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ロメフロン耳科用液0.3%

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
5.効能又は効果に関連する注意
6.用法及び用量
7.用法及び用量に関連する注意
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
15.その他の注意
15.2非臨床試験に基づく情報
16.薬物動態
16.3分布
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2抗菌作用
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

ロメフロン耳科用液0.3%

添付文書番号

1329709Q1032_1_10

企業コード

380086

作成又は改訂年月

2020年11月改訂(第2版)
2020年8月改訂

日本標準商品分類番号

871329

薬効分類名

ニューキノロン系抗菌耳科用液

承認等

ロメフロン耳科用液0.3%

販売名コード

YJコード

1329709Q1032

販売名英語表記

LOMEFLON SOLUTION FOR EAR 0.3%

販売名ひらがな

ろめふろんじかようえき0.3%

承認番号等

承認番号

21900AMX01417

販売開始年月

2000年9月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

塩酸ロメフロキサシン

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

ロメフロン耳科用液0.3%

有効成分1mL中 塩酸ロメフロキサシン   3.31mg
(ロメフロキサシンとして   3mg )
添加剤濃グリセリン、エデト酸ナトリウム水和物、ベンザルコニウム塩化物、pH調節剤

3.2 製剤の性状

ロメフロン耳科用液0.3%

pH4.5〜5.7
性状無色澄明の水性点耳剤

4. 効能又は効果

  • 〈適応菌種〉

    ロメフロキサシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、プロテウス属、プロビデンシア属、シュードモナス属、緑膿菌、アシネトバクター属、アルカリゲネス属

  • 〈適応症〉

    外耳炎、中耳炎

5. 効能又は効果に関連する注意

  • *〈中耳炎〉

    * 「抗微生物薬適正使用の手引き」1) を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。

6. 用法及び用量

通常、1回6~10滴点耳し、約10分間の耳浴を1日2回行う。なお、症状により適宜回数を増減する。

7. 用法及び用量に関連する注意

4週間の投与を目安とし、その後の継続投与については漫然と投与しないよう、慎重に行うこと。

8. 重要な基本的注意

本剤の投与にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 類似化合物(キノロン系抗菌剤)に対し過敏症の既往歴のある患者

    本剤投与後に過敏症を発現するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

低出生体重児又は新生児を対象とした臨床試験は実施していない。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 ショック、アナフィラキシー (いずれも頻度不明)

    紅斑、発疹、呼吸困難、⾎圧低下等の症状が認められた場合には投与を中⽌し、適切な処置を⾏うこと。

11.2 その他の副作用

0.1~1%未満

頻度不明

過敏症

過敏症状、発疹

刺激感、外耳道そう痒感、点耳時耳痛

一過性の聴力低下、菌交代症(真菌等)

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。

  • 薬液汚染防止のため、点耳のとき、容器の先端が直接耳に触れないように注意すること。
  • 点耳する際、薬液の温度が低いと眩暈を起こすことが考えられるので、できるだけ体温に近い状態で点耳すること。

15. その他の注意

15.2 非臨床試験に基づく情報

経口投与により、動物実験(幼若イヌ、幼若ラット)で関節異常がみられたとの報告がある。

16. 薬物動態

16.3 分布

  1. 16.3.1 モルモットにおける中耳腔内投与後の組織分布

    モルモットに本剤0.2mLを中耳腔内(骨胞内)投与したとき、中耳粘膜、外リンパ液、血清及び脳組織中濃度はいずれも、投与後1又は2時間に最高濃度を示した後、時間経過に伴って低下した2)

    図 モルモットに中耳腔内投与後の組織中濃度

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内第Ⅱ相試験

    中耳炎患者を対象に、本剤又は0.5%ロメフロキサシン点耳液を1回6〜10滴点耳し、約10分間の耳浴を1日2回、原則として3~7日間行った無作為化二重遮蔽並行群間比較試験において、臨床至適濃度を検討した。その結果、臨床効果の有効率1)は、本剤群82.9%(68/82例)及び0.5%ロメフロキサシン点耳液群76.9%(60/78例)であり、両薬剤間で違いはみられなかった3)
    本剤群89例に副作用は認められなかった。

  2. 17.1.2 国内第Ⅱ相試験

    外耳炎又は中耳炎患者を対象に、本剤又は0.5%ロメフロキサシン点耳液を1回6〜10滴点耳し、約10分間の耳浴を1日2回、原則として3~14日間行った非遮蔽並行群間比較試験において、臨床至適濃度を検討した。その結果、臨床効果の有効率1)は、本剤群94.1%(48/51例)及び0.5%ロメフロキサシン点耳液群88.7%(47/53例)であり、両薬剤間で違いはみられなかった。疾患別の本剤の有効率は、外耳炎で100%(9/9例)、中耳炎で92.9%(39/42例)であった。
    本剤群60例に副作用は認められなかった。

  3. 17.1.3 国内第Ⅲ相比較試験

    中耳炎患者を対象に、本剤又は1%セフメノキシム点耳液を1回6〜10滴点耳し、約10分間の耳浴を1日2回、原則として3~7日間行った無作為化単遮蔽(評価者遮蔽)並行群間比較試験において、本剤群の1%セフメノキシム点耳液群に対する非劣性を検証した。その結果、臨床効果の有効率1)は、本剤群88.2%(82/93例)及び1%セフメノキシム点耳液群77.2%(71/92例)であり、許容できる有効率差を10%としたとき、本剤群の1%セフメノキシム点耳液群に対する非劣性が示された4)
    本剤群106例に副作用は認められなかった。

  4. 17.1.4 国内第Ⅲ相一般臨床試験

    外耳炎又は中耳炎患者を対象に、本剤を1回6〜10滴点耳し、約10分間の耳浴を1日2回、原則として3~14日間行った非対照非遮蔽試験において、有効性及び安全性を検討した。その結果、臨床効果の有効率1)は82.3%(205/249例)であり、疾患別では外耳炎で93.0%(40/43例)、中耳炎で80.1%(165/206例)であった。
    副作用は272例中5例(1.8%)に認められ、主な副作用は点耳時耳痛2例(0.7%)、外耳道そう痒感2例(0.7%)であった。

1) 自他覚症状の推移に基づく医師の評価(著効/有効/やや有効/無効)から算出した、著効又は有効と判定された被験者の割合

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

細菌のDNAジャイレースに作用し、DNA合成を阻害する。抗菌作用は殺菌的であり、最小殺菌濃度は最小発育阻止濃度とほぼ一致している5)

18.2 抗菌作用

  1. 18.2.1 抗菌作用

    ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、プロテウス属、プロビデンシア属、シュードモナス属、緑膿菌、アシネトバクター属、アルカリゲネス属に抗菌力を示す(in vitro6)

  2. 18.2.2 実験的中耳炎に対する治療効果

    モルモットの中耳骨胞内に緑膿菌あるいは黄色ブドウ球菌の臨床分離株を接種して作成した中耳炎に対し、本剤又は対照としてその基剤を中耳骨胞内に注入した試験では、本剤群では中耳炎の症状の抑制を示した7)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

塩酸ロメフロキサシン(Lomefloxacin Hydrochloride)〔JAN〕

化学名

RS)-1-Ethyl-6,8-difluoro-1,4-dihydro-7-(3-methylpiperazin-1-yl)-4-oxoquinoline-3-carboxylic acid monohydrochloride

分子式

C17H19F2N3O3・HCl

分子量

387.81

性状

塩酸ロメフロキサシンは、白色~微黄白色の結晶性の粉末である。
水又はエチレングリコールに溶けにくく、メタノールに極めて溶けにくく、エタノール(95)にほとんど溶けない。
水酸化ナトリウム試液に溶ける。
水酸化ナトリウム試液溶液(1→40)は旋光性を示さない。

化学構造式

融点

約310℃(分解、乾燥後)

略号

LFLX

22. 包装

プラスチック点眼容器 5mL×10

24. 文献請求先及び問い合わせ先

セオリアファーマ株式会社 メディカルインフォメーション室

〒103-0022 東京都中央区日本橋室町三丁目3番1号

TEL 0120-72-1136
FAX 03-3243-1137

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

千寿製薬株式会社

大阪市中央区瓦町三丁目1番9号

26.2 発売元

セオリアファーマ株式会社

東京都中央区日本橋室町三丁目3番1号

26.3 販売

武田薬品工業株式会社

大阪市中央区道修町四丁目1番1号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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