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処方箋医薬品注)
本剤に感性の肺炎球菌(ペニシリンGに対するMIC≦2μg/mL)、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエンザ菌、ブドウ球菌属、大腸菌、クレブシエラ属、プロテウス属、バクテロイデス属、プレボテラ属(プレボテラ・ビビアを除く)
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、膀胱炎、腎盂腎炎、中耳炎、副鼻腔炎
「抗微生物薬適正使用の手引き」1)を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
通常、小児には、クラバモックスとして1日量96.4mg(力価)/kg(クラブラン酸カリウムとして6.4mg(力価)/kg、アモキシシリン水和物として90mg(力価)/kg)を2回に分けて12時間ごとに食直前に経口投与する。
1日量(ドライシロップとして)
1.01g
2.02g
3.03g
4.04g
5.05g
6.06g
体重
6~10kg
11~16kg
17~23kg
24~30kg
31~36kg
37~39kg
,,,,
観察を十分に行うこと。ビタミンK欠乏症状があらわれることがある。
投与に際しては十分注意すること。本剤はアスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)を含有しており、本剤1.01g中7mgのフェニルアラニンを含有する。
投与間隔をあけて使用すること。血中濃度が持続する。,
肝機能障害が悪化するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
プロベネシド
アモキシシリンの排泄が抑制され、アモキシシリンの平均血清中濃度曲線下面積(AUC)が89%増加するとの報告がある。クラブラン酸のAUCは影響を受けない2)。
プロベネシドは尿細管分泌を阻害するため、アモキシシリンの腎排泄が抑制され、アモキシシリンのAUCが増加するとの報告がある2)。
ワルファリンカリウム
プロトロンビン時間延長(INR上昇)が報告されている。ワルファリン投与中に本剤を投与開始又は投与中止する場合には、血液凝固能検査値等に注意し、ワルファリンの投与量を調節するなど適切な処置を行うこと。
本剤は腸内細菌によるビタミンKの産生を抑制し、ワルファリンの作用が増強される可能性があると考えられているが、機序は不明である。
経口避妊薬
経口避妊薬の効果が減弱するおそれがある。
腸内細菌叢を変化させ、経口避妊薬の腸肝循環による再吸収を抑制すると考えられている。
ミコフェノール酸モフェチル
ミコフェノール酸モフェチルの効果が減弱するおそれがある。
併用により、ミコフェノール酸モフェチルの活性代謝物であるミコフェノール酸のトラフ値が約50%低下したとの報告がある3)。本剤は、ミコフェノール酸の腸肝循環による再吸収を抑制する可能性があると考えられる。
*メトトレキサート
メトトレキサートのクリアランスが減少するおそれがある。
メトトレキサートの尿細管分泌が阻害され、体内からの消失が遅延し、メトトレキサートの毒性が増強する可能性がある。
不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗、顔面浮腫、眼瞼浮腫等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。,,
,,
投与から数時間以内の反復性嘔吐を主症状とし、下痢、嗜眠、顔面蒼白、低血圧、腹痛、好中球増加等を伴う、食物蛋白誘発性胃腸炎に類似したアレルギー性の胃腸炎(Drug-induced enterocolitis syndrome)があらわれることがある。主に小児で報告されている。,,
発熱、頭痛、関節痛、皮膚や粘膜の紅斑・水疱、膿疱、皮膚の緊張感・灼熱感・疼痛等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
,
偽膜性大腸炎、出血性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝炎、黄疸、また、AST、ALT、Al-Pの上昇(いずれも頻度不明)等の肝障害があらわれることがある。クラブラン酸カリウム・アモキシシリン水和物製剤において肝障害は、主に男性と高齢患者で報告されており、また、長期投与と関連する可能性もある。兆候や症状は、通常、投与中又は投与直後に発現するが、投与終了後、数週間発現しない可能性もある。これらの症状は通常可逆的であるが、重篤になる可能性もあり、極めてまれな状況では死亡例が報告されている。小児におけるこれらの症状の報告は非常にまれである。
咳嗽、呼吸困難、発熱等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること。間質性肺炎、好酸球性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
項部硬直、発熱、頭痛、悪心・嘔吐あるいは意識混濁等を伴う無菌性髄膜炎があらわれることがある。
1%以上
1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、そう痒
発熱、蕁麻疹、血管神経性浮腫、血清病様症候群注1)、過敏性血管炎
血液
好酸球増多、貧血、白血球減少、好中球減少、溶血性貧血
**消化器
下痢、悪心、嘔吐
食欲不振、歯牙変色注2)、黒毛舌、変色便、消化不良
菌交代症
カンジダ症、口内炎
ビタミン欠乏症
ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)
**中枢神経
頭痛、痙攣注3)、浮動性めまい、多動
腎臓
結晶尿
*皮膚
線状IgA水疱症
酵素反応を除くベネディクト試薬、フェーリング試薬による尿糖検査では偽陽性を呈することがあるので注意すること。
消化器症状(下痢、嘔吐等)、体液及び電解質バランスの変化がみられる可能性がある。また、アモキシシリン結晶尿が認められたとの報告がある。
本剤は血液透析によって除去することができる。
容器に下表に示す容量の約3分の2の水を先に加え、激しく振り混ぜた後、残りの水を加えて更に振り混ぜる。
容器
加える水の量
1日量
10.1gガラス瓶注)
50mL
0.75mL/kg
注)過量充てんされている。
懸濁液に調製後は、冷蔵庫(約4℃)に保存し、10日以内に使用すること。
使用時、十分に振り混ぜること。
適応外であるが、前期破水時の感染予防を目的としたクラブラン酸カリウム・アモキシシリン水和物製剤投与群において、非投与群より新生児の壊死性腸炎の発生率が高いという疫学調査の報告がある4)。
小児患者(18例)にクラバモックス(クラブラン酸(CVA)・アモキシシリン(AMPC)=3.2・45mg/kg/回)を経口投与した時、図1のように平均血漿中AMPC濃度は投与約2時間後に約16μg/mLのピークを、またCVAは投与約1.5時間後に約1.7μg/mLのピークを示し、その後AMPCは半減期約1.4時間、CVAは約1.1時間で減少した(外国人データ)。AMPCの濃度が細菌のMICを上回る時間(T>MIC)によって、その効果を予測でき、T>MICが40%以上の時に細菌学的効果を発現する5)。クラバモックスは、12時間の投与間隔では、AMPCのMIC=4μg/mLの場合、その46%にあたる5.5時間にわたりMICを上回った。日本人小児患者において、投与1.5及び4時間後に測定した平均血漿中AMPC及びCVA濃度は、欧米人の平均血漿中濃度と同様であった。
小児中耳炎患者にクラバモックス(CVA・AMPC=3.2・45mg/kg)を経口投与した時、中耳分泌液中のAMPC濃度は表1のように投与後1、2及び3時間でそれぞれ平均3.2、3.3及び5.8μg/mLであった(外国人データ)。血漿中濃度との比はそれぞれ0.32、0.21及び0.53であり、AMPCは中耳分泌液中への良好な移行性を示した。
採血時点
AMPC
血漿中濃度(μg/mL)
中耳分泌液中濃度(μg/mL)
中耳分泌液中/血漿中の濃度比
1時間
平均
7.7
3.2
0.32
範囲(例数)
1.5-14.0(5)
0.2-5.5(4)
0.08-0.59(4)
2時間
15.7
3.3
0.21
11.0-25.0(7)
1.9-6.0(5)
0.08-0.35(5)
3時間
13.0
5.8
0.53
5.5-21.0(5)
3.9-7.4(5)
0.32-0.71(5)
薬物動態への食事の影響を検討した結果、AMPCは影響を受けにくいが、CVAは食直前の投与が良好なバイオアベイラビリティを示した(外国人データ)。
In vitroでの血漿蛋白結合率は、AMPCが10.6~30.0%、CVAが13.0%であった。
ヒト体液・組織内移行は良好で、喀痰6)、口蓋扁桃組織7)、女性性器(子宮動静脈血、子宮各部、卵管、卵巣)8)、胆汁9)、歯肉・上顎洞粘膜10),11)等へ移行した。
小児にCVA・AMPC(CVA:AMPC=1:2)顆粒剤を経口投与(7.5mg/kg、10.0mg/kg、15.0mg/kg、20.0mg/kg)注)した時のAMPC、CVAの平均尿中濃度の推移は図2のとおりであり、それぞれ投与量の42~61%、16~29%が尿中に排泄された。なおヒト尿中にはAMPC、CVA以外の抗菌活性代謝物は認められなかった12),13),14),15),16),17),18)。
注)本剤の承認された用法及び用量は、「通常、小児には、クラバモックスとして1日量96.4mg(力価)/kg(クラブラン酸カリウムとして6.4mg(力価)/kg、アモキシシリン水和物として90mg(力価)/kg)を2回に分けて12時間ごとに食直前に経口投与する。」である。
3ヵ月~11歳の小児中耳炎患者を対象とし、クラバモックス(CVA・AMPC=6.4・90mg/kg/日)を12時間ごとに7日間経口投与した時の、治療開始後6~8日の臨床効果(有効以上と判定された有効率)及び細菌学的効果(菌消失率)を以下に示す。
起炎菌
有効以上例数/評価対象例数
%
解析集団全例
72/77
94
すべての肺炎球菌
16/16
100
8/8
5/5
3/3
インフルエンザ菌
29/31
モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス
4/5
80
黄色ブドウ球菌
3/4
75
化膿レンサ球菌
1/1
菌消失例数/評価対象例数
30/30注1)
4/4注1)
2/4
50
注1)判定が不明な症例は集計から除いた。
本剤で1%を超えて発現した有害事象を以下に示す。なお、ここに示す有害事象は、全てが副作用注)であることを意味しない。注)副作用:医薬品と有害事象との間に、少なくとも因果関係の可能性があるものをいう。
有害事象
107(評価対象例数)
下痢
37(35%)
嘔吐
4(4%)
軟便
2(2%)
鼻咽頭炎
5(5%)
インフルエンザ
急性化膿性中耳炎
3(3%)
急性中耳炎
湿疹
接触性皮膚炎
発熱
当該臨床試験における下痢・軟便に対する評価は、患者日記を使用し「小児科領域抗菌薬臨床試験における判定基準」19)を参考に調査を行った。その結果、下痢が35%(37/107例)、軟便が2%(2/107例)にみられた。しかし、これらの39例のなかには、脱水症状などの全身症状に影響を及ぼすような症例はみられず、大部分は軽度(20例)又は中等度(17例)であった。なお、これら症例のうち、本剤投与中に下痢・軟便が回復しなかった症例の割合20)はその11%(12/107例)であり、これら12例すべてが投与終了後8日後までに回復をみている。また、この患者日記の結果を海外のプロトコールで規定された下痢(PDD:Protocol Defined Diarrhea)の基準に準拠し集計した結果は、本剤の海外での発現頻度と類似し8%(9/107例)であった。
本剤投与中に下痢・軟便が回復しなかった例数
12/107(11%)
PDD注1)発現例数
9/107(8%)
注1)PDD:1日3回以上の水様便、又は2日間連続した1日2回の水様便。又は、治験薬/治験の中止に至った下痢、あるいは重篤な有害事象に該当する下痢。
副作用発現頻度は38%(41/107例)であった。主な副作用は下痢34%(36/107例)、嘔吐3%(3/107例)、軟便、湿疹各2%(2/107例)であった。
3ヵ月~4歳の小児急性中耳炎患者に、クラバモックス(CVA・AMPC=6.4・90mg/kg/日)を12時間ごとに10日間経口投与した時の治療開始後12~14日における臨床効果(有効率:治癒率+改善率)を以下に示す。
有効例数/評価対象例数
95% CI注1)
122/137
89.1
(82.6, 93.7)
17/20
85.0
(62.1, 96.8)
11/14
78.6
(49.2, 95.3)
141/162
87.0
(80.9, 91.8)
22/26
84.6
(65.1, 95.6)
注1)CI=信頼区間;95%信頼区間は多重性の調整は行っていない。
また、治療開始後4~6日の細菌学的効果(有効率:菌消失率+菌交代率)を以下に示す。
121/123
98.4
(94.3, 99.8)
19/19
(82.4, 100.0)
12/14
85.7
(57.2, 98.2)
75/81
92.6
(84.6, 97.2)
11/11
(71.5, 100.0)
主な有害事象は、嘔吐(6.9%)、発熱(6.1%)、接触(性)皮膚炎(おむつ皮膚炎)(6.1%)、上気道感染(4.0%)、下痢注)(3.8%)であった。プロトコールに規定された下痢(PDD:1日3回以上の水様便、又は2日間連続した1日2回の水様便)は、12.9%の患者にみられた。注)下痢:下痢のために治験薬の投与中止あるいは治験を中止した場合、又は重篤な有害事象の定義にあてはまる下痢が発現した場合を有害事象とした。
3ヵ月~14歳の小児副鼻腔炎患者を対象とし、クラバモックス(CVA・AMPC=6.4・90mg/kg/日)を12時間ごとに7日間経口投与した時の、投与終了後7~14日後の臨床効果(治癒率)は88.5%(23/26例)であり、治療終了時に微生物学的効果が「消失」に分類された被験者の割合は100%(24/24例)であった。なお、被験者ごとに判定した微生物学的効果では、「消失」、「推定消失」、「定着」の判定をすべて「消失」に分類した。また、治療終了時の微生物学的効果(菌消失率)を以下に示す。
8/9
88.9
7/8
87.5
すべてのインフルエンザ菌
8/14
57.1
8/10
80.0
0/3
0
0/1注1)
6/6
注1)CVA/AMPC MIC=8μg/mLであったため、β-ラクタマーゼ産生AMPC・CVA耐性(BLPACR)のインフルエンザ菌であった。
副作用発現頻度は18.5%(5/27例)であった。主な副作用は下痢11.1%(3/27例)、胃炎、悪心各3.7%(1/27例)であった。
小児にCVA・AMPC(CVA:AMPC=1:2)顆粒剤30~60mg/kg/日(CVA:10~20mg/kg/日、AMPC:20~40mg/kg/日)注)を1日3~4回に分けて経口投与した時の臨床効果、細菌学的効果及び安全性を検討した非対照、非盲検試験の成績を以下に示す21)。注)本剤の承認された用法及び用量は、「通常、小児には、クラバモックスとして1日量96.4mg(力価)/kg(クラブラン酸カリウムとして6.4mg(力価)/kg、アモキシシリン水和物として90mg(力価)/kg)を2回に分けて12時間ごとに食直前に経口投与する。」である。
疾患名臨床成績
浅在性化膿性疾患
呼吸器感染症
尿路感染症
注1)(腎盂腎炎)
注1)(膀胱炎)
耳鼻科
合計
癤
蜂巣炎
リンパ管炎
皮下膿瘍
伝染性膿痂疹
咽頭炎
扁桃炎
急性気管支炎
中耳炎
有効例数/効果判定例数
6/7
9/9
7/7
71/75
66/68
156/166
37/43
75/79
(41/45)
(27/27)
442/472
有効率(%)
100.0
94.7
97.1
94.0
86.0
94.9
(91.1)
(100.0)
93.6
有効例数/菌検出例数
4/4
59/62
44/46
92/100
24/28
61/65
(33/37)
(23/23)
307/330
95.2
95.7
92.0
93.8
(89.2)
93.0
有効例数/耐性菌検出例数
50/53
7/10
24/26
(12/14)
(9/9)
2/2
102/113
94.3
70.0
92.3
(85.7)
90.3
耐性菌:ディスク(-、±)、MIC≧50μg/mL(ただし、インフルエンザ菌MIC≧1.56μg/mL)、β-ラクタマーゼ産生菌注1)腎盂腎炎又は膀胱炎に分類可能であった症例
副作用発現頻度は5.4%(34/625例)であった。主な副作用は下痢・軟便4.3%(27/625例)、嘔吐0.8%(5/625例)であった。
AMPCは、合成ペニシリンで、グラム陽性菌、陰性菌の細胞壁合成を阻害し殺菌的な抗菌力を示す22)。CVAはβ-ラクタマーゼを不可逆的に阻害することにより、AMPCの加水分解を防ぐ23),24)。したがって、CVA/AMPCはAMPC感受性菌に加えて、β-ラクタマーゼを産生するAMPC耐性菌に対しても抗菌力を示す25),26)。
本剤は、ペニシリン耐性菌を含む肺炎球菌、β-ラクタマーゼ産生菌をそれぞれ含むインフルエンザ菌及びモラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリスに対して抗菌力を示した。また、好気性のグラム陽性菌、陰性菌、嫌気性のグラム陰性菌等の広範囲の各種菌株に対して、抗菌力を示し、特にβ-ラクタマーゼ産生AMPC耐性菌に対し、AMPC単独に比べ、抗菌力が増強された。さらに、ブドウ球菌属をはじめ、グラム陰性の大腸菌、プロテウス・ミラビリス、アンピシリン(ABPC)(含む誘導体)・AMPCが無効であるクレブシエラ属、プロテウス・ブルガリス及び嫌気性菌(バクテロイデス属等)にも幅広い抗菌力を示した。
CVA/AMPC(CVA:AMPC=1:2)及びAMPCをマウスに、2mg/日、7日間連続投与し、盲腸内クロストリジウム・ディフィシルの菌数を非投与群と比較検討した31)。その結果、偽膜性大腸炎の原因とされるクロストリジウム・ディフィシルの増殖が明らかに少ないことが認められている31)。これは、クロストリジウム・ディフィシルに対する抗菌力(MIC)が0.01μg/mLであり、AMPCのMIC0.39μg/mLに比べて、著しく増強されたために菌の出現が阻止されたものと考えられる31)。
クラブラン酸カリウム(Potassium Clavulanate)
Monopotassium(2R,5R)-3-[(1Z)-2-hydroxyethylidene]-7-oxo-4-oxa-1-azabicyclo[3.2.0]heptane-2-carboxylate
C8H8KNO5
237.25
白色~淡黄白色の結晶性の粉末である。水に極めて溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくい。吸湿性である。
約167℃(分解)
アモキシシリン水和物(Amoxicillin Hydrate)
(2S,5R,6R)-6-[(2R)-2-Amino-2-(4-hydroxyphenyl)acetylamino]-3,3-dimethyl-7-oxo-4-thia-1-azabicyclo[3.2.0]heptane-2-carboxylic acid trihydrate
C16H19N3O5S・3H2O
419.45
白色~淡黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。水又はメタノールに溶けにくく、エタノール(95)に極めて溶けにくい。
約195℃(分解)
吸湿性があるので、開封後は湿気を避けて保存すること。
0.505g[1包]×121.01g[1包]×1210.1g[1瓶]
1) 厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き
2) Staniforth DH,et al.:J Antimicrob Chemother.1983;12:273-275
3) Borrows R,et al.:Ther Drug Monit.2007;29:122-126
4) Kenyon SL,et al.:Lancet.2001;357:979-988
5) Craig WA,et al.:Pediatr Infect Dis J.1996;15:255-259
6) 松本慶蔵ほか:Chemotherapy.1982;30(S-2):81-90
7) 波多野努ほか:Chemotherapy.1982;30(S-2):626-632
8) 張 南薫ほか:Jpn J Antibiot.1983;36:481-486
9) 酒井克治ほか:Chemotherapy.1982;30(S-2):387-396
10) 伝 春光ほか:Chemotherapy.1982;30(S-2):650-661
11) 河村正三ほか:Jpn J Antibiot.1983;36:500-508
12) 長 和彦ほか:Jpn J Antibiot.1985;38:253-262
13) 篠崎立彦ほか:Jpn J Antibiot.1985;38:269-286
14) 砂川慶介ほか:Jpn J Antibiot.1985;38:319-326
15) 宮地幸紀ほか:Jpn J Antibiot.1985;38:423-430
16) 本廣 孝ほか:Jpn J Antibiot.1985;38:481-506
17) 中山一誠ほか:Chemotherapy.1982;30(S-2):358-378
18) 横田栄作ほか:Chemotherapy.1982;30(S-2):111-117
19) 藤井良知ほか:Jpn J Antibiot.1998;51:709-719
20) 砂川慶介ほか:化学療法の領域.1998;14:1000-1007
21) 長 和彦ほか:Jpn J Antibiot.1985;38:253-262及び三井健司:基礎と臨床.1985;19:1074-1080及び斉藤 功:基礎と臨床.1985;19:1215-1223及び鈴木恵三ほか:基礎と臨床.1985;19:1835-1843を中心に集計
22) 三橋 進ほか:Chemotherapy.1973;21:1355-1358
23) 横田 健:日本臨床.1981;39:2-4
24) 横田 健:日本臨床.1981;39:10-17
25) 中沢 久ほか:Chemotherapy.1982;30(S-2):1-10
26) 三木文雄ほか:Chemotherapy.1983;31(S-2):1-43
27) Woodnutt G,et al.:Antimicrob Agents Chemother.1999;43:29-34
28) 五島瑳智子ほか:Chemotherapy.1982;30(S-2):20-29
29) 西野武志ほか:Chemotherapy.1982;30(S-2):42-75
30) Beale AS,et al.:AUGMENTIN,Proceedings of the First Symposium.1980;127-131
31) 渡辺邦友ほか:Chemotherapy.1982;30(S-2):39-41
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