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処方箋医薬品注)
軽症から中等症の活動期クローン病
通常、成人にはブデソニドとして9mgを1日1回朝経口投与する。
症状が増悪するおそれがある。
本剤の投与期間中及び投与終了後は継続して肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の発現に注意すること。異常が認められた場合には、本剤の減量を考慮し、抗ウイルス剤を投与するなど適切な処置を行うこと。B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。なお、投与開始前にHBs抗原陰性の患者において、他の副腎皮質ステロイド剤投与後にB型肝炎ウイルスによる肝炎を発症した症例が報告されている。
本剤は主に肝臓で代謝されるため血中濃度が上昇する可能性がある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で催奇形作用が報告されている1)。
治療上の有益性及び母乳栄養の必要性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中へ移行するとの報告がある2)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
CYP3A4阻害剤イトラコナゾール等
本剤による副作用の発現リスクが高くなる可能性があるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。
CYP3A4による本剤の代謝が阻害されることにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
グレープフルーツ、グレープフルーツジュース
本剤の服用中は摂取しないよう注意すること。
小腸のCYP3A4による本剤の代謝が阻害されることにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
1~10%未満
0.1~1%未満
頻度不明
皮膚
発疹、蕁麻疹注1)
内分泌系
クッシング様症状(ざ瘡、満月様顔貌等)、月経異常注1)
精神神経系
神経過敏注1)、不眠注1)、気分動揺注1)
振戦注1)
眼
霧視注1)
循環器
動悸注1)
消化器
便秘、消化不良
筋・骨格系
筋痙攣注1)
肝臓
肝機能異常
その他
低カリウム血症注1)
アナフィラキシー注2)
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
日本人健康成人男性に本剤9mgを単回経口投与したとき、血漿中ブデソニド濃度は投与後6時間で最高濃度1.86±0.68nmol/Lに達した後、9.8±4.1時間の消失半減期で消失した3)。
Cmax(nmol/L)
Tmax(hr)
AUC(nmol・hr/L)
t1/2(hr)
1.86±0.68
6.0
25.1±9.5
9.8±4.1
(平均値±標準偏差、但しTmaxは中央値、n=13)
日本人健康成人男性に本剤9mgを1日1回、5日間反復経口投与したとき、血漿中ブデソニド濃度は2~3日以内に定常状態に達した3)。
投与初日
2.39±1.94
30.4±21.5
11.7±8.2
投与5日
2.71±1.83
4.0
26.0±14.5
7.5±2.9
(平均値±標準偏差、但しTmaxは中央値、n=7)
日本人活動期クローン病患者の血漿中濃度を母集団薬物動態解析により評価した。患者における全身曝露量は初回投与時には健康成人よりも高値にあったが、本剤の反復投与による治療に伴い低下がみられた4)。
単回経口投与後のバイオアベイラビリティは約10~20%であった5),6)(外国人データ)。
ヒト血漿蛋白質との結合率は、1~100nmol/Lの濃度範囲で約90%であった7)(In vitro)。
ブデソニドの肝初回通過効果は大きく、糖質コルチコイド活性の低い代謝物に代謝される。主代謝物である6β-ヒドロキシブデソニド及び16α-ヒドロキシプレドニゾロンの糖質コルチコイド活性はブデソニドの1%以下である8)。ブデソニドは主としてチトクロームP450の分子種であるCYP3A4によって代謝される9)。
健康成人男性に3H標識ブデソニド100μgを静脈内投与したとき、96時間までに投与量の57%が尿中に、34%が糞中に排泄された10)(外国人データ)。
注)本剤の承認用量は、1回9mgである。
軽度~中等度の肝硬変を有する外国人男女8名に微細化ブデソニド4mgを単回経口投与したとき、バイオアベイラビリティ及びCmaxは健康成人のそれぞれ2.5倍及び約3倍であった11)(外国人データ)。
健康成人(n=8)
肝硬変患者(n=8)
バイオアベイラビリティ(%)
7.4±2.4
18.6±11.2
1.7±0.3
5.1±3.4
(平均値±標準偏差)
健康成人に本剤3mgとケトコナゾール200mgを併用経口投与したとき、ブデソニドの平均AUCはブデソニドを単独投与したときに比べて約7倍に上昇した6),12)。グレープフルーツジュースの摂取により、健康成人に本剤3mgを投与したときの全身曝露量は本剤を単独投与したときに比べ、約2倍に上昇した6)(外国人データ)。
主要病変が回腸から回盲部及び上行結腸又はそのいずれかに存在する軽症から中等症の国内の活動期クローン病患者を対象に、本剤1日1回9mgまたはメサラジン1gを1日3回、8週間投与する二重盲検比較試験を実施した(本剤群では投与中止にあたり1週目に6mgに減量し、2週目に投与中止された)。主要評価項目である寛解率(クローン病活動性指数[CDAIスコア]が150以下の患者の割合)について、本剤群のメサラジン群に対する非劣性(非劣性マージン:-10%、検出力:90%)が検証された13)。
本剤群
メサラジン群
症例数
56
寛解例(%)
17(30.4)
14(25.0)
群間差
5.4
群間差の90%信頼区間
-8.49, 18.94
p値注3)
0.526
副作用の発現頻度は、16.1%(9/56例)であった。副作用の内訳は、便秘、ざ瘡様皮膚炎、アトピー性皮膚炎、糖尿病、消化不良、肝機能検査異常、頻尿、発疹、嘔吐、各1.8%(1/56例)であった。,,
ブデソニドは強力な合成副腎皮質ステロイドであり、抗アレルギー作用及び抗炎症作用を示す。各種炎症性メディエータ及びサイトカインの産生及び遊離(in vitro)14)、好酸球数増加(イヌ、ラット)15),16)、血管透過性亢進(ハムスター)17)並びに炎症性浮腫形成(ラット)18)などの抑制が知られている。
ブデソニド(Budesonide)(JAN)
*16α,17-[(1RS)-Butylidenebis(oxy)]-11β,21-dihydroxypregna-1,4-diene-3,20-dione
C25H34O6
430.53
*ブデソニドは白色~微黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノールにやや溶けやすく、アセトニトリル又はエタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
約240℃(分解)
100カプセル[10カプセル(PTP)×10]
1) 迚野ほか:基礎と臨床. 1985;19(10):5093-5118
2) Fält A., et al.:J Allergy Clin Immunol. 2007;120(4):798-802
3) 社内資料:日本人健康成人男性における薬物動態(承認年月日:2016年9月28日、CTD 2.7.6.2)
4) Y Suzuki., et al.:Journal of Crohn's and Colitis. 2013;7:239-247
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6) Edsbäcker, S., et al.:Clin. Pharmacokinet. 2004;43:803-821
7) 社内資料:血漿蛋白結合, 1995
8) Dahlberg, E., et al.:Mol. Pharmacol. 1984;25:70-78
9) Jönsson, G., et al.:Drug Metab. Dispos. 1995;23(1):137-142
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12) Seidegård, J.:Clin. Pharmacol. Ther. 2000;68(1):13-17
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14) Linden, M., et al.:Pulm. Pharmacol. 1994;7:43-47
15) Woolley, M.J., et al.:J. Appl. Physiol. 1994;77(3):1303-1308
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