当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
処方箋医薬品注)
本剤に感性のブドウ球菌属、淋菌、大腸菌、クレブシエラ属、プロテウス属、インフルエンザ菌、バクテロイデス属、プレボテラ属(プレボテラ・ビビアを除く)
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、淋菌感染症、子宮内感染、子宮付属器炎、中耳炎
「抗微生物薬適正使用の手引き」1)を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
通常成人は、1回2錠、1日3~4回を6~8時間毎に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
通常成人は、1回1錠、1日3~4回を6~8時間毎に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
* ,,,,
観察を十分に行うこと。ビタミンK欠乏症状があらわれることがある。
投与間隔をあけて使用すること。血中濃度が持続する。,
肝機能障害が悪化するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。
プロベネシド
アモキシシリンの血中濃度は維持できるが、クラブラン酸の血中濃度は維持できない。
プロベネシドは、尿細管でのアモキシシリンの分泌を減少させる。
ワルファリンカリウム
プロトロンビン時間延長(INR上昇)が報告されている。ワルファリン投与中に本剤を投与開始又は投与中止する場合には、血液凝固能検査値等に注意し、ワルファリンの投与量を調節するなど適切な処置を行うこと。
本剤は腸内細菌によるビタミンKの産生を抑制し、ワルファリンの作用が増強される可能性があると考えられているが、機序は不明である。
経口避妊薬
経口避妊薬の効果が減弱するおそれがある。
腸内細菌叢を変化させ、経口避妊薬の腸肝循環による再吸収を抑制すると考えられている。
ミコフェノール酸モフェチル
ミコフェノール酸モフェチルの効果が減弱するおそれがある。
併用により、ミコフェノール酸モフェチルの活性代謝物であるミコフェノール酸のトラフ値が約50%低下したとの報告がある2)。本剤は、ミコフェノール酸の腸肝循環による再吸収を抑制する可能性があると考えられる。
*メトトレキサート
メトトレキサートのクリアランスが減少するおそれがある。
メトトレキサートの尿細管分泌が阻害され、体内からの消失が遅延し、メトトレキサートの毒性が増強する可能性がある。
不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗、顔面浮腫、眼瞼浮腫等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。,,
,,
*投与から数時間以内の反復性嘔吐を主症状とし、下痢、嗜眠、顔面蒼白、低血圧、腹痛、好中球増加等を伴う、食物蛋白誘発性胃腸炎に類似したアレルギー性の胃腸炎(Drug-induced enterocolitis syndrome)があらわれることがある。主に小児で報告されている。,,
発熱、頭痛、関節痛、皮膚や粘膜の紅斑・水疱、膿疱、皮膚の緊張感・灼熱感・疼痛等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
,
偽膜性大腸炎、出血性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝炎、黄疸(各0.1%未満)、また、AST、ALT、Al-Pの上昇(各0.1~5%未満)等の肝障害があらわれることがある。肝障害は、主に男性と高齢患者で報告されており、また、長期投与と関連する可能性もある。兆候や症状は、通常、本剤投与中又は投与直後に発現するが、投与終了後、数週間発現しない可能性もある。これらの症状は通常可逆的であるが、重篤になる可能性もあり、極めてまれな状況では死亡例が報告されている。
咳嗽、呼吸困難、発熱等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること。間質性肺炎、好酸球性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
項部硬直、発熱、頭痛、悪心・嘔吐あるいは意識混濁等を伴う無菌性髄膜炎があらわれることがある。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹
発熱、蕁麻疹、そう痒、血管神経性浮腫、血清病様症候群注1)、過敏性血管炎
血液
好酸球増多
貧血、白血球減少、好中球減少、溶血性貧血
**消化器
悪心、嘔吐、下痢、食欲不振
歯牙変色注2)、黒毛舌、変色便、消化不良
菌交代症
口内炎、カンジダ症
ビタミン欠乏症
ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)
**中枢神経
頭痛、痙攣注3)
浮動性めまい、多動
腎臓
結晶尿
*皮膚
線状IgA水疱症
酵素反応を除くベネディクト試薬、フェーリング試薬による尿糖検査では偽陽性を呈することがあるので注意すること。
消化器症状(下痢、嘔吐等)、体液及び電解質バランスの変化がみられる可能性がある。また、アモキシシリン結晶尿が認められたとの報告がある。
本剤は血液透析によって除去することができる。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
適応外であるが、前期破水時の感染予防を目的とした本剤投与群において、非投与群より新生児の壊死性腸炎の発生率が高いという疫学調査の報告がある3)。
健康成人にオーグメンチン配合錠250RS 1錠(クラブラン酸カリウム・アモキシシリン水和物125・250mg)を空腹時に単回経口投与すると、図1のように、アモキシシリン(AMPC)、クラブラン酸(CVA)の平均血中濃度は、ピーク時(投与後約1.5時間)、AMPC 4.88μg/mL、CVA 2.86μg/mLに達し推移した。オーグメンチン配合錠125SS 2錠投与の場合は、オーグメンチン配合錠250RS 1錠投与時とほぼ同等の血中濃度が得られた。AMPC、CVAとも、薬物動態学的パラメータがほぼ一致しており、血中濃度半減期は約1時間であった4)。
健康成人に、オーグメンチン配合錠250RS 1錠を1日3回、7日間反復投与した場合、第1回投与時と最終回投与時の血中濃度のパターンに顕著な相違はみられず、蓄積傾向もみられなかった5)。
In vitroでの血漿蛋白結合率は、AMPCが10.6~30.0%、CVAが13.0%であった。
ヒト体液・組織内移行は良好で、喀痰6)、口蓋扁桃組織7)、女性性器(子宮動静脈血、子宮各部、卵管、卵巣)8)、胆汁9)、歯肉・上顎洞粘膜10),11)等へ移行した。
健康成人にオーグメンチン配合錠250RS 1錠(クラブラン酸カリウム・アモキシシリン水和物125mg・250mg)を空腹時に単回経口投与すると、AMPC、CVAの平均尿中排泄の推移は図2のとおりであった。尿中排泄では、投与後8時間迄にAMPC約67%、CVA約35%が排泄された。オーグメンチン配合錠125SS 2錠投与の場合も、投与後8時間迄にほぼ同等の尿中排泄率が得られた4)。
健康成人に、オーグメンチン配合錠250RS 1錠を1日3回、7日間反復投与した場合、第1回投与時と最終回投与時の尿中排泄のパターンに顕著な相違はみられず、蓄積傾向もみられなかった5)。
腎機能障害を有する患者(9例)にオーグメンチン配合錠250RSを単回経口投与した時、腎機能が正常に近い場合に比べ、AMPCは腎障害の程度に応じて、血中濃度が持続し、半減期も延長するが、CVAへの影響はわずかであった。なお、血液浄化中の血中濃度低下は両剤とも促進された。また、腎機能障害患者にオーグメンチン配合錠250RSを投与した時、AMPCは腎障害の程度に応じて、尿中排泄が持続するが、CVAへの影響はわずかであった。ヒト尿中にはAMPC、CVA以外の抗菌活性代謝物は認められなかった12),13),14)。
オーグメンチン配合錠250RS(クラブラン酸カリウム・アモキシシリン水和物125・250mg)又は125SS(クラブラン酸カリウム・アモキシシリン水和物62.5・125mg)を投与した二重盲検比較試験(5試験)を含む延べ183施設で実施された臨床試験総計2797例中、効果判定が行われた2538例について評価した成績のうち、承認適応疾患である2297例の概要は次のとおりである15),16),17),18),19),20),21)。
疾患名臨床成績
浅在性化膿性疾患
呼吸器感染症
毛囊炎・癤・癤腫症・よう
蜂巣炎・リンパ管炎化膿性爪囲炎
皮下膿瘍感染性粉瘤
慢性気管支炎
気管支拡張症(感染時)
慢性呼吸器疾患の二次感染
咽喉頭炎
扁桃炎
急性気管支炎
有効例数/効果判定例数
99/12082.5
36/4285.7
40/4687.0
132/16779.0
42/6366.7
41/5278.8
67/7787.0
123/13889.1
84/10381.6
有効例数/菌検出例数
82/9784.5
17/1894.4
34/3791.9
93/11680.2
27/4461.4
30/3976.9
37/4288.1
102/10795.3
27/3381.8
有効例数/耐性菌検出例数
32/4080.0
8/988.9
12/1392.3
23/3076.7
5/955.6
6/1250.0
16/1794.1
21/2295.5
8/8100.0
尿路感染症
淋疾
産婦人科領域感染症
耳鼻科領域感染症
合計
腎盂腎炎
膀胱炎
子宮付属器炎
子宮内感染
中耳炎
99/13672.8
653/79981.7
339/34598.3
20/2676.9
38/4879.2
92/13568.1
1905/229782.9
95/13272.0
650/79681.7
11/1573.3
30/3293.8
91/13368.4
1665/198683.8
41/6464.1
234/33769.4
25/2696.2
4/4100.0
6/6100.0
36/6258.1
477/65972.4
耐性菌はアモキシシリンのディスク感受性が-、±及びMIC≧50μg/mLとした。ただし、淋菌、インフルエンザ菌についてはMIC≧1.56μg/mLとした。
一般臨床試験での経口のABPC(含む誘導体)・AMPC前投与無効例に対する有効率は73.2%(60/82例)である。(有効率は“有効と認められるもの”以上を集計した。)全試験において、1日投与量は375~3000mg(主に1125mg及び1500mgの用量)で、投与期間は1~38日間であった。
二重盲検比較試験5試験のうち、AMPCを対照薬とした皮膚・軟部組織感染症、慢性呼吸器感染症、急性・慢性化膿性中耳炎、複雑性尿路感染症対象の4試験は、オーグメンチン配合錠250RSを1回1錠、1日3回又は4回(1日投与量1125mg又は1500mg)を5、7又は14日間経口投与する試験である。いずれの試験でも対照薬より優れた成績を示し、本剤の有用性が認められている。
AMPCは、合成ペニシリンで、グラム陽性菌、陰性菌の細胞壁合成を阻害し殺菌的な抗菌力を示す22)。しかし、使用頻度の増大に伴って耐性菌も増加しており、感染症治療上の問題となりつつある。臨床分離菌のβ-lactam系抗生物質に対する耐性獲得機構のうち、最も一般的なものは、細菌がβ-lactamaseを産生して薬剤を加水分解する機構である23)。CVAはStreptomyces clavuligerus ATCC27064から分離・発見されたβ-lactamase阻害剤で、β-lactamase(特にpenicillinase)の抗生物質分解作用を不可逆的に阻止する。細胞壁合成阻害による殺菌作用も有するが、CVA自体での抗菌力は弱く、単独では抗菌剤として臨床使用することは困難である24)。オーグメンチンは、これら両剤の協力作用により相乗的に増大した抗菌作用を発揮する。即ち、本剤は、β-lactamase産生耐性菌に対して、CVAがβ-lactamaseに不可逆的に結合・阻害し、AMPCは失活されず感性菌に対するのと同様に強力な殺菌力を示し、更に有効菌種の拡大された経口用抗生物質である25)。
本剤は、好気性のグラム陽性菌、陰性菌、嫌気性のグラム陰性菌等の広範囲の各種菌株に対して、優れた抗菌力を示し、特にβ-lactamase産生耐性菌に対し、AMPC単独に比べ、抗菌力が増強された。現在、耐性菌が増加しているブドウ球菌属をはじめ、グラム陰性の淋菌、大腸菌、プロテウス・ミラビリス、インフルエンザ菌、更に、ABPC(含む誘導体)・AMPCが無効であるクレブシエラ属、プロテウス・ブルガリス、嫌気性菌(バクテロイデス属等)にも幅広く強い抗菌力を示す。
β-lactamase産生のAMPC耐性菌(大腸菌、肺炎桿菌、プロテウス・ミラビリス、プロテウス・ブルガリス、黄色ブドウ球菌)等によるマウス実験的全身感染症(腹腔内接種)26),27),28)、腎膿瘍(大腸菌接種)29)、皮下混合感染症(大腸菌、バクテロイデス・フラギリス接種)30)などの感染防御実験において、本剤はAMPC26),27),28),29),30)、CEX27),28)、CEZ30)より優れた治療効果を示した。
本剤及びAMPCをマウスに、2mg/日、7日間連続投与し、盲腸内クロストリジウム・ディフィシルの菌数を非投与群と比較検討した30)。その結果、本剤では偽膜性大腸炎の原因とされるクロストリジウム・ディフィシルの増殖が明らかに少ないことが認められている30)。これは、本剤のクロストリジウム・ディフィシルに対する抗菌力(MIC)が0.01μg/mLであり、AMPCのMIC 0.39μg/mLに比べて増強されたために菌の出現が阻止されたものと考えられる30)。
クラブラン酸カリウム(Potassium Clavulanate)
Monopotassium(2R,5R)-3-[(1Z)-2-hydroxyethylidene]-7-oxo-4-oxa-1-azabicyclo[3.2.0]heptane-2-carboxylate
C8H8KNO5
237.25
白色~淡黄白色の結晶性の粉末である。水に極めて溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくい。吸湿性である。
約167℃(分解)
アモキシシリン水和物(Amoxicillin Hydrate)
(2S,5R,6R)-6-[(2R)-2-Amino-2-(4-hydroxyphenyl)acetylamino]-3,3-dimethyl-7-oxo-4-thia-1-azabicyclo[3.2.0]heptane-2-carboxylic acid trihydrate
C16H19N3O5S・3H2O
419.45
白色~淡黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。水又はメタノールに溶けにくく、エタノール(95)に極めて溶けにくい。
約195℃(分解)
30錠[6錠(PTP)、乾燥剤入り]×5
1) 厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き
2) Borrows R,et al.:Ther Drug Monit.2007;29:122-126
3) Kenyon SL,et al.:Lancet.2001;357:979-988
4) 伊藤 章ほか:基礎と臨床.1986;20:3009-3013
5) 中川圭一ほか:Chemotherapy.1982;30(S-2):98-110及びChemotherapy.1982;30(S-2):226-232
6) 松本慶蔵ほか:Chemotherapy.1982;30(S-2):81-90
7) 波多野努ほか:Chemotherapy.1982;30(S-2):626-632
8) 張 南薫ほか:Jpn J Antibiot.1983;36:481-486
9) 酒井克治ほか:Chemotherapy.1982;30(S-2):387-396
10) 伝 春光ほか:Chemotherapy.1982;30(S-2):650-661
11) 河村正三ほか:Jpn J Antibiot.1983;36:500-508
12) 薄田芳丸ほか:Chemotherapy.1982;30(S-2):91-97
13) 中山一誠ほか:Chemotherapy.1982;30(S-2):358-378
14) 横田栄作ほか:Chemotherapy.1982;30(S-2):111-117
15) 斉藤 玲ほか:Chemotherapy.1982;30(S-2):125-143及び三木文雄ほか:Chemotherapy.1983;31(S-2):1-43を中心に集計
16) 中村光男ほか:基礎と臨床.1987;21:4453-4458
17) 杉森久一ほか:基礎と臨床.1987;21:4445-4452
18) 上原紀夫ほか:基礎と臨床.1987;21:4459-4466
19) 森山一郎ほか:耳鼻咽喉科展望.1987;30(補5):333-339
20) 馬場駿吉ほか:基礎と臨床.1987;21:4467-4470
21) 谷本普一ほか:基礎と臨床.1987;21:4955-4962
22) 三橋 進ほか:Chemotherapy.1973;21:1355-1358
23) 三橋 進ほか:日本臨床.1981;39:18-25
24) 横田 健:日本臨床.1981;39:2-4及び日本臨床.1981;39:10-17
25) 中沢 久ほか:Chemotherapy.1982;30(S-2):1-10及び三木文雄ほか:Chemotherapy.1983;31(S-2):1-43
26) 中沢 久ほか:Chemotherapy.1982;30(S-2):1-10
27) 五島瑳智子ほか:Chemotherapy.1982;30(S-2):20-29
28) 西野武志ほか:Chemotherapy.1982;30(S-2):42-75
29) Beale AS,et al.:AUGMENTIN,Proceedings of the First Symposium.1980:127-131
30) 渡辺邦友ほか:Chemotherapy.1982;30(S-2):39-41
グラクソ・スミスクライン株式会社
東京都港区赤坂1-8-1
メディカル・インフォメーションTEL:0120-561-007(9:00~17:45/土日祝日及び当社休業日を除く)https://jp.gsk.com
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.