当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
劇薬
処方箋医薬品注)
生物由来製品
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫高悪性度B細胞リンパ腫原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫
**本剤による治療は、抗CD20モノクローナル抗体製剤を含む少なくとも2つの標準的な治療が無効又は治療後に再発した患者を対象とすること。,,,,
通常、成人にはエプコリタマブ(遺伝子組換え)として、28日間を1サイクルとして、1サイクル目は1日目に1回0.16mg、8日目に1回0.8mg、15日目及び22日目に1回48mgを皮下投与する。その後は1回48mgを、2及び3サイクル目は1、8、15、22日目、4から9サイクル目には1、15日目、10サイクル目以降は1日目に皮下投与する。
通常、成人にはエプコリタマブ(遺伝子組換え)として、28日間を1サイクルとして、1サイクル目は1日目に1回0.16mg、8日目に1回0.8mg、15日目に1回3mg、22日目に1回48mgを皮下投与する。その後は1回48mgを、2及び3サイクル目は1、8、15、22日目、4から9サイクル目には1、15日目、10サイクル目以降は1日目に皮下投与する。
サイクル
対象患者
薬剤
投与スケジュール
1サイクル目(1、8、15及び22日目)
全ての患者
本剤の週1回投与毎:
2サイクル目以降
本剤の前回投与後にGrade 2又は3注)のサイトカイン放出症候群があらわれた患者
サイトカイン放出症候群発現後、次回の本剤投与時:
本剤の投与後にGrade 2以上のサイトカイン放出症候群があらわれなくなるまで投与を行う。
注)Gradeは米国移植細胞治療学会(ASTCT)コンセンサス1)に基づく。
副作用
程度注)
処置
サイトカイン放出症候群
Grade 3以下
回復するまで休薬する。
Grade 4
投与を中止する。
免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群
Grade 2以下
Grade 3
回復するまで休薬する。再発した場合、投与を中止する。
血小板減少
50,000/mm3未満
50,000/mm3以上になるまで休薬する。
好中球減少
500/mm3未満
500/mm3以上になるまで休薬する。
腫瘍崩壊症候群
-
血球減少により感染症が悪化するおそれがある。,
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後4ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤を用いた生殖発生毒性試験は実施されていない。IgG1モノクローナル抗体に胎盤通過性があることが知られており、本剤の作用機序から、本剤の妊娠中の曝露により、B細胞リンパ球減少症及び正常な免疫反応の変化等、胎児に有害な影響を及ぼす可能性がある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト母乳中への移行に関するデータはないが、ヒトIgGは母乳中に移行することが知られている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
**治療域が狭いCYP基質 ワルファリンシクロスポリンボリコナゾール等
これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるため、本剤の初回投与から最初の48mg投与の14日後まで、並びにサイトカイン放出症候群の発現中及び発現後は、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。
本剤の投与によりサイトカインが放出され、CYPが抑制されることにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
生ワクチン又は弱毒生ワクチン
接種した生ワクチンの原病に基づく症状が発現した場合には適切な処置を行う。
本剤のBリンパ球傷害作用により発病するおそれがある。
異常が認められた場合には、製造販売業者が提供するサイトカイン放出症候群管理ガイダンス等に従い、本剤の投与中止、副腎皮質ホルモン剤、トシリズマブ(遺伝子組換え)の投与等の適切な処置を行うこと。,,,,注1)本剤を2ステップ漸増で投与した大細胞型B細胞リンパ腫及び濾胞性リンパ腫(Grade 1~3A及び3B)患者を対象とした臨床試験(GCT3013-04試験のDLBCLコホート及びFLコホート、GCT3013-01試験のaNHLコホート及びiNHLコホート)における発現頻度の集計に基づき記載した。注2)本剤を3ステップ漸増で投与した濾胞性リンパ腫(Grade 1~3A)患者を対象とした臨床試験(GCT3013-01試験のFL最適化コホート)における発現頻度の集計に基づき記載した。
異常が認められた場合には、製造販売業者が提供する免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群管理ガイダンス等に従い、本剤の投与中止、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。,,
肺炎(COVID-19肺炎を含む)(3.3%)、敗血症(0.2%)、ニューモシスチス・イロベチイ肺炎(0.2%)、上気道感染(鼻炎、喉頭炎、咽頭炎、ライノウイルス感染、RSウイルス感染を含む)(2.6%)等の感染症があらわれることがある。また、サイトメガロウイルス感染、帯状疱疹等が再活性化することがある。,
好中球減少(24.3%)、血小板減少(7.7%)、貧血(5.6%)、発熱性好中球減少症(0.7%)、リンパ球減少(7.7%)等があらわれることがある。
異常が認められた場合には、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。,
本剤の投与中及び投与終了後は患者の状態を十分に観察し、意識障害、認知機能障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、構音障害、失語等の症状があらわれた場合には、MRIによる画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
10%以上
5%以上10%未満
5%未満
**一般・全身障害及び投与部位の状態
注射部位反応(注射部位紅斑、注射部位疼痛、注射部位そう痒感、注射部位肥厚、注射部位炎症、注射部位発疹、注射部位内出血、注射部位腫瘤、注射部位腫脹、注射部位蕁麻疹、注射部位結節、注射部位浮腫を含む)(44.4%)
発熱(体温上昇を含む)
胃腸障害
悪心、下痢
嘔吐
**皮膚及び皮下組織障害
発疹(斑状丘疹状皮疹、膿疱性皮疹、紅斑性皮疹、斑状皮疹、丘疹性皮疹、そう痒性皮疹、小水疱性皮疹を含む)
そう痒症
**神経系障害
頭痛
*良性、悪性及び詳細不明の新生物(嚢胞及びポリープを含む)
腫瘍フレア
臨床試験において、本剤に対する抗体の産生が報告されている。
投与量
N
Cmax (μg/mL)
AUClast (μg・h/mL)
Tmax (h)
24mg
3
2.227 (51.03)
276.2 (41.14)
95.83 (95.0, 96.0)
48mg
6
5.465 (35.59)
610.8 (66.74)
94.68 (92.2, 96.2)
幾何平均値(変動係数%)。ただし、Tmaxは中央値(最小値、最大値)を記載。
注)本剤の承認された用法及び用量は、下記のとおりである。
再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)患者注1)36例に、本剤を投与した注2)。主要評価項目とされた中央判定による奏効率は下表のとおりであった(データカットオフ:2022年1月31日)5)。
総合最良効果
第Ⅱ相パートDLBCLコホート(36例)
完全奏効(CR)
16(44.4)
部分奏効(PR)
4(11.1)
安定(SD)
3(8.3)
病勢進行(PD)
13(36.1)
奏効(奏効率[95%信頼区間])
20(55.6[38.1, 72.1])
例数(%)
本剤が投与された36例中36例(100.0%)に副作用が認められた。主な副作用は、サイトカイン放出症候群(30例、83.3%)、注射部位反応(21例、58.3%)、好中球数減少(11例、30.6%)、リンパ球数減少(7例、19.4%)、食欲減退(7例、19.4%)、血小板数減少(7例、19.4%)、発疹(7例、19.4%)、低カリウム血症(5例、13.9%)、倦怠感(5例、13.9%)、白血球数減少(5例、13.9%)、低アルブミン血症(4例、11.1%)、注射部位紅斑(4例、11.1%)等であった。注1) 1つ以上の抗CD20モノクローナル抗体製剤を含む少なくとも2つ以上の全身化学療法による治療歴を有する患者。なお、直近の病理検査の報告書に基づきCD20陽性が確認されたことが組入れ要件であった。注2)本剤の用法及び用量:・2ステップ漸増28日間を1サイクルとして、1サイクル目は1日目に1回0.16mg、8日目に1回0.8mg、15日目及び22日目に1回48mgを皮下投与した。その後は1回48mgを、2及び3サイクル目は1、8、15、22日目、4から9サイクル目には1、15日目、10サイクル目以降は1日目に皮下投与した。疾患進行又は許容できない有害事象が認められるまで投与を継続した。
再発又は難治性のアグレッシブB細胞性非ホジキンリンパ腫(aNHL)患者注1),注3)157例に、本剤を投与した注2)。主要評価項目とされた中央判定による奏効率は63.1%(99/157例)(95%信頼区間:55.0~70.6%)であった6)。組み入れられた患者の組織型別の奏効率は、下表のとおりであった(データカットオフ:2022年1月31日)5)。
組織型
例数
奏効(奏効率)
CR
PR
SD
PD
NE
合計
157
61(38.9)
38(24.2)
5(3.2)
37(23.6)
16(10.2)
99(63.1)
DLBCL
139
54(38.8)
32(23.0)
4(2.9)
33(23.7)
16(11.5)
86(61.9)
HGBCL
9
2(22.2)
1(11.1)
4(44.4)
0
PMBCL
4
2(50.0)
4(100)
FL3B
5
3(60.0)
2(40.0)
5(100)
例数(%)、NE:評価不能、HGBCL:高悪性度B細胞リンパ腫、PMBCL:原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、FL3B:Grade 3Bの濾胞性リンパ腫
本剤が投与された157例中130例(82.8%)に副作用が認められた。主な副作用は、サイトカイン放出症候群(78例、49.7%)、注射部位反応(31例、19.7%)、好中球減少症(28例、17.8%)、疲労(21例、13.4%)、発熱(19例、12.1%)等であった。注3) WHO分類第4版(2008年)又はWHO分類改訂第4版(2016年)に基づく、大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL、HGBCL、PMBCL)又はFL3Bのいずれかと診断された患者
再発又は難治性の濾胞性リンパ腫Grade 1~3A(FL1~3A)患者注1)21例に、本剤を投与した注2),注4)。主要評価項目とされた中央判定による奏効率は下表のとおりであった(データカットオフ:2023年4月21日)7)。
第Ⅱ相パートFLコホート(21例)
16(76.2)
4(19.0)
1(4.8)
20 (95.2 [76.2, 99.9])
本剤が投与された21例中21例(100%)に副作用が認められた。主な副作用は、サイトカイン放出症候群(19例、90.5%)、注射部位反応(15例、71.4%)、発疹(6例、28.6%)、好中球数減少(6例、28.6%)、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加(5例、23.8%)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加(5例、23.8%)、紅斑(3例、14.3%)、リンパ球数減少(3例、14.3%)等であった。
再発又は難治性のインドレントB細胞性非ホジキンリンパ腫(iNHL)患者注1),注5)128例に、本剤を投与した注2),注4)。主要評価項目とされた中央判定による奏効率は82.0%(105/128例)(95%信頼区間:74.3~88.3%)であった。組み入れられた患者の奏効率は、下表のとおりであった(データカットオフ:2023年4月21日)7)。
FL1~3A
128
80(62.5)
25(19.5)
5(3.9)
13(10.2)
105(82.0)
例数(%)、FL1~3A:Grade 1~3Aの濾胞性リンパ腫
本剤が投与された128例中119例(93.0%)に副作用が認められた。主な副作用は、サイトカイン放出症候群(85例、66.4%)、注射部位反応(47例、36.7%)、疲労(24例、18.8%)、好中球減少症(24例、18.8%)、注射部位紅斑(22例、17.2%)、発熱(16例、12.5%)、下痢(14例、10.9%)等であった。注4) 本剤のFL1~3A患者に対して承認された用法及び用量は下記のとおりである。・3ステップ漸増通常、成人にはエプコリタマブ(遺伝子組換え)として、28日間を1サイクルとして、1サイクル目は1日目に1回0.16mg、8日目に1回0.8mg、15日目に1回3mg、22日目に1回48mgを皮下投与する。その後は1回48mgを、2及び3サイクル目は1、8、15、22日目、4から9サイクル目には1、15日目、10サイクル目以降は1日目に皮下投与する。注5) WHO分類第4版(2008年)又はWHO分類改訂第4版(2016年)に基づくFL1~3Aと診断された患者
再発又は難治性の濾胞性リンパ腫Grade 1~3A(FL1~3A)患者注1),注5)86例に、本剤を投与した注6)結果、治験責任医師の判定による奏効率は86.0%(74/86例)(95%信頼区間:76.9~92.6%)であった。(データカットオフ:2024年1月8日)8)。本剤が投与された86例中78例(90.7%)に副作用が認められた。主な副作用は、サイトカイン放出症候群(42例、48.8%)、注射部位反応(23例、26.7%)、疲労(12例、14.0%)、好中球減少症(12例、14.0%)等であった。注6)本剤の用法及び用量:・3ステップ漸増28日間を1サイクルとして、1サイクル目は1日目に1回0.16mg、8日目に1回0.8mg、15日目に1回3mg、22日目に1回48mgを皮下投与した。その後は1回48mgを、2及び3サイクル目は1、8、15、22日目、4から9サイクル目には1、15日目、10サイクル目以降は1日目に皮下投与した。疾患進行又は許容できない有害事象が認められるまで投与を継続した。
エプコリタマブは、CD3及びCD20に結合するヒト化免疫グロブリン(Ig)G1二重特異性モノクローナル抗体である。エプコリタマブは、T細胞の細胞膜上に発現するCD3とB細胞性腫瘍の細胞膜上に発現するCD20の両者に結合することによりT細胞の増殖及び活性化を誘導し、CD20陽性の腫瘍細胞を傷害すると考えられる9)。
エプコリタマブは、CD20を発現するびまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者由来LY2214腫瘍組織片を皮下移植し、ヒト臍帯血由来のCD34陽性造血前駆細胞を静脈内移植したインターロイキン2受容体γ鎖の部分的欠損を有する非肥満型糖尿病/重症複合型免疫不全マウスにおいて、腫瘍増殖抑制作用を示した10)。
エプコリタマブ(遺伝子組換え)(Epcoritamab (Genetical Recombination))(JAN)
エプコリタマブは、CD3ε鎖及びCD20に対する遺伝子組換え二重特異性モノクローナル抗体であり、抗CD3ε鎖抗体の可変部はマウス抗体に、その他はヒトIgG1に由来し、抗CD20抗体はヒトIgG1に由来する。抗CD3ε-H鎖の4つのアミノ酸残基が置換(L242F、L243E、D273A、F413L)され、C末端のK455は除去されている。また、抗CD20-H鎖の4つのアミノ酸残基が置換(L239F、L240E、D270A、K414R)され、C末端のK452は除去されている。エプコリタマブは、CHO細胞により産生される。エプコリタマブは、454個のアミノ酸残基からなる抗CD3ε-H鎖(γ1鎖)1本、215個のアミノ酸残基からなる抗CD3ε-L鎖(λ鎖)1本、451個のアミノ酸残基からなる抗CD20-H鎖(γ1鎖)1本及び214個のアミノ酸残基からなる抗CD20-L鎖(κ鎖)1本で構成される糖タンパク質(分子量約149,000)である。
1バイアル
1) Lee D. W, et al.:Biol Blood Marrow Transplant. 2019;25:625-638.
2) 社内資料:日本人における薬物動態(GCT3013-04試験)(2023年9月25日承認、CTD 2.7.2.2.1.3)
3) 社内資料:母集団薬物動態解析(2023年9月25日承認、CTD 2.7.2.3.2)
4) **社内資料:外国人における薬物動態(GCT3013-01試験)
5) 社内資料:国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(GCT3013-04試験)及び海外第Ⅰ/Ⅱ相試験(GCT3013-01試験)(2023年9月25日承認、CTD 2.7.3.3)
6) 社内資料:海外第Ⅰ/Ⅱ相試験(GCT3013-01試験)(2023年9月25日承認、CTD 2.7.6.1)
7) **社内資料:国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(GCT3013-04試験 第Ⅱ相パート FLコホート)及び海外第Ⅰ/Ⅱ相試験(GCT3013-01試験 第Ⅱ相パート iNHLコホート)
8) **社内資料:海外第Ⅰ/Ⅱ相試験(GCT3013-01試験 FL最適化コホート)
9) Engelberts P. J, et al.:EBioMedicine. 2020;52:102625.
10) 社内資料:GMB 3013-083試験(2023年9月25日承認、CTD 2.6.2.2.4.4)
ジェンマブ株式会社 くすり相談室
〒107-6235 東京都港区赤坂九丁目7番1号ミッドタウン・タワー
フリーダイヤル 0120-470-317受付時間 9:00~17:30(土日祝日・会社休業日を除く)
アッヴィ合同会社 くすり相談室
〒108-0023 東京都港区芝浦3-1-21
フリーダイヤル 0120-587-874受付時間 9:00~17:30(土日祝日・会社休業日を除く)
ジェンマブ株式会社
東京都港区赤坂九丁目7番1号ミッドタウン・タワー
アッヴィ合同会社
東京都港区芝浦3-1-21
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.