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劇薬
処方箋医薬品注)
パーキンソン病(レボドパ含有製剤に他の抗パーキンソン病薬を使用しても十分に効果が得られなかった場合)
本剤は、レボドパ含有製剤と併用する。
通常、成人にゾニサミドとして、1日1回25mgを経口投与する。なお、パーキンソン病における症状の日内変動(wearing-off現象)の改善には、1日1回50mgを経口投与する。
通常、成人にゾニサミドとして、1日1回25mgを経口投与する。
本剤は、レボドパ含有製剤と併用する。通常、成人にゾニサミドとして、1日1回25mgを経口投与する。なお、パーキンソン病における症状の日内変動(wearing-off現象)の改善には、1日1回50mgを経口投与する。
本剤の1日50mg投与において、1日25mg投与時を上回るon時の運動機能の改善効果は確認されていない。,
血中濃度が上昇するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。妊娠中にゾニサミド製剤を投与された患者が心室中隔欠損、心房中隔欠損等を有する児を出産したとの報告があり、動物実験(マウス、ラット、イヌ、サル)で流産、催奇形作用(口蓋裂、心室中隔欠損等)が報告されている。また、妊娠中にゾニサミド製剤を投与された患者の児に呼吸障害があらわれたとの報告がある。
授乳しないことが望ましい。ヒト母乳中への移行が報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能(腎機能、肝機能等)が低下している。
抗てんかん剤
本剤と抗てんかん剤の併用時、これらの薬剤を減量又は中止した場合に、本剤の血中濃度が上昇することがある。
フェニトイン、カルバマゼピン、フェノバルビタールではCYPが誘導され、本剤の血中濃度が低下することが示唆されている。
フェニトイン
眼振、構音障害、運動失調等のフェニトインの中毒症状があらわれることがあるので、できるだけ血中濃度を測定し、減量するなど適切な処置を行うこと。
本剤によりフェニトインの代謝が抑制され、血中濃度が上昇することが示唆されている。
三環系抗うつ剤
四環系抗うつ剤
MAO-B阻害作用を有するセレギリンにおいて、三環系抗うつ剤との併用により、高血圧、失神、不全収縮、発汗、てんかん、動作・精神障害の変化及び筋強剛といった副作用があらわれ、更に死亡例も報告されている。
相加・相乗作用によると考えられる。
レセルピン誘導体
本剤の作用が減弱される可能性がある。
脳内ドパミンを減少させる。
フェノチアジン系薬剤
ブチロフェノン系薬剤
スルピリドメトクロプラミド
脳内ドパミン受容体を遮断する。
本剤投与中又は投与中止後に悪性症候群があらわれることがある。発熱、意識障害、無動無言、高度の筋硬直、不随意運動、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗、血清CKの上昇等があらわれた場合には、体冷却、水分補給等の全身管理、及び再投与後に漸減するなど適切な処置を行うこと。なお、本症発症時には、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。
発熱、紅斑、水疱・びらん、そう痒感、咽頭痛、眼充血、口内炎等の異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
初期症状として発疹、発熱がみられ、さらにリンパ節腫脹、肝機能障害等の臓器障害、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う重篤な肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
腎疝痛、排尿痛、血尿、結晶尿、頻尿、残尿感、乏尿等があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
発汗減少があらわれ、体温が上昇し、熱中症をきたすことがある。発汗減少、体温上昇、顔面潮紅、意識障害等がみられた場合には、投与を中止し、体冷却等の適切な処置を行うこと。
1%以上
1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、湿疹、そう痒感
精神神経系
眠気(6.7%)、ジスキネジア、気力低下、抑うつ、めまい・ふらつき、睡眠障害、頭痛・頭重、幻視・幻聴
精神活動緩慢化、不安・不穏、精神症状の悪化、感覚異常、無気力・自発性低下、異常感、激越、行動異常、興奮、認知症の悪化、意識消失、異常な夢、自殺企図注)、ジストニア、しびれ感、認知障害
運動失調
循環器
血圧低下、動悸、起立性低血圧、血圧上昇、上室性期外収縮、心室性期外収縮
消化器
食欲不振(5.2%)、悪心、口渇、胃不快感、便秘
嘔吐、下痢、味覚異常、胸やけ、腹部膨満感、流涎、胃炎、嚥下障害、胃痛、歯周炎、腹部不快感、胃潰瘍、口内炎、歯肉炎
血液
白血球減少、赤血球減少、ヘモグロビン減少、白血球増加、ヘマトクリット減少、貧血、顆粒球減少、血小板減少、好酸球増多
肝臓
ALT、ALP、AST、LDH上昇
γ-GTP上昇、肝機能異常
腎・泌尿器
BUN上昇
排尿障害、頻尿、クレアチニン上昇、尿失禁、尿中蛋白陽性、膀胱炎
その他
体重減少、CK上昇、立ちくらみ、浮腫、倦怠感
脱力感、転倒、発熱、血中カリウム減少、トリグリセリド上昇、腰痛、視覚障害、四肢痛、脱水、気管支炎、筋肉痛、血中尿酸上昇、血糖上昇、呼吸困難、前立腺癌、打撲、汗疹、関節痛、顔面潮紅、血中コレステロール上昇、骨折、体重増加、脱毛、白内障、副鼻腔炎
発汗減少
昏睡状態、ミオクローヌス、眼振等の症状があらわれる。
特異的な解毒剤は知られていない。
剤形
Tmax(h)a)
Cmax(μg/mL)b)
t1/2(h)b)
AUC0-96(μg・h/mL)b)
OD錠25mg
8.0(1.0-12.0)
0.100±0.015
96.6±32.5
7.16±0.93
錠25mg
4.0(1.0-24.0)
0.099±0.015
99.1±24.2
7.00±0.87
a)中央値(最小値-最大値)、b)平均値±標準偏差
6.0(1.0-12.0)
0.101±0.027
119.1±39.2
6.83±1.54
4.0(1.0-12.0)
0.100±0.023
102.4±36.4
6.77±1.50
1日1回25mg又は50mgを4週間経口投与したときの定常状態でのトラフ濃度は、それぞれ1.14±0.48μg/mL(108例の平均値±標準偏差)、2.57±0.86μg/mL(105例の平均値±標準偏差)であった。(ゾニサミド錠のデータ)
1日1回25mg又は50mg注)を4週間経口投与したときの定常状態でのトラフ濃度は、それぞれ1.43±0.34μg/mL(39例の平均値±標準偏差)、3.43±1.34μg/mL(37例の平均値±標準偏差)であった。(ゾニサミド錠のデータ)
健康成人にゾニサミドOD錠25mgTRE「SMPP」とトレリーフ錠25mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ゾニサミドとして25mg)空腹時、水あり(23例)及び水なし(23例)で1回経口投与して血漿中ゾニサミド濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された1)。また、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン」に基づき、ゾニサミドOD錠50mgTRE「SMPP」とゾニサミドOD錠25mgTRE「SMPP」は生物学的に同等とみなされた。
健康成人12例において、空腹時及び食後に25mg単回投与したときの薬物動態パラメータを比較した結果、バイオアベイラビリティに対する食事の影響はほとんど認められなかった。(ゾニサミド錠のデータ)
48.6%(in vitro、ヒト血清、限外ろ過法)2)
主として肝臓で代謝され、イソキサゾール環開裂体を生成した後、グルクロン酸抱合等を受ける3)。
主としてCYP3A4)
主として尿中
経口投与後2週間における尿中排泄率は、未変化体として28.9~47.8%、主代謝物(イソキサゾール環開裂体のグルクロン酸抱合体)として12.4~18.7%であった。これらは投与量の47.6~60.2%であった3)(健康成人、200mg 1回、200mg/日又は400mg/日注)2日間投与)。
(空腹時300mg 1回注)経口投与)(外国人データ)5)
クレアチニンクリアランス(mL/min)
Tmax(h)
Cmax(μg/mL)
t1/2(h)
CLra)(mL/min)
Aeb)(%)
>60
3.3
3.64
58
3.42
16.8
20~60
4.3
3.73
2.50
11.9
<20
2.9
4.08
63
2.23
13.3
a)腎クリアランスb)尿中排泄率(投与後8日間までに尿中に排泄されたゾニサミドの用量に対する百分率)
腎クリアランス及び尿中排泄率で正常腎機能患者との間に差が認められた。注)本剤のパーキンソン病に対する承認用量は1日25~50mg、レビー小体型認知症に伴うパーキンソニズムに対する承認用量は1日25mgである。
レボドパ製剤による治療で十分な効果が得られていないパーキンソン病患者347例を対象に、プラセボを対照とした二重盲検比較試験を実施した結果、25mg投与群ではプラセボ投与群に比べ主要評価項目としたUPDRS(Unified Parkinson's Disease Rating Scale)Part Ⅲ合計スコア(運動能力検査)が改善し、有効性が認められた。
投与群
症例数
ベースライン
最終評価時
変化量
検定b)
調整平均値a)
標準誤差a)
プラセボ群
81
22.9
21.0
-2.0
0.8
―
25mg群
76
26.5
19.9
-6.3
p<0.001
50mg群
82
22.5
16.9
-5.8
p=0.003
投与期間:12週間a)ベースライン値を共変量とした共分散分析モデルより算出。b)Dunnett検定(vsプラセボ群)
ゾニサミドの副作用発現頻度は25mg群で40.5%(32/79例)、50mg群で49.4%(42/85例)であり、主な副作用(発現頻度が5%以上)は25mg群で体重減少(5.1%)、50mg群で傾眠(12.9%)、食欲減退(7.1%)、血中クレアチンホスホキナーゼ増加(7.1%)、気力低下(5.9%)であった。
レボドパ製剤による治療で十分な効果が得られていないパーキンソン病患者(UPDRS Part Ⅲ合計スコア10点以上)196例を対象に、プラセボを対照とした二重盲検比較試験を実施した結果、25mg投与群ではプラセボ投与群に比べ主要評価項目としたUPDRS Part Ⅲ合計スコア(運動能力検査)が改善し、有効性が認められた6)。
21.5
18.7
-2.9
0.9
61
21.4
15.6
-5.9
p=0.029
60
23.3
17.6
-5.5
p=0.073
ゾニサミドの副作用発現頻度は25mg群で30.2%(19/63例)、50mg群で34.9%(22/63例)であり、主な副作用(発現頻度が3%以上)は25mg群でジスキネジー、傾眠、幻覚、食欲減退、血小板数減少、抑うつ症状(各3.2%)、50mg群で傾眠、悪心、体重減少(各4.8%)、不眠症、ジスキネジー、無力症、幻覚、流涎過多(各3.2%)であった。
レボドパ製剤による治療で十分な効果が得られていない、wearing-off現象を発現したパーキンソン病患者(off時間が1日2時間以上発現)389例を対象に、プラセボを対照とした二重盲検比較試験を実施した結果、50mg投与群ではプラセボ投与群に比べ主要評価項目としたoff時間が短縮し、有効性が認められた7)。
129
6.303
6.300
-0.011
0.173
125
6.435
5.991
-0.436
0.176
p=0.086
121
6.377
5.657
-0.719
0.179
p=0.005
投与期間:12週間a)ベースライン値を共変量とした共分散分析モデルより算出。b)閉検定手順(vsプラセボ群)
ゾニサミドの副作用発現頻度は25mg群で26.9%(35/130例)、50mg群で35.9%(46/128例)であり、主な副作用(発現頻度が2%以上)は25mg群でジスキネジー(6.2%)、血中尿素増加(3.1%)、白血球数減少、血中アルカリホスファターゼ増加(各2.3%)、50mg群でジスキネジー(7.0%)、傾眠(6.3%)、血中乳酸脱水素酵素増加(2.3%)であった。
レボドパ製剤を12週間以上連続して服用中のパーキンソニズムを伴うレビー小体型認知症患者351例を対象に、プラセボを対照とした二重盲検比較試験を実施した結果、ゾニサミド25mg投与群はプラセボ投与群に比べ主要評価項目としたUPDRS Part Ⅲ合計スコア(運動能力検査)が改善し、有効性が認められた8)(本試験では、ゾニサミドの投与群として25mg投与群、50mg投与群注)の2群を設定した。)。
118
30.5
29.2
-1.4
0.6
117
31.9
28.1
-4.1
投与期間:12週間a)ベースライン値を共変量とし、投与群、評価時期とその交互作用、実施医療機関を含むMMRM(Mixed Model for Repeated Measures)法で算出。b)Hochberg法により多重性を調整。
ゾニサミドの副作用発現頻度は25mg群で15.4%(18/117例)であり、主な副作用(発現頻度が1%以上)は傾眠(3.4%)、体重減少(1.7%)、精神症状(1.7%)であった。注)本剤のレビー小体型認知症に伴うパーキンソニズムに対する承認用量は1日25mgである。
作用機序はまだ完全に解明されてはいないが、6-ヒドロキシドパミン(6-OHDA)により片側黒質線条体のドパミン神経を選択的に破壊したパーキンソン病モデルラット(片側6-OHDA処置ラット)を用いた脳微小透析法による実験において、レボドパ(ベンセラジド塩酸塩含有)併用下における破壊側線条体細胞外液中ドパミンレベルに対し有意な上昇作用を示す。また、ラット及びサル線条体ミトコンドリア・シナプトソーム膜標本中のMAO活性を阻害し、その阻害作用は比較的MAOのB型に選択性を示す9)。さらに、T型Caチャネル及びNaチャネル(ともにヒト遺伝子組換えタンパク質)に対して、それぞれのチャネルにおける電流の阻害作用を示す10)。
レセルピン処置パーキンソン病モデルラットにおけるレボドパ(ベンセラジド塩酸塩含有)惹起運動亢進に対して増強効果を示す11)。
片側6-OHDA処置ラットにおけるレボドパ(ベンセラジド塩酸塩含有)惹起回転運動の持続時間に対して延長効果を示す12)。
片側6-OHDA処置ラットへの高用量塩酸メチルドパ(ベンセラジド塩酸塩含有)反復投与により惹起した実験的wearing-off現象に対して改善効果を示す13)。
ゾニサミド(Zonisamide)
1,2-Benzisoxazol-3-ylmethanesulfonamide
C8H8N2O3S
212.23
白色~微黄色の結晶又は結晶性の粉末である。アセトン又はテトラヒドロフランに溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくく、水に極めて溶けにくい。
164~168℃
1.04(クロロホルム/水系溶媒、pH7.04、室温)
アルミピロー開封後は湿気を避けて保存すること。
30錠[10錠(PTP)×3、乾燥剤入り]100錠[10錠(PTP)×10、乾燥剤入り]
1) 社内資料: OD錠25mgと錠25mgの生物学的同等性試験(トレリーフOD錠)
2) Matsumoto K., et al.: Arzneim-Forsch./Drug Res. 1983; 33: 961-968
3) Ito T., et al.: Arzneim-Forsch./Drug Res. 1982; 32: 1581-1586
4) Nakasa H., et al.: Mol. Pharmacol. 1993; 44: 216-221
5) 社内資料: ゾニサミドの腎機能障害患者における薬物動態(トレリーフ錠、2009 年1 月21 日承認、CTD2.7.6.4)
6) Murata M., et al.: Neurol. Clin. Neurosci. 2016; 4: 10-15
7) Murata M., et al.: Mov. Disord. 2015; 30: 1343-1350
8) 社内資料: レビー小体型認知症患者対象臨床試験(第3相試験)(トレリーフOD錠、2018年7月2日承認、CTD2.7.6.2)
9) 社内資料: 脳内ドパミンレベル増加作用及びMAO阻害作用(トレリーフ錠、2009年1月21日承認、CTD2.6.2.2)
10) 社内資料: チャネル阻害作用(トレリーフOD錠、2018年7月2日承認、CTD2.6.2.2)
11) 社内資料: レボドパ作用の増強効果(トレリーフ錠、2009年1月21日承認、CTD2.6.2.2)
12) 社内資料: レボドパ作用の延長効果(トレリーフ錠、2009年1月21日承認、CTD2.6.2.2)
13) 社内資料: 実験的wearing-off現象の改善効果(トレリーフ錠、2009年1月21日承認、CTD 2.6.2.2)
住友ファーマ株式会社
〒541-0045 大阪市中央区道修町2-6-8
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住友ファーマプロモ株式会社
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