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アシノン錠75mg/アシノン錠150mg

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.2腎機能障害患者
9.3肝機能障害患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
10.相互作用
10.2併用注意(併用に注意すること)
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
15.その他の注意
15.1臨床使用に基づく情報
16.薬物動態
16.1血中濃度
16.2吸収
16.3分布
16.4代謝
16.5排泄
16.6特定の背景を有する患者
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2ヒトでの作用
18.3動物での作用
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

アシノン錠75mg/アシノン錠150mg

添付文書番号

2325005F1031_1_07

企業コード

380077

作成又は改訂年月

2020年9月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

872325

薬効分類名

H2受容体拮抗剤

承認等

アシノン錠75mg

販売名コード

YJコード

2325005F2020

販売名英語表記

Acinon Tablets

販売名ひらがな

あしのんじょう

承認番号等

承認番号

21900AMX00529000

販売開始年月

2007年11月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

アシノン錠150mg

販売名コード

YJコード

2325005F1031

販売名英語表記

Acinon Tablets

販売名ひらがな

あしのんじょう

承認番号等

承認番号

21900AMX00530000

販売開始年月

2007年11月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

ニザチジン

3. 組成・性状

3.1 組成

アシノン錠75mg

有効成分1錠中日局ニザチジン   75mg
添加剤部分アルファー化デンプン、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン、カルナウバロウ

アシノン錠150mg

有効成分1錠中日局ニザチジン   150mg
添加剤部分アルファー化デンプン、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン、カルナウバロウ

3.2 製剤の性状

アシノン錠75mg

剤形フィルムコーティング錠
色調白色~微黄白色
外形
大きさ直径6.7mm
厚さ3.3mm
質量108mg
識別コードZP45

アシノン錠150mg

剤形フィルムコーティング錠
色調白色~微黄白色
外形
大きさ直径8.2mm
厚さ4.3mm
質量212mg
識別コードZP46

4. 効能又は効果

  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎
  • 下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善
    急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期

6. 用法及び用量

  • 〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍〉

    通常、成人にはニザチジンとして1回150mgを1日2回(朝食後、就寝前)経口投与する。また1回300mgを1日1回(就寝前)経口投与することもできる。なお、年齢、症状により適宜増減する。

  • 〈逆流性食道炎〉

    通常、成人にはニザチジンとして1回150mgを1日2回(朝食後、就寝前)経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

  • 〈下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善
    急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期〉

    通常、成人にはニザチジンとして1回75mgを1日2回(朝食後、就寝前)経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

血液像、肝機能、腎機能等に注意すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 薬物過敏症の既往歴のある患者

9.2 腎機能障害患者

血中濃度が持続するので、投与量を減ずるか投与間隔をあけて使用すること。本剤は腎排泄が主であるため、腎機能障害患者に150mgを経口投与した場合、腎機能低下にともなう血漿中半減期の遅延と、血漿クリアランスの低下がみられた。,

9.3 肝機能障害患者

本剤は主として肝臓で代謝されるので、血中濃度が上昇するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠ウサギへの1500mg/kg投与群において、流産、胎仔体重の低下及び生存胎仔数の減少がみられている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行及び新生仔の発育障害がみられている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

  1. 9.8.1 血中濃度の持続

    腎機能の程度に応じて用量ならびに投与間隔に留意するなど慎重に投与すること。高齢者では腎機能が低下していることが多いため血中濃度が持続するおそれがある。,,

  2. 9.8.2 血液系副作用

    用量ならびに投与間隔に留意し定期的に血液検査を行う等、患者の状態を観察し慎重に投与すること。高齢者に血小板減少、白血球減少、貧血等の血液系副作用の発現率が高い傾向が認められている。

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

    ゲフィチニブ

    これらの薬剤の血中濃度が低下するおそれがある。

    これらの薬剤の溶解性がpHに依存することから、胃内pHが持続的に上昇した条件下において、これらの薬剤の吸収が低下し、作用が減弱するおそれがある。

    合成抗菌剤
    プルリフロキサシン

    これらの薬剤の血中濃度が低下するおそれがある。

    これらの薬剤の溶解性がpHに依存することから、胃内pHが持続的に上昇した条件下において、これらの薬剤の吸収が低下し、作用が減弱するおそれがある。

    アタザナビル硫酸塩

    これらの薬剤の血中濃度が低下するおそれがある。

    これらの薬剤の溶解性がpHに依存することから、胃内pHが持続的に上昇した条件下において、これらの薬剤の吸収が低下し、作用が減弱するおそれがある。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(0.1%未満)

      ショック、まれにアナフィラキシー(じん麻疹、血圧低下、気管支痙攣、咽頭浮腫、呼吸困難等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

    2. 11.1.2 再生不良性貧血、汎血球減少症、無顆粒球症(いずれも頻度不明)、血小板減少(0.1%未満)

      初期症状として全身倦怠感、発熱、出血傾向等がみられたら、その時点で血液検査を実施し、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

    3. 11.1.3 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)

      AST、ALT、γ-GTP上昇等の肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

    4. 11.1.4 間質性腎炎(頻度不明)
    5. 11.1.5 中毒性表皮壊死症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)
    6. 11.1.6 房室ブロック(頻度不明)

    11.2 その他の副作用

    0.1~1%未満

    0.1%未満

    頻度不明

    過敏症

    発疹

    じん麻疹、そう痒感

    血液

    貧血、白血球減少、好酸球増多、血小板減少

    顆粒球減少

    肝臓

    AST上昇、ALT上昇、肝機能異常

    黄疸

    消化器

    便秘

    下痢、口渇、嘔気、腹部膨満感

    精神神経系

    頭痛、ねむけ、めまい、しびれ

    せん妄、失見当識、痙攣

    その他

    女性型乳房、発熱、顔面浮腫、乳汁分泌

    0.1~1%未満

    0.1%未満

    頻度不明

    外国において発現した副作用

    可逆性錯乱状態、インポテンス

    使用成績調査を含む

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤交付時の注意

    PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

    15. その他の注意

    15.1 臨床使用に基づく情報

    本剤の投与で胃癌による症状を隠蔽することがあるので、悪性でないことを確認のうえ投与すること。

    16. 薬物動態

    16.1 血中濃度

    1. 16.1.1 単回投与

      健康成人男性(20例)に150mgを絶食下経口投与したときの血漿中未変化体濃度推移及び薬物動態パラメータは、以下の通りであった1)

      Tmax
      (hr)

      Cmax
      (ng/mL)

      AUC0-24hr
      (ng・hr/mL)

      T1/2
      (hr)

      1.1±0.5

      1621.8±492.0

      4183.05±715.56

      1.67±0.16

      (Mean±SD, n=20)

    2. 16.1.2 連続投与

      健康成人男性(各群6例)に150mgを1日2回又は300mgを1日1回7日間連続経口投与した結果、蓄積性は認められなかった2)

    16.2 吸収

    1. 16.2.1 バイオアベイラビリティ

      健康成人男性(12例)に対する150mg経口投与のバイオアベイラビリティは98%であった3) (外国人データ)。

    2. 16.2.2 食事の影響

      健康成人男性(10例)に150mgを絶食及び非絶食下で12時間おきに5回連続投与した結果、食事による影響は認められなかった3) (外国人データ)。

    16.3 分布

    1. 16.3.1 組織移行

      ラットに14C-ニザチジン5mg/kgを単回投与した30分後に各組織濃度は最高値に達し、以後速やかに減少した。特に胃、小腸、肝臓、腎臓、膀胱で高い濃度を示し、大脳及び小脳への移行は低かった4)

    2. 16.3.2 蛋白結合率

      ヒト血漿蛋白結合率は、0.1~10μg/mLの場合、23.9~45.4%であった5) (in vitro)。

    16.4 代謝

    健康成人男性(各群6例)に75mg、150mg又は300mgを経口投与したときの尿中代謝物は、未変化体が主であり、その他N-desmethyl体(6.8~7.6%)及びS-oxide体(2.3~2.7%)であった6)

    16.5 排泄

    健康成人男性(12例)に75mg、150mg又は300mgを経口投与した結果、24時間以内の未変化体の尿中排泄率は、投与量の62.8~64.9%であった6)

    16.6 特定の背景を有する患者

    1. 16.6.1 腎機能障害患者の体内動態

      腎機能障害を有する成人男性(20例)を対象に150mgを単回経口投与し薬物動態を検討したところ、腎機能障害の程度に比例して、血中消失半減期の延長及びクリアランスの減少が認められた7) (外国人データ)。,

      クレアチニンクリアランス
      (mL/min)

      血漿中半減期
      (hr)

      血漿クリアランス
      (L/kg/hr)

      Ccr>90

      n=6

      1.6±0.1

      0.57±0.08

      75≧Ccr≧50

      n=2

      2.1±0.3

      0.34±0.32

      50>Ccr≧10

      n=6

      4.1±0.7

      0.22±0.06

      10>Ccr

      n=6

      5.3±2.4

      0.20±0.05

    2. 16.6.2 高齢者の体内動態

      高齢者(12例)(平均72歳、66~79歳)に100mg~300mgを経口投与した結果、腎機能の正常な高齢者では若年者(8例)(平均40歳、25~48歳)と同等の薬物動態を示した8) (外国人データ)。

    17. 臨床成績

    17.1 有効性及び安全性に関する試験

    • 〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍〉
      1. 17.1.1 一般臨床試験及び二重盲検比較試験
        1. (1) 1回150mg1日2回投与

          胃潰瘍8週時及び十二指腸潰瘍6週時の自他覚症状改善率(中等度改善以上)は97.9%(764/780)、97.9%(565/577)であり、内視鏡判定による治癒率は82.0%(606/739)、87.8%(480/547)であった。内視鏡判定及び自他覚症状を総合的に勘案した全般改善率(中等度改善以上)はそれぞれ95.7%(774/809)、95.6%(566/592)であった9),10),11),12),13),14),15),16),17),18),19),20),21),22),23),24),25),26),27),28),29),30),31)
          副作用発現頻度は、1.4%(21/1,491)であった。主な副作用は、便秘 0.6%(8/1,491)、下痢、口渇 各0.1%(2/1,491)であった。

        2. (2) 1回300mg1日1回投与

          胃潰瘍8週時及び十二指腸潰瘍6週時の自他覚症状改善率(中等度改善以上)は98.5%(132/134)、93.8%(120/128)であり、内視鏡判定による治癒率は81.1%(107/132)、79.7%(94/118)であった。内視鏡判定及び自他覚症状を総合的に勘案した全般改善率(中等度改善以上)はそれぞれ90.1%(128/142)、94.5%(121/128)であった32),33),34)
          副作用発現頻度は、3.1%(9/290)であった。主な副作用は、便秘 1.0%(3/290)、下痢 0.7%(2/290)であった。

    • 〈逆流性食道炎〉
      1. 17.1.2 一般臨床試験

        8週時の自他覚症状改善率(中等度改善以上)は、93.5%(29/31)であり、内視鏡判定による治癒率は80.0%(24/30)であった。内視鏡判定及び自他覚症状を総合的に勘案した全般改善率(中等度改善以上)は96.7%(29/30)であった35)
        副作用発現頻度は、5.3%(2/38)であった。副作用の内訳は、胃部不快感、発疹、発熱 各2.6%(1/38)であった。

    • 〈急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期〉
      1. 17.1.3 一般臨床試験及び二重盲検比較試験

        2週時の自他覚症状改善率(中等度改善以上)は87.1%(182/209)であり、内視鏡判定による改善率(中等度改善以上)は80.1%(153/191)であった。内視鏡判定及び自他覚症状を総合的に勘案した全般改善率(改善以上)は83.8%(160/191)であった36),37),38),39)
        全般安全度解析対象症例236例において、副作用は認められなかった。

    18. 薬効薬理

    18.1 作用機序

    胃粘膜壁細胞のヒスタミンH2受容体を選択的に遮断し、胃酸分泌抑制作用を示す。

    18.2 ヒトでの作用

    1. 18.2.1 胃酸分泌抑制作用
      1. (1) 基礎分泌

        健康成人に150mgを経口投与した結果、酸分泌量は投与2時間後において約93%抑制された40)

      2. (2) テトラガストリン刺激分泌

        健康成人に75mg及び150mgを経口投与した結果、テトラガストリン(4μg/kg)筋注後2時間の酸分泌量はそれぞれ76.2%、92.2%抑制された41)

      3. (3) ベタゾール刺激分泌

        健康成人に75mg及び150mgを経口投与した結果、ベタゾール(1.5mg/kg)筋注後2時間の酸分泌量はそれぞれ92.3%、98.9%抑制された42)

      4. (4) 食餌刺激分泌

        健康成人に75mg及び150mgを経口投与した結果、食餌刺激後2時間の酸分泌量はそれぞれ83.0%、89.3%抑制された43)

      5. (5) 夜間分泌

        健康成人に150mgを経口投与した結果、夜間8時間の酸分泌量は89.8%抑制された44)

      6. (6) 24時間分泌

        健康成人に1回300mgを1日1回(就寝前)又は1回150mgを1日2回(朝食後、就寝前)経口投与した結果、胃内のpHは上昇し、特に夜間において顕著であった45)

    2. 18.2.2 ペプシン分泌抑制作用

      健康成人に150mg経口投与した結果、夜間8時間のペプシン分泌量は60.0%抑制された44)

    3. 18.2.3 胃排出促進作用

      慢性胃炎患者に1回75mg、胃潰瘍患者に1回150mgを1日2回経口投与し、アセトアミノフェン法により胃排出能を検討した結果、胃排出能は有意に促進された46),47)

    4. 18.2.4 唾液分泌促進作用

      健康成人に150mgを1回経口投与し、基礎唾液分泌量を測定した結果、唾液分泌量の有意な増加が認められた48)

    5. 18.2.5 抗アンドロゲン作用

      健康成人に1回150mg1日2回9週間経口投与した結果、血清プロラクチン、LH、FSH、テストステロン及び成長ホルモン値は投与前後において有意な変動は認められなかった。また消化性潰瘍患者に1回150mg1日2回6~8週間経口投与した結果、血清プロラクチン値は投与前後において有意な変動は認められなかった9),49)

    18.3 動物での作用

    1. 18.3.1 H2受容体拮抗作用

      ラット摘出子宮を用いたH2受容体拮抗作用は、シメチジンに比し10倍強力であった50)

    2. 18.3.2 胃酸分泌抑制作用

      ウシガエル単離胃粘膜のヒスタミン刺激に対する胃酸分泌抑制作用はシメチジンに比し17.8倍強力であった51)
      またラット及びイヌのヒスタミン刺激に対する胃酸分泌抑制作用はシメチジンに比し5.2~10.0倍強力であった52)

    3. 18.3.3 実験潰瘍に対する作用

      ラットの水浸拘束ストレス胃損傷、ヒスタミン胃損傷及びアスピリン胃損傷に対して経口投与した結果、シメチジンに比し1.6~20.0倍強力な抗潰瘍作用を示し、またメピリゾール十二指腸潰瘍に対してもシメチジンに比し、13.8倍強力な抗潰瘍作用を示した52)

    4. 18.3.4 胃粘膜プロスタグランジン含量に及ぼす影響

      ラットに胃酸分泌抑制用量を5日間連続皮下投与した結果、胃粘膜プロスタグランジン量に対して影響は認められなかった53)

    5. 18.3.5 胃粘膜血流に及ぼす影響

      イヌの基礎酸分泌状態において静脈内投与した結果、胃粘膜血流量に対して影響は認められなかった54)

    6. 18.3.6 急性胃粘膜病変に対する作用

      ラットのタウロコール酸-ヒスタミン及びタウロコール酸-セロトニン胃粘膜損傷に対して経口投与した結果、シメチジンに比し9~10倍強力な胃粘膜損傷抑制作用を示した55)

    19. 有効成分に関する理化学的知見

    一般的名称

    ニザチジン(Nizatidine)

    化学名

    (1EZ) -N- {2- [({2- [(Dimethylamino) methyl] thiazol-4-yl} methyl) sulfanyl] ethyl} -N’-methyl-2-nitroethene-1,1-diamine

    分子式

    C12H21N5O2S2

    分子量

    331.46

    性状

    本品は白色~微黄白色の結晶性の粉末で、特異なにおいがある。本品はメタノールにやや溶けやすく、水にやや溶けにくくエタノール(99.5)に溶けにくい。

    化学構造式

    融点

    130~135℃(乾燥後)

    分配係数

    n-オクタノール・水系及びクロロホルム・水系での分配比(20±2℃)

    pH

    n-オクタノール/緩衝液1)

    クロロホルム/緩衝液1)

    3.0

    0.00

    0.00

    5.0

    0.01

    0.06

    7.0

    0.20

    1.47

    9.0

    0.39

    2.73

    11.0

    0.39

    2.73

    1) Britton-Robinsonの広域緩衝液

    22. 包装

    • 〈アシノン錠75mg〉

      100錠[10錠(PTP)×10]
      500錠[10錠(PTP)×50]
      1,000錠[10錠(PTP)×100]
      1,000錠[瓶、バラ]
      1,400錠[14錠(PTP)×100]
      3,000錠[10錠(PTP)×300]

    • 〈アシノン錠150mg〉

      100錠[10錠(PTP)×10]
      500錠[10錠(PTP)×50]
      1,000錠[10錠(PTP)×100]
      1,000錠[瓶、バラ]
      1,400錠[14錠(PTP)×100]
      3,000錠[10錠(PTP)×300]

    23. 主要文献

    1) 吉田豊光 他:薬理と治療. 2011;39(1):83-89

    2) 東 純一 他:薬理と治療. 1989;17(2):509-524

    3) Knadler, M.P., et al.:Clin. Pharmacol. Ther. 1987;42(5):514-520

    4) 佐野 廣 他:薬物動態. 1989;4(1):31-42

    5) 佐野 廣 他:薬物動態. 1989;4(1):55-62

    6) 東 純一 他:薬理と治療. 1989;17(2):495-508

    7) Aronoff, G.R., et al.:Clin. Pharmacol. Ther. 1988;43(6):688-695

    8) Callaghan, J.T., et al.:J. Clin. Pharmacol. 1987;27(8):618-624

    9) 三好秋馬 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):331-353

    10) 三好秋馬 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):369-392

    11) 三好秋馬 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):393-415

    12) 佐藤邦夫 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):469-481

    13) 正宗 研 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):483-497

    14) 小原勝敏 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):499-506

    15) 市田文弘 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):507-517

    16) 小林節雄 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):519-527

    17) 丸山俊秀 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):529-539

    18) 岡  博 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):541-554

    19) 山本久文 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):555-566

    20) 鈴木 誠 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):567-576

    21) 杉山 貢 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):577-585

    22) 土屋雅春 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):587-598

    23) 森瀬公友 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):599-612

    24) 姫野誠一 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):613-624

    25) 中村 肇 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):697-706

    26) 三宅健夫 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):625-634

    27) 瀧野辰郎 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):635-645

    28) 下山 孝 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):647-657

    29) 渡部和彦 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):659-667

    30) 内田善仁 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):669-680

    31) 早川 滉 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):681-696

    32) 三好秋馬 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):355-367

    33) 三好秋馬 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):417-436

    34) 三好秋馬 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):437-455

    35) 関口利和 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):457-468

    36) 三好秋馬 他:薬理と治療. 1992;20(11):4635-4655

    37) 三好秋馬 他:薬理と治療. 1992;20(12):4987-5005

    38) 朝倉 均 他:薬理と治療. 1992;20(12):5007-5017

    39) 吉田 尚 他:薬理と治療. 1992;20(12):5019-5029

    40) Missale, G., et al.:Ital. J. Gastroenterol. 1987;19(5):261-263

    41) 原澤 茂 他:薬理と治療. 1992;20(11):4623-4633

    42) Hammond, J.B., et al.:Am. J. Gastroenterol. 1988;83(1):32-36

    43) Vargas, R., et al.:J. Clin. Pharmacol. 1988;28(1):71-75

    44) 松尾 裕 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):309-321

    45) 本郷道夫 他:薬理と治療. 1989;17(suppl.2):323-329

    46) 原澤 茂 他:薬理と治療. 1993;21(3):965-972

    47) 原澤 茂 他:Progress Medicine. 1999;19(3):523-528

    48) K. Adachi et al.:Aliment Pharmacol Ther. 2002;16:297-301

    49) Van, Thiel, D.H., et al.:Scand. J. Gastroenterol. 1987;22(suppl.136):24-28

    50) Lin, T.M., et al.:J. Pharmacol. Exp. Ther. 1986;239(2):400-405

    51) Lin, T.M., et al.:J. Pharmacol. Exp. Ther. 1986;239(2):406-410

    52) 岡部 進 他:日本薬理学会誌. 1989;93(3):133-144

    53) Segawa,Y. et al.:Arzneim. -Forsch. /Drug Res. 1991;41(II):950-953

    54) 社内資料:イヌの基礎胃粘膜血流量に及ぼすニザチジン及びシメチジンの影響

    55) 清木雅雄 他:Ther. Res. 1992;13(11):4567-4571

    24. 文献請求先及び問い合わせ先

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