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劇薬
処方箋医薬品注)
発作性夜間ヘモグロビン尿症
通常、成人には、ペグセタコプランとして1回1080mgを週2回皮下投与する。なお、十分な効果が得られない場合には、1回1080mgを3日に1回の間隔で皮下投与することができる。
髄膜炎菌感染症に罹患しやすくなるおそれがある。
特に莢膜形成細菌(髄膜炎菌、肺炎球菌、インフルエンザ菌等)による感染症に罹患しやすくなるおそれがある。
妊娠可能な女性には、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠カニクイザルに本剤28mg/kg/日(ヒトの定常状態におけるCmaxの2.5倍)を皮下投与したとき、流産及び死産が増加した。サルで胎児への移行が認められている1)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。サルで乳汁移行が認められている1)。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
肺炎球菌、インフルエンザ菌等の莢膜形成細菌による重篤な感染症があらわれることがある。,,
髄膜炎又は敗血症を発症し、急速に生命を脅かす、あるいは死亡に至るおそれがある。本剤の投与に際しては、当該感染症の初期徴候(発熱、頭痛、項部硬直、羞明、精神状態の変化、痙攣、悪心・嘔吐、紫斑、点状出血等)等の観察を十分に行うこと。髄膜炎菌感染症が疑われた場合には、直ちに診察し、抗菌剤の投与等の適切な処置を行うこと。,,
アナフィラキシー等の重度の過敏症があらわれることがある。
10%以上
5-10%
5%未満
胃腸障害
下痢
一般・全身障害および投与部位の状態
注射部位紅斑
注射部位硬結、注射部位そう痒感、注射部位腫脹、注射部位反応
注射部位疼痛、注射部位内出血
免疫系障害
過敏症注)
凝固検査パネルにシリカ試薬を使用すると、本剤との間に干渉作用が生じ、見かけ上、活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)が延長するおそれがある。凝固検査パネルにはシリカ試薬を使用しないこと。
国際共同第Ⅲ相試験において、本剤に対する抗体の産生が報告されている2)。
ウサギ及びカニクイザルを用いた反復投与毒性試験において、本剤の臨床最大用量投与時の0.06倍及び1.27倍の曝露量で、全身の器官・組織のマクロファージの空胞化、脳脈絡叢及び滑膜の上皮細胞の空胞化、並びに腎臓の尿細管変性が認められた。これらの空胞化形成は、長鎖ポリエチレングリコール(PEG)の蓄積に関連した変化と考えられ、回復性があり機能障害は認められなかった。また、腎臓の尿細管変性について、腎機能障害の徴候は認められず、臨床的意義及び機能的影響は不明である3),4)。
日本人健康被験者16例に本剤180~1440mg注)を単回皮下投与したときのペグセタコプランの血清中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。また、曝露量は概ね用量比例的に増加した5)。
本剤の用量(mg)
例数
Cmax(µg/mL)
tmaxa)(h)
AUC0-inf(µg・h/mL)
t1/2a)(h)
CL/F(mL/h)
Vz/F(L)
180
4
40(11.6)
144(120, 168)
18,380(8.9)
240.9(211, 268)
9.8(9.5)
3.38(15.1)
360
63(26.5)
192(120, 241)
31,980(11.7)
246(233, 257)
11.3(12.8)
3.98(16.0)
720
146(6.4)
132(120, 168)
67,150(11.1)
226(90, 287)
10.7(11.4)
2.94(33.2)
1440
242(25.6)
156(72, 168)
113,700(20.9)
211(197, 244)
12.7(23.0)
3.93(19.3)
幾何平均値(幾何変動係数%)a)中央値(最小値, 最大値)
測定時点
本剤の用量(mg/日)
AUC0-24h(µg・h/mL)
t1/2(h)
1日目
30
1.7(104)
24(24, 24)
18(119)
―
90
3.5(69)
36(73)
6.9(25)
73(24)
270
17(37)
189(57)
28日目
77(7.1)
3(1, 8)
1,654(8.5)
198(13)
18(8.5)
256(19)
24(2, 24)
5,741(18)
237(10)b)
16(18)
470(13)
14(2, 24)
10,170(9.4)
211(16)b)
18(9.4)
646(31)
8(1, 24)
13,020(13.4)
204(12)
21(13)
幾何平均値(幾何変動係数%)、―:算出せずa)中央値(最小値, 最大値)b)3例
本剤群
エクリズマブ群
導入期
-3週(Day -21)
272±65(39例)b)
267±72(38例)b)
-2週(Day -14)
436±86(41例)b)
430±96(39例)b)
無作為化期
1日(Day 1)a)
594±106(41例)b)
588±111(37例)b)
2週(Day 14)
666±118(41例)
―c)
4週(Day 28)
676±115(40例)
6週(Day 42)
677±132(39例)
8週(Day 56)
692±106(37例)
12週(Day 84)
708±124(38例)
16週(Day 112)
714±109(36例)
継続期
24週(Day 168)
667±173(37例)
668±141(38例)d)
48週(Day 336)
660±193(22例)
627±178(18例)d)
平均値±標準偏差(例数)、―:該当せずa)無作為化期の治験薬投与前b)本剤及びエクリズマブを併用投与c)エクリズマブを投与d)本剤を投与
外国人及び日本人の健康成人、外国人腎機能障害患者並びに外国人及び日本人の発作性夜間ヘモグロビン尿症患者239例から得られた血清中ペグセタコプラン濃度データ(3,734時点)を用いて母集団薬物動態解析を行った。健康成人及び発作性夜間ヘモグロビン尿症患者に本剤を1日1回、週に2回又は3日に1回反復皮下投与したときのペグセタコプランの血清中薬物動態パラメータは以下のとおりであった7)。
本剤の投与レジメン
対象
Cmax, ss(µg/mL)
AUCweek, ss(µg・h/mL)
CL(L/day)
V2(L)
270mg1日1回
健康成人
766(23)
128,589(23)
10(18)
0.270(21)
3.9(24)
PNH患者
566(26)
95,009(26)
7.5(20)
0.366(24)
3.9(30)
360mg1日1回
1,021(23)
171,452(23)
755(26)
126,679(26)
1080mg週2回
904(24)
147,549(24)
10(19)
0.269(22)
3.9(26)
671(28)
108,541(28)
7.4(21)
0.366(25)
3.9(31)
1080mg3日に1回
1,026(23)
164,681(24)
0.272(21)
765(27)
120,808(27)
PNH=発作性夜間ヘモグロビン尿症1,000例の幾何平均値(幾何変動係数%)a)ln(2)/(投与16週時点のCL/V2)
母集団薬物動態解析の結果、発作性夜間ヘモグロビン尿症患者におけるペグセタコプランの分布容積の平均値(幾何変動係数%)は約3.9L(35%)であった7)。
ペグセタコプランは、そのPEG化ペプチド構造により異化経路を介してペプチドやアミノ酸に分解されると考えられる8)。
母集団薬物動態解析の結果、発作性夜間ヘモグロビン尿症患者に本剤を反復皮下投与したとき、クリアランスの推定平均値(幾何変動係数%)は0.015L/時間(28%)、消失の有効半減期(t1/2)の中央値は8.0日であった7)。また、カニクイザルを用いた放射性標識体試験の結果から、標識ペプチド部分の排泄の主要経路は尿中排泄であることが示唆された9)。
重度の腎機能障害患者8例(クレアチニンクリアランスが30mL/分未満)に本剤270mg注)を単回皮下投与したときのペグセタコプランのCmax及びAUC0-infは対照被験者(クレアチニンクリアランスが60mL/分以上等)と概ね同様であった10)(外国人データ)。
肝機能障害患者におけるペグセタコプランの薬物動態に関する検討は行っていない。ペグセタコプランは主に異化経路を介して消失することから、肝機能障害がペグセタコプランのクリアランスに影響しないと考えられる。
薬物相互作用を検討した臨床試験は実施されていない。ペグセタコプランはCYP450の阻害及び誘導を引き起こさないことが示された(in vitro)。また、ペグセタコプランはP糖タンパク質(P-gp)及び乳がん耐性蛋白質(BCRP)の基質や阻害剤ではないことが示された(in vitro)11)。注)本剤の用法及び用量は、ペグセタコプランとして1回1080mgを週2回皮下投与である。
エクリズマブ(遺伝子組換え)による治療を行ってもへモグロビン(Hb)値が10.5g/dL未満である発作性夜間ヘモグロビン尿症患者(総症例80例、日本人10例を含む)を対象とした多施設共同無作為化非盲検実薬対照並行群間比較試験が実施された。なお、髄膜炎菌、肺炎球菌及びインフルエンザ菌b型に対するワクチンの接種(いずれも1回0.5mL)を必須とした。また、医師の判断で抗菌薬の予防投与も可能とされた。本剤の用法・用量は、1回1080mgを週2回皮下投与し、乳酸脱水素酵素(LDH)値が正常値上限の2倍超の場合は投与間隔を3日に1回とすることが可能とされた。試験は4週間の導入投与期間(本剤とエクリズマブ(遺伝子組換え)を併用投与)、16週間の無作為化投与期間(本剤又はエクリズマブ(遺伝子組換え)を投与)及び32週間の非盲検投与期間(本剤を投与、ただし、無作為化投与期間でエクリズマブ(遺伝子組換え)が投与されていた症例は4週間は投与を継続)で構成された。主要評価項目である無作為化投与期間の16週時点のHb値のベースラインからの変化量は以下のとおりであり、本剤群のエクリズマブ(遺伝子組換え)群に対する優越性が示された。
本剤群(41例)
エクリズマブ群(39例)
ベースラインa)のHb値(平均値±標準偏差)
8.69±1.08
8.68±0.89
16週時点のHb値のベースラインからの変化量b)(平均値±標準偏差(評価例数))
2.79±2.03(36例)
0.03±0.44(6例)
16週時点のHb値のベースラインからの変化量c)(最小二乗平均値±標準誤差)
2.37±0.36
-1.47±0.67
群間差(本剤群-エクリズマブ群)[95%信頼区間]c)
3.84[2.33, 5.34]
p値c)d)
<0.0001
Hb値(g/dL)a)導入期開始時点b)被験者が輸血を受けた場合、輸血後のすべてのデータを欠測として取り扱ったc)投与群、評価時点、投与群と評価時点の交互作用及び層別変数(治療開始前1年間の濃厚赤血球輸血回数[4回未満、4回以上]とベースラインの血小板数[100,000/mm3未満、100,000/mm3以上])を固定効果、ベースラインのHb値を共変量、被験者を変量効果とした反復測定混合効果モデル、被験者内相関に無構造の共分散行列を仮定、輸血による打切りありd)両側有意水準5%
副作用は、導入投与期間で53.8%(43/80例)、無作為化投与期間の本剤群で34.1%(14/41例)、非盲検投与期間で46.8%(36/77例)に認められ、主な副作用は、注射部位紅斑(導入投与期間、無作為化投与期間の本剤群、非盲検投与期間でそれぞれ27.5%、14.6%、13.0%)、注射部位腫脹(同11.3%、9.8%、1.3%)、注射部位そう痒感(同11.3%、2.4%、6.5%)であった2)。
発作性夜間ヘモグロビン尿症患者を対象とした国際共同第Ⅲ相試験(APL2-302試験)において、本剤が投与された患者(総症例80例、日本人10例を含む)のうち、抗ペグセタコプラン ペプチド抗体産生が検出された患者の割合は2.5%(2/80例、日本人は0例)であった2)。
ペグセタコプランは、補体C3タンパク質及びC3bに高親和性で結合し、C3の開裂、補体活性化の下流エフェクターの生成及び膜侵襲複合体(MAC)生成を阻害する。その結果、ペグセタコプランは発作性夜間ヘモグロビン尿症患者における血管外溶血及び血管内溶血を抑制する12)。
発作性夜間ヘモグロビン尿症患者に本剤1080mgを週2回投与した結果、血中C3濃度は増加し、Hb値の改善、網状赤血球数及びLDH値の低下が認められた2)。
ペグセタコプランPegcetacoplan(JAN)
C170H248N50O47S4(C2H4O)n
約43,500(ペプチド部分:3872.35)
外箱開封後は遮光して保存すること。
エムパベリ皮下注1080mg 20mL[1バイアル]
1) 社内資料:カニクイザルを用いた生殖発生毒性試験(18CATX-001試験)(2023年3月27日承認、CTD2.6.6.7)
2) 社内資料:外国人及び日本人発作性夜間ヘモグロビン尿症患者を対象とした国際共同第Ⅲ相試験(APL2-302試験)(2023年3月27日承認、CTD2.7.6.9)
3) 社内資料:ウサギを用いた反復投与毒性試験(13CATX-003及び15CATX-003試験)(2023年3月27日承認、CTD2.6.6.3)
4) 社内資料:カニクイザルを用いた反復投与毒性試験(13CATX-004及び15CATX-004試験)(2023年3月27日承認、CTD2.6.6.3)
5) 社内資料:日本人健康被験者を対象とした海外第Ⅰ相試験(APL2-102試験)(2023年3月27日承認、CTD2.7.6.8)
6) 社内資料:外国人健康被験者を対象とした海外第Ⅰ相試験(APL-CP1014試験)(2023年3月27日承認、CTD2.7.6.2)
7) 社内資料:母集団PK解析(APL-EX20-CP-002報告書)(2023年3月27日承認、CTD2.7.2.1)
8) Hydery T, Coppenrath VA. A Comprehensive Review of Pegvaliase, an Enzyme Substitution Therapy for the Treatment of Phenylketonuria. Drug Target Insights. 2019 Jun 21;13:1-8.
9) 社内資料:カニクイザルを用いた放射性標識体試験(17MTX-001試験)(2023年3月27日承認、CTD2.6.4.6)
10) 社内資料:外国人高度腎機能障害を有する被験者を対象とした海外第Ⅰ相試験(APL2-CP-PV-205試験)(2023年3月27日承認、CTD2.7.6.7)
11) 社内資料:薬物動態学的薬物相互作用(17COTX-001、002、003試験)(2023年3月27日承認、CTD2.6.4.7)
12) Mastellos DC, Reis ES, Yancopoulou D, Risitano AM, Lambris JD. Expanding complement therapeutics for the treatment of paroxysmal nocturnal hemoglobinuria. Semin Hematol. 2018;55(3):167-175.
**旭化成セラピューティクス株式会社 くすり相談窓口
〒100-0006 東京都千代田区有楽町一丁目1番2号
フリーダイヤル 0120-114-936(9:00~17:45/土日祝、休業日を除く)
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東京都港区虎ノ門二丁目6番1号
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