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劇薬
処方箋医薬品注)
春季カタル(抗アレルギー剤が効果不十分な場合)
眼瞼結膜巨大乳頭の増殖が認められ、抗アレルギー剤により十分な効果が得られないと判断した場合に使用すること。
用時よく振り混ぜたのち、通常、1回1滴を1日2回点眼する。
本剤投与中は定期的に眼圧検査を実施すること。眼圧が上昇することがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ウサギ:経口投与)で催奇形作用、胎児毒性が認められたとの報告がある1) 。ヒト(経口投与)で胎盤を通過することが報告されている2) 。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒトで母乳中へ移行する可能性がある3) 。
低出生体重児、新生児、乳児又は6歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。
一般に生理機能が低下している。
5%以上
0.1~5%未満
頻度不明
過敏症
接触皮膚炎
眼
眼の異常感(眼部熱感、眼の異物感、眼の違和感)(21.4%)、眼刺激(21.4%)
眼精疲労、眼乾燥
流涙増加、眼脂、眼痛、眼充血、羞明、点状角膜炎、眼そう痒症、眼部不快感、上眼瞼重圧感、眼瞼そう痒症、眼瞼浮腫、眼瞼炎、霰粒腫、瞼板腺炎、結膜充血、結膜浮腫、結膜炎、結膜びらん、結膜沈着物、角膜びらん、角膜潰瘍、角膜混濁、前房のフレア、前房内細胞、閃輝性融解、霧視、視力低下、緑内障増悪、眼圧上昇
呼吸器
咽喉刺激感
咽喉頭疼痛、咽頭感覚鈍麻、鼻部不快感
感染症
ヘルペス性角膜炎
眼瞼ヘルペス、膿痂疹、麦粒腫、細菌性結膜炎、単純ヘルペスウイルス結膜炎、流行性角結膜炎、細菌性角膜炎
その他
熱感[顔面]、手指のしびれ感、AST(GOT)増加、γ-GTP増加、LDH増加、白血球数増加、白血球数減少、好中球増加、好中球減少、単球増加、リンパ球減少、血中尿酸増加
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
健康成人(7例)の片眼に本剤を1滴単回点眼したとき、全血中タクロリムス濃度は表1のとおりであった。最高全血中濃度(Cmax)は0.086~0.23ng/mL、最高全血中濃度到達時間(tmax)は1又は3時間であった4) 。
被験者No.
全血中濃度(ng/mL)
点眼後時間(h)
0
0.5
1
3
6
9
12
24
nd
0.11
0.23
0.076
0.071
0.075
2
0.051
0.094
0.066
0.15
0.080
0.073
4
0.086
0.084
5
0.13
0.065
7
0.17
0.078
8
0.057
0.18
0.22
0.097
0.053
nd:定量限界(0.051ng/mL)未満
健康成人(7例)の両眼に本剤を1回1滴、4時間間隔で1日4回注1) 、10日間反復点眼したとき、全血中タクロリムス濃度の薬物動態パラメータは表2のとおりであった。初回投与後7日及び10日の濃度- 時間曲線下面積(AUC)及びCmaxが、同程度であったことから初回投与後7日までに定常状態に達していたと考えられた5) 。
測定時期
測定例数
Cmax(ng/mL)
tmax†(h)
AUC‡(ng・h/mL)
t1/2(h)
第1日
0.41±0.22
13±5
6.20±3.57
—
第7日
1.04±0.54
9±4
20.47±10.21
第10日
1.15±0.67
11±6
22.49±12.68
35.2±14.9
平均値±標準偏差†:各時期の第1回点眼後の時間。第1回点眼後13、9、11時間は、それぞれ第4回点眼後1時間、第3回点眼後1時間、第3回点眼後3時間に相当。‡:第1日、第7日及び第10日のAUCはそれぞれAUC0-23h、AUC-1-23h、AUC-1-24h
春季カタル患者に本剤を1回1滴、1日2回、4週間点眼したときの血中タクロリムス濃度は表3のとおりであった。
血中濃度(ng/mL)
平均値±標準偏差
最小値〜最大値
1週後
0.315±0.445
nd〜0.63
2週後
56
0.219±0.367
nd〜1.34
4週後
53
0.297±0.446
nd〜1.36
nd:定量限界(0.50ng/mL)未満
春季カタル患者に本剤を1回1滴、1日2回、約12週間(70~97日間)点眼したときの血中タクロリムス濃度は表4のとおりであった。
50
0.286±0.485
nd〜1.69
12週後
51
0.305±0.525
nd〜1.83
投与終了時
ウサギに0.1%タクロリムス点眼液を1滴単回点眼したときのバイオアベイラビリティは11.1%であった6) 。
ウサギに0.1%、0.3%又は1.0%タクロリムス点眼液を1滴単回点眼したとき、眼組織中タクロリムス濃度は投与量の増加とともに上昇する傾向を示した。投与後1時間の結膜及び角膜中タクロリムス濃度は全血中濃度に比べて高値であった。ウサギに0.3%タクロリムス点眼液を1回1滴、1日4回、14日間反復点眼したとき、水晶体以外の眼組織中タクロリムス濃度は初回投与後7日までにほぼ定常状態に達した7) 。ウサギに0.1%又は0.3%タクロリムス点眼液を1回1滴、1日4回、6ヵ月間反復点眼したとき、水晶体中タクロリムス濃度は初回投与後3ヵ月までにほぼ定常状態に達した7) 。
成人腎移植患者(9例)にタクロリムスカプセル0.16mg/kgを反復経口投与したとき、全血中タクロリムスの薬物動態パラメータは表5のとおりであった8) 。
tmax(h)
AUC0-12h(ng・h/mL)
トラフ値※(ng/mL)
F※※(%)
4.2±2.9
44±45
274±198
16±12
20±17.8
平均値±標準偏差※12時間後血中濃度 ※※生体内利用率
成人腎移植患者(9例)にタクロリムスカプセル及び顆粒を同用量投与したとき、全血中タクロリムスの薬物動態パラメータは表6のとおりであった9) 。
症例番号
投与量(mg/kg/回)
カプセル
顆粒
比(顆粒/カプセル)
Cmax
AUC0-12h
0.03
10
42.7
18
94.4
1.80
2.21
0.02
70.2
9.3
68.6
0.93
0.98
0.06
27
165.4
23
113.3
0.85
0.69
14
105.6
7.2
41.8
0.51
0.40
9.9
61.5
69.2
1.41
1.13
13
92.0
103.8
1.00
6.2
36.7
6.8
27.6
1.10
0.75
4.1
32.6
3.8
34.1
1.05
0.04
20
230.8
42
320.0
2.10
1.39
―
1.18±0.50
1.08±0.51
小児肝移植患者及び成人肝移植患者にタクロリムスを経口投与するとき、小児と成人で同程度の血中濃度を達成するための小児への体重当たりの投与量は、成人への体重あたりの投与量に比べて2.7~4.4倍高用量が必要であると考えられた10) (外国人データ)。
抗アレルギー点眼液で効果不十分な6歳以上の春季カタル患者を対象に、本剤又はプラセボを片眼又は両眼に1回1滴、1日2回、4週間点眼した無作為化二重遮蔽並行群間比較試験を実施した。その結果、主要評価項目である最終時(投与開始後4週又は投与中止時)の臨床所見合計スコア注3) の変化量の平均値±標準偏差は、本剤群で-5.6±5.1(28例)、プラセボ群で-0.1±4.5(28例)であり、本剤群のプラセボ群に対する優越性が示された(P<0.001、t検定)11) 。本剤群の副作用は28例中13例(46.4%)に認められ、主な副作用は眼の異常感6例(21.4%)、眼刺激6例(21.4%)であった。
タクロリムスはカルシニューリン阻害により、in vitroにおけるヒト末梢血由来単核球からのサイトカイン(IL-2,IL-4,IL-5,IFN-γ)産生を抑制することが確認されている(IC50値:0.02〜0.11ng/mL)12),13) 。これにより遅発型及び遅延型アレルギー反応を抑え、角結膜炎の進展を抑制するものと考えられている。
タクロリムスの点眼は、ラットの卵白アルブミン誘発遅発型(Ⅰ型)アレルギー性結膜炎モデルにおいて、結膜の好酸球及びT細胞の増加を抑制した14) 。
タクロリムスの点眼は、ウサギのツベルクリン誘発遅延型(Ⅳ型)アレルギー性結膜炎モデルにおいて、結膜の充血及び浮腫の発症を抑制した14) 。
タクロリムス水和物(Tacrolimus Hydrate)〔JAN〕
(3S,4R,5S,8R,9E,12S,14S,15R,16S,18R,19R,26aS)-5,19-Dihydroxy-3-{(1E)-2-[(1R,3R,4R)-4-hydroxy-3-methoxycyclohexyl]-1-methylethenyl}-14,16-dimethoxy-4,10,12,18-tetramethyl-8-(prop-2-en-1-yl)-15,19-epoxy-5,6,8,11,12,13,14,15,16,17,18,19,24,25,26,26a-hexadecahydro-3H-pyrido[2,1-c][1,4]oxaazacyclotricosine-1,7,20,21(4H,23H)-tetrone monohydrate
C44H69NO12・H2O
822.03
タクロリムス水和物は白色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノール又はエタノール(99.5)に極めて溶けやすく、N,N-ジメチルホルムアミド又はエタノール(95)に溶けやすく、水にほとんど溶けない。
プラスチック点眼容器 5mL×1
1) Saegusa T, et al.:基礎と臨床, 1992;26:969-981
2) Zheng S, et al.:Br J Clin Pharmacol, 2013;76:988-996
3) Jain A, et al.:Transplantation, 1997;64:559-565
4) 社内資料:健康成人におけるタクロリムス点眼液の単回点眼試験(承認年月日:2008年1月25日、CTD2.7.2.2)
5) 社内資料:健康成人におけるタクロリムス点眼液の10日間反復点眼試験(承認年月日:2008年1月25日、CTD2.7.2.2)
6) 社内資料:ウサギにタクロリムス点眼液を点眼後の全血中タクロリムス濃度(承認年月日:2008年1月25日、CTD2.4.3.2)
7) 社内資料:ウサギにタクロリムス点眼液を点眼後の眼組織中タクロリムス濃度(承認年月日:2008年1月25日、CTD2.4.3.3)
8) 石橋道男 他:移植, 1994;29:294-313
9) 高原史郎 他:今日の移植, 1999;12:537-543
10) McDiarmid SV, et al.:Transplantation, 1993;55:1328-1332
11) Ohashi Y, et al.:J Ocul Pharmacol Ther, 2010;26:165-174
12) Bram RJ, et al.:Mol Cell Biol, 1993;13:4760-4769
13) Sakuma S, et al.:Int Immunopharmacol, 2001;1:1219-1226
14) Sengoku T, et al.:Clin Exp Allergy, 2003;33:1555-1560
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