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劇薬
処方箋医薬品注)
生物由来製品
既存治療で効果不十分な全身性エリテマトーデス
通常、成人にはベリムマブ(遺伝子組換え)として、1回200mgを1週間の間隔で皮下注射する。
通常、5歳以上の小児には、ベリムマブ(遺伝子組換え)として1回200mgを、体重に応じ以下の間隔で皮下注射する。
感染症が悪化するおそれがある。,,
肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。
自殺念慮、自殺企図があらわれるおそれがある。,
定期的に問診を行うなど、注意すること。
妊娠を希望する女性については、治療上の有益性と危険性を十分考慮して、本剤投与の継続の可否を慎重に判断すること。また、本剤を中止する場合は、本剤の投与中止後少なくとも4ヵ月間までは有効な避妊を行うよう指導すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。サルでベリムマブは胎盤を通過することが報告されている。妊娠中のサルに臨床曝露量(AUC)の0.4倍に相当するベリムマブを投与した時に、出生児で末梢血B細胞数の低値が認められたが、91日までに回復した。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。サルでベリムマブは乳汁中へ移行することが報告されている。
**5歳未満又は体重15kg未満の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に、生理機能が低下している。
ショック、アナフィラキシー(血圧低下、蕁麻疹、血管性浮腫、呼吸困難等)等の重篤な過敏症があらわれることがある。また、これらの症状が遅れてあらわれることがあり、この遅発性の反応には、発疹、悪心、疲労、筋肉痛、頭痛及び顔面浮腫等を含むこともある。
肺炎、敗血症、結核等の重篤な感染症があらわれることがある。,,,,
本剤の治療期間中及び治療終了後は患者の状態を十分に観察し、意識障害、認知障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、言語障害等の症状があらわれた場合は、MRIによる画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状に十分に注意し、異常が認められた場合には、速やかに胸部X線検査、胸部CT検査及び血液ガス検査等を実施し、本剤の投与を中止するとともにニューモシスティス肺炎との鑑別診断(β-Dグルカンの測定等)を考慮に入れ適切な処置を行うこと。
1%以上
1%未満
*過敏症
血管性浮腫
皮膚
注射部位反応
発疹、蕁麻疹
その他
発熱
患者又はその保護者には本剤に添付の使用説明書を渡し、使用方法を指導すること。
投与前に常温で30分程度放置すること。
悪性腫瘍(非メラノーマ性皮膚癌を除く)の発現率は、国際共同第Ⅲ相試験のBEL112341試験において、本剤200mg群で0.4/100人年、プラセボ群で0.4/100人年であった。また、点滴静注用製剤の国際共同第Ⅲ相試験のBEL113750試験における悪性腫瘍(非メラノーマ性皮膚癌を除く)の発現率は、本剤10mg/kg群で0.2/100人年、プラセボ群で0/100人年であった。海外第Ⅲ相試験のBEL110751試験、BEL110752試験を含む併合解析では、本剤10mg/kgを投与された患者において悪性腫瘍(非メラノーマ性皮膚癌を除く)は報告されなかった。
健康成人男性に、本剤200mgを単回皮下投与した時の血清中濃度推移及び薬物動態パラメータをそれぞれ図1及び表1に示す1)。
薬物動態パラメータ
幾何平均値(95%信頼区間)
Cmax(μg/mL)
25.98(19.91, 33.91)
tmax(day)注)
6.50(4.00-14.00)
AUC(0-inf)(day・μg/mL)
1025.2(771.5, 1362.4)
t1/2(day)
15.94(11.35, 22.39)
注)tmax:中央値(範囲)
成人全身性エリテマトーデス(SLE)患者に本剤200mgを反復皮下投与した時の母集団薬物動態解析による血清中ベリムマブの薬物動態パラメータの推定値を表2に示す。
SLE患者(554例)注1)
日本人SLE患者(13例)注2)
106(103-109)
117(98.0-140)
tmax(day)
2.52(2.50-2.55)
2.37(2.24-2.52)
AUC(0-τ)(day・μg/mL)
715(693-738)
781(649-939)
消失相のt1/2(day)
18.9(18.3-19.4)
14.9(12.3-18.0)
CL(mL/day)
208(201-214)
190(158-228)
Vss (mL)
5133(4973-5298)
3520(2968-4175)
幾何平均値(95%信頼区間)注1)BEL112341試験の薬物動態解析対象全例注2)BEL112341試験の薬物動態解析対象の日本人症例
5-17歳の小児SLE患者25例を対象に本剤200mgを体重に応じた間隔で反復皮下投与した試験成績を用いて、本剤の承認用法で投与した時のシミュレーションを行った時の血清中ベリムマブの薬物動態パラメータの予測値を表3に示す。,
本剤200mgの投与間隔
体重40kg以上:1週間の間隔
134(67.7, 263)
899(444, 1794)
体重15kg以上40kg未満:2週間の間隔
110(58.0, 217)
1328(665, 2768)
幾何平均値(95%予測区間)
本剤を皮下投与した時の生物学的利用率は約77%であった1)。
既存のSLE治療注1)(単剤又は併用)を受けている抗核抗体陽性又は抗dsDNA抗体陽性で、スクリーニング時のSELENA SLEDAIスコア8以上の疾患活動性を有する18歳以上のSLE患者(重症のループス腎炎及び重症の中枢神経ループスは除外注2))836例(日本人患者29例を含む)を対象とした二重盲検プラセボ対照比較試験(52週間)を実施した。既存のSLE治療薬との併用下で本剤200mg又はプラセボを1週間ごとに皮下投与した。なお、投与期間中、他の生物製剤又はシクロホスファミド静注剤の使用は禁止した。SLE responder index(SRI)2)のレスポンダー注3)率について、52週時では本剤200mg群において61.4%、プラセボ群において48.4%であり、本剤群ではプラセボ群に比べて統計学的に有意にSRIレスポンダー率が高かった(調整済みオッズ比1.68、95%信頼区間:1.25-2.25、p=0.0006)(表1)。日本人集団(プラセボ群16例、本剤200mg群13例)の52週時のSRIレスポンダー率は、プラセボ群で75.0%、本剤200mg群で53.8%であったが、ベースライン時の層別因子も含めたロジスティック回帰モデルを用いた52週時のSRIレスポンダー率のオッズ比(95%信頼区間)は1.02(0.14-7.65)であった3)。副作用発現頻度は、本剤群で31.1%(173/556例)であった。主な副作用は、ウイルス性上気道感染2.9%(16/556例)、細菌性尿路感染2.7%(15/556例)、鼻咽頭炎2.3%(13/556例)であった。,
全体集団
プラセボ群280例
本剤200mg群556例
52週時の評価例数注a)
279
554
SRIレスポンダー、例数(%)
135(48.4)
340(61.4)
プラセボ群との差、%
-
12.98
プラセボ群との調整済みオッズ比(95%CI)注b)
1.68 (1.25, 2.25)
p値注b)
0.0006
日本人集団
プラセボ群16例
本剤200mg群13例
52週時の評価例数
16
13
12(75.0)
7(53.8)
-21.15
プラセボ群との調整済みオッズ比(95%CI)注c)
1.02(0.14, 7.65)
注a)Intention-to-treat集団のうち3例がベースラインのPGA評価がなかったためSRIの評価には含めなかった。注b)投与群、ベースラインのSELENA SLEDAIスコア(9点以下vs.10点以上)、ベースラインの補体(C3及び/又はC4の低値vs.それ以外)及び人種(黒人vs.その他)を共変量として、本剤200mg群とプラセボ群を比較したロジスティック回帰分析。注c)投与群、ベースラインのSELENA SLEDAIスコア(9点以下vs.10点以上)、ベースラインの補体(C3及び/又はC4の低値vs.それ以外)を共変量として、本剤200mg群とプラセボ群を比較したロジスティック回帰分析。
既存のSLE治療注1)(単剤又は併用)を受けている抗核抗体陽性又は抗dsDNA抗体陽性で、スクリーニング時のSELENA SLEDAIスコア6以上の疾患活動性を有する5~17歳のSLE患者(重症のループス腎炎及び重症の中枢神経ループスは除外注2))25例(日本人患者2例を含む)を対象とした単群のオープンラベル試験(52週間)を実施し、主要目的として薬物動態を評価した。既存のSLE治療薬との併用下で本剤200mgを体重15kg以上30kg未満は2週に1回、体重30kg以上50kg未満は10日に1回、体重50kg以上は週に1回皮下注射した注4)。なお、投与期間中、他の生物製剤又はシクロホスファミド静注剤の使用は禁止した。探索的な有効性評価項目である、SELENA SLEDAIスコアがベースラインから4点以上改善した被験者の割合は、12週時では66.7%(16/24例)であり、52週時では81.8%(18/22例)であった注5)。副作用発現頻度は、56.0%(14/25例)であった。主な副作用は、注射部位疼痛、白血球減少症、好中球減少症各16%(各4/25例)であった。,,,
Bリンパ球刺激因子(BLyS)はB細胞のアポトーシスを抑制し、形質細胞への分化を促進させる蛋白質である4)。血漿中BLyS濃度は健康成人と比較してSLE患者で高く5)、SLE患者ではBLyS濃度と疾患活動性スコアとの間に関連性が認められる5),6)。ベリムマブは可溶型BLySに対する遺伝子組換えヒトIgG1モノクローナル抗体であり、可溶型BLySに結合し、その活性を阻害する。
ベリムマブ(遺伝子組換え)Belimumab(Genetical Recombination)
C6358H9868N1728O2008S44(糖鎖部分を含まない)
約147,000
ベリムマブは、可溶型Bリンパ球刺激因子(BLyS)に対する遺伝子組換えヒトIgG1モノクローナル抗体である。ベリムマブは、マウスミエローマ(NS0)細胞により産生される。ベリムマブは、453個のアミノ酸残基からなるH鎖(γ1鎖)2分子及び214個のアミノ酸残基からなるL鎖(λ1鎖)2分子で構成される糖タンパク質(分子量:約147,000)である。
外箱開封後は遮光して保存すること。
1mL[1オートインジェクター]
1mL[1シリンジ]
1) Shida Y,et al.:J Clin Pharm Ther.2014;39:97-101
2) Furie RA,et al.:Arthritis Rheum.2009;61:1143-1151
3) 社内資料:SLE患者を対象とした国際共同第Ⅲ相二重盲検並行群間比較試験(皮下注用製剤、BEL112341試験)(2017年9月27日承認、CTD2.7.6)
4) La Cava A.:Clin Immunol.2013;148:322-327
5) Zhao LD,et al.:Lupus.2010;19:1534-1549
6) Petri M,et al.:Arthritis Rheum.2008;58:2453-2459
7) Baker KP,et al.:Arthritis Rheum.2003;48:3253-3265
8) 社内資料:SLE患者を対象とした国際共同第Ⅲ相二重盲検並行群間比較試験(点滴静注用製剤、BEL113750試験)(2017年9月27日承認、CTD2.7.6)
9) 社内資料:SLE患者を対象とした海外第Ⅲ相二重盲検並行群間比較試験(点滴静注用製剤、BEL110751試験)(2017年9月27日承認、CTD2.7.6)
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