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処方箋医薬品注)
潰瘍性大腸炎(重症を除く)
通常、成人にはメサラジンとして1日2,400mgを3回に分けて食後経口投与するが、寛解期には、必要に応じて1日1回2,400mg食後経口投与とすることができる。活動期には、1日3,600mgを3回に分けて食後経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
本剤を投与する場合には、慎重に投与すること6) 。腹部の痙攣、腹痛、発熱、重症な頭痛又は発疹のような急性の過敏症の症状があらわれた場合には、投与を中止すること。
投与しないこと。腎障害がさらに悪化するおそれがある。
排泄が遅延し、副作用があらわれるおそれがある。
投与しないこと。肝障害がさらに悪化するおそれがある。
代謝が遅延し、副作用があらわれるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物試験において、メサラジンによる催奇形性は認められていない。
治療上の有益性及び母乳栄養の必要性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト乳汁中へ移行することが報告されている7),8),9) 。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
十分観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能(腎機能、肝機能等)が低下している。
アザチオプリン
メルカプトプリン
骨髄抑制があらわれるおそれがある10) 。
メサラジンがチオプリンメチルトランスフェラーゼ活性を抑制するなど、これら薬剤の代謝を阻害するとの報告がある11),12) 。
胸部痛、心電図異常、胸水等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと13) 。
間質性肺疾患(間質性肺炎、好酸球性肺炎等)があらわれることがあるので、呼吸困難、胸痛、咳嗽があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと14),15) 。
急性膵炎があらわれることがある。
肝炎注1) 、AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
*初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
1%以上
0.1~1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、蕁麻疹、そう痒
血液
好酸球増加
白血球減少、単球増加
貧血
消化器
腹痛、下痢、腹部膨満、悪心、消化不良、鼓腸、血中アミラーゼ増加
嘔吐、リパーゼ増加、血便、下血
肝臓
ビリルビン増加
AST増加、ALT増加、γ-GTP増加、Al-P増加、LDH増加
腎臓
尿中NAG増加
BUN増加
血中クレアチニン増加、クレアチニンクリアランス減少注2)
**その他
CRP増加
頭痛、めまい、関節痛、錯感覚(しびれ等)
発熱、耳鳴、筋肉痛、体重減少注2) 、脱毛症、ループス様症候群、赤血球沈降速度増加注2)、倦怠感
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
本剤は放出調節製剤であることより、かまずに服用すること。また、乳鉢による粉砕は避けること。
健康成人男性に本剤を空腹時単回経口投与した際の血漿中未変化体濃度の推移及び薬物動態学的パラメータ16)
投与量(mg)
Tmax(hr)
Cmax(ng/mL)
t1/2(hr)
400
14.7±9.0
58.8±68.4
14.3±11.6
1,200
12.3±6.3
550.6±636.0
33.9±28.5
2,400
14.0±5.9
719.6±566.1
24.7±21.6
4,800
18.0±11.0
1723.6±625.6
9.1±8.2
(Mean±S.D.、n=6)
注)単回投与の承認最大用量は、寛解期における1回2,400mgである。
健康成人男性(6例)に本剤(メサラジンとして1回1,200mg、1日3回)を7日間反復経口投与したときの血漿中未変化体の濃度推移は2日目より定常状態に達し、単回投与時と比較し大きな変動はないものと考えられた16) 。
健康成人男性(6例)に本剤2,400mgを単回経口投与した際の絶食時投与と食後投与による未変化体の薬物速度論的パラメータを比較したところ、食後経口投与時の薬物速度論的パラメータは、絶食時経口投与におけるパラメータと統計学的有意な差はみられなかった16) 。
イヌ(6例)に本剤400mgを経口投与し、投与22時間後に小腸・大腸における粘膜内濃度を測定した。その結果、投与22時間後の粘膜内濃度は大腸が最も高く、小腸上部・下部の約10倍を示した17) 。
健康成人男性に本剤を単回経口投与(メサラジンとして400mg、1,200mg、2,400mg、4,800mg)したときの投与後96時間までの各投与量に対する未変化体の尿中排泄率は0.3~1.2%、アセチル体の尿中排泄率は17.1~23.6%であった。また、メサラジンとして2,400mg及び4,800mgを単回経口投与したときの投与後96時間までの未変化体の糞中排泄率は40.1及び31.7%であった。また、アセチル体の糞中排泄率は5.9及び2.1%であった。また、本剤の尿中排泄及び糞中排泄に食事及び反復投与の影響はみられなかった16) 。
国内で活動期又は寛解期の潰瘍性大腸炎患者を対象に実施した二重盲検群間比較試験の結果、本剤の1日3回投与の潰瘍性大腸炎に対する有用性が認められた18),19) 。
投与期間
投与群(mg/日)1日3回
UC-DAIスコアの減少度注3)(活動指数)[95%信頼区間]
寛解率注4)(%)
有効率注5)(%)
8週間
1.5(n=58)[0.7-2.3]
30.3(20/66)
45.5(30/66)
3,600
2.9(n=62)[2.3-3.5]
45.3(29/64)
64.1(41/64)
重症度(UC-DAIスコア)
UC-DAIスコアの減少度注3)(活動指数)
3以上5以下
1.7(n=23)
1.8(n=27)
6以上8以下
1.3(n=35)
3.7(n=35)
病変の広がり
直腸炎型
1.8(n=22)
その他
1.3(n=36)
3.6(n=39)
副作用の発現頻度は、2,400mg群で40.9%(27/66例)、3,600mg群で48.4%(31/64例)であった。主な副作用は、2,400mg群で尿中NAG増加13.6%(9/66例)、CRP増加、好酸球数増加 各9.1%(6/66例)、3,600mg群で尿中NAG増加12.5%(8/64例)、血中ビリルビン増加、CRP増加 各7.8%(5/64例)であった。
血便の非発現率(%)[95%信頼区間]
非再燃率注6)(%)
48週間
76.9(50/65)[64.9-86.4]
80.0(52/65)
副作用の発現頻度は、44.6%(29/65例)であった。主な副作用は、尿中NAG増加、抱合ビリルビン増加、血中ビリルビン増加、好酸球数増加 各9.2%(6/65例)であった。
寛解期潰瘍性大腸炎患者を対象に、本剤2,400mg/日を48週間反復投与した際の寛解維持作用について、非再燃率を主要評価項目として1日1回投与の1日3回投与に対する非劣性を検証した。その結果、主要解析で非劣性が検証された20) 。
用法
症例数
非再燃率注7) (%)[95%信頼区間]
群間差注8) (%)[95%信頼区間]
1日1回
301
88.4[84.3-91.7]
-1.3[-6.2-3.7]
1日3回
299注9)
89.6[85.7-92.8]
副作用の発現頻度は、1日1回群で4.3%(13/302例)、1日3回群5.3%(16/301例)であった。主な副作用は、1日1回群で尿中NAG増加1.7%(5/302例)、1日3回群で尿中NAG増加1.7%(5/301例)、腹部膨満1.0%(3/301例)であった。
過酸化水素消去作用、一重項酸素消去作用、1,1-ジフェニル-2-ピクリルヒドラジルラジカル還元能、脂質過酸化抑制作用及びロイコトリエンB4産生抑制作用を有した(in vitro)21),22) 。
3%デキストラン硫酸ナトリウムで誘発された大腸炎モデルにおいて、メサラジン100mg/kgの経口投与により、血便の改善、赤血球数及びヘマトクリット値の増加及び白血球数の減少が認められた23) 。
メサラジン(JAN)、Mesalazine(JAN、INN)
5-Amino-2-hydroxybenzoic acid
C7H7NO3
153.14
白色、淡灰色又は帯赤白色の結晶又は結晶性の粉末である。水に極めて溶けにくく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。希塩酸に溶ける。
280℃(分解)
PTP包装 100錠(10錠×10)、500錠(10錠×10×5)
1) World MJ et al.: Nephrol. Dial. Transplant. 1996; 11: 614-621
2) Gisbert JP et al.: Inflamm. Bowel Dis. 2007; 13(5): 629-638
3) Deltenre P et al.: Gut. 1999; 44: 886-888
4) Braun M et al.: Am. J. Gastroenterol. 1999; 94: 1973-1974
5) Laidlaw ST et al.: Lancet. 1994; 343: 981-982
6) Turunen U et al.: Scand. J. Gastroenterol. 1987; 22(7): 798-802
7) Klotz U et al.: Lancet. 1993; 342: 618-619
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9) Jenss H et al.: Am. J. Gastroenterol. 1990; 85: 331
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11) Szumlanski CL et al.: Br. J. Clin. Pharmacol. 1995; 39: 456-459
12) Dewit O et al.: Aliment. Pharmacol. Ther. 2002; 16: 79-85
13) Agnholt J et al.: Lancet. 1989; 333(8647): 1135
14) Foster RA et al.: Inflamm. Bowel Dis. 2003; 9(5): 308-315
15) Nanayakkara PW et al.: Eur. J. Intern. Med. 2004; 15(7): 470-472
16) Hiroaki Ito et al.: Adv. Ther. 2009; 26(8): 749-761
17) Hirayama M et al.: Mol Pharm. 2011; 8(4): 1083-1089
18) Hiroaki Ito et al.: Inflamm. Bowel Dis. 2010; 16(9): 1567-1574
19) Hiroaki Ito et al.: Inflamm. Bowel Dis. 2010; 16(9): 1575-1582
20) Yasuo Suzuki et al.: Inflamm. Bowel Dis. 2017; 23(5): 822-832
21) 社内資料:メサラジンの活性酸素・フリーラジカルに対する作用(承認年月日:2009年10月16日、CTD 2.6.2.2)
22) 社内資料:メサラジンのラット多形核白血球からのロイコトリエンB4産生抑制作用(承認年月日:2009年10月16日、CTD 2.6.2.2)
23) Hori Y et al.: Jpn. J. Pharmacol., 2001; 85: 155-160
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