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処方箋医薬品注)
本剤投与により重篤なショック、アナフィラキシーが発現することがあるので、本剤は、緊急時に十分な対応のできる準備をした上で投与し、投与後も十分な観察を行うこと。,
変形性関節症(膝関節、股関節)
通常、成人1回1シリンジ(ジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウムとして1回30mg)を4週間ごとに関節腔内に投与する。
関節内感染を誘発するおそれがある。
アスピリン喘息でないことを十分に確認すること。気管支喘息患者の中にはアスピリン喘息患者も含まれている可能性があり、それらの患者では重症喘息発作を誘発するおそれがある。
**妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。シクロオキシゲナーゼ阻害剤を妊娠中期以降の妊婦に使用し、胎児動脈管収縮が起きたとの報告がある。また、本剤を単回膝関節腔内投与したラットにおいて、胎盤・胎児移行性が認められている1)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のラットにおける単回膝関節腔内投与時に乳汁中への移行が認められている2)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
ニューキノロン系抗菌剤
痙攣を起こすおそれがある。痙攣が発現した場合には、気道を確保し、ジアゼパムの静注等を行う。
ニューキノロン系抗菌剤が脳内の抑制性神経伝達物質であるGABAの受容体結合を濃度依存的に阻害し、ある種の非ステロイド性消炎鎮痛剤との共存下ではその阻害作用が増強されることが動物で報告されている3)。
,
1%~5%未満
0.1%~1%未満
頻度不明
神経系障害
頭痛、振戦
心臓障害
動悸
呼吸器、胸郭および縦隔障害
呼吸困難
胃腸障害
悪心、嘔吐
*皮膚および皮下組織障害
蕁麻疹、そう痒症、発疹、紅斑、血管性浮腫
筋骨格系および結合組織障害
筋骨格痛、筋肉痛、四肢不快感
一般・全身障害および投与部位の状態
注射部位関節痛
倦怠感、発熱、注射部位関節腫脹
臨床検査
γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加、肝機能検査異常
健康成人(6例)に本剤30mgを単回膝関節腔内投与したときの血漿中ジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウム及びジクロフェナクの薬物動態パラメータは以下のとおりであった(日本人データ)4)。
薬物動態パラメータ
ジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウム
ジクロフェナク
Cmaxa)(ng/mL)
-d)
0.808(12.8)
Tmaxb)(h)
24.00(12.00, 24.05)
AUC0-168ha)(ng・h/mL)
64.46(14.1)
AUC0-∞a)(ng・h/mL)
74.87c)(14.5)
t1/2a)(h)
61.52(31.5)
a)幾何平均値(幾何CV[%])b)中央値(最小値, 最大値)c)5例d)投与後28日までの全時点で定量下限未満(<0.2µg/mL)であったため算出不可
ウサギに14C-ジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウム5mgを単回膝関節腔内投与したとき、放射能は速やかに膝関節組織に分布した5)。
ジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウムは、主にジクロフェナクの遊離とヒアルロン酸の低分子化により代謝される。健康成人(6例)に本剤60mg注1)を単回膝関節腔内投与したとき、主な血漿中代謝物は低分子化したヒアルロン酸が結合しているジクロフェナク、ジクロフェナク及びその類縁体(代謝物)であった(外国人データ)4)。
健康成人(6例)に本剤30mgを単回膝関節腔内投与したとき、投与されたジクロフェナクの2.8%が、投与後7日までにジクロフェナク又は低分子化したヒアルロン酸が結合しているジクロフェナク等として尿中に排泄された(日本人データ)4)。ラットに14C-ジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウム0.5mgを単回膝関節腔内投与したとき、投与後70日までの尿中及び糞中への放射能排泄率は、それぞれ52.5%及び43.0%であった6)。
変形性関節症(膝関節)の患者440例を対象に無作為化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験を実施し、本剤30mgを膝関節腔内に4週間ごとに繰り返し投与したときの有効性及び安全性を検討した。主要評価項目であるWOMAC painスコア(100mmVAS)の初回投与後12週間の平均のベースラインからの変化量はプラセボ-17.1mm、本剤-23.2mmであった。群間差は-6.1mm[95%信頼区間:-9.4, -2.8mm]であり、プラセボに対する本剤の優越性が検証された(p<0.001)7)。
投与群
例数
ベースライン平均値±標準偏差
初回投与後12週間のベースラインからの変化量a)
変化量調整済平均値[95%信頼区間]
プラセボとの差[95%信頼区間]
P値
プラセボ
220
65.2±7.6
-17.1[-19.8, -14.4]
-
本剤
218
64.9±7.9
-23.2[-25.9, -20.4]
-6.1[-9.4, -2.8]
p<0.001
a)投与群、評価時点、投与群と評価時点の交互作用、ベースライン値、Kellgren and Lawrence分類、性別及び医療機関を共変量とし、患者における測定時点間の相関構造は無構造の共分散構造を仮定したmixed model for repeated measures解析
副作用発現頻度は、4.1%(9/220例)であり、主に認められた副作用は、注射部位関節痛1.8%(4/220例)であった。重篤な副作用として、アナフィラキシーショック及びアナフィラキシー反応が各0.5%(1/220例)認められた7)。
変形性関節症(肩注2)、肘注2)、股、足関節注2))の患者290例を対象に無作為化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験を実施し、本剤30mgを対象関節腔内に4週間ごとに3回投与したときの有効性及び安全性を検討した。主要評価項目である被験者日誌による対象部位の痛みスコア(11points NRS)の初回投与後12週間の平均のベースラインからの変化量の群間差[95%信頼区間]は、股関節で-0.81[-1.48, -0.13]であり、群間差の点推定値が0を下回った8)。
対象関節
股関節
44
6.99±1.05
-2.10[-2.93, -1.26]
46
6.89±1.08
-2.90[-3.66, -2.15]
-0.81[-1.48, -0.13]
a)投与群、評価時点、投与群と評価時点の交互作用、変形性関節症の分類、病期分類、ベースライン値、年齢及び性別を共変量とし、患者における測定時点間の相関構造は無構造の共分散構造を仮定したmixed model for repeated measures解析
副作用発現頻度は、4.1%(6/146例)であり、主に認められた副作用は、倦怠感1.4%(2/146例)であった8)。
本剤は、滑膜細胞での高分子量ヒアルロン酸の産生促進、軟骨細胞でのマトリックスメタロプロテアーゼの産生抑制及びシクロオキシゲナーゼ阻害によるプロスタグランジン類の産生抑制を介して、変形性関節症の臨床症状を改善すると考えられる。
関節疼痛モデルラットにおいて、炎症足への荷重負荷の増加及び歩行状態の改善が認められた9)。
関節炎モデルラットにおいて、関節腫脹の軽減が認められ10)、また関節炎モデルウサギにおいて、関節液中のプロスタグランジンE2濃度の低下が認められた11)。
IL-1で刺激した正常ヒト軟骨細胞において、マトリックスメタロプロテアーゼの産生抑制が認められた(in vitro)12)。
変形性関節症患者由来の滑膜細胞において、高分子量ヒアルロン酸の産生亢進が認められた(in vitro)13)。
ジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウム(Diclofenac Etalhyaluronate Sodium)[JAN]
[(C30H35Cl2N3O12)a(C14H20NNaO11)b]naとbの比は約1:5である
約130万(ポリエチレンオキサイド換算)
白色の粉末
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
1シリンジ[3mL×1]10シリンジ[3mL×10]
1) 生化学工業(株)社内資料:ラットを用いた薬物動態試験(2021年3月23日承認、CTD2.6.4.4.4)
2) 生化学工業(株)社内資料:ラットを用いた薬物動態試験(2021年3月23日承認、CTD2.6.4.6.3)
3) 堀 誠治.:日本化学療法学会雑誌. 2004;52:293-303.
4) 生化学工業(株)社内資料:第Ⅰ相試験(613/1111試験)(2021年3月23日承認、CTD2.7.6.1)
5) 生化学工業(株)社内資料:ウサギを用いた薬物動態試験(2021年3月23日承認、CTD2.6.4.4.2.1)
6) 生化学工業(株)社内資料:ラットを用いた薬物動態試験(2021年3月23日承認、CTD2.6.4.6.1.1)
7) 生化学工業(株)社内資料:国内第Ⅲ相試験(613/1031試験)(2021年3月23日承認、CTD2.7.6.4)
8) 生化学工業(株)社内資料:国内第Ⅲ相試験(613/1033試験)(2021年3月23日承認、CTD2.7.6.5)
9) 生化学工業(株)社内資料:関節炎モデルラットを用いた薬理試験(鎮痛作用)(2021年3月23日承認、CTD2.6.2.2.2.1)
10) 生化学工業(株)社内資料:関節炎モデルラットを用いた薬理試験(抗炎症作用)(2021年3月23日承認、CTD2.6.2.2.2.3)
11) 生化学工業(株)社内資料:関節炎モデルウサギを用いた薬理試験(2021年3月23日承認、CTD2.6.2.2.2.6)
12) 生化学工業(株)社内資料:ヒト軟骨細胞を用いた薬理試験(2021年3月23日承認、CTD2.6.2.2.1.2)
13) 生化学工業(株)社内資料:ヒト滑膜細胞を用いた薬理試験(2021年3月23日承認、CTD2.6.2.2.1.3)
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