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T&Tオルファクトメーター

添付文書番号

722970BT1027_1_05

企業コード

400021

作成又は改訂年月

2023年7月改訂(第3版)
2020年9月改訂(第2版)

日本標準商品分類番号

877229

薬効分類名

嗅覚測定用基準臭

承認等

T&Tオルファクトメーター

販売名コード

YJコード

722970BT1027

販売名英語表記

T&T Olfactometer

承認番号等

承認番号

15700AMZ00516000

販売開始年月

1982年12月

貯法・有効期間

貯法

冷暗所に保存

有効期間

1年

一般的名称

-

3. 組成・性状

3.1 組成

以下40種の嗅覚測定用基準臭(各5ml)よりなる。

T&Tオルファクトメーター

嗅覚測定用基準臭A
A5主成分  フェニルエチルアルコール
含有量(mg)/5ml中  3155
溶剤  プロピレングリコール
A4主成分  フェニルエチルアルコール
含有量(mg)/5ml中  315.5
溶剤  プロピレングリコール
A3主成分  フェニルエチルアルコール
含有量(mg)/5ml中  31.55
溶剤  プロピレングリコール
A2主成分  フェニルエチルアルコール
含有量(mg)/5ml中  3.155
溶剤  流動パラフィン
A1主成分  フェニルエチルアルコール
含有量(mg)/5ml中  3.155×10-1
溶剤  流動パラフィン
A0主成分  フェニルエチルアルコール
含有量(mg)/5ml中  3.155×10-2
溶剤  流動パラフィン
A-1主成分  フェニルエチルアルコール
含有量(mg)/5ml中  3.155×10-3
溶剤  流動パラフィン
A-2主成分  フェニルエチルアルコール
含有量(mg)/5ml中  3.155×10-4
溶剤  流動パラフィン
嗅覚測定用基準臭B
B4主成分  メチルシクロペンテノロン
含有量(mg)/5ml中  125.5
溶剤  プロピレングリコール
B3主成分  メチルシクロペンテノロン
含有量(mg)/5ml中  12.55
溶剤  プロピレングリコール
B2主成分  メチルシクロペンテノロン
含有量(mg)/5ml中  1.255
溶剤  流動パラフィン
B1主成分  メチルシクロペンテノロン
含有量(mg)/5ml中  1.255×10-1
溶剤  流動パラフィン
B0主成分  メチルシクロペンテノロン
含有量(mg)/5ml中  1.255×10-2
溶剤  流動パラフィン
B-1主成分  メチルシクロペンテノロン
含有量(mg)/5ml中  1.255×10-3
溶剤  流動パラフィン
B-2主成分  メチルシクロペンテノロン
含有量(mg)/5ml中  1.255×10-4
溶剤  流動パラフィン
嗅覚測定用基準臭C
C5主成分  イソ吉草酸
含有量(mg)/5ml中  500
溶剤  流動パラフィン
C4主成分  イソ吉草酸
含有量(mg)/5ml中  50
溶剤  流動パラフィン
C3主成分  イソ吉草酸
含有量(mg)/5ml中  5
溶剤  流動パラフィン
C2主成分  イソ吉草酸
含有量(mg)/5ml中  5×10-1
溶剤  流動パラフィン
C1主成分  イソ吉草酸
含有量(mg)/5ml中  5×10-2
溶剤  流動パラフィン
C0主成分  イソ吉草酸
含有量(mg)/5ml中  5×10-3
溶剤  流動パラフィン
C-1主成分  イソ吉草酸
含有量(mg)/5ml中  5×10-4
溶剤  流動パラフィン
C-2主成分  イソ吉草酸
含有量(mg)/5ml中  5×10-5
溶剤  流動パラフィン
嗅覚測定用基準臭D
D5主成分  γ-ウンデカラクトン
含有量(mg)/5ml中  3975
溶剤  プロピレングリコール
D4主成分  γ-ウンデカラクトン
含有量(mg)/5ml中  397.5
溶剤  プロピレングリコール
D3主成分  γ-ウンデカラクトン
含有量(mg)/5ml中  39.75
溶剤  流動パラフィン
D2主成分  γ-ウンデカラクトン
含有量(mg)/5ml中  3.975
溶剤  流動パラフィン
D1主成分  γ-ウンデカラクトン
含有量(mg)/5ml中  3.975×10-1
溶剤  流動パラフィン
D0主成分  γ-ウンデカラクトン
含有量(mg)/5ml中  3.975×10-2
溶剤  流動パラフィン
D-1主成分  γ-ウンデカラクトン
含有量(mg)/5ml中  3.975×10-3
溶剤  流動パラフィン
D-2主成分  γ-ウンデカラクトン
含有量(mg)/5ml中  3.975×10-4
溶剤  流動パラフィン
嗅覚測定用基準臭E
E5主成分  スカトール
含有量(mg)/5ml中  397.5
溶剤  プロピレングリコール
E4主成分  スカトール
含有量(mg)/5ml中  39.75
溶剤  プロピレングリコール
E3主成分  スカトール
含有量(mg)/5ml中  3.975
溶剤  流動パラフィン
E2主成分  スカトール
含有量(mg)/5ml中  3.975×10-1
溶剤  流動パラフィン
E1主成分  スカトール
含有量(mg)/5ml中  3.975×10-2
溶剤  流動パラフィン
E0主成分  スカトール
含有量(mg)/5ml中  3.975×10-3
溶剤  流動パラフィン
E-1主成分  スカトール
含有量(mg)/5ml中  3.975×10-4
溶剤  流動パラフィン
E-2主成分  スカトール
含有量(mg)/5ml中  3.975×10-5
溶剤  流動パラフィン

対照液:流動パラフィン 5ml

3.2 製剤の性状

T&Tオルファクトメーター

性状基準臭
A
無色澄明の液体であり、ローズ様香気を有する。
基準臭
B
無色~淡黄色澄明の液体であり、香ばしいカラメル様香気を有する。
基準臭
C
無色澄明の液体であり、汗様の不快臭を有する。
基準臭
D
無色~淡黄色の澄明な液体で、桃様香気を有する。
基準臭
E
無色~淡黄色の澄明な液体であり、糞様の不快臭を有する。

4. 効能又は効果

嗅覚感度の判定に用いる。

6. 用法及び用量

  • (検査法)
    • (1)T&Tオルファクトメーター(嗅覚測定用基準臭)は左表のように5種のにおいからなり、それぞれにおいは5を最も濃い濃度とし順次10倍単位に5,4,3,2,1,0,-1,-2の8段階の濃度を設定したものである。しかし、Bは溶解度の点でB5濃度の調製が不可能であるため、これを欠き、代わりに無臭の対照液がセットされている。製品は各嗅覚測定用基準臭共5mlのびん詰とし、各臭毎に8種の濃度のものを箱詰め包装にしてある。
    • (2)幅0.7cm,長さ14cmの無臭のにおい紙を用い、検者はその一端をもち、他端を1cmほど、嗅覚測定用基準臭の中に浸してから被検者に手渡して、においを嗅がせる。においを嗅ぐ要領は鼻より約1cmに基準臭を付けたにおい紙を近づける。においを嗅ぐ場所は、出来るだけ臭気のない室内が好ましい。
    • (3)においを嗅ぐ順序は、Aから始めてB,C,D,Eの順にする。
    • (4)各嗅覚測定用基準臭は最低濃度-2から始めて、次第に強いにおいへと嗅がせるが、どこで初めてにおいを感じるかを被検者に言わせて、オルファクトグラムに記載してある番号の線上に○を記入する。(検知域値)
    • (5)次に更に強いにおいを嗅がせて、それがどのにおいか又はどんな感じのにおいか分かるまで、一段一段強くしていく。被検者が下記〈においの表現法〉の正しい答(又はそれに近い表現)をした時に、オルファクトグラムに記載してある番号の線上に×を記入する。(認知域値)
    • (6)検知域値がなかなか決まらない時にはにおい紙を3本用意して、その内1本は嗅覚測定用基準臭に、他の2本は対照液に浸して、これら3本の中でどれににおいがあるか言い当てさせる。正解を得た中で最も濃度の低いものを検知域値とする。
  • (判定基準)

    上記の検査によって、被検者の検知域値及び認知域値が記入されたオルファクトグラムから検知域値及び認知域値の平均値を求め、下記の基準により嗅覚の正常又は減退の程度を判定する。この場合、検知域値の平均値より認知域値の平均値の方が実際の生活の状況をよりよく表すので、判定には認知域値の平均値を採用する。4)
    なお、最高濃度において検知または認知不能の場合は、それぞれ最高濃度に1を加えたものを域値として計算する。

    (a,b,c,d,eは嗅覚測定用基準臭A,B,C,D,Eの検知または認知域値の濃度を表す)

    嗅覚度と5段階評価

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 検査順序

    検査は、必ずどの基準臭も最低濃度-2から始め、1段階ずつ濃度を上げて行うこと(上昇法)。
    逆に最高濃度5より検査を行うと(下降法)嗅覚が早く減退し、あとの検査に大きな影響を残すので、特に注意のこと。4)

14. 適用上の注意

14.1 検査前の注意

  1. 14.1.1 におい紙の取扱い

    基準臭に浸した1本のにおい紙は、必ず1人の被検者のみに嗅がせ、同時に2人以上の被検者には嗅がせないこと。また基準臭に浸したにおい紙は、必ずびんの口(内側)でぬぐってから手渡すこと。4)

  2. 14.1.2 基準臭が瓶やセット容器に付着した場合

    こぼれた箇所を先ず脱脂綿か濾紙で、出来るだけ広げないように吸いとってから、エタノールを少し浸したティシュペーパーかガーゼで2、3回拭きとること。

  3. 14.1.3 検査室の環境
    1. (1) 室内自体ににおいが無いことが肝要であるため、壁のにおい、薬品のにおい等に留意すること。
    2. (2) 室温は20℃~25℃位が望ましい。
  4. 14.1.4 その他

    嗅覚検査に当たっては、検査前に検者、被検者共に無臭石鹸で手を洗っておくのが望ましい。

14.2 検査後の注意

  1. 14.2.1 検査後のにおい紙の取扱い

    一度、基準臭に浸したにおい紙は再使用しないこと。検者は被検者がにおい紙を1本嗅ぐ毎に直ちに捨てること。使い捨てたにおい紙は検査室の空気を汚すので、ポリ袋等に入れ、袋の口を輪ゴムで締めて、蓋のある汚物缶に捨てること。

  2. 14.2.2 検査室の環境

    検査を続ける間に部屋ににおいがこもってくるので、換気を充分に行うこと。4)

18. 薬効薬理

18.1 測定法

  • (1)検者はにおい紙の一端を持ち、他端を1cm(しるし付)ほど基準臭に浸してから、被検者に手渡す。被検者は鼻先1cmに近づけてにおいを嗅ぐ。
  • (2)においを嗅ぐ順番はAから始めてB,C,D,Eの順に一番弱い「-2」から次第に強いにおいへと進めていく。
  • (3)どの段階で初めてにおいを感じたか(検知域値)確認し、オルファクトグラムに「○印」を記載する。
  • (4)どの段階でにおいを表現できるか(認知域値)確認し、オルファクトグラムに「×印」を記載する。
  • (5)(4)で出てきた認知域値の判定基準に照し合せ、嗅覚の正常及び減退を判定する。

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1 Aの成分

一般的名称

フェニルエチルアルコール

分子式

C8H10O

分子量

122.16

化学構造式

19.2 Bの成分

一般的名称

メチルシクロペンテノロン

分子式

C6H8O2

分子量

112.13

化学構造式

19.3 Cの成分

一般的名称

イソ吉草酸

分子式

C5H10O2

分子量

102.13

化学構造式

19.4 Dの成分

一般的名称

γ-ウンデカラクトン

分子式

C11H20O2

分子量

184.28

化学構造式

19.5 Eの成分

一般的名称

スカトール

分子式

C9H9N

分子量

131.17

化学構造式

20. 取扱い上の注意

  1. 20.1 使用後は必ず密栓して、においが漏れないように注意すること。
  2. 20.2 検査後は速やかに冷暗所に保存すること。

22. 包装

嗅覚測定用基準臭:A列,B列,C列,D列,E列共それぞれ5ml 8本ずつ、箱詰め包装。
A,B,C,D,Eは白,黄,緑,青,赤とそれぞれ色分けしてある。

24. 文献請求先及び問い合わせ先

第一薬品産業株式会社

〒103-0026 東京都中央区日本橋兜町15-12

電話 03(3666)6773 FAX 03(6206)2662

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

第一薬品産業株式会社

東京都中央区日本橋兜町15-12

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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