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白内障手術・眼内レンズ挿入術・全層角膜移植術における手術補助
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。
頻度不明
眼
眼圧上昇、炎症反応、嚢胞様⻩斑浮腫、⾓膜浮腫、⾓膜混濁、前房出⾎、虹彩新⽣⾎管、虹彩後癒着、結膜癒着不全、散瞳、⽔晶体混濁、浅前房、疼痛、霧視、かゆみ
その他
眼内レンズ表⾯の混濁
ウサギの眼球の前房内に投与したヒアルロン酸ナトリウムは、低分子化されることなく48時間後にはほぼ100%が前房隅角から消失する。血中に移行したヒアルロン酸は主に肝臓で単糖に代謝され、その後糖蛋白質合成に再利用されるものと、二酸化炭素に分解されるものがあると考えられた1) 。
ヒアルロン酸ナトリウム眼粘弾剤における比較臨床試験の結果は次のとおりである。
全国16施設179例につき白内障手術にヒアルロン酸ナトリウム眼粘弾剤を使用しない群を対照として実施された。白内障手術に嚢外摘出術あるいは超音波乳化吸引術を用いたヒアルロン酸ナトリウム眼粘弾剤投与群の有用率はそれぞれ81.4%(35/43例)あるいは95.6%(43/45例)であった。報告された副作用は、眼内レンズ挿入術の高眼圧0.6%(1/175例)であった2),3) 。
全国13施設総計293例につき主に空気を対照として実施された。ヒアルロン酸ナトリウム眼粘弾剤投与群の有用率は98.8%(161/163例)であった。報告された副作用は、眼圧上昇1.6%(3/194例)であった4) 。
全国35施設60例につきリンゲル液を対照として実施された。ヒアルロン酸ナトリウム眼粘弾剤投与群の有用率は90.6%(29/32例)であった。報告された副作用はなかった5) 。
ヒアルロン酸溶液が持つ高い粘弾性により、前房内の組織を押し広げ、前房深度を維持し、またその粘弾性により手術器具、眼内レンズ等による機械的侵襲から眼内組織を保護する6) 。
白色ウサギ摘出眼球に1%ヒアルロン酸ナトリウム0.3mLで前房内置換し、角膜の上から50mgあるいは500mgの荷重をかけた時、注入5分後の前房深度は、50mgでは約90%、500mgでは約70%の維持率であった7) (in vitro)。
1%ヒアルロン酸ナトリウム溶液で被覆した白色ウサギ摘出角膜内皮を眼内レンズの材質であるポリメチルメタクリレート(PMMA)製のチップで荷重をかけた時、傷害された角膜内皮の面積はリン酸緩衝生理食塩水で被覆した場合に比べ小さく、また角膜実質層への水の取り込み量は正常角膜と同程度であった8) (in vitro)。
白色ウサギ摘出眼球及び角膜を用いて本剤と標準製剤(ヒーロン)の前房深度維持能力と角膜内皮保護能力について検討した。摘出眼球に被験物質0.3mLで前房内置換し50mgの荷重をかけた時、注入1、2、3、4、5分後における本剤群と標準製剤群の前房深度の平均値の差は0.4~2.57%であり、分散分析の結果、いずれの時点においても両群間に有意差は認められなかった。被験物質0.2mLで被覆した摘出角膜内皮をPMMA製のチップで荷重をかけ擦過させた時、本剤群と標準製剤群の傷害部位面積の平均値の差は3%であり、両群間に有意差は認められなかった(Tukeyの多重比較検定)。以上の結果より本剤と標準製剤の作用に有意な差はなく、生物学的同等性が確認された9) (in vitro)。
精製ヒアルロン酸ナトリウム(Purified Sodium Hyaluronate)
(C14H20NNaO11)n
平均分子量150万~390万
本品は白色の粉末、粒又は繊維状の塊である。本品は水にやや溶けにくく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。本品は吸湿性である。
外箱開封後は遮光して保存すること。
0.4mL×1筒
0.6mL×1筒
0.7mL×1筒
0.85mL×1筒
1) 武智和男, 他: 基礎と臨床. 1985; 19: 3093-3120.〔66689〕
2) 大木孝太郎, 他: 新薬と臨牀. 1995; 44: 291-309.〔10973〕
3) 水流忠彦, 他: 新薬と臨牀. 1995; 44: 311-328.〔10972〕
4) 深道義尚: 眼科臨床医報. 1985; 79: 1380-1395.〔66692〕
5) 増田寛次郎, 他: 眼科臨床医報. 1985; 79: 1396-1409.〔66693〕
6) 宮内 聡: 眼科手術. 1988; 1: 123-134.〔52676〕
7) Miyauchi S., et al.: J. Ocul. Pharmacol.. 1986; 2: 267-274.〔52657〕
8) Miyauchi S., et al.: Curr. Eye Res.. 1984; 3: 1063-1067.〔52659〕
9) 宮内 聡, 他: 薬理と治療. 1996; 24: 2383-2387.〔52726〕
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本製剤は、連続して行われる白内障手術及び眼内レンズ挿入術に伴って使用される場合に限り算定できるものである。(令和2年12月10日保医発1210第1号厚生労働省保険局医療課長通知)
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