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劇薬
処方箋医薬品注)
抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)(遅発期を含む)
本剤は強い悪心、嘔吐が生じる抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)の投与の場合に限り使用すること。
通常、成人にはパロノセトロンとして0.75mgを1日1回静注又は点滴静注する。
本剤投与後観察を十分に行うこと。消化管運動の低下があらわれることがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で胎児への移行が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で、乳汁中への移行が報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
一般に生理機能が低下している。
ショック、アナフィラキシー(そう痒感、発赤、胸部苦悶感、呼吸困難、血圧低下等)があらわれることがある。
10%以上
1~10%未満
1%未満
頻度不明
精神神経系
頭痛
めまい
不安、多幸感、傾眠、不眠症、過眠症、末梢感覚性ニューロパシー、異常感覚
代謝
糖尿
食欲不振、食欲減退、高血糖、高カリウム血症、低カリウム血症、電解質変動、低カルシウム血症
心臓・循環器
QT延長
低血圧
上室性期外収縮、頻脈、徐脈、心筋虚血、洞性頻脈、洞性不整脈、静脈退色、静脈拡張、高血圧
消化器
便秘(17.6%)
下痢、口内乾燥、上腹部痛
腹痛、腹部膨満、消化不良
腎臓・泌尿器
尿閉
肝臓
高ビリルビン血症
肝機能検査値異常
皮膚
発疹
アレルギー性皮膚炎
呼吸器
しゃっくり
耳
耳鳴
乗り物酔い
眼
眼刺激、弱視
臨床検査
AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇
LDH上昇、ALP上昇
その他
血管痛
倦怠感、潮紅、静脈炎
注射部位反応(疼痛、紅斑)、発熱、熱感、悪寒、関節痛、インフルエンザ様症状、無力症、疲労
用量
AUC0-inf(ng・hr/mL)
t1/2(hr)
CLtot(mL/min)
Vdβ(L)
10μg/kg
51.2±9.4
34.1±3.8
214±56
621±126
(平均値±標準偏差、n=6)
0.75mg
66.4±19.3
41.6±13.1
203±56
695±191
(平均値±標準偏差、n=9)
投与
Tmax※1(min)
Cmax※2(ng/mL)
AUC0-inf※2(ng・hr/mL)
t1/2※3
(hr)
CLtot※3
(mL/min)
Vdss※3(L)
点滴静注
(15分間)
15
0.851
(44%)
20.1
(25%)
37.0
(24%)
214
(26%)
611
静注
(30秒間)
3
1.38
(60%)
20.3
(21%)
33.3
(30%)
209
554
(※1中央値、※2幾何平均値又は※3平均値(変動係数)、n=11)
パロノセトロンの血漿蛋白結合率は約62%であった(in vitro)。有色ラットにおいてパロノセトロン又は代謝物のメラニン含有組織(眼球・皮膚有色部)への高い親和性が認められた8)。
外国の臨床試験において、投与されたパロノセトロンの50%程度は代謝を受け、主代謝物としてN-オキシド体と6-S-ヒドロキシ体を生成した。これらの代謝物の5-HT3受容体拮抗作用はパロノセトロンの1%未満であった。この代謝には主にCYP2D6が関与しており、一部はCYP3A4及びCYP1A2も関与していることが示された9)。外国人健康成人においてCYP2D6活性が欠損又は低い者(PM)と正常な者(EM)との間でパロノセトロンの薬物動態に顕著な違いは見られなかった2)。
外国人健康成人に10μg/kg注1)の14C標識パロノセトロンを静脈内投与したとき、投与後144時間までに投与放射能の約80%が尿中に排泄され、未変化体としての尿中排泄率は約40%であった。また、全身クリアランス160mL/hr/kgに対し、腎クリアランスは66.5mL/hr/kgであった9)。
高度催吐性抗悪性腫瘍剤投与に起因する急性及び遅発性の消化器症状(悪心・嘔吐)に対するパロノセトロン0.75mg単回静脈内投与の有効性についてグラニセトロン40μg/kg単回静脈内投与を対照として比較した10)。
投与群※3
急性期※4※6
遅発期※5※6
催吐性抗悪性腫瘍剤※1投与後の嘔吐完全抑制率※2
パロノセトロン
555症例
75.3%
(418症例)
56.8%
(315症例)
グラニセトロン
559症例
73.3%
(410症例)
44.5%
(249症例)
※1:シスプラチン(≧50mg/m2)、ドキソルビシンとシクロホスファミドとの併用療法、又はエピルビシンとシクロホスファミドとの併用療法
※2:嘔吐性事象(嘔吐、空嘔吐)なし、かつ制吐処置なしの症例数の割合
※3:催吐性抗悪性腫瘍剤投与前に、パロノセトロン0.75mg又はグラニセトロン40μg/kgを単回静脈内投与した。全例にデキサメタゾンが3日間併用投与された。
※4:高度催吐性抗悪性腫瘍剤投与後0~24時間
※5:高度催吐性抗悪性腫瘍剤投与後24~120時間
※6:急性期の嘔吐完全抑制率において、グラニセトロン群に対しパロノセトロン群の非劣性(95%信頼区間 -2.70%~7.27%)が認められ、遅発期の嘔吐完全抑制率において、グラニセトロン群に対しパロノセトロン群の優越性(p<0.0001)が認められた。
パロノセトロンの副作用発現率は30.5%(170/557例)であった。主な副作用は便秘17.4%(97/557例)、ALT増加4.3%(24/557例)、頭痛3.2%(18/557例)、AST増加2.9%(16/557例)、心電図QT補正間隔延長2.7%(15/557例)、血管障害2.3%(13/557例)であった10)。
5-HT3受容体において選択的な拮抗作用を示す11)。
ヒト5-HT3受容体に対するパロノセトロンのpKi値は10.01であった12)(in vitro)。
パロノセトロン塩酸塩(Palonosetron Hydrochloride)
(3aS)-2-[(3S)-Quinuclidin-3-yl]- 2,3,3a,4,5,6-hexahydro-1H-benzo[de]isoquinolin-1-one monohydrochloride
C19H24N2O・HCl
332.87
白色~灰白色の結晶性の粉末である。水に極めて溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けにくい。
5シリンジ[2mL×5]
1) Stoltz, R. et al. : J. Clin. Pharmacol. 2004; 44 (5) : 520-531
2) 薬物動態(血漿中濃度及び代謝)(アロキシ静注: 2010年1月20日承認、申請資料概要2.5.3.1)
3) Maemondo, M. et al. : Ann. Oncol. 2009; 20 (11) : 1860-1866
4) Shah, A. et al. : J. Clin. Pharmacol. 2006; 46 (10) : 1139-1145
5) Hunt, T. L. et al. : J. Clin. Pharmacol. 2005; 45 (5) : 589-596
6) 血漿中濃度(腎機能障害患者)(アロキシ静注: 2010年1月20日承認、申請資料概要2.7.6.21)
7) 血漿中濃度(肝機能障害患者)(アロキシ静注: 2010年1月20日承認、申請資料概要2.7.6.22)
8) 分布(アロキシ静注: 2010年1月20日承認、申請資料概要2.6.4.4、2.6.4.9)
9) Stoltz, R. et al. : Biopharm. Drug Dispos. 2004; 25 (8) : 329-337
10) Saito, M. et al. : Lancet Oncol. 2009; 10 (2) : 115-124
11) 薬理試験(効力を裏付ける試験)(アロキシ静注: 2010年1月20日承認、申請資料概要2.4.2.1)
12) Wong, E. H. F. et al. : Br. J. Pharmacol. 1995; 114 (4) : 851-859
13) Eglen, R. M. et al. : Br. J. Pharmacol. 1995; 114 (4) : 860-866
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