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日本薬局方
ガチフロキサシン点眼液
処方箋医薬品注)
本剤の成分又はキノロン系抗菌剤に対し過敏症の既往歴のある患者
ガチフロキサシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、コリネバクテリウム属、シトロバクター属、クレブシエラ属、セラチア属、モルガネラ・モルガニー、インフルエンザ菌、シュードモナス属、緑膿菌、スフィンゴモナス・パウチモビリス、ステノトロホモナス(ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属、アクネ菌
眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、瞼板腺炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、眼科周術期の無菌化療法
通常、1回1滴、1日3回点眼する。なお、症状により適宜増減する。
通常、手術前は1回1滴、1日5回、手術後は1回1滴、1日3回点眼する。
本剤の投与にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
低出生体重児、新生児又は乳児を対象とした臨床試験は実施していない。
紅斑、発疹、呼吸困難、血圧低下、眼瞼浮腫等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
1~5%未満
0.1~1%未満
頻度不明
過敏症
蕁麻疹
発疹
眼
刺激感、そう痒感
霧視、点状角膜炎、虹彩炎、眼瞼炎、結膜炎、結膜出血、流涙
呼吸器
鼻漏
その他
嘔気注1)
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
健康成人に0.3%又は0.5%ガチフロキサシン点眼液(各6例)を片眼に1回2滴単回点眼後、1回2滴1日4回7日間点眼し、さらに1回2滴1日8回3日間点眼注2) したときの血清中ガチフロキサシン濃度は、いずれの時点においても定量下限値(5ng/mL)未満であった1)。
有色ウサギの両眼に0.3%14C-ガチフロキサシン点眼液を50μLずつ単回点眼投与したときの眼組織及び血中放射能濃度は、角膜、結膜、強膜及び房水では投与後0.5時間、血漿及び血液では投与後1時間、網脈絡膜では投与後2時間、虹彩・毛様体では投与後8時間にそれぞれ最高濃度を示した。最高濃度は、虹彩・毛様体、角膜、網脈絡膜、房水、強膜、結膜、血漿、血液の順に高く、角膜及びメラニン含有組織である虹彩・毛様体、網脈絡膜で高かった。投与後24時間の放射能濃度は、網脈絡膜、虹彩・毛様体及び強膜でそれぞれ最高濃度の56%、49%及び21%であったが、その他の組織では最高濃度の6%以下であった。投与後84日では、網脈絡膜、虹彩・毛様体及び強膜でそれぞれ最高濃度の15%、3%及び2%であり、各組織の消失半減期はそれぞれ38日、21日及び17日であった2)。
有色ウサギの両眼に0.3%14C-ガチフロキサシン点眼液を1回50μLずつ1日3回15日間反復点眼投与したとき、水晶体、強膜、虹彩・毛様体及び網脈絡膜以外の眼組織では、反復投与による放射能濃度の上昇は認められなかった。強膜では投与8日目と15日目で同程度の放射能濃度を示し、定常状態に達する傾向が確認された。虹彩・毛様体及び網脈絡膜の放射能濃度は、投与8日目より15日目の方が高かったものの、その上昇率は投与回数の増加に伴い緩徐になった。最終投与後の組織中放射能の消失は、網脈絡膜、強膜及び虹彩・毛様体で他の組織と比べて緩やかであり、各組織の消失半減期はそれぞれ24日、21日及び17日であった2)。
細菌性結膜炎患者を対象に、本剤又は0.3%オフロキサシン点眼液を1回1滴、1日3回、3~14日間点眼した無作為化二重遮蔽並行群間比較試験において、非劣性を検証した。その結果、主要評価項目である臨床効果の有効率は、本剤群97.0%(128/132例)及び0.3%オフロキサシン点眼液群95.5%(126/132例)であり、ハンディキャップ方式(Δ=5%)により本剤群の0.3%オフロキサシン点眼液群に対する非劣性が示された(P=0.0026、非劣性検定)3)。本剤群の副作用は166例中14例(8.4%)に認められ、主な副作用は、刺激感4例(2.4%)、そう痒感4例(2.4%)であった。
細菌性の眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫及び瞼板腺炎患者を対象に、本剤を1回1滴、1日3回、3~14日間点眼した非対照非遮蔽試験において、有効性及び安全性を検討した。その結果、主要評価項目である臨床効果の有効率は86.1%(62/72例)であり、疾患別では眼瞼炎で92.3%(12/13例)、涙嚢炎で93.3%(14/15例)、麦粒腫で80.0%(24/30例)、瞼板腺炎で85.7%(12/14例)であった4)。副作用は87例中6例(6.9%)に認められ、主な副作用は刺激感3例(3.4%)、そう痒感2例(2.3%)であった。
細菌性角膜炎(角膜潰瘍を含む)患者を対象に、本剤を1回1滴、1日3回、3~14日間点眼した非対照非遮蔽試験において、有効性及び安全性を検討した。その結果、主要評価項目である臨床効果の有効率は88.9%(8/9例)であり、疾患別では角膜炎100%(2/2例)、角膜潰瘍85.7%(6/7例)であった5)。副作用は17例中2例(11.8%)で、いずれも刺激感であった。
小児の細菌性外眼部感染症(眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、瞼板腺炎、角膜炎)患者を対象に、本剤を1回1滴、1日3回、3~14日間点眼した非対照非遮蔽試験において、有効性及び安全性を検討した。その結果、主要評価項目である臨床効果の有効率は、92.9%(13/14例)であり、疾患別では涙嚢炎で100%(1/1例)、麦粒腫で83.3%(5/6例)、結膜炎で100%(6/6例)、瞼板腺炎で100%(1/1例)であった6)。副作用は認められなかった。
小児の細菌性外眼部感染症(眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、瞼板腺炎、角膜炎)患者を対象に、本剤を1回1滴、1日3回、3~14日間点眼した非対照非遮蔽試験において、有効性及び安全性を検討した。その結果、主要評価項目である臨床効果の有効率は100%[39/39例(麦粒腫9例、結膜炎30例)]であった。副作用は認められなかった。
眼部手術予定患者を対象に、本剤を手術前の2日間は1回1滴、1日5回点眼し、手術当日から手術14日後までは1回1滴、1日3回点眼した非対照非遮蔽試験において、有効性及び安全性を検討した。その結果、手術前の無菌化率は74.1%(43/58例)であった7)。副作用は89例中3例(3.4%)で、いずれも刺激感であった。
細菌のDNAジャイレース及びトポイソメレースⅣを阻害し、殺菌的に作用する。一方、動物細胞由来のトポイソメレースⅡに対する阻害活性は、他のキノロン系抗菌剤に比べ弱く、細菌酵素に対する高い選択性を示した8),9) 。
ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、コリネバクテリウム属、シトロバクター属、クレブシエラ属、セラチア属、モルガネラ・モルガニー、インフルエンザ菌、シュードモナス属、緑膿菌、スフィンゴモナス・パウチモビリス、ステノトロホモナス(ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属、アクネ菌に抗菌力を示す(in vitro)。
白色ウサギの角膜実質に黄色ブドウ球菌の臨床分離株を接種して作成した角膜感染症に対し、0.3%ガチフロキサシン点眼液又は対照として生理食塩液を点眼した試験において、0.3%ガチフロキサシン点眼液群では感染症状及び角膜組織中の生菌数を有意に抑制した。
ガチフロキサシン水和物(Gatifloxacin Hydrate)〔JAN〕
1-Cyclopropyl-6-fluoro-8-methoxy-7-[(3RS)-3-methylpiperazin-1-yl]-4-oxo-1,4-dihydroquinoline-3-carboxylic acid sesquihydrate
C19H22FN3O4・11/2H2O
402.42
ガチフロキサシン水和物は白色~微黄色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノール又はエタノール(99.5)に溶けにくく、水に極めて溶けにくい。水酸化ナトリウム試液に溶ける。光によって徐々に微黄色となる。希水酸化ナトリウム試液溶液(1→100)は旋光性を示さない。
GFLX
プラスチック点眼容器 5mL×5、5mL×10、5mL×50
1) 社内資料:第I相試験(承認年月日:2004年7月9日、申請資料概要ト1.(1))
2) Tajika T:Pharmacometrics, 2004;67:323-333
3) 社内資料:国内第Ⅲ相比較試験(結膜炎)(承認年月日:2004年7月9日、申請資料概要ト1.(3)1))
4) 社内資料:国内第Ⅲ相一般臨床試験(眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、瞼板腺炎)(承認年月日:2004年7月9日、申請資料概要ト1.(3)2))
5) 社内資料:国内第Ⅲ相一般臨床試験(角膜炎)(承認年月日:2004年7月9日、申請資料概要ト1.(3)3))
6) 社内資料:国内第Ⅲ相一般臨床試験(12歳以上15歳以下の小児)(承認年月日:2004年7月9日、申請資料概要ト1.(3)5))
7) 社内資料:国内第Ⅲ相一般臨床試験(眼科周術期の無菌化療法)(承認年月日:2004年7月9日、申請資料概要ト1.(3)4))
8) Hosaka M, et al.:Antimicrob Agents Chemother, 1992;36:2108-2117
9) Takei M, et al.:Antimicrob Agents Chemother, 1998;42:2678-2681
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