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処方箋医薬品注)
本剤の成分又はリンコマイシン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
クリンダマイシンに感性のブドウ球菌属、アクネ菌
ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)
本品の適量を1日2回、洗顔後、患部に塗布する。
本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、疾病の治療上必要な最小限の期間の使用にとどめること。
偽膜性大腸炎等の重篤な大腸炎があらわれるおそれがある。
重症の即時型アレルギー反応があらわれるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には使用しないことが望ましい。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。皮膚外用に用いたときの母乳中への移行は不明である。
低出生体重児、新生児、乳児、幼児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
エリスロマイシン
併用しても本剤の効果があらわれないと考えられる。
細菌のリボソーム50S Subunitへの親和性が本剤より高い。
末梢性筋弛緩剤
筋弛緩作用が増強される。
本剤は神経筋遮断作用を有する。
腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに使用を中止し、輸液、バンコマイシンの経口投与等の適切な処置を行うこと。
5%以上
0.1~5%未満
頻度不明
皮膚
つっぱり感、パリパリ感
グラム陰性菌毛嚢炎、脂性肌
過敏症
瘙痒
発赤注1)、蕁麻疹、刺激感、ヒリヒリ感
接触皮膚炎
肝臓
AST、ALT、Al-P、総ビリルビンの上昇、ウロビリノーゲン陽性
その他
白血球増加、血小板増加、総コレステロール低下、尿蛋白、尿糖
消化器障害
健康成人男子(6名)の背部皮膚にクリンダマイシンリン酸エステルゲル1% 2gを単回塗布した時の血漿中クリンダマイシン濃度は、多くの被験者のほとんどの測定時点で定量限界値(13.2pg/mL)以下であった1)。
健康成人男子(6名)の背部皮膚にクリンダマイシンリン酸エステルゲル1% 2gを12時間毎に9回反復塗布した時の塗布後12時間の血漿中クリンダマイシン濃度は、3回塗布でほぼ一定となり、最終塗布後の最高血漿中濃度は平均163.3pg/mLであった1)。
健康成人男子の背部皮膚にクリンダマイシンリン酸エステルゲル1% 2gを単回(6名)又は反復(6名)塗布した時の尿中クリンダマイシン排泄率は単回及び反復塗布のいずれにおいても塗布量の0.01%以下であった1)。
多発性炎症性皮疹を有する尋常性ざ瘡(ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの))患者を対象として、1日2回、朝・夕洗顔後、患部にクリンダマイシンリン酸エステルゲル2%注2)、1%又は基剤を4週間塗布した至適濃度設定試験(二重盲検試験)において、有効率注3)は2%群80.9%(38/47例)、1%群81.8%(36/44例)、基剤群54.0%(27/50例)であった。クリンダマイシンリン酸エステルゲル2%群及び1%群の副作用発現頻度注4)は、12.7%(8/63例)及び2.9%(2/68例)であった。その内訳は、クリンダマイシンリン酸エステルゲル2%群で瘙痒7.9%(5/63例)、つっぱり感1.6%(1/63例)、発赤の悪化1.6%(1/63例)、発赤1.6%(1/63例)、ヒリヒリ感1.6%(1/63例)、パリパリ感1.6%(1/63例)、1%群で瘙痒1.5%(1/68例)、刺激感1.5%(1/68例)であった。また、臨床検査値の異常変動注5)は、2%群で総コレステロール低下2.1%(1/48例)、GPT上昇2.0%(1/50例)、1%群で白血球増加2.0%(1/51例)、血小板増加2.0%(1/49例)、GOT上昇2.0%(1/51例)、総ビリルビン上昇2.0%(1/51例)、尿蛋白2.0%(1/50例)が認められた2)。
多発性炎症性皮疹を有する尋常性ざ瘡(ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの))患者を対象に1日2回、朝・夕洗顔後、患部にクリンダマイシンリン酸エステルゲル又はナジフロキサシンクリームを4週間塗布した無作為化割付群間比較試験において、有効率注3)はクリンダマイシンリン酸エステルゲル群72.5%(74/102例)、ナジフロキサシン群49.0%(47/96例)であった。クリンダマイシンリン酸エステルの有効性はナジフロキサシンと比較して非劣性であることが示された。クリンダマイシンリン酸エステルゲル群の副作用発現頻度注4)は、5.8%(7/120例)であった。その内訳は、瘙痒5.0%(6/120例)、刺激感0.8%(1/120例)、発赤の悪化0.8%(1/120例)であった。また、臨床検査値の異常変動注5)は、クリンダマイシンリン酸エステルゲル群で、尿蛋白1.0%(1/103例)、ウロビリノーゲン陽性1.0%(1/103例)などが認められた3)。
多発性炎症性皮疹を有する尋常性ざ瘡(ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの))患者を対象に1日2回、朝・夕洗顔後、患部にクリンダマイシンリン酸エステルゲルを12週間塗布した一般臨床試験において、クリンダマイシンリン酸エステルゲルの有効率注3)は78.1%(25/32例)であった。クリンダマイシンリン酸エステルゲル群の副作用発現頻度注4)は、12.5%(4/32例)であった。その内訳は、瘙痒12.5%(4/32例)であった。また、臨床検査値の異常変動注5)は、尿蛋白3.4%(1/29例)が認められた4)。
多発性炎症性皮疹を有する尋常性ざ瘡(ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの))患者を対象に1日2回、朝・夕洗顔後、患部にクリンダマイシンリン酸エステルゲルを12週間塗布した一般臨床試験において、クリンダマイシンリン酸エステルゲルの有効率注3)は48.0%(12/25例)であった。クリンダマイシンリン酸エステルゲル群の副作用発現頻度注4)は、16.0%(4/25例)であった。その内訳は、瘙痒8.0%(2/25例)、発赤の悪化4.0%(1/25例)、蕁麻疹4.0%(1/25例)、発赤4.0%(1/25例)であった。また、臨床検査値の異常変動注5)は、総ビリルビン上昇9.1%(2/22例)などが認められた5)。
有効性解析対象症例165例において、全般改善度の評価による有効率注6)は75.8%(125/165例)であった。安全性解析対象症例168例における副作用発現頻度は、1.8%(3/168例)であった。その内訳は、接触皮膚炎0.6%(1/168例)、湿疹0.6%(1/168例)、皮膚刺激0.6%(1/168例)であった6)。
本邦パッチテスト研究班の基準に基づき、健康成人男子で傍脊椎側の無傷皮膚表面にクリンダマイシンリン酸エステルゲル1%に対し基剤を用いた単純パッチテスト並びに光パッチテストを実施した結果、クリンダマイシンリン酸エステルゲルの皮膚刺激性が弱いこと、また、光過敏反応を示さないことが確認された7)。
細菌のリボソーム50S Subunitに作用し、ペプチド転移酵素反応を阻止し、蛋白合成を阻害する。
クリンダマイシンリン酸エステルは生体内で加水分解され、クリンダマイシンとして抗菌力を示す。クリンダマイシンはグラム陽性球菌群、嫌気性菌群及びマイコプラズマ群に対して抗菌力を示し、尋常性ざ瘡の病態に関与しているアクネ菌(及び表皮ブドウ球菌)に対して抗菌作用を示す8),9),10),11),12)。
人工的に惹起したアクネ菌及びブドウ球菌感染症モデルマウスにクリンダマイシンリン酸エステルゲル1%「クラシエ」及びダラシンTゲル1%をそれぞれ0.2g塗布し、菌の抑制作用を比較した。その結果、両製剤ともアクネ菌及びブドウ球菌に対する抑制作用を示し、両製剤の間に有意な差は認められず、生物学的同等性が確認された13)。
クリンダマイシンリン酸エステル(Clindamycin Phosphate)
Methyl 7-chloro-6,7,8-trideoxy-6-[(2S,4R)-1-methyl-4-propylpyrrolidine-2-carboxamido]-1-thio-L-threo-α-D-galacto-octopyranoside 2-dihydrogen phosphate
C18H34ClN2O8PS
504.96
白色~微黄白色の結晶性の粉末である。水に溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、エタノール(95)にほとんど溶けない。
10g×10本(チューブ)
1) 原田昭太郎. 臨床医薬. 1999;15:567-582
2) 第Ⅱ相試験(ダラシンTゲル1%:2002年7月5日承認、申請資料概要ト.1.(2))
3) 第Ⅲ相試験(ダラシンTゲル1%:2002年7月5日承認、申請資料概要ト.1.(3))
4) 一般臨床試験(1)(ダラシンTゲル1%:2002年7月5日承認、申請資料概要ト.1.(4))
5) 一般臨床試験(2)(ダラシンTゲル1%:2002年7月5日承認、申請資料概要ト.1.(5))
6) 特定使用成績調査の概要(ダラシンTゲル1%:2002年7月5日承認、再審査報告書)
7) 原田昭太郎. 臨床医薬. 1999;15:559-565
8) 小野尚子 他. Jpn J Antibiot. 1977;30:1-6
9) 二宮敬宇 他. Jpn J Antibiot. 1973;26:157-162
10) 薬理作用(ダラシンTゲル1%:2002年7月5日承認、申請資料概要ホ)
11) 出口浩一. Jpn J Antibiot. 1981;34:419-424
12) 駒形安子 他. Jpn J Antibiot. 1998;51:130-136
13) 社内資料:生物学的同等性に関する資料
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