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生物学的製剤基準
乾燥組換え帯状疱疹ワクチン(チャイニーズハムスター卵巣細胞由来)
劇薬
処方箋医薬品注)
生物由来製品
帯状疱疹の予防
本剤を予防接種法に基づく水痘の予防接種に転用することはできない。
抗原製剤を専用溶解用液全量で溶解する。50歳以上の者には、0.5mLを2回、通常、2ヵ月の間隔をおいて、筋肉内に接種する。帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の者には、0.5mLを2回、通常、1~2ヵ月の間隔をおいて、筋肉内に接種する。
帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の者とは、以下のような状態の者を指す。
医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができる。
,
筋肉内注射部位の出血のおそれがある。
接種要注意者である。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること。
予防接種上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
接種に当たっては、予診等を慎重に行い、被接種者の健康状態を十分に観察すること。一般に、生理機能が低下している。
アナフィラキシー反応を含む過敏症状があらわれることがある。
10%以上
1~10%未満
1%未満
過敏症
蕁麻疹、血管性浮腫
皮膚
そう痒症、発疹、紅斑、多汗症
呼吸器
口腔咽頭痛、咳嗽
投与部位(注射部位)
疼痛(79.1%)、発赤(37.4%)、腫脹(24.2%)
そう痒感
注射部位反応、発疹、炎症、硬結、関節痛、内出血、浮腫、不快感、熱感
消化器
胃腸症状(悪心、嘔吐、下痢、腹痛)(12.0%)
精神神経系
頭痛(28.3%)
浮動性めまい、不眠症、傾眠、嗜眠
筋・骨格系
筋肉痛(36.9%)
関節痛、四肢痛、背部痛、筋骨格痛、頚部痛
感染症
鼻咽頭炎、気道感染、インフルエンザ感染、ヘルペス(口腔または単純ヘルペス)感染
その他
疲労(34.6%)、悪寒(21.4%)、発熱(16.7%)
倦怠感、疼痛
インフルエンザ様疾患、無力症、冷感、熱感、食欲減退、回転性めまい
50歳以上の者14759例(日本人603例含む)を対象に実施したプラセボ対象、観察者盲検、国際共同第Ⅲ相試験(ZOSTER-006試験)において、本剤を2回接種した際の帯状疱疹に対する有効性及び本剤の安全性を評価した。その結果、本剤の有効性は97.16%(95%信頼区間:93.72-98.97)であった(表1)2)。なお、帯状疱疹後神経痛の発症例数は本剤群0例、プラセボ群18例であった。本剤接種後7日間(接種当日も含む)の日誌による安全性調査を行った4379例のうち、局所(注射部位)の副反応発現頻度は81.5%(3570/4379例)であり、疼痛79.1%(3463/4379例)、発赤38.0%(1665/4379例)、腫脹26.3%(1153/4379例)であった。また、全身性の副反応発現頻度は58.2%(2543/4372例)であった。主なものは、筋肉痛41.4%(1812/4372例)、疲労40.1%(1755/4372例)、頭痛33.9%(1484/4372例)であった3)。
本剤群
プラセボ群
有効性(%)[95%CI]
N
n
n/T
7344
6
0.3
7415
210
9.1
97.16[93.72, 98.97]
N:解析対象者数、n:少なくとも1回帯状疱疹を発症した例数、n/T:1000人年あたりの帯状疱疹発症例数、CI:信頼区間注1)有効性の解析対象集団:調整済み全ワクチン接種コホート(2回目接種を受けなかった又は2回目接種後1ヵ月以内に帯状疱疹の発症が確認された被験者を除いた全ての被験者を含むコホート)注2)追跡期間の中央値は3.1年
70歳以上の者13163例(日本人563例含む)を対象に実施したプラセボ対象、観察者盲検、国際共同第Ⅲ相試験(ZOSTER-022試験)において、本剤を2回接種した際の帯状疱疹に対する有効性及び本剤の安全性を評価した。その結果、本剤の有効性は89.79%(95%信頼区間:84.29-93.66)であった(表2)4)。なお、帯状疱疹後神経痛の発症例数は本剤群4例、プラセボ群28例であった。本剤接種後7日間(接種当日も含む)の日誌による安全性調査を行った505例のうち、局所(注射部位)の副反応発現頻度は74.1%(374/505例)であり、疼痛68.7%(347/505例)、発赤39.2%(198/505例)、腫脹22.6%(114/505例)であった。また、全身性の副反応発現頻度は43.8%(221/504例)であった。主なものは、疲労27.8%(140/504例)、筋肉痛27.2%(137/504例)、頭痛20.6%(104/504例)であった5)。
6541
23
0.9
6622
223
9.2
89.79[84.29, 93.66]
N:解析対象者数、n:少なくとも1回帯状疱疹を発症した例数、n/T:1000人年あたりの帯状疱疹発症例数、CI:信頼区間注1)有効性の解析対象集団:調整済み全ワクチン接種コホート(2回目接種を受けなかった又は2回目接種後1ヵ月以内に帯状疱疹の発症が確認された被験者を除いた全ての被験者を含むコホート)注2)追跡期間の中央値は3.9年
先行試験(ZOSTER-006試験及びZOSTER-022試験)で本剤を接種した者を対象に実施した非盲検、長期追跡、国際共同第Ⅲb相試験(ZOSTER-049試験)において、帯状疱疹に対する本剤の有効性の持続及び安全性を7408例(日本人235例含む)で評価した。その結果、ZOSTER-049試験期間中(本剤接種後5.6~11.4年の期間)注1)の本剤の有効性は79.77%(95%信頼区間:73.72-84.61)であり(表3)、先行試験を含めた追跡期間(本剤接種後11.4年間)の有効性は87.73%(95%信頼区間:84.89-90.12)であった。なお、ZOSTER-049試験期間中の帯状疱疹後神経痛の発症例数は本剤群4例、既存対照群注2)32例であった。ZOSTER-049試験期間中に重篤な副反応は観察されなかった。注1)試験期間はZOSTER-049試験に参加した被験者の初回来院日から最終観察日までの期間で、先行試験の本剤2回目接種時点からZOSTER-049試験の初回来院日までの期間の中央値(範囲)は5.6年(4.6~6.5年)、最終観察日までの期間の中央値(範囲)は11.4年(5.1~12.5年)注2)既存対照群の発症例数は、先行試験でプラセボ群にランダム化された被験者を約4年間追跡したデータから推定した発症率に基づき算出
本剤群注1),注3)
既存対照群注2)
有効性(%)注4)[95%CI]
7258
69
1.8
341
8.7
79.77[73.72, 84.61]
N:解析対象者数、n:少なくとも1回帯状疱疹を発症した例数、n/T:1000人年あたりの帯状疱疹発症例数、CI:信頼区間注3)有効性の解析対象集団:調整済み全ワクチン接種コホート(2回目接種を受けなかった又は2回目接種後1ヵ月以内に帯状疱疹の発症が確認された被験者を除いた全ての被験者を含むコホート)注4)既存対照群で推定された発症例数との記述的な比較に基づき本剤の有効性を評価
50歳以上の者を対象に実施した非盲検、第Ⅲ相試験(ZOSTER-026試験)において、0、2ヵ月と0、6ヵ月の接種間隔を比較するため液性免疫応答を評価した。2回目接種後1ヵ月目時点の抗gE抗体のワクチン応答率は0、2ヵ月接種群で96.6%(95%信頼区間:91.5-99.1)、0、6ヵ月接種群で96.5%(97.5%信頼区間:90.4-99.2)であった6)。0、2ヵ月接種群において、本剤接種後7日間(接種当日も含む)の日誌による安全性調査を行った119例のうち、局所(注射部位)の副反応発現頻度は84.0%(100/119例)であり、疼痛76.5%(91/119例)、発赤40.3%(48/119例)、腫脹21.8%(26/119例)であった。また、全身性の副反応発現頻度は64.7%(77/119例)であった。主なものは、筋肉痛47.9%(57/119例)、疲労41.2%(49/119例)、頭痛34.5%(41/119例)であった7)。0、6ヵ月接種群において、本剤接種後7日間(接種当日も含む)の日誌による安全性調査を行った119例のうち、局所(注射部位)の副反応発現頻度は84.9%(101/119例)であり、疼痛79.8%(95/119例)、発赤42.0%(50/119例)、腫脹23.5%(28/119例)であった。また、全身性の副反応発現頻度は63.9%(76/119例)であった。主なものは、疲労48.7%(58/119例)、筋肉痛43.7%(52/119例)、頭痛31.9%(38/119例)であった7)。
帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の自家造血幹細胞移植施行者1846例(日本人80例含む)を対象に実施したプラセボ対照、観察者盲検、国際共同第Ⅲ相試験(ZOSTER-002試験)において、自家造血幹細胞移植施行後50~70日目に本剤の1回目接種を行い、1~2ヵ月の間隔をおいて2回目の接種をした際の帯状疱疹に対する有効性、本剤の免疫原性及び安全性を評価した8)。その結果、主要評価項目である本剤の有効性は68.2%(95%信頼区間:55.5-77.6)であった(表4)。なお、帯状疱疹後神経痛の発症例数は本剤群1例、プラセボ群9例であった。2回目接種後1ヵ月目時点の液性免疫応答を評価した。抗gE抗体のワクチン応答率は67.1%(95%信頼区間:55.8-77.1)、抗gE抗体の幾何平均濃度(GMC)は12753.2mIU/mL(95%信頼区間:7973.0-20399.4)、幾何平均増加率(MGI)(接種後/接種前)は16.72倍(95%信頼区間:10.01-27.92)であった。本剤接種後7日間(接種当日も含む)の日誌による安全性調査を行った901例のうち、局所(注射部位)の副反応発現頻度は85.8%(773/901例)であり、疼痛83.9%(756/901例)、発赤33.4%(301/901例)、腫脹18.6%(168/901例)であった。また、全身性の副反応発現頻度は42.1%(379/901例)であった。主なものは、筋肉痛31.0%(279/901例)、疲労23.3%(210/901例)、悪寒14.5%(131/901例)であった。
870
49
30.0
851
135
94.3
68.2[55.5, 77.6]
N:解析対象者数、n:少なくとも1回帯状疱疹を発症した例数、n/T:1000人年あたりの帯状疱疹発症例数、CI:信頼区間注1)有効性の解析対象集団:調整済み全ワクチン接種コホート(2回目接種を受けなかった又は2回目接種後1ヵ月以内に帯状疱疹の発症が確認された被験者を除いた全ての被験者を含むコホート)注2)追跡期間の中央値は21ヵ月、標準的な抗ウイルス薬予防投与は許容
帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の固形悪性腫瘍患者232例を対象に実施したプラセボ対照、観察者盲検、第Ⅱ/Ⅲ相試験(ZOSTER-028試験)において、化学療法のサイクル開始8~30日前(PreChemo群)又は開始時(OnChemo群)に本剤の1回目を接種し、1~2ヵ月の間隔をおいて、続く化学療法のサイクル開始時に2回目の接種をした際の本剤の免疫原性及び安全性を評価した9)。2回目接種後1ヵ月目時点の液性免疫応答を評価した。抗gE抗体のワクチン応答率はPreChemo群で93.8%(95%信頼区間:85.0-98.3]、全体が86.2%(95%信頼区間:77.1-92.7]であった(表5)。本剤接種後7日間(接種当日も含む)の日誌による安全性調査を行った112例のうち、局所(注射部位)の副反応発現頻度は83.9%(94/112例)であり、疼痛80.4%(90/112例)、発赤35.7%(40/112例)、腫脹16.1%(18/112例)であった。また、全身性の副反応発現頻度は33.9%(38/112例)であった。主なものは、筋肉痛26.8%(30/112例)、疲労17.0%(19/112例)、頭痛14.3%(16/112例)、悪寒14.3%(16/112例)であった。
PreChemo群N=65
全体N=87注1)
ワクチン応答率(%)[95%CI]
93.8[85.0, 98.3]
86.2[77.1, 92.7]
GMC(mIU/mL)[95%CI]
22974.3[19080.0, 27663.5]
18291.7[14432.1, 23183.5]
MGI(倍)(接種後/接種前)[95%CI]
22.3[17.1, 29.0]
17.4[13.2, 23.0]
N:解析対象者数、CI:信頼区間、GMC:幾何平均濃度、MGI:幾何平均増加率注1)PreChemo群65例及びOnChemo群22例
帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の造血器腫瘍患者562例を対象に実施したプラセボ対照、観察者盲検、第Ⅲ相試験(ZOSTER-039試験)において、がん治療実施中の場合は治療から前後10日以上の間隔をあけて、がん治療完了後の場合は完了から10日以降6ヵ月以内に本剤の1回目の接種を行い、1~2ヵ月の間隔をおいて2回目の接種をした際の本剤の免疫原性及び安全性を評価した10)。2回目接種後1ヵ月目時点の液性免疫応答を評価した。抗gE抗体のワクチン応答率は65.4%(95%信頼区間:58.7-71.7)、抗gE抗体のGMCは13445.6mIU/mL(95%信頼区間:10158.9-17795.6)、MGI(接種後/接種前)は13.95倍(95%信頼区間:10.39-18.73)であった。本剤接種後7日間(接種当日も含む)の日誌による安全性調査を行った278例のうち、局所(注射部位)の副反応発現頻度は83.8%(233/278例)であり、疼痛79.5%(221/278例)、発赤41.4%(115/278例)、腫脹22.7%(63/278例)であった。また、全身性の副反応発現頻度は37.1%(103/278例)であった。主なものは、疲労22.7%(63/278例)、筋肉痛22.7%(63/278例)、頭痛18.7%(52/278例)であった。
帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の腎移植患者(30日間以上の免疫抑制薬の長期治療を受けている)264例を対象に実施したプラセボ対照、観察者盲検、第Ⅲ相試験(ZOSTER-041試験)において、腎移植の4~18ヵ月後に本剤の1回目接種を行い、1~2ヵ月の間隔をおいて2回目の接種をした際の本剤の免疫原性及び安全性を評価した11)。2回目接種後1ヵ月目時点の液性免疫応答を評価した。抗gE抗体のワクチン応答率は80.2%(95%信頼区間:71.9-86.9)、抗gE抗体のGMCは19163.8mIU/mL(95%信頼区間:15041.5-24416.0)、MGI(接種後/接種前)は14.1倍(95%信頼区間:11.0-18.1)であった。本剤接種後7日間(接種当日も含む)の日誌による安全性調査を行った131例のうち、局所(注射部位)の副反応発現頻度は87.8%(115/131例)であり、疼痛87.0%(114/131例)、発赤25.2%(33/131例)、腫脹11.5%(15/131例)であった。また、全身性の副反応発現頻度は26.0%(34/131例)であった。主なものは、筋肉痛16.0%(21/131例)、疲労11.5%(15/131例)、頭痛9.2%(12/131例)、悪寒8.4%(11/131例)であった。
本剤に含まれるgE抗原を、アジュバントであるAS01Bとともに、既に水痘帯状疱疹ウイルスに対する免疫を有する者に接種することで、gE抗原特異的なCD4陽性T細胞及び抗体が誘導される12)。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
1バイアル(専用溶解用液0.5mL 1本添付)
1) Vink P,et al.:Hum Vaccin Immunother.2017;13:574-578
2) Lal H,et al.:N Engl J Med.2015;372:2087-2096
3) 社内資料:国際共同第Ⅲ相試験(ZOSTER-006試験)(2018年3月23日承認、CTD2.7.6)
4) Cunningham AL,et al.:N Engl J Med.2016;375:1019-1032
5) 社内資料:国際共同第Ⅲ相試験(ZOSTER-022試験)(2018年3月23日承認、CTD2.7.6)
6) Lal H,et al.:Vaccine.2018;36:148-154
7) 社内資料:海外第Ⅲ相試験(ZOSTER-026試験)(2018年3月23日承認、CTD2.7.6)
8) Bastidas A,et al.:JAMA.2019;322:123-133
9) Vink P,et al.:Cancer.2019;125:1301-1312
10) Dagnew AF,et al.:Lancet Infect Dis.2019;19:988-1000
11) Vink P,et al.:Clin Infect Dis.2020;70:181-190
12) Didierlaurent AM,et al.:Expert Rev Vaccines.2017;16:55-63
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メディカル・インフォメーションTEL:0120-561-007(9:00~17:45/土日祝日及び当社休業日を除く)https://jp.gsk.com
本剤は保険給付の対象とならない(薬価基準未収載)。
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