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処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
超音波検査における下記造影肝腫瘤性病変、乳房腫瘤性病変
ペルフルブタンマイクロバブルとして16μL(1バイアル)を添付の注射用水2mLで懸濁し、通常、成人1回、懸濁液として0.015mL/kgを静脈内投与する。参考投与量換算表:体重当たりの投与量は下表を参照すること。
体重(kg)
40
50
60
70
80
90
100
投与量
懸濁液として(mL)
0.60
0.75
0.90
1.05
1.20
1.35
1.50
ペルフルブタンマイクロバブルとして(μLMB注2))
4.8
6.0
7.2
8.4
9.6
10.8
12.0
診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。本剤は鶏卵由来の安定剤(水素添加卵黄ホスファチジルセリンナトリウム)を用いているため、アレルギー症状を発現するおそれがある。
本剤が肺を経由せず、直接体循環に入るため。
症状が悪化するおそれがある。
本剤の主たる排泄経路は肺であり、呼吸機能低下患者では症状が悪化するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
呼吸困難、血圧低下、発疹等の異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
冠動脈疾患を有し、過敏症を示唆する有害事象が発現した患者において、心筋虚血あるいは心筋梗塞を伴う徐脈、低血圧が認められたとの報告がある。
0.1~5%未満
頻度不明
*過敏症
発疹、発赤、そう痒
潮紅
精神神経系
頭痛
消化器
下痢、口渇、嘔吐、腹痛
臨床検査
蛋白尿、好中球減少、LDH上昇、尿糖陽性、血圧上昇、リンパ球減少、血小板数減少
*その他
注射部疼痛、熱感、下肢冷感
味覚不全
懸濁液は、調製後2時間以内に使用する。
本剤による超音波検査と同日の腹腔鏡検査や発泡剤を使用したバリウム検査などの消化管検査は避けること。
本剤は静脈内投与にのみ使用し、動脈内投与は行わないこと。
1回の検査にのみ使用し、使用後の残液、ケモプロテクトスパイクは廃棄すること。
健康成人に本剤0.024μLMB/kg、0.12μLMB/kg(臨床用量)、0.60μLMB/kg(懸濁液として0.003mL/kg、0.015mL/kg、0.075mL/kg)を静脈内単回投与したときのペルフルブタン血中濃度は投与後急速に減衰した。臨床用量の0.12μLMB/kgでは2相性に減衰し、投与後2~15分の半減期は2.7分、投与後15~30分の半減期は7.3分となり、また投与後60分で検出限界以下であった。
Cmax(ng/g)注3)
AUC0~∞(ng・min/g)注4)
Tmax(min)
t1/2(min)
Vd(kg/kg)注5)
CLt(g/min/kg)注6)
α(2~15min)
β(15~30min)
0.024μLMB/kg(懸濁液として0.003mL/kg)
1.41±0.51
9.20±2.83
2.50±1.22
2.52±0.69注7)
-注8)
0.12±0.09
28±10
0.12μLMB/kg(懸濁液として0.015mL/kg)
9.52±4.38
66.78±32.27
2.00±0.00
2.72±0.47
7.25±0.36
0.07±0.02
20±6
0.60μLMB/kg(懸濁液として0.075mL/kg)
46.38±19.23
353.00±150.49
2.80±0.73
26.22±17.25注9)
0.19±0.14
19±8
(mean±SD, n=6)
ラットに本剤を静脈内単回投与したときの組織中のペルフルブタン濃度は、大部分の組織で投与後5~10分にCmaxを示した。各組織中のペルフルブタン濃度は、脾臓、肝臓、肺で高く、脂肪、心臓、筋肉、脳では低かった1)。さらに本剤をラットに静脈内投与後、摘出した肝臓を電子顕微鏡で観察した結果、投与された本剤のマイクロバブルはクッパー細胞に局在していることが確認された2)。
ラットの呼気排泄試験で、投与されたペルフルブタンが未変化体のまま呼気中にほぼ全量(96.4%)回収されたことから、ペルフルブタンは生体内で代謝を受け難いことが確認された3)。
投与されたペルフルブタンの排泄経路は呼気である。健康成人に本剤0.024μLMB/kg、0.12μLMB/kg(臨床用量)、0.60μLMB/kg(懸濁液として0.003mL/kg、0.015mL/kg、0.075mL/kg)を静脈内単回投与したときのペルフルブタン呼気中濃度を測定した。各測定時点での呼気中ペルフルブタン濃度は用量依存的であった。臨床用量の0.12μLMB/kgでは、投与後6分でCmaxに達し、投与後2時間には検出限界以下となった。なお、0.024μLMB/kgにおける呼気中濃度は全被験者で検出限界以下であった。
第Ⅱ相臨床試験の用量比較試験において血管イメージング(投与後1分まで)ならびにクッパーイメージング(投与後10分以降)の両イメージングに最適な用量として0.12μLMB/kg(懸濁液として0.015mL/kg)が選定された。血管イメージングの有効率注10)は87.3%(48/55例)、クッパーイメージングの有効率注11)は75.9%(41/54例)であった。副作用発現頻度は1.8%(1/57例)であり、発現した副作用は下痢及び注射部位疼痛の2件であった。
第Ⅲ相臨床試験では、血管イメージングにおける造影超音波検査の正診率注12)88.9%(169/190例)は、造影前超音波検査の正診率68.4%(130/190例)よりも統計学的に有意に高く(McNemar検定、P<0.001)、鑑別診断能の向上が検証された。一方、クッパーイメージングでは、造影前と造影後による超音波検査から検出された病変数と確定病変数との差をとった。確定病変数よりも増加していた場合を2、同数であった場合を1、減少していた場合を0と分類・スコア化した。また、造影前の超音波画像のみによる評価も同様にスコア化した。造影前と比較して、造影前と造影後を併せた場合、スコア増加の割合は30.9%、スコア減少の割合は7.3%であり(スコアの分布についてWilcoxonの符号付順位検定、P<0.001)、本剤による造影超音波検査では病変検出能が向上することが検証された。副作用発現頻度は10.4%(20/193例)であった。主な副作用は下痢及び蛋白尿が各1.6%(3/193例)、好中球減少が1.0%(2/193例)であった。
第Ⅱ相臨床試験の用量比較試験において造影効果の最適な用量として、0.12μLMB/kg(懸濁液として0.015mL/kg)が選定され、血管イメージングの造影効果の有効率注13)は95.7%(22/23例)であった。副作用発現頻度は3.6%(1/28例)で、発現した副作用は注射部位疼痛であった。
第Ⅲ相臨床試験では、造影超音波検査の正診率注14)87.2%(306/351注15)例)は、造影前超音波検査の正診率65.5%(230/351注15)例)よりも統計学的に有意に高く(一般化推定方程式による検定、P<0.001)、鑑別診断能の向上が検証された。そのときの造影超音波検査の感度は91.4%(96/105注15)例)、特異度は85.4%(210/246注15)例)であった。副作用発現頻度は3.3%(4/123例)で、発現した副作用は、下痢が1.6%(2/123例)、腹痛、嘔吐、関節痛が各0.8%(1/123例)であった。
本剤の有効成分はペルフルブタンマイクロバブル(微小気泡)であり、静脈内投与後、肺の毛細血管を容易に通過して左心系に達し、全身を循環する。照射された超音波はこのマイクロバブルの表面で効率よく反射散乱するため、血管が造影される。本剤を静脈内投与した直後から病変内、辺縁及びその周辺を造影することにより鑑別診断を行うことができる。肝臓では、本剤のマイクロバブルの一部は細網内皮系(クッパー細胞)に取り込まれることから、投与後5~10分以降において、細網内皮系を有さない肝腫瘍と正常組織のコントラストを増強し、肝腫瘍の存在診断が可能となる(クッパーイメージング)4),5)。
ペルフルブタン(Perflubutane)
1,1,1,2,2,3,3,4,4,4-Decafluorobutane
C4F10
238.03
-5℃以下で無色澄明の液であり、常温で気体である。水にほとんど溶けない。
ソナゾイド注射用16μL 1バイアル
溶解液:日本薬局方注射用水2mL 1アンプル添付懸濁液調製器具:ケモプロテクトスパイク 1個添付
1) Toft KG, et al.:Ultrasound Med Biol. 2006;32(1):107-114
2) Kindberg GM, et al.:Cell Tissue Res. 2003;312(1):49-54
3) Uran S, et al.:J Pharm Biomed Anal. 2005;39(3-4):746-751
4) Watanabe R, et al.:Biol Pharm Bull. 2005;28(6):972-977
5) Watanabe R, et al.:Invest Radiol. 2007;42(9):643-651
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