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日本薬局方
メトロニダゾール錠
処方箋医薬品注)
<適応菌種>本剤に感性のペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属、ポルフィロモナス属、フソバクテリウム属、クロストリジウム属、ユーバクテリウム属<適応症>深在性皮膚感染症外傷・熱傷及び手術創等の二次感染骨髄炎肺炎、肺膿瘍骨盤内炎症性疾患腹膜炎、腹腔内膿瘍肝膿瘍脳膿瘍
<適応菌種>本剤に感性のクロストリジウム・ディフィシル<適応症>感染性腸炎(偽膜性大腸炎を含む)
<適応菌種>本剤に感性のペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス・フラジリス、プレボテラ・ビビア、モビルンカス属、ガードネラ・バジナリス<適応症>細菌性腟症
胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃MALTリンパ腫・特発性血小板減少性紫斑病・早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃におけるヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
通常、成人にはメトロニダゾールとして、1クールとして、1回250mgを1日2回、10日間経口投与する。
通常、成人にはメトロニダゾールとして1回500mgを1日3回又は4回経口投与する。
通常、成人にはメトロニダゾールとして1回250mgを1日4回又は1回500mgを1日3回、10~14日間経口投与する。
通常、成人にはメトロニダゾールとして、1回250mgを1日3回又は1回500mgを1日2回7日間経口投与する。
アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びプロトンポンプインヒビター併用によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合通常、成人にはメトロニダゾールとして1回250mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びプロトンポンプインヒビターの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
通常、成人にはメトロニダゾールとして1回500mgを1日3回10日間経口投与する。なお、症状に応じて1回750mgを1日3回経口投与する。
通常、成人にはメトロニダゾールとして1回250mgを1日3回5~7日間経口投与する。
白血球減少、好中球減少があらわれることがある。,
中枢神経系症状があらわれることがある。,,
重度の肝毒性又は急性肝不全が発現し死亡に至ることがある。,
本薬の注射剤において、メトロニダゾール500mgの単回点滴静注直後の血液透析により、投与量の約45%が除去されたとの報告がある2)。
血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。
投与しないこと。ただし有益性が危険性を上回ると判断される疾患の場合は除く。,
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
授乳しないことが望ましい。母乳中へ移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
一般に生理機能が低下している。
アルコール
腹部の疝痛、嘔吐、潮紅があらわれることがあるので、投与期間中は飲酒を避けること。
本剤はアルコールの代謝過程においてアルデヒド脱水素酵素を阻害し、血中アセトアルデヒド濃度を上昇させる。
リトナビル含有製剤(内用液)
ジスルフィラム-アルコール反応を起こすおそれがある。
リトナビル含有製剤(内用液)はエタノールを含有するので本剤により血中アセトアルデヒド濃度を上昇させる。
ジスルフィラム
精神症状(錯乱等)が出現することがある。
機序は不明である。
ワルファリン
ワルファリンの抗凝血作用を増強し、出血等があらわれることがある。
本剤はワルファリンの代謝を阻害し、その血中濃度を上昇させる。
リチウム
リチウムの血中濃度が上昇し、リチウム中毒があらわれることがある。
ブスルファン
ブスルファンの作用が増強されることがある。
本剤はブスルファンの血中濃度を上昇させることがある。
5-フルオロウラシル
5-フルオロウラシルの作用が増強される可能性がある。
本剤は5-フルオロウラシルの血中濃度を上昇させることがある。
シクロスポリン
シクロスポリンの作用が増強される可能性がある。
本剤はシクロスポリンの血中濃度を上昇させることがある。
フェノバルビタール
本剤の作用が減弱する可能性がある。
フェノバルビタールは本剤の代謝酵素を誘導し、その血中濃度を低下させることがある。
四肢のしびれ、異常感等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
脳症、痙攣、錯乱、幻覚、小脳失調等があらわれることがある。ふらつき、歩行障害、意識障害、構語障害、四肢のしびれ等の初期症状があらわれ、本剤による脳症が疑われた場合には、本剤の投与を中止すること。,,
項部硬直、発熱、頭痛、悪心・嘔吐あるいは意識混濁等を伴う無菌性髄膜炎があらわれることがある。
腹痛、背部痛、悪心・嘔吐、血清アミラーゼ値の上昇等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
,
腹痛、血便、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
頻度不明
過敏症
発疹
消化器
舌苔、食欲不振、悪心、胃不快感、下痢、腹痛、味覚異常
肝臓
AST上昇、ALT上昇、総ビリルビン上昇、Al-P上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇
生殖器
Candida albicansの出現
その他
暗赤色尿、発熱
発疹、そう痒感
血液
好塩基球増多
下痢、胸やけ、悪心、上腹部痛、味覚異常、口腔アフタ、舌炎、鼓腸、黒色便
精神神経系
うつ病、頭痛、浮動性めまい、不安定感
眼精疲労、疲労、しびれ感
ランソプラゾール等のプロトンポンプインヒビターやアモキシシリン水和物及びメトロニダゾールの服用中や投与終了直後では、13C-尿素呼気試験の判定結果が偽陰性になる可能性があるため、13C-尿素呼気試験による除菌判定を行う場合には、これらの薬剤の投与終了後4週間以降の時点で実施することが望ましい。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
マウスに長期経口投与した場合、肺腫瘍が3),4)、またラットでは乳房腫瘍の発生が報告されているが5)、ハムスターの生涯投与試験では腫瘍はみられていないとの報告がある4)。
健康女性5例にメトロニダゾール内服錠250mgを単回経口投与したときの血中濃度を図16-1に示す。血中濃度は2時間後に最高値を示した6)。
婦人科入院患者1群3~5例にメトロニダゾール内服錠250mgを単回経口投与した場合、症例によって多少の変動を認めたが、4時間後まで十分な抗原虫濃度を示した6)。
分娩開始初期からメトロニダゾール内服錠200mg注1)を3時間ごとに投与して、母子の血中濃度を測定したとき、胎盤関門を通過して胎児に移行することが認められた7)(外国人データ)。,
平均年齢22.5歳の母親及び生後5日の新生児10例を選び、母親にメトロニダゾール内服錠200mg注1)を単回経口投与し、4時間ごとに授乳して母乳中及び新生児の血中への移行を測定した。母乳中の平均濃度は投与後4時間目では3.4μg/mL、8時間目では2.2μg/mL、12時間目では1.3μg/mLで母親の血中と同程度に移行したが、新生児の血中濃度は検出限界以下~0.4μg/mLと極めて微量であった8)(測定法:polarography)(外国人データ)。
平衡透析法にて測定された血漿蛋白結合率は1μg/mLの濃度では8.1%、10μg/mLの濃度では11.2%であった9)(外国人データ)。
主として肝臓で代謝される。尿中に排泄されたニトロ基を含む代謝物中、未変化のメトロニダゾール及びそのグルクロン酸抱合体が30~40%を占め、1-(2-ヒドロキシエチル)-2-ヒドロキシメチル-5-ニトロイミダゾール(ヒドロキシメトロニダゾール)及びそのグルクロン酸抱合体が主代謝物で40~50%を占めた10)(外国人データ)。主代謝物であるヒドロキシメトロニダゾールへの代謝にはCYP2A6が関与している11)。
健康女性3例にメトロニダゾール内服錠250mgを単回経口投与したときの48時間までの尿中排泄率は、生物学的測定法では9.2%であった6)。
プロトンポンプインヒビター/アモキシシリン水和物/メトロニダゾール併用療法(PPI/AM療法)は承認の用法・用量(プロトンポンプインヒビター常用量+アモキシシリン水和物750mg+メトロニダゾール250mg1日2回、7日間)において、81.7~100%の除菌効果※が得られる治療法であることが報告されている。
※:評価基準等が異なる複数の臨床研究成績12),13),14)に基づき記載
抗原虫及び抗菌作用メトロニダゾールは原虫又は菌体内の酸化還元系によって還元を受け、ニトロソ化合物(R-NO)に変化する。このR-NOが抗原虫作用及び抗菌作用を示す。また、反応の途中で生成したヒドロキシラジカルがDNAを切断し、DNAらせん構造の不安定化を招く15),16),17)。
Trichomonas vaginalisに対し、抗原虫作用を示す18)。
メトロニダゾール(Metronidazole)(JAN)[日局]
2-(2-Methyl-5-nitro-1H-imidazol-1-yl)ethanol
C6H9N3O3
171.15
白色~微黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(99.5)又はアセトンにやや溶けにくく、水に溶けにくい。希塩酸に溶ける。光によって黄褐色になる。
159~163℃
0.81[pH7.4、1-オクタノール/緩衝液]
100錠[10錠(PTP)×10]
1) 厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き
2) Somogyi, A. et al. : Eur. J. Clin. Pharmacol. 1983; 25: 683-687〔201500263〕
3) Rustia, M. et al. : J. Natl. Cancer Inst. 1972; 48: 721-729〔197200266〕
4) Roe, F. J. C. et al. : Surgery. 1983; 93: 158-164〔198302421〕
5) Rustia, M. et al. : J. Natl. Cancer Inst. 1979; 63: 863-868〔197901172〕
6) 青河寛次ほか: 産婦人科の世界. 1971; 23: 183-186〔197100108〕
7) Gray, M. S. : J. Obstet. Gynaecol. Br. Commonw. 1961; 68: 723-729〔196100046〕
8) Gray, M. S. et al. : Br. J. Vener. Dis. 1961; 37: 278-279〔196100028〕
9) Schwartz, D. E. et al. : Chemotherapy. 1976; 22: 19-29〔197600810〕
10) Stambaugh, J. E. et al. : J. Pharmacol. Exp. Ther. 1968; 161: 373-381〔196800111〕
11) Pearce, R. E. et al. : Drug Metab. Dispos. 2013; 41: 1686-1694〔201401294〕
12) Shimoyama, T. et al. : J. Gastroenterol. 2004; 39: 927-930〔200701312〕
13) 沖本忠義ほか: 第9回日本ヘリコバクター学会学術抄録集. 松本: 2003. p46〔200701304〕
14) Isomoto, H. et al. : Aliment. Pharmacol. Ther. 2003; 18: 101-107〔200701301〕
15) Osato, MS. : Curr. Pharm. Des. 2000; 6: 1545-1555〔200701302〕
16) 山本達男ほか: 日本臨牀. 2005; 63: 376-381〔200602102〕
17) Upcroft, P. et al. : Clin. Microbiol. Rev. 2001; 14: 150-164〔200701303〕
18) Jennison, R. F. et al. : J. Clin. Pathol. 1961; 14: 431-435〔196100029〕
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