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処方箋医薬品注)
本剤の成分又はオフロキサシンに対し過敏症の既往歴のある患者
本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、肺炎桿菌、エンテロバクター属、セラチア属、インフルエンザ菌、緑膿菌、アシネトバクター属
外耳炎、中耳炎
通常、1回6~10滴を1日2回点耳する。点耳後は約10分間の耳浴を行う。なお、症状により適宜回数を増減する。
4週間の投与を目安とし、その後の継続投与については、長期投与に伴う真菌の発現や菌の耐性化等に留意し、漫然と投与しないよう慎重に行うこと。
本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
紅斑、発疹、呼吸困難、血圧低下等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
1~5%未満
耳
真菌性外耳炎、回転性めまい
精神神経系
浮動性めまい
消化器
下痢
その他
投与部位耳痛
持続する膿性耳漏を有する中耳炎患者6例に本剤を10滴単回点耳投与し、点耳後10分間耳浴したとき、血漿中レボフロキサシンのCmax及びAUC0-infの中央値[範囲]は4.88[0.11, 38.90]ng/mL及び43.18[31.25, 322.08]ng・h/mLであった2)。
健康成人16例(0.5%レボフロキサシン点耳薬投与群8例、1.5%レボフロキサシン点耳薬投与群8例)に1回10滴、1日2回、8日間点耳し(1日目及び8日目は1日1回)、点耳後10分間耳浴したとき、投与8日目に1.5%投与群の1例で血漿中にレボフロキサシンが検出され、耳浴終了60分後に最高血漿中濃度(0.229ng/mL)に達した。他の15例は定量下限(0.1ng/mL)未満であった3)。
雄Hartleyモルモットに1.5% 14C-レボフロキサシン水和物溶液100μLを中耳腔内に単回投与、又は1日1回、7日間反復投与し、30分、2時間、8時間後の組織分布を検討した。単回投与及び7日間反復投与とも投与30分後では下垂体に最も高濃度の放射能が分布し、投与2時間後には、単回投与で腎臓、脾臓、心臓、反復投与で小腸、下垂体、脾臓の順に高濃度であったが、投与8時間後にはいずれの臓器とも定量下限未満であった。大脳及び小脳ではいずれの観察時点でも放射能レボフロキサシン水和物は定量下限未満であった4)。
持続する膿性耳漏を有する中耳炎患者201例(FAS)(本剤投与群99例、プラセボ群102例)を対象とした二重盲検比較試験において、本剤を1回6~10滴、1日2回、10日間点耳投与した。治験薬投与終了時又は中止時の中耳炎に対する臨床効果[膿性耳漏、充血(発赤)及び肉芽のすべての症状が消退した被験者の割合]は表1のとおりであり、プラセボに対する本剤の優越性が検証された。また、菌種別の菌消失率は表2のとおりであった2) 。
疾患名
有効率(%)[有効症例/総症例]
群間差a)[95% 信頼区間]b)p値c)
本剤投与群
プラセボ群
中耳炎
46.5[46/99]
23.5[24/102]
22.9[9.8, 35.1]p=0.001
急性中耳炎
62.5[5/8]
28.6[2/7]
33.9[-13.8, 65.3]
穿孔型慢性中耳炎
45.1[41/91]
23.2[22/95]
21.9[8.3, 34.5]
a)本剤投与群-プラセボ群b)Newcombeスコアc)罹患耳を層別因子にしたCochran-Mantel-Haenszel検定
菌名(株数)
菌消失率(%)a)
Coagulase(-)Staphylococci(3株)
100.0
MRSA(Staphylococcus aureus)(6株)
83.3
MSSA(Staphylococcus aureus)(40株)
Staphylococcus auricularis(1株)
Staphylococcus capitis(7株)
Staphylococcus caprae(4株)
Staphylococcus epidermidis(5株)
Staphylococcus lugdunensis(1株)
Streptococcus dysgalactiae(1株)
Klebsiella pneumoniae(1株)
Enterobacter aerogenes(1株)
Enterobacter cloacae(5株)
Serratia marcescens(3株)
Pseudomonas aeruginosa(9株)
88.9
Pseudomonas stutzeri(1株)
Acinetobacter baumannii(1株)
a)菌消失率(%)=(「菌消失」と判定された菌数÷「菌消失」又は「菌消失せず」と判定された菌数)×100
なお、FASのうち、画像判定委員会により外耳道に腫脹又はびらん・発赤のいずれかの所見があると判定された症例161例(本剤投与群82例、プラセボ群79例)を対象に外耳炎に対する有効性が事後解析された。治験薬投与終了時又は中止時の外耳炎に対する臨床効果[膿性耳漏、外耳道の炎症所見(腫脹、びらん又は発赤)のすべての症状が消退した被験者の割合]は、本剤投与群で47.6%(39/82例)、プラセボ群で20.3%(16/79例)であった2) 。
作用機序はDNAジャイレース及びトポイソメラーゼⅣの阻害による細菌のDNA合成阻害である。DNAジャイレースとトポイソメラーゼⅣのどちらを強く阻害するかは細菌によって異なる5),6),7),8),9),10)。
レボフロキサシン水和物は、グラム陽性菌群及びグラム陰性菌群に対し広範囲な抗菌スペクトラムを有し、ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、肺炎桿菌、エンテロバクター属、セラチア属、インフルエンザ菌、緑膿菌、アシネトバクター属に対し、抗菌活性を示す11),12),13)。レボフロキサシン水和物はラセミ体であるオフロキサシンの一方の光学活性体(左旋体)であり、オフロキサシンの約2倍の抗菌活性を有する(in vitro)。
レボフロキサシン水和物(Levofloxacin Hydrate)(JAN)
(3S)-9-Fluoro-3-methyl-10-(4-methylpiperazin-1-yl)-7-oxo-2,3-dihydro-7H-pyrido[1,2,3-de][1,4]benzoxazine-6-carboxylic acid hemihydrate
C18H20FN3O4・1/2H2O
370.38
本品は淡黄白色~黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。本品は酢酸(100)に溶けやすく、水又はメタノールにやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくい。本品は0.1mol/L塩酸試液に溶ける。本品は光によって徐々に暗淡黄白色になる。
約226℃(分解)
LVFX
外箱開封後は、遮光して保存すること。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
1.5%:5mL×5[プラスチック瓶]
1) 厚生労働省健康・生活衛生局 感染症対策部 感染症対策課編:抗微生物薬適正使用の手引き
2) 社内資料:国内第Ⅲ相二重盲検比較試験(承認年月日:2023年3月27日、CTD 2.7.6.2、CTD 2.7.6.3)
3) 社内資料:国内第Ⅰ相試験(承認年月日:2023年3月27日、CTD 2.7.6.1)
4) 社内資料:薬物動態試験(承認年月日:2023年3月27日、CTD 2.6.4.2)
5) Kato, J. et al.:Cell 1990;63:393-404
6) Hoshino, K. et al.:Antimicrob. Agents Chemother. 1994;38:2623-2627
7) Akasaka, T. et al.:Antimicrob. Agents Chemother. 2001;45:2263-2268
8) Tanaka, M. et al.:Antimicrob. Agents Chemother. 1997;41:2362-2366
9) Onodera, Y. et al.:J. Antimicrob. Chemother. 1999;44:533-536
10) Onodera, Y. et al.:Antimicrob. Agents Chemother. 2002;46:1800-1804
11) 鈴木賢二他:日耳鼻感染症エアロゾル学会会誌. 2020;8(3):193-211
12) 山口惠三他:Jpn J Antibiot. 2016;69(1):1-25
13) 社内資料: 臨床に関する概括評価(承認年月日:2023年3月27日、CTD 2.5)
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