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処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
アジスロマイシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、コリネバクテリウム属、インフルエンザ菌、アクネ菌
「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。
通常、成人及び7歳以上の小児には、1回1滴、1日2回2日間、その後、1日1回5日間点眼する。
通常、成人には、1回1滴、1日2回2日間、その後、1日1回12日間点眼する。
本剤投与後に過敏症を発現するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。周産期及び授乳期のラットに、最大で200mg/kgまでを経口投与した結果、臨床投与量の1500~3000倍の投与量である50mg/kg以上で出生児に軽度の発育遅延が認められたが、母動物には影響は認められなかった1)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。経口投与により、ヒト母乳中に移行することが報告されている2)。
角膜びらん等が認められた場合には投与を中止すること。,
紅斑、発疹、呼吸困難、血圧低下、眼瞼浮腫等が認められた場合には投与を中止すること。
1~5%未満
0.1~1%未満
頻度不明
過敏症
発疹
接触皮膚炎、蕁麻疹
眼
眼刺激、眼そう痒症
眼痛、眼乾燥、霧視、羞明、点状角膜炎、角膜上皮欠損、糸状角膜炎、眼瞼炎、眼瞼浮腫、アレルギー性結膜炎、結膜充血、結膜沈着物
灼熱感、眼脂、視力低下、角膜びらん
消化器
味覚異常
呼吸器
鼻閉、副鼻腔炎
精神神経系
顔面神経麻痺
その他
尿中血陽性、尿中蛋白陽性、白血球数増加、肝機能検査異常
顔面腫脹
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
海外で承認されているアジスロマイシン点眼液の製造販売後において、失明が報告されている。
本剤をウサギに1日2回28日間点眼投与したとき、15日目までは毒性所見は認められなかったが、22日目から眼科学的検査において角膜混濁が認められた。ただし、この所見は休薬により回復した。また、本剤をサルに1日2回2日間、その後、1日1回12日間、合計で14日間点眼投与したとき、毒性所見は認められなかった3)。,
健康成人(各群男性6例)に1%アジスロマイシン点眼液を両眼に1回1滴、1日1回又は2回、7日間点眼した注1) とき、7日目の血漿中アジスロマイシン濃度は、1日1回点眼時では点眼後0.50時間(中央値)で最高濃度708±338pg/mL(平均値±標準偏差)を示し、消失半減期は19.12時間(平均値)であった。1日2回点眼時では点眼後0.38時間(中央値)に最高濃度352±129pg/mLを示し、消失半減期は17.94時間(平均値)であった4)。
ウサギに0.5%アジスロマイシン点眼液を両眼にそれぞれ26µLずつ単回点眼したときの涙液、結膜、角膜及び眼瞼中アジスロマイシン濃度は、投与後2時間までに最高濃度に達した。消失半減期は涙液を除いた組織において46時間以上であった5)。また、1%アジスロマイシン点眼液を片眼に1日2回(30µL/回)、2日間、その後続けて1日1回、5日間反復点眼したときの眼瞼、結膜、角膜及び房水中アジスロマイシン濃度は、点眼開始後2~3日で定常状態に達した6)。
19歳以上の細菌性結膜炎患者(治験薬投与眼の眼脂及び充血スコアがともに1点以上)を対象に、1%アジスロマイシン点眼液を1回1滴、1日2回2日間、その後、1日1回5日間点眼投与したときの有効性及び安全性を検討することを目的として、基剤(プラセボ)を対照とした無作為化二重遮蔽並行群間比較試験を実施した。主要評価項目である治験薬投与終了時の臨床効果注2)は、1%アジスロマイシン点眼液群85.6%(172/201例、判定不能0例)、基剤群83.0%(93/112例、判定不能0例)であり、1%アジスロマイシン点眼液群と基剤群との対比較において、統計学的に有意な差は認められず(P=0.5505、χ2検定)、基剤に対する1%アジスロマイシン点眼液の優越性は検証されなかった7)。副作用は、1%アジスロマイシン点眼液群で284例中28例(9.9%)に認められ、主な副作用は眼刺激11例(3.9%)、眼痛6例(2.1%)、眼そう痒症5例(1.8%)であった。
7歳以上の細菌性結膜炎患者[治験薬投与眼の眼脂(粘液膿性又は化膿性のもの)及び充血スコアがともに1点以上]を対象に、本剤を1回1滴、1日2回2日間、その後、1日1回5日間点眼投与したときの有効性及び安全性を検討することを目的として、基剤(プラセボ)を対象とした無作為化二重遮蔽並行群間比較試験を実施した。主要評価項目である治験薬投与終了時の臨床効果注3)は、本剤群32.3%(75/232例、判定不能0例)、基剤群22.5%(49/218例、判定不能0例)であり、本剤群と基剤群の対比較において、統計学的に有意な差が認められ、基剤に対する本剤の優越性が検証された(P=0.0194、χ2検定)8)。副作用は、本剤群で259例中20例(7.7%)に認められ、主な副作用は眼刺激11例(4.2%)、点状角膜炎3例(1.2%)、眼そう痒症3例(1.2%)であった。
19歳以上の細菌性の眼瞼炎、麦粒腫及び涙嚢炎患者を対象とした非対照非遮蔽試験において、1%アジスロマイシン点眼液を1回1滴、1日2回2日間、その後、1日1回12日間点眼投与した。主要評価項目である1%アジスロマイシン点眼液投与終了時の臨床効果注2)は、全体68.8%(22/32例、判定不能0例)、眼瞼炎70.0%(7/10例、判定不能0例)、麦粒腫90.0%(9/10例、判定不能0例)、涙嚢炎50.0%(6/12例、判定不能0例)であった9)。副作用は、39例中5例(12.8%)に認められ、主な副作用は眼刺激5例(12.8%)であった。また、国内第Ⅲ相試験における適応菌種別の有効性は表1及び表2のとおりであった。
初診時検出菌属/菌種
3-01
3-06
3-02
本薬群
基剤群
ブドウ球菌属
菌株数
145
71
207
179
17
著効
82(56.6)
34(47.9)
63(30.4)
39(21.8)
1(5.9)
有効以上
122(84.1)
61(85.9)
177(85.5)
135(75.4)
12(70.6)
レンサ球菌属
5
3
12
7
―
3(60.0)
1(33.3)
5(41.7)
2(28.6)
5(100.0)
2(66.7)
12(100.0)
5(71.4)
肺炎球菌
11
8
18
7(63.6)
1(12.5)
5(27.8)
0(0.0)
9(81.8)
7(87.5)
16(94.1)
14(77.8)
コリネバクテリウム属
119
106
34(28.6)
16(15.1)
97(81.5)
80(75.5)
インフルエンザ菌
24
1
19(79.2)
10(55.6)
24(100.0)
15(83.3)
16(88.9)
1(100.0)
アクネ菌
139
129
40(28.8)
26(20.2)
3(100.0)
120(86.3)
103(79.8)
例数(%)
初診時検出菌属/菌種
菌消失日数
投与開始後3日目以内
123(84.8)
47(66.2)
120(58.0)
85(47.5)
11(64.7)
投与開始後7日目以内
132(91.0)
167(80.7)
115(64.2)
15(88.2)
11(91.7)
4(57.1)
6(85.7)
2(25.0)
6(33.3)
5(62.5)
14(82.4)
9(50.0)
66(55.5)
28(26.4)
76(63.9)
37(34.9)
23(95.8)
11(61.1)
7(38.9)
8(100.0)
47(33.8)
52(40.3)
74(53.2)
68(52.7)
アジスロマイシンは、細菌の70Sリボソームの50Sサブユニットと結合し、細菌のタンパク合成を阻害することにより抗菌作用を示す10)。
In vitroにおいて、ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、コリネバクテリウム属、インフルエンザ菌、アクネ菌に抗菌作用を示した11),12),13),14)。
ウサギの角膜実質内に黄色ブドウ球菌を接種して作成した前眼部感染症モデルに対して、1%アジスロマイシン点眼液は前眼部感染症症状及び角膜組織中生菌数を抑制した15)。
アジスロマイシン水和物(Azithromycin Hydrate)〔JAN〕
(2R,3S,4S,5R,6R,8R,11R,12R,13S,14R)-5-(3,4,6-Trideoxy-3-dimethylamino-β-D-xylo-hexopyranosyloxy)-3-(2,6-dideoxy-3-C-methyl-3-O-methyl-α-L-ribo-hexopyranosyloxy)-10-aza-6,12,13-trihydroxy-2,4,6,8,10,11,13-heptamethylhexadecan-14-olide dihydrate
C38H72N2O12・2H2O
785.02
アジスロマイシン水和物は白色の結晶性の粉末である。メタノール又はエタノール(99.5)に溶けやすく、水にほとんど溶けない。
AZM
アジスロマイシン水和物は定量するとき、換算した脱水物1mg当たり945~1030㎍(力価)を含む。ただし、本品の力価は、アジスロマイシン(C38H72N2O12:748.98)としての量を質量(力価)で示す。
開栓後は室温保存とする。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
プラスチック点眼容器 2.5mL×5、2.5mL×10
1) Stadnicki SW, et al.:Pharmacometrics, 1996;51:85-95
2) Kelsey JJ, et al.:Am J Obstet Gynecol, 1994;170:1375-1376
3) 社内資料:アジスロマイシン点眼液の反復投与毒性試験(承認年月日:2019年6月18日、CTD2.6.6.3)
4) 社内資料:国内第I相試験(1-01)(承認年月日:2019年6月18日、CTD2.7.6.1)
5) 社内資料:アジスロマイシン点眼液のウサギにおける単回点眼投与後の眼組織分布(承認年月日:2019年6月18日、CTD2.6.4.4)
6) Akpek EK, et al.:J Ocul Pharmacol Ther, 2009;25:433-439
7) 社内資料:国内第Ⅲ相試験(3-01)(承認年月日:2019年6月18日、CTD2.7.6.3)
8) 社内資料:国内第Ⅲ相試験(3-06)(承認年月日:2019年6月18日、CTD2.7.6.4)
9) 社内資料:国内第Ⅲ相試験(3-02)(承認年月日:2019年6月18日、CTD2.7.6.5)
10) Retsema J, et al.:Antimicrob Agents Chemother, 1987;31:1939-1947
11) 社内資料:国内第Ⅲ相試験(3-05)(承認年月日:2019年6月18日、CTD2.7.6.6)
12) 新井 進 他:日本化学療法学会雑誌, 2003;51(S-1):7-18
13) 山口 惠三 他:Jpn J Antibiot, 2009;62:346-370
14) 社内資料:眼科臨床分離株に対するアジスロマイシンの抗菌活性(承認年月日:2019年6月18日、CTD2.6.2.2)
15) 社内資料:黄色ブドウ球菌によるウサギ前眼部感染症モデルに対するアジスロマイシン点眼液の効果(承認年月日:2019年6月18日、CTD2.6.2.2)
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