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処方箋医薬品注)
生物由来製品
本剤を用いた不妊治療により、脳梗塞、肺塞栓を含む血栓塞栓症等を伴う重篤な卵巣過剰刺激症候群があらわれることがある。,,,,,
調節卵巣刺激には、ホリトロピン アルファ(遺伝子組換え)として通常150又は225IUを月経周期2日目又は3日目から1日1回皮下投与する。患者の反応に応じて1日450IUを超えない範囲で適宜用量を調節し、卵胞が十分に発育するまで継続する。
排卵誘発には、ホリトロピン アルファ(遺伝子組換え)として通常1回75IUを連日皮下投与する。卵胞の発育の程度を観察しながら適宜用量を調節し、主席卵胞の十分な発育が確認された後、hCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)製剤を投与し排卵を誘起する。
精子形成の誘導には、本剤はhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)製剤と併用投与する。ホリトロピン アルファ(遺伝子組換え)として1回150IUを1週3回皮下投与する。精子形成の誘導が認められない場合には、本剤の用量を1回に最大300IU、1週3回を限度として適宜増量する。
なお、卵巣過剰刺激症候群のリスク因子として、多嚢胞性卵巣症候群、若年、やせ、血清抗ミュラー管ホルモン高値、卵巣過剰刺激症候群の既往、血清エストラジオール高値、発育卵胞数の高値等が知られているので、卵巣過剰刺激症候群のリスク因子を有する患者への対応は慎重に行うこと。卵巣過剰刺激症候群の徴候が認められた場合には、本剤の投与中断などを行うとともに、少なくとも4日間は性交を控えるように患者に指導すること。また、卵胞の最終成熟又は排卵誘発の延期や中止等の要否を含め実施中の不妊治療の継続の可否を慎重に判断すること。卵巣過剰刺激症候群は、本剤投与中だけではなく、本剤投与後に発現し、軽症又は中等症であっても急速に進行して重症化することがあるため、本剤の最終投与後も少なくとも2週間の経過観察を行い、卵巣過剰刺激症候群の重症度に応じた適切な処置を行うこと。なお、卵巣過剰刺激症候群は、妊娠によって重症化し、長期化することがあることにも留意すること。,,,,
乳癌が再発するおそれがある。
症状が増悪するおそれがある。
本剤の投与の可否については、本剤が血栓塞栓症の発現リスクを増加させることを考慮して判断すること。なお、妊娠自体によっても血栓塞栓症のリスクは高くなることに留意すること。,,,,,,
子宮筋腫の発育を促進するおそれがある。
子宮内膜増殖症は細胞異型を伴う場合がある。
不妊治療の有無にかかわらず異所性妊娠のリスクが高くなる。
前立腺肥大が増大するおそれがある。
定期的にCT又はMRI検査を実施し、症状の悪化が認められた場合にはゴナドトロピン製剤による治療を中止すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)で、分娩障害、妊娠期間の延長、吸収胚数の増加及び出生率の低下が認められている。また、動物実験(ウサギ)で、流産、着床後死亡率の増加が認められている。しかし、両種の動物実験で、催奇形性は認められていない1) 。
投与しないこと。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が認められている2) 。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
卵巣過剰刺激症候群があらわれることがある。
卵巣への過剰刺激に伴う過剰なエストロゲン分泌により、血管透過性が亢進される。
本剤を用いた不妊治療により、卵巣腫大、下腹部痛、下腹部緊迫感、腹水、胸水、呼吸困難を伴う卵巣過剰刺激症候群があらわれることがあり、卵巣破裂、卵巣茎捻転、脳梗塞、肺塞栓を含む血栓塞栓症、肺水腫、腎不全等が認められることもある。本剤投与後に卵巣過剰刺激症候群が認められた場合には、重症度に応じて、本剤の投与中止、卵胞の最終成熟又は排卵誘発の延期や中止等の要否を含め、実施中の不妊治療の継続の可否を判断すること。また、卵巣過剰刺激症候群の重症度に応じた適切な処置を行うこと。重度の卵巣過剰刺激症候群が認められた場合には、直ちに本剤の投与を中止し、入院させて適切な処置を行うこと。,,,,,,
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2%以上
1~2%未満
頻度不明
血液
白血球数増加
消化器
腹部膨満、下腹部痛、腹水、悪心、腹痛
腹部不快感
投与部位
注射部位疼痛
軽度から重度の注射部位反応(注射部位の発赤、内出血、腫脹)、浮腫
免疫系
軽度のアナフィラキシー
代謝
食欲不振
精神神経系
頭痛
生殖器
卵巣腫大
不正子宮出血、性器出血
卵巣囊胞
乳房
乳房不快感
呼吸器
呼吸困難(軽度の全身性アレルギー反応)
皮膚/皮膚付属器
蕁麻疹、紅斑、発疹、顔面腫脹(軽度の全身性アレルギー反応)
その他
低出生体重児、双胎妊娠、流産、バニシングツイン症候群、早産
5%以上注1)
5%未満注1)
リンパ節症
消化不良
胃炎、悪心
下痢、腹痛、味覚異常
注射部位挫傷、注射部位紅斑、注射部位そう痒感
肝臓
血中ビリルビン増加、肝機能検査異常
血中アルカリホスファターゼ増加
泌尿器
尿中蛋白陽性、尿潜血陽性
筋骨格系
鼡径部痛、筋痙縮
リビドー減退
不眠症、攻撃性、浮動性めまい、傾眠
注意力障害
精巣痛、精索静脈瘤、停留精巣
前立腺特異性抗原増加
女性化乳房、乳房圧痛
乳房腫瘤
乳房痛
皮膚
ざ瘡(33.3%)、脂漏
脱毛症、発疹、多汗
蕁麻疹、色素沈着障害
全身状態
疲労
軽度の全身性アレルギー反応、倦怠感
良性下垂体腫瘍
体重増加、毛質異常、血中尿酸増加
本剤は皮下注射でのみ投与すること。
上腕、大腿、腹部、臀部等に順序良く移動し、連続して同一部位に注射しないこと。
日本人健康成人女性(内因性FSHの一時抑制下)6例に本剤150IU及び300IUを単回皮下投与した時の薬物動態パラメータ及び血清中FSH濃度推移は以下のとおりであった11) 。
投与量
150IU
300IU
例数
6
Cmax(mIU/mL)
3.3±1.0
7.7±0.9
Tmax(hr)
14.5±4.8
12.5±2.3
t1/2(hr)
28.9±8.5
25.3±3.4
AUC0-t(mIU*h/mL)
197.6±62.7
514.9±99.8
MRT(hr)
54.3±10.6
52.4±3.2
Vss/F(L)
32.3±14.2
21.6±5.2
(平均値±標準偏差)
日本人健康成人女性(内因性FSHの一時的抑制下)6例を対象に、本剤150IUを1日1回7日間反復皮下投与した。Cmaxは初回投与後では4.2±0.7mIU/mL、最終投与後では11.7±1.5mIU/mLを示した。AUC0-24から算出した蓄積率は3.3であった12) 。
日本人健康成人男性(内因性FSHの一時的抑制下)を対象に、ゴナールエフ皮下注用150およびゴナールエフ皮下注ペン450を、2×2クロスオーバー法を用いて皮下投与した時の薬物動態パラメータ及び血清中FSH濃度推移は以下のとおりであった。両製剤は生物学的に同等であった13) 。
製剤
投与量(IU)
AUClast(mIU*h/mL)
ゴナールエフ皮下注ペン450
19
300
9.76±3.00
15.0(6.0-36.0)
75.4±21.1
706.8±215.7
ゴナールエフ皮下注用150
10.13±3.07
12.0(9.0-24.0)
79.8±42.0
737.5±220.6
(平均値±標準偏差、Tmaxは中央値(範囲))
日本人健康成人男性(内因性FSHの一時的抑制下)6例を対象に、ゴナールエフ皮下注用150を用いてr-hFSH300IUを週3回2週間反復皮下投与した。ベースライン補正後の血清中FSH濃度は投与後9~24時間で最高濃度に達し、Cmaxは初回投与後では5.3~12.1IU/L、最終投与後では11.0~17.8IU/Lを示した。AUC0-48から算出した蓄積率は1.43~2.09であった14) 。
第1度無月経及び無排卵周期症患者(多囊胞性卵巣症候群を含む)を対象とした多施設、無作為化、単盲検比較試験を国内で実施した。本剤75IUより開始し、十分な卵胞の発育(平均径11mm以上)が認められない場合には7日ごとに37.5IUずつ増量した。主席卵胞径が18mmに到達した後、hCG製剤を投与して排卵を誘起した。129例中102例(79.1%)で排卵が認められ、22例(17.1%)に妊娠が確認された。妊娠の転帰が調査できた18例において出生児は17例であった15) 。
第1度無月経及び無排卵周期症患者(多囊胞性卵巣症候群を含む)を対象として本剤の至適開始用量が検討された。本剤37.5IU、75IU又は150IUより開始し、十分な卵胞の発育(平均径11mm以上)が認められない場合には7日ごとに37.5IUずつ増量した。主席卵胞径が18mmに到達した後、hCG製剤を投与して排卵を誘起した。37.5IU開始群、75IU開始群、150IU開始群で各々57例中49例(86.0%)、61例中58例(95.1%)、55例中28例(50.9%)に排卵が認められ、各々9例(15.8%)、11例(18.0%)、5例(9.1%)に妊娠が確認された。出生児は23例であった16) 。
国内で実施した低ゴナドトロピン性男子性腺機能低下症の患者(17~46歳、中央値:32歳)を対象とし、精子形成誘導を目的とした臨床試験では、3~6ヵ月間hCG製剤を投与し、血清中テストステロン濃度を正常化させ、かつ無精子であることを確認した後、本剤とhCG製剤との併用療法による治療を6~18ヵ月行った。本剤とhCG製剤との併用療法を受けた18例(20~42歳、中央値:32歳)中16例(88.9%)が精子濃度1.5×106/mL以上に到達し、17例(94.4%)において精子形成(検査した精液中に精子が1つ以上確認された場合に精子形成ありとした)が認められた17) 。安全性評価対象例18例中14例に28件の副作用が認められた。主な副作用は、ざ瘡(2例2件)、脱毛症(2例2件)、精索静脈瘤(2例2件)、体重増加(2例2件)、不眠症(1例2件)、注意力障害(1例2件)であった。下痢、腹痛、悪心、疲労、倦怠感、女性化乳房、乳房痛、面皰、毛質異常、色素沈着障害、蕁麻疹、血中アルカリホスファターゼ増加、血中尿酸増加、前立腺特異性抗原増加、尿中蛋白陽性および尿潜血陽性が各1件認められた。重篤な副作用として精索静脈瘤が1例に1件認められた。
海外(欧州・豪州・米国)で実施した低ゴナドトロピン性男子性腺機能低下症を対象とし、精子形成誘導を目的とした臨床試験の結果は以下のとおりである。本剤とhCG製剤併用療法により46.2~79.3%が精子濃度1.5×106/mL以上に到達し、69.2~89.7%において精子形成(検査した精液中に精子が1つ以上確認された場合に精子形成ありとした)が認められた18),19),20) 。
精子濃度
到達率(患者数)
欧州
豪州
米国
≥1.5×106/mL
46.2%(12/26例)
62.5%(5/8例)
79.3%(23/29例)
低ゴナドトロピン症モデル雌性アカゲザルに本剤30IUを1日2回筋肉内投与した結果、卵胞の発育、卵胞数の増加及び卵母細胞の成熟が認められた21) 。
低ゴナドトロピン症モデル雄性ラットに本剤10IUを1日1回皮下投与した結果、精巣重量の増加及び精子形成の維持・回復が認められた22) 。
ホリトロピン アルファ(遺伝子組換え)follitropin alfa(genetical recombination)
C437H682N122O134S13(αサブユニット)C538H833N145O171S13(βサブユニット)
約31,000
ホリトロピン アルファ(遺伝子組換え)は無色澄明の液である。
ヒト肝細胞に由来する卵胞刺激ホルモンゲノムDNAの発現により、チャイニーズハムスター卵巣細胞で産生される203個のアミノ酸残基(C975H1515N267O305S26;分子量:22,690.76)からなる糖たん白質
*ペン型注入器 1本/箱
ペン型注入器 1本/箱
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12) 社内資料:健康成人女性における薬物動態(反復)(2009年7月7日承認、CTD2.7.6.3)
13) 社内資料:生物学的同等性試験(2008年10月22日承認、CTD2.7.1.2)
14) 社内資料:健康成人男性における薬物動態(反復)(2006年1月23日承認、CTD2.7.2.2)
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