適宜増減するが、最高用量は1日1回24mgまでとする。赤血球造血刺激因子製剤から切り替える場合通常、成人にはダプロデュスタットとして1回4mgを開始用量とし、1日1回経口投与する。以後は、患者の状態に応じて投与量を適宜増減するが、最高用量は1日1回24mgまでとする。
通常、成人にはダプロデュスタットとして1回4mgを開始用量とし、1日1回経口投与する。以後は、患者の状態に応じて投与量を適宜増減するが、最高用量は1日1回24mgまでとする。
投与開始時のヘモグロビン濃度に応じて、以下の用量で投与を開始すること。
ヘモグロビン濃度
本剤開始用量(1日1回)
9.0g/dL未満
4mg
9.0g/dL以上
2mg
投与量調節が必要な場合には、下表を参考に1段階ずつ増量又は減量を行うこと。また、休薬した場合には、休薬前より少なくとも1段階低い用量で投与を再開すること。なお、用量調節を行った場合には、少なくとも4週間は同一用量を維持することとするが、ヘモグロビン濃度が急激に(4週以内に2.0g/dLを超える)上昇した場合には、速やかに減量又は休薬すること。
段階
1
2
3
4
5
6
7
8
本剤投与量
1mg
6mg
8mg
12mg
18mg
24mg
本剤投与により血栓塞栓症を増悪あるいは誘発するおそれがある。,
血圧上昇があらわれるおそれがある。,
本剤投与により血管新生が亢進する可能性があることから、悪性腫瘍が増悪するおそれがある。
本剤投与により血管新生が亢進する可能性があることから、網膜出血があらわれるおそれがある。
心不全が増悪又は再発するおそれがある。海外臨床試験の事後解析において、心不全又はその既往歴を有する患者を対象としたサブグループ解析を実施した結果、心不全による入院の初回発現割合は、透析期慢性腎臓病患者を対象とした試験で本剤群17.6%(47/267例)、赤血球造血刺激因子製剤群12.6%(32/254例)、ハザード比1.52(95%信頼区間:0.97, 2.38)、保存期慢性腎臓病患者を対象とした試験で本剤群20.4%(54/265例)、赤血球造血刺激因子製剤群13.4%(34/254例)、ハザード比1.37(95%信頼区間:0.89, 2.11)であり、両試験ともに本剤群で高い傾向が認められた。
本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察すること。本剤6mgを軽度及び中等度の肝機能低下者(Child-Pugh分類:A 及びB)に単回投与した時、本剤のCmax及びAUC0-∞が上昇した。重度の肝機能低下者(Child-Pugh分類:C)を対象とした臨床試験は実施していない。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤は胎児に移行する可能性がある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ラットの授乳期に本剤を経口投与した時、生後10日の出生児血漿中に本剤が認められたことから、本剤は乳汁に移行する可能性がある。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
CYP2C8阻害剤
,
本剤の作用が増強するおそれがあるため、併用する場合は、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察すること。
本剤をゲムフィブロジル(国内未承認)と併用したところ、本剤の血中濃度が上昇した。クロピドグレル等のCYP2C8阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇する。
本剤の作用が減弱するおそれがあるため、併用する場合は、患者の状態を慎重に観察すること。
リファンピシンのCYP2C8誘導作用により、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
脳梗塞(0.3%)、肺塞栓症(0.3%)、網膜静脈閉塞(0.3%)、深部静脈血栓症(0.3%)、バスキュラーアクセス血栓症(シャント閉塞等)(頻度不明)等の血栓塞栓症があらわれることがある。,
1%未満
頻度不明
眼
網膜出血
過敏症
過敏症(発疹、皮膚炎、蕁麻疹)
循環器
高血圧
**消化器
腹痛
便秘
**全身症状
末梢性浮腫
**国内及び海外の臨床試験において、総コレステロールが本剤投与開始後52週時点で5~8%減少した4),5),6),7)。
本剤500mg注)を単回投与した時に、頭痛や胃腸障害(悪心、腹痛等)が認められた。本剤の過量投与によりヘモグロビン濃度が必要以上に増加するおそれがある。注)本剤の承認された最高用量は、1日1回24mgである。
本剤の減量・休薬等の適切な処置を行うこと。本剤は高い蛋白結合率を有するため、血液透析により除去できる可能性は低い。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
Cmax(ng/mL)
tmax(hr)
AUC0-∞(hr·ng/mL)
t1/2(hr)
空腹時
76.2(63.3, 91.7)
1.75(1.00, 4.00)
156.5(138.7, 176.7)
3.24(3.08, 3.41)
食後
67.8(57.4, 80.2)
2.75(1.00, 3.00)
143.1(127.8, 160.3)
3.22(3.02, 3.42)
12例、幾何平均値(95%信頼区間)tmaxのみ中央値(範囲)
また、健康成人に本剤10~100mg注)を単回経口投与した時のダプロデュスタットの薬物動態は、概ね線形であった9)。
用量
AUC0-24(hr·ng/mL)
15mg
198(176, 220)
1.00(1.00, 3.00)
384(311, 460)
50mg
462(272, 684)
1.25(1.00, 2.50)
1020(531, 1596)
75mg
1061(571, 1623)
1.26(1.02, 4.00)
2754(1938, 3652)
100mg
856(752, 964)
3.25(1.00, 4.00)
2592(2107, 3108)
4例、幾何平均値(95%信頼区間)、tmaxのみ中央値(範囲)
また、本剤1日1回の反復経口投与によりダプロデュスタットの薬物動態は変化しなかった(外国人データ)。
国内第Ⅲ相試験において、腎性貧血を有する慢性腎臓病患者に本剤1~24mgを経口投与した時、投与後1~4時間に最高血漿中濃度に達した。腎性貧血を有する慢性腎臓病患者における曝露量(母集団薬物動態解析による推定値)は表3のとおりであった。
用量(mg)
データ数
AUC(hr·ng/mL/mg)
Cmax(ng/mL/mg)
保存期慢性腎臓病患者
1-24
270
38.7(37.0, 40.4)
12.5(11.9, 13.2)
血液透析患者
1-18
297
42.3(40.3, 44.3)
11.1(10.3, 12.1)
腹膜透析患者
99
26.6(24.6, 28.6)
8.09(7.45, 8.79)
幾何平均値(95%信頼区間)
健康成人に本剤4mgを慢性腎臓病の食事療法基準食の食後に経口投与した時、AUC0-∞及びCmaxは、空腹時投与に比べてそれぞれ9及び11%減少した8)。
本剤6mg経口投与後の絶対的バイオアベイラビリティは65%であった(外国人データ)。
ダプロデュスタットの液剤静脈内投与注)後の分布容積は14.3Lであった(外国人データ)。
In vitroでの本剤(0.2~10μg/mL)のヒト血漿蛋白結合率は約99%であり、主にアルブミンと結合した。
In vitroにおいて、本剤は主にCYP2C8で代謝され、CYP3A4でもわずかに代謝される。健康成人にダプロデュスタット放射標識体静脈内注)又は経口投与後の血漿中循環総放射能の約40%がダプロデュスタットであり、残りの60%は代謝物であった(外国人データ)。,,
ダプロデュスタット放射標識体経口投与後、放射能の大部分は糞中に排泄され(73.6%)、薬物関連物質の腎排泄(21.4%)は副次的な消失経路であった(外国人データ)。本剤経口投与後のダプロデュスタットの平均尿中排泄率は、投与量の0.05%未満であった(外国人データ)。
中等度~重度の腎機能低下者(中等度:eGFR 30~59mL/分/1.73m2、重度:eGFR 15~29mL/分/1.73m2)に本剤50mg又は150mg注)を単回経口投与した時のダプロデュスタットのAUC0-∞は腎機能正常者(eGFR 90mL/分/1.73m2以上)と概ね同様であった(外国人データ)。また、本剤5mgを反復経口投与した時の主要代謝物のAUCは、腎機能正常者に比べて、腎機能低下者(eGFR ≤59mL/分/1.73m2、血液透析患者を含む)で約2~6倍増加した(外国人データ)。
本剤6mgを軽度及び中等度の肝機能低下者(Child-Pugh分類:A及びB)に単回経口投与した時、ダプロデュスタットのCmaxはそれぞれ1.01倍及び1.98倍、AUC0-∞はそれぞれ1.46倍及び2.00倍増加した。また、主要代謝物のCmax はそれぞれ1.34~1.79倍及び1.04~1.28倍、AUC0-∞はそれぞれ1.46~1.94倍及び1.31~1.65倍増加した(外国人データ)。
In vitroにおいて、本剤はCYP2C8を阻害した。また、本剤はBCRPの基質であり、OATP1B1及び1B3を阻害した。
本剤とCYP2C8誘導剤の相互作用を評価した試験の成績は得られていない。
健康成人に本剤25又は100mg注)をピオグリタゾン(CYP2C8基質)15mg及びロスバスタチン(OATP1B1/1B3基質)10mgと経口併用投与した時、ダプロデュスタットはピオグリタゾン又はロスバスタチンの曝露量に影響を及ぼさなかった11)(外国人データ)。経口鉄剤及びリン吸着剤は本剤の薬物動態に対して影響を与えなかった。注)本剤の承認された用法は1日1回経口投与であり、最高用量は1日1回24mgである。
本剤(108例)
エポエチンベータペゴル(109例)
平均値[95%信頼区間]
11.97 [11.84, 12.09]
11.86 [11.74, 11.99]
群間差[95%信頼区間]
0.10[-0.07, 0.28]
平均ヘモグロビン濃度の解析には、投与群、ベースラインのヘモグロビン濃度、時点、投与群と時点の交互作用、ベースラインのヘモグロビン濃度と時点の交互作用を含んだ反復測定の混合効果モデルを用いた。
赤血球造血刺激因子製剤非使用者
赤血球造血刺激因子製剤使用者
本剤(50例)
エポエチンベータペゴル(50例)
本剤(58例)
エポエチンベータペゴル(59例)
11.90 [11.75, 12.04]
11.66 [11.50, 11.83]
12.00 [11.82, 12.19]
12.01 [11.84, 12.19]
平均ヘモグロビン濃度の解析には、投与群、ベースラインのヘモグロビン濃度、時点、投与群と時点の交互作用、ベースラインのヘモグロビン濃度と時点の交互作用を含んだ反復測定の混合効果モデルを用いた。治療期間中の副作用発現頻度は6%(9/149例)であり、その内訳はヘモグロビン増加、血圧上昇、好酸球数増加、高血圧、腹部膨満、上腹部痛、胃食道逆流性疾患、網膜出血及び脳梗塞がそれぞれ1%未満(1/149例)であった。
ESAを使用中の腎性貧血を有する血液透析患者271例(安全性解析対象集団:本剤136例、ダルベポエチンアルファ135例、有効性解析対象集団:本剤133例、ダルベポエチンアルファ134例)を対象に、本剤4mgより開始し、ヘモグロビン濃度が目標範囲内(10.0~12.0g/dL)を維持するようヘモグロビン濃度に応じて用量を1~24mgの間で調整し、1日1回52週間経口投与した。また、実薬対照としてダルベポエチンアルファを設定した12)。その結果、有効性主要評価期間(投与40~52週)における平均ヘモグロビン濃度において、群間差の推定値(本剤群-ダルベポエチンアルファ群)の95%信頼区間の下限は事前に設定した非劣性マージン(-1.0g/dL)を上回ったことから、本剤のダルベポエチンアルファに対する非劣性が示された。
本剤(133例)
ダルベポエチンアルファ(134例)
10.89 [10.77, 11.01]
10.83 [10.71, 10.95]
0.06 [-0.11, 0.23]
平均ヘモグロビン濃度の解析には、投与群、ベースラインのヘモグロビン濃度、時点、投与群と時点の交互作用、ベースラインのヘモグロビン濃度と時点の交互作用を含んだ反復測定の混合効果モデルを用いた。治療期間中の副作用発現頻度は6%(8/136例)であり、その内訳は前房隅角血管新生、網膜出血、黄斑浮腫、網膜静脈閉塞、異常感、異物感、好酸球数増加、貧血、腹部不快感、嘔吐、食欲減退及び高血圧がそれぞれ1%未満(1/136例)であった。
ESAを使用していない腎性貧血を有する血液透析患者28例(安全性解析対象集団及び有効性解析対象集団:28例)を対象に、本剤4mgから開始し、ヘモグロビン濃度が目標範囲内(10.0~12.0g/dL)に到達・維持するようヘモグロビン濃度に応じて用量を1~24mgの間で調整し、1日1回24週間経口投与した13)。その結果、投与4週時のベースラインからの平均ヘモグロビン濃度の変化量は0.79g/dLであった。投与24週時の平均ヘモグロビン濃度は11.12g/dLであり、目標範囲内(10.0~12.0g/dL)であった。治療期間中の副作用発現頻度は7%(2/28例)であり、その内訳は血中コレステロール減少及び紅斑がそれぞれ4%(1/28例)であった。
*ダプロデュスタットはHIFプロリン水酸化酵素(PHD1~PHD3)を阻害することにより、転写因子であるHIFαを安定化させる14)。その結果、HIF応答性であるエリスロポエチン遺伝子の転写を促進させることによって赤血球産生を誘導すると考えられる。
ダプロデュスタットは正常マウスへの単回経口投与により、血漿中エリスロポエチン濃度を一過性に上昇させた。また、正常マウスへの反復経口投与により、ヘモグロビン濃度、赤血球数及び網状赤血球数を上昇させた14)。
国内試験において腎性貧血を有する保存期慢性腎臓病患者、血液透析患者、及び腹膜透析患者に本剤を52週間経口投与した時、フェリチン及びトランスフェリン飽和度(TSAT)が低下し、総鉄結合能(TIBC)が上昇した。
ダプロデュスタット(Daprodustat)
N-[(1,3-Dicyclohexylhexahydro-2,4,6-trioxopyrimidin-5-yl)carbonyl]glycine
C19H27N3O6
393.43
白色の粉末である。
約244℃
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
100錠[10錠(PTP)×10]
1) Besarab A,et al.:N Engl J Med.1998;339:584-590
2) Singh AK,et al.:N Engl J Med.2006;355:2085-2098
3) Pfeffer MA,et al.:N Engl J Med.2009;361:2019-2032
4) Singh AK,et al.:N Engl J Med.2021;385:2313-2324
5) Singh AK,et al.:N Engl J Med.2021;385:2325-2335
6) Nangaku M,et al.:Am J Nephrol.2021;52(1):26-35
7) Kanai H,et al.:Ther Apher Dial.2021;(doi:10.1111/1744-9987.13686)
8) *Yamada M,et al.:Clin Pharmacol Drug Dev.2020;9(8):978-984
9) Hara K, et al.:Drug Metab Pharmacokinet.2015;30:410-418
10) *Johnson BM,et al.:Clin Pharmacol Drug Dev.2014;3(2):109-117
11) *Caltabiano S,et al.:Pharmacol Res Perspect.2018;6(2):e00327
12) *Akizawa T,et al.:Clin J Am Soc Nephrol.2020;15(8):1155-1165
13) Tsubakihara Y,et al.:Ther Apher Dial.2020;24(2):108-114
14) Ariazi JL,et al.:J Pharmacol Exp Ther.2017;363:336-347
協和キリン株式会社 くすり相談窓口
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