当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
生物学的製剤基準
組換えRSウイルスワクチン
劇薬
処方箋医薬品注)
生物由来製品
RSウイルスによる感染症の予防
**抗原製剤を専用溶解用液全量で溶解し、60歳以上の者又は50歳以上のRSウイルスによる感染症が重症化するリスクが高いと考えられる者に1回0.5mLを筋肉内に接種する。
50歳以上のRSウイルスによる感染症が重症化するリスクが高いと考えられる者とは、以下のような状態の者を指す。[9.1.1、9.2、9.3参照]
医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができる。
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
,,
筋肉内注射部位の出血のおそれがある。
免疫抑制治療を受けている被接種者又は免疫不全の被接種者は、本剤に対する免疫応答が低下するおそれがある。
接種要注意者である。,
**妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること。妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、妊娠終了まで接種を延期することが望ましい。[15.1参照]
**予防接種上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
**接種に当たっては、予診等を慎重に行い、被接種者の健康状態を十分に観察すること。一般に、生理機能が低下している。
アナフィラキシー反応を含む過敏症状があらわれることがある。
10%以上
1~10%未満
1%未満
過敏症
過敏症反応(発疹等)
呼吸器
鼻漏
投与部位(注射部位)
疼痛
紅斑、腫脹
そう痒感
消化器
悪心、腹痛
**精神神経系
頭痛
**筋・骨格系
筋肉痛、関節痛
血液
リンパ節症
**その他
疲労、発熱
疼痛、倦怠感、悪寒
**妊婦を対象とした本剤と同じ有効成分を含むワクチン(アジュバント無添加)の臨床試験において、ワクチン群(3557例)ではプラセボ群(1771例)に比べて早産の増加が認められている1)。
60歳以上の者(24966例、日本人1038例を含む)を対象に観察者盲検プラセボ対照試験を実施し、本剤を筋肉内接種した際の有効性及び安全性を評価した2)。本試験の主要評価項目である本剤又はプラセボを1回接種後、最初のRSVシーズン終了時の中間解析(主要解析)結果は表1のとおりであり、RSウイルス感染による下気道疾患注1)に対する本剤の有効性が検証された。日本人集団でRSウイルス感染による下気道疾患の発現はみられなかった。また、副次評価項目である本剤又はプラセボを1回接種後、最初のRSVシーズン終了時のRSウイルス感染による急性呼吸器疾患注2)に対する本剤の有効性は、表1のとおりであった。本剤1回接種後4日間(接種当日も含む)の日誌による安全性調査を行った879例における、接種部位の副反応発現頻度は62.2%(547/879例)であり、疼痛60.9%(535/879例)、紅斑7.5%(66/879例)、腫脹5.5%(48/879例)であった。また、全身性の副反応発現頻度は49.4%(434/879例)であり、主なものは、疲労33.6%(295/879例)、筋肉痛28.9%(254/879例)、頭痛27.2%(239/879例)であった。注1)下気道疾患は、少なくとも1つの下気道徴候を含む2つ以上の下気道症状/徴候が24時間以上持続すること、又は3つ以上の下気道症状が24時間以上持続することと定義下気道症状:喀痰の新規発現又は増加、咳嗽の新規発現又は増加、呼吸困難(息切れ)の新規発現又は増加下気道徴候:喘鳴の新規発現又は増加、断続性ラ音/いびき音の新規発現又は増加、呼吸数20回/分以上、酸素飽和度の低値又は低下(酸素飽和度が95%未満又はベースライン値が95%未満の場合は90%以下)、酸素補給の必要性があること注2)急性呼吸器疾患は、少なくとも2つの呼吸器症状/徴候が24時間以上持続すること、又は少なくとも1つの呼吸器症状/徴候と少なくとも1つの全身症状/徴候が24時間以上持続することと定義呼吸器症状/徴候:注1)の下気道症状/徴候に加え、鼻閉/鼻漏、咽頭痛全身症状/徴候:発熱又は熱っぽさ、疲労、体の痛み、頭痛、食欲減退
本剤群
プラセボ群
有効性(%)[両側CI]
N
n
n/T
下気道疾患に対する有効性(主要評価項目)
12466
7
1.0
12494
40
5.8
82.58[57.89, 94.08]注2)
急性呼吸器疾患に対する有効性(副次評価項目)
27
3.9
95
13.9
71.71[56.23, 82.27]注3)
N:解析対象者数、n:接種15日以降にRSウイルスのサブタイプA及び/又はBの感染による下気道疾患又は急性呼吸器疾患の初回発現がみられた症例数、n/T:1000人年当たりのRSウイルス感染による下気道疾患発症率又は急性呼吸器疾患発症率、CI:信頼区間注1)最初のRSVシーズン終了時の解析。追跡期間の中央値は6.7ヵ月注2)Wang-Tsiatis法による調整αを用い、中間解析時点の主要評価項目の解析では両側96.95%CIを算出、主要目的の達成基準:両側CIの下限値が20%を上回る注3)両側95%CIを算出
慢性疾患注1)を有する50歳以上60歳未満の者[本剤群386例(日本人37例を含む)、プラセボ群191例(日本人19例を含む)]及び60歳以上の者[本剤群381例(日本人38例を含む)]を対象に、観察者盲検プラセボ対照試験を実施した。本試験では、本剤を筋肉内接種した際の慢性疾患を有する50歳以上60歳未満の者の免疫応答を60歳以上の者での免疫応答と比較して非劣性を検証し、慢性疾患を有する50歳以上60歳未満の者の免疫原性及び安全性を評価した3)。本試験の主要評価項目である慢性疾患を有する50歳以上60歳未満の者の、60歳以上の者に対する、本剤1回接種1ヵ月後のRSウイルスのサブタイプA又はBの中和抗体価の幾何平均抗体価(GMT)比及び抗体応答率(SRR)注2)差は表2のとおりであり、非劣性注3)が検証された。本剤接種後4日間(接種当日も含む)の日誌による安全性調査を行った。主な副反応は表3のとおりであった。注1)慢性疾患は、事前に規定したRSウイルスによる感染症に罹患するリスクが高いと考えられる症状の安定した慢性疾患(慢性肺疾患、慢性心血管疾患、糖尿病、慢性腎臓病又は慢性肝疾患)と定義注2)抗体応答率は、本剤接種前に対する接種1ヵ月後の中和抗体価の増加倍率が4倍以上の被験者の割合と定義注3)非劣性基準は、graphical testing procedureで設定されたαに従って、GMT比の両側信頼区間の上限が1.5以下であり、かつSRR差の両側信頼区間の上限が10%以下であることと定義
GMT比注1)
SRR差注2)
RSV-A中和抗体価(ED60)
0.83(95%CI[0.73, 0.95])
-6.47(95%CI[-12.05, -0.94])
RSV-B中和抗体価(ED60)
0.80(95%CI[0.71, 0.91])
-7.15(95%CI[-13.34, -0.94])
CI:信頼区間注1)中和抗体価の調整した幾何平均値の群間比(60歳以上の者/慢性疾患を有する50歳以上60歳未満の者;調整GMT比は、常用対数変換された中和抗体価を応答変数として、接種群を固定効果、常用対数変換されたベースラインの中和抗体価を共変量としたANCOVAモデルにより算出)注2)抗体応答率の群間差(60歳以上の者-慢性疾患を有する50歳以上60歳未満の者;両側95%CIはMiettinen and Nurminen法により算出)
慢性疾患を有する50歳以上60歳未満の者N=379
60歳以上の者N=379
n(%)
接種部位の副反応(全体)
288(76.0)
237(62.5)
285(75.2)
232(61.2)
55(14.5)
46(12.1)
44(11.6)
29(7.7)
全身性の副反応(全体)
204(53.8)
154(40.6)
136(35.9)
90(23.7)
122(32.2)
80(21.1)
105(27.7)
79(20.8)
49(12.9)
N:日誌がある被験者数、n:少なくとも1事象発現した被験者数
本剤に含まれるRSウイルスPreF3抗原(RSVPreF3)は、RSウイルスの表面糖タンパク質の一つであるFタンパク質の膜融合前型立体構造を保持する融合タンパク質抗原であり、アジュバントであるAS01Eとともに接種することで、RSウイルスサブタイプA及びB中和抗体応答、並びにRSVPreF3特異的CD4陽性T細胞応答を誘導する。これらの抗原特異的な液性及び細胞性免疫応答の誘導がRSウイルスのサブタイプA及びBの感染による下気道疾患の予防に寄与すると考えられる。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
1バイアル(専用溶解用液0.5mL 1本添付)
1) Dieussaert I,et al.:N Engl J Med.2024;390:1009-1021
2) Papi A,et al.:N Engl J Med.2023;388:595-608
3) Ferguson M,et al.:Clin Infect Dis.2024;(doi:10.1093/cid/ciae364.)
グラクソ・スミスクライン株式会社
東京都港区赤坂1-8-1
メディカル・インフォメーションTEL:0120-561-007(9:00~17:45/土日祝日及び当社休業日を除く)https://jp.gsk.com
本剤は保険給付の対象とならない(薬価基準未収載)。
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.